蘭馬鹿日誌2006年8月および更新記録
ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔
連続有蘭花日数4146日(2013/1/1)
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8月31日(木)Den. Queen Southeast及びOnc. Super Star ‘Sophia Beauty’開花
今夜は一ヶ月ぶりくらいかと思えるほどまともな雨であった。水溜りが出来ている。今朝は久しぶりに20℃を切ったようである。
Den. Queen Southeastおよびオンシジウム・スーパースター‘ソフィアビューティー’が開花していた(今月13-14、今年115-6、新規44)。今年の8月は過去最高の開花件数であった。デンドロビウム クイーンサウスイーストは2000年の購入以来最高のつぼみのつき具合である。
かつてない好景気に沸いている蘭の棚であるが、好調な原因は何なのであろうか。冬越しがうまくなり、おおむね日照が多く、水をよく与え、肥料も成長期の適時に多量にかましたからではないだろうか。それにしてはよく枯らしたような気もするが。
「ハリケーンは・・・・日付変更線を越えると台風」:18「へー」くらいに感じた。ゆっくりこっちに接近中である。じゃあ日付変更線をまたぐと「ハリ風」か。「台ケーン」てのも大変そうでいいなあ。
3年連続で通っていた豊橋だったが、今年は土曜日に予定している親孝行のため18切符を使ってしまい、行けそうもない。
しかし来月何が咲くのか見通しが立たない。
Dendrochilum
glumaceum:おお、これがあったか。花茎5本。
エピデンドラム・イーグルバレイ ‘オレンジキング’:今年二回目
Lc. Aloha Case ‘#32’× C. intermedia var. delicate:またまた。
オンシジウム・ゴワーラムセイ
‘ステラ’:これはかっこいい。
オンシジウム 「元気」:けっこうかわいい。
V. Sansai Blue :真打登場
Den. Jacqueline Thomas x bigibbum:
8月30日(水)
カトレアのシースを数えていたが、途中でわからなくなってやめてしまった。開花予定のカトレアは10株以上あるように思える。
職場に雷が落ちてかなり停電したため朝から混乱していた。木におちて八つ裂きにしたらしく、大きな木の塊が四散していて大変恐ろしい。その木の横を通って通っているので、間が悪ければ死んでしまうかもしれない。
8月29日(火)C.intermedia var alba?に花芽
オンシの開花を待っているのだがまだだった。リカステの葉の上にでかいキリギリスがいてぎょっとする。捕まえようとすると逃げていった。野放しにすると蘭を食われそうで厄介だ。ここは殺害するか?とおもったら草履のうえにのっかってきた。やはり殺生は避けたい。ひとまず植木鉢をかぶせて身柄を確保した。
メインの棚はアリでにぎやかである。ちょっと多すぎるくらいいる。これはまずいなあと思う。
カトレアはシースの嵐といってもいいくらいシースだらけである。そのなかで思いがけずC.intermedia var alba?の2つあるシースに花芽の影が見えた。つぼみが3つつきそうな雰囲気である。通例1月末に開花するはずのカトレアだが、今年はやたら直射日光に当てて大きく育ちひょっとすると10月あたり開花してくれるかもしれない。これが秋に咲くと面白い。
今年度は過去最高の出来高になるのは間違いなさそうだ。
8月28日(月)Lc. Aloha Case ‘#32’× C. intermedia var. delicateにつぼみ
デンファレは無事だった。把握しきれないくらい花芽が出ている。
Lc. Aloha Case ‘#32’× C. intermedia var. delicateつぼみが出た。このあいだ咲いたばかりだったのに別のバルブからひょっこり出てくるのであった。
8月27日(日)サギソウ及びBarkeria skinneri開花
夜になり1週間ぶりに家に帰ってみると特段弱った蘭もみえず、Pecteilis radiataおよびBarkeria skinneriが開花していた(今月12、今年114、新規43)。しかし、Barkeria skinneriはほぼ咲き終わりだった。
弱っていて植え替えたDtps「池袋1」は復活していた。張りを取り戻した若い葉がこのまま大きくなってくれれば安心である。やれやれたすかった。
8月26日(土)
本日もえびねの葉っぱをみたぐらいであった。
行楽で山口県の秋芳洞にゆくもカメラの不調で撮影できず。入洞料が1200円ってのはすごいなあ。昔500円だった。入り口の橋がつけかわっていて驚く。洞内は昔と変わらず。人が多い。
夏の秋吉台は大変美しかった。心にしみるような緑の草原がゆるやかにうねり、灰色の石灰岩が点在し、もりあがる入道雲、青い空、最高の風景だった。だがカメラは動かなかった。
萩に行った。現在の歴史に大きな影響を及ぼしたのは吉田松陰である。それ以前に三次から出た毛利元就の影響も大きい。萩にておもいがけず田中義一元首相の銅像に出会う。昭和4年のきなくささは、それ以前から日本人の多くが持っていたきな臭さで、その後の戦争は避けられなかったのではなかろうかというようなことを考えていた。
2km散歩。
帰って調べたところ、やはりカメラは電池切れだった。充電済みとおもった電池は空だったのだ。本日逃した画像はあまりにも多かった。
8月25日(金)
スーパーの付属の園芸店でデンファレ「アンダンテ」なるピンクの縞々で花の小さいものが、理想的な素焼鉢にミズゴケの植え付けで売られていた。798円。まるっきり蘭を育てる雰囲気の植え付けに感心した。こういう売り方は大変珍しいなあと感心したしだい。
4km散歩。
