蘭馬鹿日誌2003年11月および更新記録

ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔 

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11月30日(日)赤いマスデバリア購入

現有蘭株のリストから来年を予想してみた。開花実績のないものははずし、開花が固い、という数字を調べ、足しあわせたところ123件になった。実際にはこれよりも大きな数字になると思われる。仮に183件とすると、開花は二日に一度になる。まあそりゃないわなあ。

 

赤いカトレアにまた別の蕾が発見された。開花1つ、つぼみ6つ、蕾バルブ3本、新バルブ1本という活発な状況である。花は90mmを超えている。いいねえカトレアは。

 

Phal.MishimaCrystalの残った小さい葉が黄変しはじめた。これはいよいよ危ない。植物とは思えないほど劇症でよわった。胡蝶蘭の突然死というのは聞いたことがあったがこれほどとは思わなかった。

 

新しくできたホームセンター「アグロガーデン」を見に行った。蘭のコーナーにはカトレア、胡蝶蘭、シンビジウムほか、バンダまであった。カトレアは遠くから「あれはアルマキー・ティップマリーだな」と分かるものだった。最近気になる品種ではある。バンダは実に立派なバンダであった。名札はみえないがまずもってVSansaiBlueとみた。白木農園が出荷したもので、我が家のものより花が大きい。6000円である。へまをやった人間がいて8つあった花のうち1つとれておちていた。「うわ、もったいな!」とおもってみていたが、しばらくして通りがかってみると誰かが拾ってオンシジウムの枝のうえに載せていた。店員がそんなことをするわけがないので客があわれにおもって置いていったのであろう。ほっておけない高貴な花である。110mm以上あるスゴイ花だった。

 

新装開店の店は手のでないものばかりだった。今後に期待していつもの宝塚園芸サービスに行くと比較的花の大きなマスデバリアが大量入荷していた。どれも名無しだが花が立派である。オレンジ色の大きな花が4つ5つとついた鉢が並ぶ中で赤いマスデバリアが1つだけあった。花は1つだけだが幅22mm、縦に88mmもある。花茎は200mmもあった。コクシネアとなにかの交配種ではないだろうか。あこがれのコクシネアだったら6月には枯れてしまうだろう。名無しであれ交配種を作ってくれるからこういう立派な花を暑い暑い関西で育てることが出来るのである。値段はあろうことか500円だった。蘭の値段とはおもえないねえ。この店にはいつも驚かされる。こういう鉢はかみさんの指名手配なので購入して帰った。いままで4鉢が夏を越したが、果たして今後も枯れずにすむのであろうか。こいつは性質が弱いかも知れない。

 

バンダの撮影を行った。黒幕を張り、カメラを三脚に立て、蛍光灯、蛍光灯ボール、140円の200W電球などの照明で撮影した。相当枚数撮影したがこれぞというものが出ない。蛍光灯では青すぎ、電球では赤すぎる。お日様の光で撮影するのがよいなあ、と思うがこのところ天気が悪いのがつらい。

 

11月29日(土)

赤いカトレアは昨年よりも更に大きな花になっており、その色に感動する。私は赤に弱いのであろうか。ソフロニチスに由来すると思えるこの色はなるほど素晴らしい。今後5つある蕾やら新しいバルブからも続々と咲くので、今後がますます楽しみである。

Hwra. Lava Burst 'Puanani' AM/AOSに花芽が新たに出てきた。

Mtdm. Pupukea Sunset Hawaiikaiにも別の花芽がでてきた。

Paph.「明幸園」に花芽とおぼしきものが見え始めた。Paph.delenatii以外にパフィオが咲いたことがないので咲けば珍しいことである。

レリア・パープラタを見ていると花の出た跡がない。成長中の新芽にシースがなければ花は再来年ということになるなあ。

Lc.SakuraCandyの蕾は4バルブに6つらしい。

 

現在咲いているバンダを買った「緑のマーケット」で蘭の半額セールをしているそうだ。またあのバンダはあるだろうか。

 

蘭中毒にかかる人は多くはない。むしろ珍しいくらいである。私もかなりの中毒だったがもっとスゴイ人がいるらしいことがわかってきた。そのホームページを覗いてみると2003年に購入した蘭の数がものすごい。10月時点で150鉢とのことなので現在では私より鉢数が多いのではないだろうか。熱意がむんむんつたわってくるのである。写真、設備、株の入手など、「むむ、できる…(おもろい蘭もってはるわぁ。それにええカメラつこうてるなあ。雰囲気がオリンパスかなあ)」、と思わせるものをびんびん感じるのだ。この調子だと来年は咲いて咲いて咲いてすごいことになるだろう。いやあ、いいねえ。私も見たことがないような花地獄を見るのね(^^;)

 

「英語版をつくってみては」と言われ、はいそれじゃあ、と作成した。容量的にそろそろ危ない。日本がどこにあるかわからない外人さんのために地図まで作製した。こういうものを作ると、世界中の蘭がほいほい咲き、多くの種類の蘭が自生する我が国は、風土といい、歴史といい、国民性といいなんと素晴らしい国であろうか。

 

Phal. Mishima Crystalが不調である。大きな葉が根本から自重でぼっきりおれていた。葉にはまだ栄養物質が詰まっている。おかしい。蘭の葉は必要なものをすべて株に吸収されてからかさかさになって切取線から取れるべくして取れるのである。こういう葉の落方は病気ではないか。小さい葉一枚になってしまった。蕾が1つ残っているのが未練だ。今度こそ危ないかも知れない。

Phal.宝塚は夏に葉が全くなくなってしまい根とあるかなきかの茎だけになっていた。ふつうこの状態から回復は不可能と見て捨てたくなるのだが、根が元気だったためひょっとしてと暖かい場所で様子を見ていた。このほど新しい芽が2つ出てきた。これから復活できるのであろうか。自作木造越冬ケースが20度をキープしているので冬場このケースでこの2鉢の勝負である。

 

自作木造越冬ケースの蘭に水やりをした。バケツにふろの残り湯をいれて水やりセットをもちこんで水やりをした。楽である。なぜはやくこれをしなかったのであろうか。

 

11月28日(金)Onc.ケイロホルム開花

今月もフタケタ開花で111件に達し、年内に目標の120件開花の達成はほぼ確実という状況になってきた。よく咲いたものである。本当だろうか。(→蘭の一年

 

冬場は水やりが難儀である。このためついさぼりがちになり、乾かしてはいけない鉢まで乾かして蘭が不調になるおそれがあった。ここ3週間ほどシリンジはしていたが、水やりは週一にまで減っていた。また、これまであろうことか神聖なる流し台でこけずるずるの鉢に水をやっていたのであった。なんとなくそういうことをしていると罰が当たるような気がしていた。鉢をせっせと流しに運び、かつまた棚に戻す労力は馬鹿にはならない。3鉢を持って往復10mを歩くのである。時間もかかるし事故も起きる。かつまたやらねばならない時を選ぶ。もっと楽に出来る方法はないだろうか、と考えてきた。棚に水やり場所をしつらえて、そこに置いて水をやると、あふれた奴はサッシから外に排出されるような仕組みを検討したことがある。考えただけで実行はしていなかった。

先日も報告したようにノズルの細い水やり器をミスタードーナツのおまけにもらった。皿洗いの水切りの要領で水切りカゴなどはどうだろうかと考えて100円ショップで深いトレイと底の平らなバスケットを買った。使ってみるとかなり使い勝手がよかった。

みずやり器は水のビームが細くて的確に鉢のウオータースペースをヒットする。トレイとバスケットは6鉢の蘭を安定してホールドしてくれる。水切れも音を聞いているとよくわかる。バスケットとトレイの間には十分な空間があって、たっぷりみずをやっても鉢まで水が上がってこない。リビングの蘭すべてに水やりをしたが、かつてないほど短時間で終わった。これはつかえる。これなら毎夜の株の検査のついでに楽々水やりが出来る。

 

夕方になってOnc.ケイロホルムの丸い蕾がはじけるように開花した。花茎の所々に蕾が付損なった箇所が目立つ。花茎は5本あり、格好は悪いがまあまあの出来というところである。

 

11月27日(木)マスデバリア「明幸園」開花

マスデバリア「明幸園」が開花した。「勝手に名前を付けるな!」と言われそうだが、買った店の名前を付けるのはわかりやすくていいのだ。今年3度目の開花になるのではないだろうか。買ったときに咲いて、春に咲いて、秋に咲いて、というペースである。夏に咲いている種もあるので年中マスデは咲くということであろう。愛好家がいるのも分かる。だが、「宝塚」は蕾の多くが不調になってしまった。いろいろ場所を動かしたのがよくなかったかもしれない。

 

赤いカトレアは失敗開花とはいえ色も花の大きさも立派である。その花の下に別に蕾があった。かくてつぼみののこりは5つで、今後きれいに咲いてくれるものが出るだろう。

カトレア類はこれから開花ラッシュがくる。つぼみだらけといっても過言ではない。愛好家がいるのも分かる。

 

11月26日(水)ロドリゲチア・デコラ及びOnc.SweetSugar?II開花

蘭をやっていると、鉢からはみ出てしまい根っこぶらぶらというようなことがよくありますな。鉢から匍匐茎が45度の角度で20cmも伸びて、まさか花茎ではと期待していると空中に葉が現れた。その後夏場になり根がおびただしく出て鉢の周辺半径15cmの領域を根っこでけぶったようにしてくれたとんでもない株になった。それがロドリゲチア・デコラであった。それだけではない。その空中の株からさらに花茎を30cmものばし、その先にぽこぽこ花を付けた。かさばることこの上もない蘭であった。ほぼ毎日根っこに霧吹きをかけている。

スイートシュガーらしいオンシジウムも開花した。小さな鉢なのに花茎がよい枝振りで結構見応えがある。

 

発送した蘭もちゃんと到着したようでまずは一安心であった。だが、棚はまだ窮屈にみえる。

 

11月25日(火)赤いカトレア開花

蘭のもらい手に17鉢を発送した(明日午前中到着)。最大規模の異動だけれど、梱包を手がけたかみさんに言わせると前回の方が物は大きかったので大変だったそうだ。これでなんとか棚が空いてきて助かった。当分予約分を除いて分け株の在庫はない。

 

職場の同僚から昨年差し上げたデンファレが咲いたといって携帯の画像をみせてもらった。このデンファレは3つあったデンファレ「宝塚」の1つを、花芽が出た状態で差し上げたもので、一戸建て住宅の環境にもかかわらず3ヶ月も咲いていたそうである。今回はその株に花茎が3本もついていてたまげた。私の母の年齢より上の同僚なのだけれど案外達人なのかもしれない。花もきれいで家族から喜ばれているそうである。まあ蘭はもらったときよりも育てて咲いたときの方が喜びは大きいものではある。

 

赤いカトレアが思いがけずさっさと開花してしまった。もう少し花茎が伸びて蕾の角度を調整してから咲くのであろうと思っていたらシースを出て数日で開花してしまった。場所が悪く葉に挟まれてへちゃげて開花している。ちゃんと咲けば実に立派な美色整形カトレアなのであるがまたまた失敗開花であった。他にもシース2本に蕾2つづつあり、新バルブもあがりつつある。

 

Sc. Beaufort ElizabethAM/AOSに花芽が出たようである。1年以上かかった。

Lc. Aloha Case #32’× C. intermedia var. delicateに蕾が出そうである。この間(9月中旬)植え替えたばっかりなのだけれどますます活発に活動している。ほかに新芽が2つある。

 

11月24日(月)

デンドロビウム・カピツリフォラムに花芽が出ているようだ。2つの裸バルブの中程からにょっと出ている。ちょっと時期が遅いかねえ。

レリオカトレア アロハケース に花芽が出ているようだ。

レリオカトレア ミニパープルに花芽が出ているようだ。ありゃ、よく見るともう蕾が出ているのか。葉のない花茎バルブパターンであがってきている。

レリア イカルスのシース内部に花芽が出ているようだ。

レリオカトレア エルセリトのシース内部にずいぶん以前から花芽が出ているようだ。

今月は蕾株が多く、あと一週間だが駆け込みでたくさん咲きそうである。

 

昨日電気毛布までつけて13度だった越冬ケースに反射シートをかけた。本日は雨で気温が高いため20度になっている。

 

球根200球少々を植えた。土にまみれて鍬を振るい、スコップであちこち掘り起こしたため腰が痛くなった。今度の週末で片が付きそうである。手持ちの球根が足りなくなって出来た空き地には今後出てくる見切り品を「埋め草」にする。

 

L. purpurata var. roxo violetaの情報を探し回った。この「var. roxo violeta 」がよくわからない。BM/JOGAを受賞した個体がでたという。セミアルバということが分かったくらいで情報が少ない。まあなんといっても「最も安い」パープラタである。しびれるような見事なバルブと新芽である。

 

本日は「寒蘭展」のついでに「青いバンダ」を見に加西フラワーセンターに行く予定であったが家族の多くが風邪気味なので断念したのであった。代わりに我が家のバンダを蛍光灯の下にぶら下げて眺める。今回は一段と凄い魅力を放っている。ぶらさがった状態で撮影を行った。結構な画像である。

 

ゴンベッサ氏からBulbophyllum careyanumの画像をいただいた。株全体花のアップである。バルボは奥が深い。我が家では4鉢あり1年以上のつきあいであるが咲いてくれたのは1鉢だけである。

 

家のLAN経由でなんやかんやで16GBをバックアップしていた。さらに画像やらHPやらのデータをDVD-RWにバックアップしていた。DVD-RW1140円という超安物であるがちゃんと働いている。読み書きがフロッピー感覚で使えて便利である。100MB1分程度で書き込んでいるようだ。この価格と使い勝手になれるともうCD-RRWなどは使えないねえ。DVD-R99円のものを使っているがいまだ書き込みをしくじったことはない。

昨日はOSが不調になり、OSの再インストール、マザーボードのドライバ、なんやかんやのドライバを入れたりといろいろあった。モデムでIE6をダウンロードしてインストールできるのには驚く。これに懲りてバックアップをせっせと取っていたわけである。バックアップは大事だ。

 

11月23日(日)Angraecum didieri開花

17株がもらわれてゆくことになった。ご当地堺は海が近く温暖で環境がよさそうだ。やっとこさ一息付けるところまで蘭が減りそうである。173株であろうか。手入れが行き渡らずかわいそうだと思っていたので、私、蘭、先方と3者満足の関係になるわけである。

ついこの間たっぷりもらってくださった北海道の方から連絡が入り春にL.Icarus(バックバルブ伏せをしている株がある)、Den.「宝塚」、バニラ(蔓で数えると何株もある)、フウラン2株ある)、パフィオ・グラウコフィラム(2株ある)、を送り出すよう、予約した(他にも株が別れた場合の予約も)。これでほぼ「部屋住み」在庫はなくなる。今後は1株しか無いものでも我が家では花の持ちが今ひとつのものなどは養子先を探そうと考えているのであった。

よく減ったと見ることも出来るが、それまでに増えすぎていたのであった。どんな小さな鉢でもごく近い将来に見事な花がつくので粗略には出来ない。

 

実に寒い。開花中の胡蝶蘭が不調になってきた。ビニールでかこって加温を始めたが追いつかない。

 

ゴンベッサ氏からのLaelia anceps 'Veitchiana'画像をいただいた。なかなかぐっとくる画像であった。レリア・アンセプスは800円で売っていたので、しまった、買っておけばよかったと思ったりもした。

ワルケが2500円でレリア・パープラタやレリア・アンセプスがなぜ800円で出るのであろうか。この差はいったい何なのであろうか。

変な話だが文鳥やセキセイインコのヒナが980円で小桜インコのヒナが4800円と広告にあり、この差はいったい何なのか?と小鳥に詳しいかみさんに聞いてみた。

それは、小桜インコは慣れ方がまるでちがうからだそうで、同じ枕で寝て、肩にとまって同じ茶をすすり、「つまようじを高いところに持ち上げて畳に落ちる音を聞く」という趣味さえ持っており、寿命が長く、死なれたときは犬猫より堪える、からだそうだ。享年22歳でこの春他界したオカメインコのピーコ(義母の鳥)のことを思うと目頭が熱くなる私は、オカメインコのヒナが9800円であることからして値段の差を納得した。(だがわずか300円で初めて買ったカトレアの花がしおれたとき「いい花であった」と涙したことがある)

つまり、かくも珍重され出物が少ないワルケはそれほどいいものなのであろうか。それにしてもなかなか手の出る株が現れない。

 

バンダが素晴らしい。同じ部屋にいるとつい目が行く。こういう花なら展覧会に出しても遜色ないのではないか、と思ったが、実は売っていた頃と変らないのである。売り物と変わらないものは出せないのであろう。素晴らしい株だが買ったときの1900円のものを超えているわけではない。通販でも5000円程度である。どこかのホームセンターで1000円で売られていたりするのではないだろうか。マンション栽培家のF氏が100円で買ったバンダに花芽が出たそうである。F氏所蔵のバスコスティルス(バンダ、アスコセントラム、リンコスティリスの3属交配)はつぎつぎ花芽が出るそうだ。バンダ類は今後流行りそうに思うがどうだろうか。

夜中にアングレカム・ディディエリAngraecum didieriのつぼみがほころび始めた。昼には開花した。蕾の前に立ちふさがるアスコセンダの根を避けてなんとか鑑賞できるように開花してくれた。全開咲いてから冬場不調になり、鉢で根腐れしたためアスコセンダと同じ木枠バスケットに同居したところ復活して開花してくれたのであった。

ランではないがシャコバサボテン2株が開花間近である。鉢物というのはいろいろ楽しい。

あまりにも寒いので11月ではあるが越冬ケースはビニールをおろし、電気毛布、蛍光灯、換気扇、内気扇のフル装備にした。リビングの解放ケースは外側に向かってビニールを張らなければならない。

かつて流しなどで水やりをしていたがこれは流しの神様に怒られそうなので自粛し(日本人はこういうところに神を感じないだろうか)、休日に屋外でたっぷり水やりをしていた。この2週間は週一回というえらく少ない水やりになっていたのである。それでは行き届かない場合もあろうと室内水やり場を検討していた。ミスタードーナツの開店1周年記念景品に園芸水差しをもらったのをきっかけに、100円ショップで水切りカゴを買ってきた。これを使ってたっぷり水やりをするのである。

 

11月22日(土)須磨離宮公園洋ラン展

うれしや、また大口のもらい手があらわれてごっそり「部屋住み株」の在庫をもらってくれそうである。でかいシースが出て蕾らしい陰がみえる大輪のカトレアもリストにあるが、もらってくれるものなら蕾付だろうが花芽付だろうが送り出すのである。一挙に11株減れば179株になる。朝になり在庫を調べてみると17鉢ほどある。株の写真を撮りリストとともに先方に送った。

 

子供の行事で1時半まで拘束されていたが、それから須磨離宮公園を目指す。あまり期待はしていなかったのであるが、なかなかたくさんの蘭があった。デジカメの不調や光線の強度が落ちる時間であったため得た画像は選別後34程度だった。画像データは400種近くになっている。

原種の画像がいくつか手に入った。Aerangis crunewjanaは姿が優美かつ面白い。Paph. hirsutissimumはペタルのひだが印象的なパフィオである。Stenoglottis longifoliaは「ムレチドリ」という種名で紹介されていたがたぶんlongifoliaだろう。南アフリカ産の岩生種である。Phal. equestris var. albaはこれがファレノプシスかという花の塊になっていて驚かされた。Spa. lobbiiは落葉性の地生蘭だけれども育てやすいという。800円で売られていたのをみかけて以来興味を持っていた。

交配種にも面白いものがあった。前からお話は聞いていたヤマダラを見た。C×B×Epi×Lの交配。ハワイの日系アメリカ人Masao Yamadaにより1960年に登録された属。Yamadara Emerald Valley 'Summit' SM/JOGAは有名個体である。

 パフィオに妙に心惹かれた。「あれ、明石ラン友会でお会いしませんでしたか?」というパフィオも居た。Paph. Pink Bamditを気に入った。

会場の出口に神戸蘭友会の売店があった。ほとんどがカトレアの鉢であった。いつものようにワルケとパープラタを探した。ワルケは大きな株が2500円であった。小さな株は売れてしまったそうである。1500円台が中心のようだが、800円や500円も結構ある。これまでレリアパープラタは1000円以下と思って探していたのであったが、それがあった。

L. purprata var. voxo violeta(綴りを読み間違えたvoxoroxo

 800円であった。欲しいと思ってから長い時間がかかって安く手に入れた。購買意欲が低かったがまっすぐな背の高いバルブを気に入って購入した。ほぼ2ヶ月ぶりの蘭の買い物であった。葉は32cmバルブは15cmもある。こういう背の高いバルブが何本もあって、新芽も30cmくらいになっている。来年6月頃の開花を目指して育てる。3号鉢の中を根が廻っているのが見える。これはいい株だと思った。

 

11月21日(金)

レリオカトレア ミニパープルレリオカトレア アロハケース×インターメディアvarデリカタに花芽が出そうである。前者は今年度前半は不調で、夏場花芽を2つだめにしている。後者は今年三回目の開花になり、新バルブが3本ものびてきている。最近はシースも蕾もみえない頃から「このバルブのぷっくりとした太り具合。これなら蕾が出る!間違いない!!」と分かるようになってきた。

 

ゴメサ フェルブーネニイ ’ゴールデンフォールズ’の花芽は昨年2本が今年は3本も出ており、さらに3つに枝分かれした花芽が見つかった。よほどよく育ったらしい。

デンファレ「宮島」の蕾は花茎3本合計で33個で確定した。果たして全部咲くのであろうか。

デンドロビウム サイギョククイーン×セイラーボーイ'ピンキー'の高芽取りを昨年植え付けた鉢がある。その昨年の高芽バルブに花芽が見つかった。高芽といえども馬鹿には出来ない。

マスデバリア「宝塚」の蕾12個が鉢の外側を向いてずらーっと並んでなかなかすごい。あまり長くは咲いてくれないが、これだけ花上がりがよいと嬉しい。

赤いカトレアの開いていなかった葉が開いて中に蕾を見た。蕾持ちバルブが3つになった。年々規模が大きくなる面白い鉢である。蘭は続けるほどにフェーズが変って面白い。

 

11月20日(木)

蘭のデータ管理というページを新設した。こういう電子蘭棚があるとパソコンも楽しいけれど、中毒に拍車がかかるという面がある。

 

デンドロも花芽がぽつぽつ出てはいるが「びっしり咲く」という株にはなかなかなりそうもない。そこがプロとアマの差だなあ、と痛感している。プロの話では今年は全国的にデンドロの生育が1ヶ月ちかく遅れ、出荷量が少なく高騰しているとのことだ。夏の日照不足と低温が響いているのではないだろうか。

 

ゴンベッサ氏からデンドロキラム・ヴェンツェリーシルホペタラム・ロスチャイルディアナムの画像をいただいた。いつもありがとうございます。

 

今朝のNHKニュースで、「テーブルシンビジウム」なるものが紹介されていた。花が豪華である反面、かさばる場所を取る葉で目をつきそう(笑)それに高いため近年人気が低下しているらしい。値段が高いのは場所を取るし栽培期間が出荷まで3年程度かかるからだろう。バルブの成長点を引っこ抜いていじくって小型にし、開花させる技術で、2年で出荷できテーブルにのるほどの小鉢が出来たそうである。新たなニッチを開拓しているといえる。

一方胡蝶蘭も最近は1株植えで安くして売り出している、と紹介されていた。米国では1株売りが当たり前のようにみえる。日本のように寄せ植えにするというのはよくわからない。猛烈に高く売れたからというのはある。あれは銀座のクラブ、ホテルのロビー、病院の受付、新装開店の店、衆議院議員応接室などなどそれなりの場所のためのものだ、ぐらいにかつてはおもっていたのである。実は苗なら多くの種類が800円程度で手に入り初心者でも環境が整えば翌年には咲くのものである。ただ、単茎性であるため株はまずもって増えず、上手に何年育てても豪華な寄せ植えにはならない、と思う。

寄せ植えは花が終わるとよわって「あーら枯れちゃったわねえ。捨てちゃえ。蘭はむずかしいのね」となるところだが、苗を買ってきて咲かせでもしたらさあ大変、部屋中蘭だらけになってしまう人がいますねえ。蘭業界にとってどちらが儲かるのでしょうか。私のような蘭馬鹿になる素質をもちつつも蘭に出会うことが無く、発症しない人はたくさんいると思うわけですよ。そう言う人をいったいどうやって引っかけたらいいのか考察してみた。

教育から入る:朝顔のことを悪く言うつもりはないが、あれがデンドロだったら嬉しいと思う。Yデンドロビュームだったかは小学校に苗を提供して生徒に育ててもらっているそうである。文部科学省に掛け合って「日本が戦略的に進めているバイオ技術への関心を涵養するために育種において国際競争力のあるデンドロの育成に小学校の頃から親しむことは極めて教育的効果が高い」とかなんとかいって理科の教科書に載せてもらう。

ちょっとでも興味のある人の苗を送りつける。街頭で配る。「趣味の園芸」の付録に付ける。雑誌「蘭の世界」毎号苗付を創刊する。アイドルを起用してテレビCMを打つ。インスタントコーヒーの懸賞につける。咲かせたら賞金1000円(他の苗で物納も可)もれなく差し上げます、といって苗をネットで500円で売りさばく。「我が国は先進国中最もエネルギー利用の効率が高く、緑豊かな国であることから」世界一環境のよい国を目指した「g-Japan構想」という国家戦略を打ち立て、家中町中緑と蘭だらけにするとか(倒木のため山手線中央線埼京線前線ストップとかありそうだが)。もっとうまい手はないだろうか。

 

11月19日(水)Lc.SpecialLady開花

Lc. Special Ladyが開花した。昨年3回も咲いたのに今年はまだ初回である。かみさんが買ってきたもので、実のところあまり好みではない。咲けば嬉しいとはいえあまりよく見ないうちに終わってしまうからである。いつも一週間開花しているくらいだろうか。写真もろくろくとらせてもらっていないのである。

 

それにしてもバンダはいい。何という上品な模様であろうか。確かに紫なのだけれど蛍光灯の下では青くみえるし、常に青いと感じる。今回はあの手この手で撮影してみたい。「バンダは温室がなければ避けるのが無難」といわれるのであるが、このSansaiBlueはチャレンジしていただきたいものである。私も「高温バンダは避けるべし」「バンダ・セルレアはクール系なので難」とはおもっているが、SansaiBlueは購入時から弱ることなく、きっちり年二回のペースで咲いてくれるのであった。

 

日誌の脇に「有蘭花日数824日」という表示をした。2001818日以来824日蘭の花がとぎれずに咲き継いでいるという意味である。私がまだ生きているはずの100年後には37324日になっているはずだ。そのころには当ページは実物そっくりのホログラフで蘭の画像を楽しめるうえ、すべての品種のゲノムデータをダウンロードして株を火星までお届けできるという風になっているのであろう。鬼は笑うこともできずに呆然としておるだろう。

 

トップページの画像をDen.BuranaCharmingに換えた。924日から咲いているのでかれこれ2ヶ月近い。古い裸バルブ2本から花茎が出て、新しいバルブからも1本出た。新しいバルブは古いバルブに稼ぎを仕送りして咲く仕組みらしい。強烈に赤い花なのであるが写真にうまく撮れない。

珍しく名札のあるデンファレである。ナゴヤドームラン展2001で花がしおれかかった見切り品500円を買った。買ったとき根本がぐらぐらしていた。またコンポストがえらく痛んでいた。まるで水苔のくさったような黒いねっちょりしたコンポストだった。暖かい国ならそんなコンポストでも根がよく張り力強く育つのであろうが日本の3月となるととたんに根腐れするのかも知れない。思えば暖かい国から日本に来ていたラン屋さんだったようにおもう。コンポストにコストはかけないであろう。これまでこのデンファレと枯れてしまった胡蝶蘭、Pot. Haw Yuan Gold、カタセタム3株を購入しているが、上に述べたコンポストに近いものが使われていたように思う。どれもこれも花が咲くまで結構かかったし、今も咲いていないものがある。私はこれらのランは「上級者向けだった」という認識でいる。当時の私は植え付けについての認識が甘かったのだとおもう。植え付けというのは生育に影響すること大である。ランと環境にあった最適な植え付けが出来ればものすごい成長を見せることがある。

 

11月18日(火)初霜

出勤時の気温はほぼ0℃だった。クルマの上に霜がみえる。日が照るとみてデンドロとシンビは出して出かけた。

バンダが満開になった。夜中についぽーっと見ほれてしまう。なぜかくもこのバンダは魅力があるのであろうか。

交代するようにアスコセンダが終了である。鮮やかな赤のデンファレと黄色のオンシジウムが咲いているので赤青黄色と並べて写真を撮りたいものである。

職場のKさん(6?歳)に昨年差し上げたデンファレ「宝塚」の蕾が開花間近で、春に差し上げた胡蝶蘭に花芽が出てきたそうである。一戸建てだそうだがデンファレが咲くとは。芽だしがおくれて今年はだめなのではないかと思っていたのであるがいつの間にか蕾まで成長していたらしい。やはりデンファレはもっと普及してよいランだと思う。

近所の関係者に差し上げたエピデンドラム「キャンディベル」も嫁ぎ先できれいに咲いているそうである。

そろそろLc.SpecialLadyが開花しそうである。

ノビル系デンドロをみると今年育ったメインバルブの先端部分までよく太っていないものがいくつかの鉢でみられた。花後の芽だしと育成に高温があれば冬を迎える前にバルブが完成するのだろうが、我が家は冷涼であるため少々成長が遅れるようだ。大型のノビルデンドロではまとてもプロにはかなわない。

 

11月17日(月)

棚を眺めて思うのは、いよいよ置き場所が無くなってきたと言うことである。なんと2ヶ月もランを買っていない。ランを買わない最長記録ではないだろうか。このところ出物がないので手も出ない。もっと減らそうと画策している。仕事や子供の行事が立て込んできたためランに割ける時間も減りつつある。ランに入れあげていたエネルギーを仕事に、などと「日和った」ことを考えていたりする。

 

11月16日(日)

今年のオンシジウムはなにやら魅力一杯である。スイートシュガーらしい鉢は「伝説の千円3鉢セット」で買って以来4鉢に増えた(千円3鉢が10鉢まで増えている)。主筋の鉢は黄色い花束のように素晴らしい空間造形である。3株寄せ植えより見事である。分け株2つも間もなく開花だ。オンシジウム「アサヒ」も実によい。これからTwincleやケイロホルムが咲く。夏場長雨であまり調子はよくなかったのだがありがたいことだ。

 

花にいくらお金を使っているであろうか。事細かに日誌に記録しているため追跡は出来る。平均を大きく上回っているのは間違いない。さて、育てて咲いた蘭を金額的に評価してみよう。開花株は最低でも800円程度する。平均購入価格は500円なので、開花することによって300円分の効果があると考える。100件開花したのでざっと3万円になる。開花したらランを100株買ったら大変だろうなあと思う。しかし10万円かかったランコレクションで3万円分の花を見たという考え方もあるので、まだ元を取ったとは言い難い。やっている本人が満足している(本当はもっと咲けと思っている(^^;)のでお金のことを考えても仕方がない。すごい100件だったと思う。来年はもうすこしスローダウンしたいがラン次第である。

 

ラン大辞典の編纂をもくろんでいる。なんのことはない、ラン属事典と用語集を統合してしまおうというのである。手間は調べて記事を書く部分だけである。用語集を編纂するソフトがあって、csv形式のファイルやHtmlもつくってくれるすぐれものである。普段はエクセルでせっせと記述しているのであった。現在項目数は1000を超えている。満足するところまでいったら出来たHtmファイルをワードで編集し、さらに記述を加え、画像などにリンクを張る。

著作権の問題があるので調べものをして引き写してくることはしない。英語の文献をかいつまんで訳したりしているが、「卵形のバルブに1葉を頂生し、花茎は基部より生じ2cmの花を多く付ける」など記述に独特のスタイルがあり、表現が似通ってくる。当ページの画像はもらい物を除いて「別に断り無く勝手に使ってええけど?」とおもっているのである。花の写真は悪く使いようがない。まかりまちがってこの素人仕事でだれかが儲けることがあったとしても、「そりゃよかった」、というほかはない。カメラの進歩により画像の陳腐化は必定なのでそんなものに権利を主張する気がないのである。逆に「名無しが多いから信用したらあかんよ」というのはある。記述だって信用できたものではない。いくら調べたところで一人で出来ることなどたかが知れている。大勢でチェックして人にたたいてもらって初めて印刷物足りうるので、当ページに書籍に勝る部分などない。

早速取りかかっているが、大規模な作業になりそうだ。1MBクラスのファイルが可能となったためいろいろできる。1年くらいかかりそうな気がする。

花工場を廻った。多花性のパフィオ800円が魅力的ではあった。デンファレの緑色の花1000円もなかなかよろしいが花芽だらけの現状では手が出ない。

天気がよく気温も高かったので一部庭に展開していた。夕方から北風が吹いて気温がぐんぐん下がってきた。越冬ケースの蛍光灯をつけてみた。外から見ると窓一杯がワーディアンケースになったようである。

 

11月15日(土)

聞いたことがないような蘭の属名を検索するとこのページがヒットするようである。「一日では到底読み切れない」こてこてのページを目指そうか!と熱くなったりもしたが、入れあげすぎているように思えて頭を冷やす。まあ、ぼちぼちやりまひょ。

画像データベースは原種交配種あわせて400種ほどでしかない。チューリップですら450種も集め、球根植物でも700種はある。それなのにまだたったそれだけか?何をしていたのだ、うぎゃー暴れてやる、という気分になる。もっともこの方面で拡張するためには容量が足りないようだ。

マスデバリア「宝塚」は画像資料から購入当初葉が9枚新芽2つであることが分かった。どうも3倍くらいになっているようである。

Sl. Laylaの葉が開いて蕾がみえる。明幸園の見切り鉢は購入後1年以内に咲くことが多い。

京都府立植物園で寒蘭展をやっているとNHKのニュースで紹介されていた。月曜までだそうだ。いやに念入りに2種類も品種名まで挙げてその特徴までも紹介していた。民放ではまずやらない。台風接近に際し「植木鉢を安全なところに」と注意してくれるくらいだから園芸には造詣が深い。

ラン属データベースを改訂している。項目は3倍に増えた。かつてファイルの大きさに上限があったため改訂作業が頓挫していたのであるが、その制限もなくなったようで大きなファイルを作ろうとしているのであった。よくもまああれだけ情報をかき集めて入力したものである。用語集に仕立てるソフトがあり、恐るべき機能である。しかし世の中にはもっと素晴らしいデータベースが存在している。データベースについてはいろいろ考えさせられる。うまい入れ物さえつくれればどこまでもデータを集めてゆきたいところである。

調子が悪くなってバルブ伏せ扱い(ICU入り)をしていたSlc.L. itambana 'B-6' × Sc. Beaufort 'Elmwood')がとうとうお亡くなりになってしまった。

Lc.PriPriに蕾があるらしい。なにやら最近めまぐるしい。

しまいこんで分からなくなっていたファンがみつかったので取り付けた。昨夜から200W電球であぶっている。

バンダの最初の花が全開である。咲いた当初はしょぼいのであるが、数日経つとしゃんとしてくる。

宝塚園芸サービスを巡回した。先週見たプレイオネがまだ結構残っていた。花が無くなって見切り品300円になったら買おうなどと思ってみていた。近所のホームページに多量の花が咲いた例が報告されていた。

11月14日(金)長野は遠い

今朝の最低気温は2だった。オリオンがきれいに見え始めたら放射冷却による霜に注意しなければならない。いかにノビル系デンドロといえども凍らせたら一発でアウトになる。軒下なら霜がかからないうえ、家からの輻射でかろうじて氷点下は免れるとは思うが用心は必要だ。

ノビル系のDen. Spring Color 'Hohoemi'はあまりにも生育がよかったため「まともに立っていられない鉢」になってしまった。このほど3本有り放置していた高芽にまで花芽が出ているのを確認した。花芽ぼこぼこで「きちゃないくらい咲く」すごい鉢になりそうである。昨年花を見たときは「あんまり好みじゃないなあ。誰かにあげよう」などと思っていたのである。いまでもそう思っているが、蘭は化けるので咲いてからまた検討する。

デンファレは最盛期である。倒壊したアリカの昨年バルブからの開花が満開である。花も80mmクラスで立派である。いろいろよく咲いているが、この時期からでも花芽を出してくる。こういう遅い花芽の開花には夜間15以上欲しいところである。昨年の例では最低気温12でもちゃんと開花していたようだ。夜タンスの上など少しでも暖かい高いところに場所を移すようにはしていた。

大輪の黄色いカトレアPot.HawYuanGoldのシースにつぼみの陰がみえた。こいつもやる気らしい。なにやら忙しい冬になりそうだ。

 

 うちの蘭には2000円ジンクスというものがある。購入価格に2000円の上限を設定しているのであるが、この2000円という数字で買った蘭はどうしたものか開花に苦労するのである。最初はPot.HawYuanGoldで、開花には1200日もかかった。Den.WhiteRabbitはかろうじて翌年咲いたものの作落ちした。スタンホペアおよびエピデンドラム・マリエも作落ちである。1900円だったバンダ・サンサイブルーは購入時から絶好調である。上限を1900円に設定しようとすら思う。

蘭はかつてのパソコンいじりの趣味よりははるかに安くつくものの、2000円という価格は少々抵抗がある。これぐらい高価になると場所も取る。1500円あたりから大型のものが増えるので温室なしの栽培には堪えるのである。I氏のように最初から1000円以下ときめてやるのは実によいとおもう。蘭は高価な種でも時に見切り品やバックバルブが安く売られている場合があるので、何年も思い続けていればいつかあこがれの品種が手に入るし、それをまた何年かそだてれば20003000円で売っているような花が咲くのである。まあ、買い物の楽しみは人それぞれなので欲しいときに欲しいものを買うのがよい。ケチを理由に蘭の数を制限するのもまたよい。ケチであるばかりにバルブの切れ端から1株こさえて花を咲かせることもできる。これはこれで蘭はすごいなあ、と感心できて面白い。そういう開花株をずいぶんもらっていただいたように思う。

300円の鉢がやたらと多い。こういう見切り品は何が咲くか分からないことや、値段の安さも手伝ってコストパフォーマンスがよく、場所も取らず、手元でじっくり眺めることが出来るなどうまみが多い。「名無しは価値がない」という意見はあるが「蘭であることの価値」は十分にあると思っている。切り花のチューリップは品種が分からないからといって無価値であろうはずがない。机上で見事に咲いている名無しのカトレアという存在は実に好ましい。気に入った花とは名無しであれ一生つきあえる。これが蘭の価値というものではないだろうか。

名無しもいつまでも名無しというわけではないように思う。遺伝子の解析が進んでいるからだ。藍藻の遺伝コードは12ptの活字で日本語大辞典ほどの厚さの本になる。人間のそれは藍藻の本の800冊分にもなる。そういう膨大な情報が種々解析されている。蘭の遺伝コードの解析が進めば将来交配種も何を混ぜたか分かるようになるはずだ。葉っぱの切れ端を入れるとゲノムを解読して「サーチマッチ」により含まれている原種の遺伝子がわかるだろうし、パターン比較で最も近い交配種のパターンと照会することで個体名まで特定できる日が来るかもしれない。「サンダースゲノムリスト」もできて、品種の登録にはゲノムデータを添付することになったりして。

 蘭関係の学会があり、その研究の中でDNA配列でデンドロビウムの分類をやっているものがあった。デンドロは現在1250種になっているそうである。

この学会から唐澤耕司氏の所属をたどり、「蘭ミュージアム・高森」(勝手にリンクを張る(^^;)にたどり着いた。唐澤耕司氏は、当園の園長であらせられる。

気合いの入ったHPである。育て方のPDFまでダウンロードできるとはなんと慈愛に満ちたページであろうか。蘭への愛情が伝わってくるようだ。この存在を全く知らなかったとは何という不勉強であろうか。行ってみたいが長野は遠い。

 

11月13日(木)

飛行機やバスを乗り継いで木更津から帰ってきた。えらくつかれた出張であった。それにしてもああまで短いスカートでは寒いのではないか?。高校生は個性を磨かずに群れて異様なことをやる癖がある。

バンダは花が3つ咲いていた。マスデバリアは花が2つになっていた。ブイルステケアラは本日終了である。胡蝶蘭の蕾が不調になっていた。他はまあ順調そうだ。Lc.SakuraCandyのシースから何か出つつある。Blc.MishimaDesireはいよいよ蕾の陰がみえてきた。

Den.kingianum?の花芽が出る場所がものすごい数だ。

レプトテスは花芽が3バルブ3本上がってきている。

Pot.Howraiのシースから今回は出そうだ。

L.Icrusのシースに花茎の陰がみえる。

Den.WhiteRabbitに花芽がぽこぽこ出始めた。デンドロ類はいまが花芽のつけどころなので、凍らさない程度にまだまだいじめる。ここでかわいそうに思って持ってはいると花芽の出るはずのフシを無にしてしまうようにおもう。花芽が出るようなバルブは止め葉がしっかりでて完成しているのが明瞭なのだけれど、まだ止め葉が伸びきっていないようなバルブにも花芽はつくのであろうか。

11月12日(水)バンダ・サンサイブルー開花

真打ち登場という蘭の開花である。これが咲くと夜な夜なバンダ踊りである。

 

室内の鉢を見ていると時の経つのを忘れる。毎日何かしら変化があって面白い。蕾、花芽の数を数え上げると120件開花に手が届きそうな気がしてきた。3日に1鉢咲くというすさまじい開花件数である。

 

本日から出張である。今回は土地のホームセンターを覗く余裕はない。

 

11月11日(火)ランのモニター。マスデバリア「宝塚」開花

ラン友のF氏に勧誘の波状攻撃をかけられてついつい愛知県の皿井洋蘭園(リンクフリーなので早速リンクじゃ)の「ランを育てるモニター」に応募してしまった。Den. Snow Babyというものが届くらしい。ミッションは1年育ててまた咲かせるということらしい。「セミプロでない方、温室のない方」などの条件があった。ノビル系デンドロにつぼみがぼこぼこ出るようになったとはいえ、まあセミプロということはないであろうとあつかましくも昨夜応募した(^^;)。セミプロちゅうとラン友会なんかで自分の余剰株を売ったり出来る人のことじゃないか。私などはほど遠い。本日当選発表がHP上にてなされており、名前があった。I氏も引きずり込めばよかった。(おっと、ゴンベッサさんの書き込みがこのHPにもあった。お近くですかねえ)

このランは小型のデンドロビウムで花が白い。「女王様方式」でいじめなくても花芽がつくというノビル系にしては珍しい特性がある。また季節を間違えて咲くとかで、うちのDen. Hamana Lakeを思い出す。日英米のHPにも情報はみあたらない(未公開株、じゃない未登録株だったか?欧米はノビル系をあまりやっていないらしいとは聞くが)。白い花ということで最近はかみさんの好みそうなランを選ぶようになってしまった。タダほど高いものはないのでしっかり働かせてもらおう。

このS園芸のモニターではF氏は素晴らしいフォーミディブル系のデンドロを夏にもらって育てておられる。素晴らしい活動だと思うのだけれど、今回のモニターは人気がないのか締め切りをかなりすぎても人数が集まらなかったようである。実に不思議なことだ。

 

バンダ・サンサイブルーの蕾が首を回して位置についているので間もなく開花である。また咲いてくれますねえ。いやありがたいことです。気がつくと開花体制に入った蕾株が多数あることが分かった。昨年同様11月はたっぷり咲きそうだ。

 

よそさまのHPにうっとりもののC.labiataの写真が掲載されていた。いいものはいいのだなあ、とおもうわけですよ。あの仏の手のようなドーサルセパルはたまらん、等と思ってみていたのです。ああいう優美かつ均整のとれた花はうちではなかなか咲かないのでうらやましい。実物を明石ラン会でみて感激もしていたのだけれど、花に限らずその後ろにも目が行くようになっているわけで、その花を出すために株をどのくらい育てなければならないかとか、設備や場所がどれだけ必要か、ということも最近は見えてきたわけです。我が家では節操のない安物買い多属栽培路線(けちけち路線ともいう)で多量の株を得てしまっておりもはや高価有名大型優美なカトレア路線への変更は困難に感じられた。ただ、現有の株ですらうまく咲かせられないので、これを相手に修行することは出来る。いずれセコイ鉢から見事な花を咲かせてみたい。

 

セコイ花もアップで味わう、という当HPの路線も存在するわけです。ちいさいオンシジウムも鼻先で眺めれば素晴らしいということをするどく追求してゆきたいわけです。

そう言えばオンシジウム2株のもらい先が決まりそうだ。

 

夜になってバンダはもうちょいと言うところだったが、マスデバリア「宝塚」が開花した。小さいかわいい茶色いまだらの散ったピンク、黄色のマスデバリアである。買ったときは葉がまばらだったものがこの夏を経て2倍以上になっているようだ。蕾は14個に達していた。これはお得だった。

 

11月10日(月)さぶー

仕事漬けの日々なので蘭を見る目も疲労で曇る。よく咲いたとはいえ株の状態があまりよくないものが多いような気がする。ランにはまって以来いけいけどんどんと右肩上がりの拡大を続けてきたのであるが、そろそろ息切れしてきたのであろうか。世話が行き届いていないように思える。先週も水やりはえらくさぼって5日間もあいてしまった。まあ、急に寒くなって弱気になっているだけであろう。寒い上に雨が降るのでデンドロさえも玄関にいれた。花芽が多くの株に見えるようになってきた。11月一杯いじめてみよう。

 

弱った鉢を見ていると弱気になるが、強力な鉢をみて気を取り直す。3.5号鉢から花茎の先端まで1mも伸びたデンファレ「宮島」の花が大きい。デンファレは育て方で花の大きさが結構変ってくる。花茎3本目が昨年のバルブから伸びてきている。オンシジウムは今年も豊作のようだ。スイートシュガー?の別の2鉢も花茎が順調に伸びて、3鉢そろって開花しそうである。目の覚めるような黄色い大きな花束のようなボリュームで見事である。オンシジウムはいいものだとあらためて感心する。

 

兵庫県にお住まいのTさんからのお便りです。

「けちけちの看板は偽りありじゃ。 一鉢が安かったとしても、その数や、材料費、手間や時間、交通費など、金額に換算すると、男ってあほじゃないか(笑)、と思う」

このご意見(つっこみ)は(あほとまでは言われていないがついそう翻訳してしまいました(^^;)まったくそうだなと思います。株すべてで10万円、設備に2万円、ガソリン代?、光熱費、費やす時間の労務費などなど。

「あんたあほちゃうん?」

「なんやねん、いきなり失礼なやっちゃ。いまいうたとおりやないか。5年で20万円はいってへんでえ」

「月いくらもろうてんの?」

「いきなりセキララなこときいたらいかんよ、そんなもんこんなとこかけへんがな」

「こづかいやがな」

「さ、3万円や」

「ごっつうもろうてるやんけ。この不景気に。どついたろかほんまに。ええおっさんがまんだ若いくせに毎晩毎晩鉢いじりくさってからに。隠居かい」

「ほっとけ。人の趣味じゃ。これでもバブルの頃はもう3千円ようけもろうとったんじゃ。昔はパソコンきちがいやったからなんぼでも小遣い欲しかったけれどいまじゃ蘭のおかげで余ってしょうがないな。蘭はええでえ。いうとくがな、わては酒もタバコも賭け事もやらんのや」

「けっ、つまらんやつや。おまえみたいなやつが日本の不景気のもとや」

「ほっとけ。ランはやすいでぇ。毎晩発泡酒1缶飲む代わりにその銭で蘭を買うたらわてのランは2年でそろうで」

「せこー。こまかいやっちゃなあ。そんで余った銭でなにしとるん。おっさんすけべそうやからええとこかようとんのとちゃうん。でぇへへへ」

「あほこけぇ。家族サービスやがな」

「でへへ。かあちゃんにサービスしとるんかい」

「しとるがな(笑)。笑うな、ちゃうがな。かみさんのパソコンつくったり、家族と飯食いに行ったり、子供遊びに連れてったりしとるがな。土日は飯までつくっとるでえ」

そぉんなやつおるかい!

「いうたな。おこられるど(笑)。東京ドーム・ラン展に5回以上いけるだけの銭も小遣いでためとるけど、けちやからようでけん」

「けちやなあ」

「けちも趣味じゃ」

「それがホンネやな。けったいな趣味や。でもこれだけは言わしてもらうで」

「な、なんやねん」

「蘭ばっかやって、ちゅーとはんぱで、うだつのあがらんやつや」

「うっ!。うううう、いうたなぁ。そのとおりや…。せやけどここで一首」

「なんでやねん」

「とうちゃんは うだつ上げずに 花芽上げ もっと働け 老後は遠し」

「も、もうええ」

 

11月9日(日)

そういえば9月に豊橋蘭友会でもらったHwra. Lava Burst 'Puanani' AM/AOSに花芽が出てきた。オルニトフォラ、オンシジウム、ケラトスティリス、胡蝶蘭など買ったときから花がでるでる。恐ろしくお得な蘭友会であった。

 

天気が悪い。せいぜい蘭を棚に最適化して並べるくらいしかできない。

 

宝塚園芸サービスを巡回していた。なんとPln. maculata(プレイオネ・マクラタ)らしい名無しの開花株がでていた。この種は花の色姿が特徴的であるし、開花期も秋なのでおそらくマクラタであろう。白いガクヘンと花弁、リップは内側が赤と黄色というくっきりとしたカトレアのような花が2つついていた。このお店はいつも面白い蘭を提供してくれるものだと感心する。500円、ひっつかんでレジに並ぶ前に財布を除いている数秒間で「これは難しい奴では」と思いとどまった。バルブの形が面白いので惜しいことをしたと思うが、実のところプレイオネでは2年間空振りをしている。5鉢もあるが花を見たことがない。これ以上蘭が増えるというのもおそろしい。持っている株のうち我が家で咲いていないものは46%、ざっと70種近くある。しばらくおとなしくしていよう。

 

テレビを見ていたらピザが映ったためたまらずピザを作り始めた。気分で分量を決めた。薄力粉と強力粉を300gずつ。砂糖を大さじ4さじ。塩を小さじ1杯。イーストを大さじ2杯くわえてよくかき混ぜ、暖めた牛乳をたぶん500ccほどくわえてこね、ボールにたたきつけ、よく混ざったところで1時間電子レンジの発酵モードで発酵させた。この間オリーブオイル大さじ2杯でニンニク2かけのみじん切りを軽く炒め、ホールトマト1缶、庭のローズマリー、オレガノごく少々を加えかき混ぜ、トマトソースを作る。トッピングはあり合わせのソーセージ、タマネギ、ピーマン、ぶなしめじがあった。娘にいろいろやらせてピザを仕込んでみたが、生地を延ばすことが出来ない。延ばした生地にトッピングをしてガスオーブン24025分というところであろうか。焼き色を見ながら出し、切り分けて食べる。うまい。実にうまい。

 

11月8日(土)Phal. Mishima Crystal開花

結構大きな白い胡蝶蘭ミシマクリスタルが開花した。昨年開花期が狂って以来今年も変な時期に咲く。なにやら弱りそうで気の毒である。葉が少なく、このまま枯れたらと思うと心配である。

胡蝶蘭というと11月頃花芽が出てきてこれがゆっくりと伸びて2月から4月にかけて開花するものだと思う。市販品は温室やエアコンでだまして花芽を出させて咲かせている。うまくやれば胡蝶蘭を年中見ることも可能だと思えるようになってきた。

 

マスデバリア「宝塚」に蕾が13個も出てきている。今後まだまだ増えるかも知れない。衝動買いをした4つ目のマスデで、買った当初は「しまったぁ、また衝動買いをしてしまった」と悔やんだものであった。1つだけさえないピンク色の花がついていたがそれもほどなくしおれ、以後さっぱり何も出てこないので「こいつははずれだ」などと思っていたのであった。しかしここにいたって最も元気に夏越ししたマスデであり、このように多量の蕾を出してきたのでにわかに評価が騰がった。今は儲けた気分である。

 

一眼レフで蘭を撮影したプリントができあがってきた。ちゃんと撮れているのに驚く。一眼レフというと、普通はオートフォーカス、絞りから、シャッタースピードから、「赤ちゃん撮影モード」「ハムスターモード」まであるかどうかはしらないが、至れり尽くせりで、それっていわゆる…

「おっとー。その先は言ってはいけない!」

「うわ、出たな」

「あなた今差別用語を口にしようとしたでしょう」

「差別用語って…、なんすかそれ?」

「カメラ、それも操作が簡単なカメラとくれば、○○でも×××でも、と言いたくなるでしょう。言ってはいけませんよ。」

「まるまる?ちょめちょめちょめ?ですか?。まるまるは動物?」

「まあ、動物といえば動物」

「動物のことを言うとまずいんでっか?」

「動物の方はいいが、×××はまずい。たとえジャップと言われようが、国際社会において指導的な役割を担うべき我が国は他国に対して非礼な言動は慎むべきである」

「わけわからん。そんじゃサルということで」

「さる?」

「サルでも撮れるカメラ」

まあ、猿は写真を撮る趣味はないだろうが、それぐらい楽になりつつもさらに高機能になっているらしい。高くて手が出ないからよく知らない。我が家の一眼レフはファインダーのなかに露出計すら見えない。総メカニカルで動作し、電池はまったく使っていない。シャッタースピードはつまみを回して決める。ピントもファインダーを見ながら合わせる。撮影したあげく真っ白だったり真っ黒だったりするのであろうなあと思っていたのだがなにやらまともに撮れていた。ただ、絞りというものをすっかり忘れていて、これで被写体深度というものを調節するのであるが、ピントの合う範囲がえらく狭く、花1つにピントを合わせたらあとの花がぼんやり写してしまった。

どうしていまごろ一眼レフかといえば、つぼみが膨らんできたバンダをねらっているのである。青いと言われるバンダだが、本には青紫と記述されている。かみさんは「紫!」と言い張っている。当ホームページではえらく青く写った写真を掲載しているがあれは本当の色ではない。どうしたものかデジカメではバンダの色を再現できないためであった。今般本物に近いバンダの画像を得ることを目標にしているのである。バンダについては不思議に思うことがある。本に載っている画像がいやにしょぼいのである。わあきれい、という画像がバンダについては少ない。色は正確なのだが、バンダの目の覚めるような美しさがごっそりそぎ落ちてしまっているように思われるのである。バンダは写真に撮るのが難しい花なのであろうか。

 

バンダは美しく、年二回咲いて開花期間の長い花であり、育て方にさほどの困難を感じないのではあるが、あまりにも異様な園芸である。慣れっこになってしまったので忘れていたが、なにしろ土に植えるでなし、水苔、ヘゴ板、コルクもなければ、プラスチックの底の抜けた箱で根を支えているだけの丸裸植物を部屋の中にぶら下げて育てるのである。その異様な植物が結構育って花が咲くというのがまったく妙である。それだけにこれほど面白いものもない。

 

本日は気温も高くよい陽気で蘭をすべて庭に展開した。190鉢ほどだからすべての蘭を移動することが出来る。見るとよく乾いていた。ゴメサの花芽が大きくなっていた。写真も多く撮影した。

 

11月7日(金)デンファレ「宮島」開花

11月になって初めて咲いた株はデンファレ「宮島」だった。5月以来半年ぶりに花を見る。蕾が14個ほどついた花茎2本に、昨年のバルブからさらに花茎がでてきている。これは当分咲いていそうだ。

そういえば表紙の写真が払底している。撮って置いた候補がより一層きれいに咲いたため取り直しをしなければならなくなった。

よくspという表示を見る。化学で「原子のs軌道とp軌道の混成で、sp混成軌道は直線方向に伸びておりアセチレンが直線分子なのはsp混成軌道で結合しているからだ」などと習った覚えがある(^^;)。spとはspecies(種)の略ではなかっただろうか。「原種で名前の分からないもの」を指して言うものだと理解していた。「札無し」のことではないだろう。同じ名無しでも一格上なのがこのspだと思っている。こういう用語を誰が定義しているのであろうか。NBSといえばNational Breau of Standard(旧アメリカ連邦標準局)を思い浮かべるし、辞書にも載っているが、蘭用語ではNear Blooming Size(一作開花)の略である。まあ言ったもんがちなのであろう。

 

リカステの花は終わると「ぼとっ」と音がして落ちた。こういう花はお武家様には嫌われるのであろうか。パフィオはもっと真に迫っている。花粉の塊が眼窩の目玉のように見えるため人の顔のようなものがあり、それがぽろりとおちてこっちを見上げているといういい感じの花である。すごいコワイ顔のパフィオなどがあるとうれしい。ドラキュラなども結構コワイが、ドラキュラというよりは「猿の惑星」という感じである。

 

11月6日(木)

胡蝶蘭ミシマクリスタルおよびデンファレ「宮島」が開花目前である。バンダ・サンサイブルー、マスデバリア「宝塚」、Lc.SpecialLadyがこれにつづく。なにやら調子が出てきたような気がする。

923日以来蘭を買っていない。1ヶ月以上開くのは珍しいことである。相変わらず店を巡回しつつもこれといって欲しい蘭もないので今後は増えずに、むしろ減る傾向にあるのではないだろうか。Vuyl. Edna StamperlandLyc.JimRiopelleはそれぞれ40日、50日咲いてそろそろ終了である。どちらも花の姿形色ボリュームなど、実に好ましい。このようなお気に入りの株が年中隙間無く次々に咲いてくれる状態までもう少しかと思える。株が慣れて、世話や環境を最適化すればどの株もいい花を付けてくれる。新規召し抱えから2年以上すると株の本領が現れるように思う。300円程度で買ったVuyl. Edna Stamperlandのような見切り株でも買った10ヶ月後から立派な花を咲かせてくれるのであるが、本当は育てるほどによりよい花を付けてくれるものらしい。

アングレカム・ディディエリの蕾が大きくなってきている。この株は素焼鉢でそだてていたが、冬に根腐れしたためAscd?Peggy×Kasam(開花後28日)のバスケットに同居させたところ根の回りが極めてよくなった。しかし、アスコセンダの根にすり寄られたり、蕾の先に太い根がじゃまをしていたりと多難である。どちらの株も互いによくバスケットにへばりついているため分離は困難である。2株を同時に扱えるので楽ではある。それにしても明幸園のバスケット155円はよほど根に好まれているのかなにやらうれしそうに巻き付いている。これら2株が花を付けるのもこのバスケットのおかげかもしれない。ヘゴ板やコルク板にもこれほどよく根が巻き付いているものはうちではみない。

 

あちゃあ、更新しわすれとった。仕事のしすぎや。

 

11月5日(水)

はやいもので、ノビル系デンドロの「岩国」(よく見るスノーフレイクらしい)にぼこぼこと花芽がついた。昨年花がきれいでえらく気に入ったデンドロだった。500円で蕾付を買って帰ったときはさえない花だとえらく落胆した覚えがある。放出リストに載っていたこともあった。しかし翌年見違えるようにきれいに咲いたのだった。今年は昨年よりバルブ倍増で更にパワーアップしている。ノビル系デンドロの良さが2000年のDen. White Rabbit以来4年かけてだんだん分かってきたような気がするのであった。思うにデンドロは「ビキニな鉢」に、絶対倒れるような「むきむきのバルブ」を育てて、「北風のムチで」なぶるようにして花芽をつける「女王様作戦」

「おいおい何の話をしているんだ」

「ちなみに、私が普段使っている手は「葵の上」作戦です」

「ちょっとなんですかそれは」

「ラン展なんかで色気むんむんの見本株があるじゃないですか」

「その色気ってなんですか」

「えらく高いですよね。人のものだし。藤壺さんのように人妻みたいなもんで、あれええなあ」

「格調高い古典と下品な話を混ぜなたらあかんて!、よだれをふく!」

「その株の品種名を覚えて置いて、あとで見切り品で探してきて、娘のうちからよく仕込んで咲かせて、いただくと」

「その、いただく、は変!」

「えへへへ、みせてね、おじさんに」

「変態のおっさんじゃないですか。だめでしょそういうことしちゃ。葵の上といえば光源氏でしょうが」

「最近ちょっと後退したおでこが光る源氏」

「もうええわっ!」

 

11月4日(火)

夜中にSlc. (L. itambana 'B-6' X Sc. Beaufort 'Elmwood')がよわっていたので応急処置をした。鉢から引っこ抜いてカイガラムシを掃除し、腐った部分を取り除いたらしおれたようなバルブ3つになってしまった。これをビニール袋に水苔と水分を入れてしばり芽を出させようとしている。この株はミニミニカトレアで、葉もバルブも小さくここ3年いつも元気がなさそうな鉢だった。ソフロニチスというのがよくわかっていないのか、株に最適な環境を提供できていないのである。水を多めらしいのであるが小さいため目立たずよく乾かしてしまう。カトレアは初期の頃1鉢枯らしてしまったが、通常はどれも丈夫でよく増える。この鉢だけが3年がかりでここまでよわった。初年度綿棒のような蕾で小さい花が咲いて以来さっぱりである。枯れると寝覚めが悪いので手を尽くしているのだった。

また、葉っぱが無くなってしまった胡蝶蘭宝塚があり、これも手厚く看護している。根が元気なので脇芽を出してくれないかと見守っている。

 

あらー。1031日に咲いたカトレアがもうしおれた。前回もいやに早く散った。部屋の環境もあるのだろうがそれにしてもいつも早い。いい感じの花だったので残念である。最短記録4日!ということであろうか。スタンホペア並である。カトレアではこれにBlc.MountSylvan6日、Lc.SpecialLady7日が続く。環境次第というところはある。種々の観察をしてきたのであるがこうすべしという定見がない。玄関がよかったのでは無かろうかと思う。外に出しているときに蜂がうようよしていたから花粉を持ってゆかれた可能性もあるが未確認である。

 

なにやらこのところ苦戦しているなあ。頭の中では「予算削減のため例のあの活力剤をやめたのがよくなかったのではないか」、という声がささやく。

 

晴天であるが少々気温が下がってきたので一部しか出していない。

 

デンファレ・アリカが裸バルブからの花茎で返り咲いた。1015日倒壊以来およそ20日になるが、あのときの切り花はまだ咲いているのであった。

 

Phal.プルケリマはえらくいい色で咲いているが、先端の蕾がしおれ始めたのでそろそろシーズンオフらしい。

 

高さ1mにもなる(家庭に不向きな(^^;)超弩級デンファレ「宮島」が厳島神社の床板を突き上げる大潮のごとく(ばちあたりな(^^;)怒濤の開花目前である。その神社の鳥居が見える島の対岸の園芸店で3500円にて買った見切り品名無しのデンファレだったわけであるが、バルブの高さは今回2倍以上になっている。818日に買って植え替え、その秋には咲いていたり、9月から咲いて別株に引き継ぎつつ翌5月まで花があったりと驚異的な咲きぷりである。このたびはこんなにも大化けしてくれた。このつぎは一体どんな咲き方をして私を「へー」と言わせてくれるのでしょうか。

 

11月3日(月)

雨である。11月になったことから今後屋外に出すのは控え、トレイごと棚に入れていたのを、トレイをとっぱらって並べた。見込みとして今年も何とか家の中に入るようである。幅180cm高さ170cmの棚2つ分でざっと190鉢という規模である。徐々に縮小する方針である。

 

胡蝶蘭からわらわら花芽がでていた。「花信」、「ビーナス」、「有馬」、「ロイヤル」、「黄緑」に花芽がでた。

 

Paph.glaucophyllumはまだ咲いている。7代目がしおれ始め、8代目の蕾が開き始めた。間もなく5ヶ月になる。

リカステの最初の花が終わりになった。本で殴られ傷つきながらも48日間も咲いていた。姿そのままに色が茶色に変るというえげつないしおれ方をするのであった。

 

パソコンのOSとドライバのインストールを三度目にして何とか完了してほっとした。マザーボード交換、電源交換、インストールと三日がかりだった。やれやれ。

 

11月2日(日)

バンダ・サンサイブルーの蕾は6つらしい。日光が足りなかったのであろうか。雨が多く、8月まで根の動きがあまりよくなかったとは思う。

 

マスデバリアはAngel Frostほか、名無しが「豊橋」「明幸園」「宝塚」ある。Angel Frostと「豊橋」が9月の残暑でダメージを受けこんもりと繁っていた葉の大半を落してしまった。なるほどクール系はこう弱るのかと納得した。枯れなかったのはありがたい。一方「明幸園」と「宝塚」はあまりダメージを受けず、このほど花芽があることがわかった。マスデの花芽を見つけるとなにやら嬉しいのである。マスデも小さな花ではあるが、見る角度で繊毛により不思議な色が見えるものがあったりしてえもいえぬ魅力があるのだった。「明幸園」Masd. Meikouenはなにやらたくさん蕾をだしてくれている。マスデに人気があるのが分かるような気がする。北海道などはあこがれのマスデバリア・コッキネアやリカステ・スキンネリなどが育つのであろうか。バンダ・セルレアもクール系で、本州では栽培困難という記述も見える。クール系の栽培は困難である。暖めるのはまだ何とか出来ても冷やすのは大変だ。

そう言えばペルチェ素子というものがあった。電気を流すだけで涼しくなる素子である(素子の一方を冷やし、一方を暖かくするものらしい)。この素子で出来ているモーター音のしない冷蔵庫がある。この素子と太陽電池を組み合わせて屋外で水を冷やし風通しをよくしつつもクールなケースを作れないだろうか。ペルチェまでつかわなくても電気でファンを回し、素焼鉢の表面から水を蒸散させ、気化熱で水温を冷やしクールな環境と風の両方で蘭を冷やすシステムが紹介されている。ファンだけで冷えるのであるから電気代は安く、温度も冷えすぎず具合がよさそうだ。

 

朝から家族サービスで出かける。なんやかんやの買い物に息子二人を社会見学と称してつけられてしまった。JR北新地駅から歩いてあの水質の悪いことで有名な道頓堀川を見物し、昨日煙を出したパソコンの電源のかわりをパソコンショップで買い、通天閣の下を通り、天王寺動物園を見物して天王寺公園の温室まで歩いた。7kmほど歩いただろうか。天王寺公園の温室はたくさんのバンダがあったが、咲いている物は2株で、いろいろ咲いてはいたがここで育った株という感じではなく買ってきたみたいな鉢が多くていま一つだった。

大阪は蘭が少ない。蘭が咲き誇る温室を挙げることが出来ない。これは思うに先進国中最も暑い都市だからではないだろうか。武家の少なかった大阪では樹木が少なく、現在でも森林面積が少ない都市である。このため東京よりも常に2は高いという土地柄で、かつては大阪ドームでラン展があったらしいのだが絶滅してしまったのである。ああ、なんということであろうか。こんなに暑いとたいていの蘭はまいる。ビルの屋上に木を植えれば森林面積に比例して固定資産税を下げるというようなことはしていないのであろうか。

 

夜中パソコンに電源をとりつけてOSのインストールなどにかかったがサウンドカードのドライバ導入で紛糾し夜中になってしまい、おかげで更新をさぼってしまった。

 

11月1日(土)

なかなかのぽかぽか陽気である。すべて屋外に出してリンカリ液肥入り水やりをたっぷりやる。気温も高い。しかし白日の下で株を見るとかならずしも調子がいいとは言い難いようだ。蘭への思い入れが低下しているからかも知れない。蘭以外の活動の占める割合が増加しつつある。今日は球根がらみでえらいつかれる作業があった。球根買い付けに出かけたついでに大和農園洋ラン部に寄った。購買意欲は低いが、見所はおおい。レリア・アンセプスが見事だった。V.C.と札がついた花7つのバンダはうちのサンサイブルーそっくりでお値段は5000円だった。やはりバンダの開花株はこういう値段になるのであろうか。見慣れてきたとはいえ大層美しい。青紫色なのだが頭の中で青に認識が変換されてしまう不思議な花である。

宝塚園芸サービスを巡回する。本日は園芸最適日であるらしく球根買い付けで行った園芸店はどこもごった返していた。特に出物はない。1800円のC.ボーリンギアナのような姿をした見事なカトレアが何鉢もあった。このように蘭も増えず、しずかにおとなしく細々とやってゆく蘭栽培になるのだろうなあ、と思うわけである。でも黄色いバンダは欲しいなあ、などと思いつつそういうものを探していた。でも売っているのを見たことがない。

 

電源が入らなくなったパソコンのマザーボードなどを交換し電源を入れたら煙がでてきて焦った。マザーボードはシロで、電源が故障していることが分かった。

 

 

 

 

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