8月24日(木)広島植物園
恒例の広島植物園見物。高さ6m41cmだったかのひまわりにおどろく。蘭画像をいくつか仕入れてきた。売店で100円、200円の原種蘭、しかも名前もしらず、をみるが手が出ず。昨年のエピゲネウム・ライオニーの失敗に懲りている。この手の株は私の技術を越えているように思えた。7kmを歩いて帰る。
4kmなぜか半分くらい走る。これは疲れた。
8月23日(水)
さっぱり蘭をみず。
昨日釣った魚を焼き魚で朝食にいただいた。えらく小さく感じる。煮付けにしてもらえばよかったと後悔した。
4km散歩。連日汗ばかりかいている。
8月22日(火)
蘭はみかけず。
釣りに出かけた。釣りをして、でかい(と本人は驚いたが食べてみると小さかった)べらを釣った。「うー、すごい引きだ」とあげてみると海草だった。次も「うー、重い。また海草か」と引き上げてみるとこれまで釣った経験があまりないようなべらだった。20cmくらいだろうか。「ぎざみ」とか「キュウセン」とかいうやつで、雄か雌のどちらかはカラフルな熱帯魚のような色合いをしている。釣ったものは地味なくろいような色をしていて、針を二つとも飲み込んでいた。水中での動きは俊敏で、たちまち海草や岩穴に入り込んで捕獲は容易ではないがたまたま引き上げられたものらしい。釣っておいて思うことはなんか立派に生きているのに申し訳ないという気持ちだった。この立派な魚に死んでもらわなければ食べられないというのが申し訳ない。2時間以上バケツの中で生きていたのでその間罪悪感を感じていた。金魚を7年飼っていた身としてはまことに後味が悪い。だれか一緒にやっていれば楽しいはずのつりも一人ではやるものではないと思う。
4km散歩。
8月21日(月)
デンファレをビニールを張ったトレイにさしておいたところ水がたまっていて案外乾かないということがわかった。しかし水浸し時間がながいということは少々根腐れの危険がある。
休暇を取り、昭和史を読みながら18切符で移動。なぜか夜の散歩に付き合って4kmを歩いた。
8月20日(日)
ふと気がつくと夏も終わりという時期である。ん?、おれの夏はどこにいったのだ?。
まあいい蘭自慢でもしよう。
Bulbophyllum barbigerumがかなり素敵だ。まるで生き物である。おけけが生き物のように動く。まるっきり虫が止まっているように見える。年二回も咲いてくれた。これはいい。
Phal. Musashino x Hakuhoh-Shiranami がまだ咲いている。半年が経過した。そろそろ花茎を切ったほうがいいか。
Den. Formidible ‘Ryouma’ はまだ豪華に咲いている。花の先端が茶色になっているものもある。7月13日の開花以来まもなく1000時間である。
Onc. Sweet Sugar?は今回花が大きい。
Epi. sophronitis var. Verithii もなかなかいい花がたくさんついている。おかわりの花茎が出てきている。
Epi.?
'Hanakoujou'はずーっと咲いている。
エンシクリア・フラグランスはいい香りだねえ。さすがはフラグランス。花も長い。
デンドロキラムSPは昨年同様姿の美しい花簪のようだ。
Lhta. oerstediiは次々咲く。
Den. ? 'Murakami'は出向中だが、結構立派。
Den. ? 'Takarazuka Red'も出向中。秋にべつの花茎から咲いてくれるだろうと思う。
Ceratostylis rubra 色がいいねえ。
Ornithophora radicanseものすごくたくさん咲いている。大変丈夫だ。これはこれで大変いい感じの蘭だ。
Restrepia brachypusちょくちょく咲いている。
Jumellea alborecens航空機みたいでかっこいい花だ。
Maxillaria
rufescens (資料画像)花がいい感じの黄色で香りが良い。
Den. Pramort秋から本領発揮。
ほんとたくさん咲いている。蘭も稼ぎ時だからそうそう眺めてもいられない。
これほど忙しい園芸もめずらしいほど年中のべつまくなしになにかしらさいてくれている。原種であってさえ咲く時期が読めないことが多々ある。
かみさんの好きなバラ「ナニワイバラ」を小さなポットで買ってきた(350円)のが3年まえだったろうか。いまや差し渡し10mになっている。このバラ1株が占有する面積はガレージの天井部分で、200株の蘭に匹敵するのである。開花期間は2週間ほどで、大変な数の花をわーっと咲かせてくれる。これや月下美人をみると蘭は3号鉢ばかりなので大変つつましくかわいいと思える。一口に園芸というが、蘭、バラ、ゆり、草花はえらくちがう。
2週間前に買って来たトルコキキョウがほぼ全滅してしまった。ポット植えで扱うとうまく行くかもしれないと思ってやってみた。なにしろ鉢植えは蘭をいろいろやってきて得意だと思っていたのである。だが、数日乾かしてしまいあえなく枯れてしまった。蘭で「わかってるつもり」がまったく通用しなかったのである。これはショックだった。ひるがえって蘭というのは大変丈夫なのだなと思った。これはたまたま私の扱いが蘭にあっているからじゃなかろうかと思う。ここに少しでもずれた扱いをするとそんなはずは、という枯れ方をするものかもしれない。たとえばあつーい日に胡蝶蘭に直射日光が当たるとそれだけであっけなく枯れてしまうようなところがある。そういうのはもう自分はめったにやらないが、過去にはやっていた。
デンファレ「静岡紫」の取っておいたバックバルブから新芽がでていたので2号鉢にミズゴケで植えた。このデンファレはかなりすごいので扱いも丁重である。
テレビをつけると、靖国、ロシア銃撃、ジョンベネをくりかえしやってくれる。なんでまた10年まえの殺人事件の犯人についていまさらやるのか。「お金持ちのお嬢さんが殺されたのよ。まあかわいそう」という強い関心を持っている人が多いのか、単なるマスコミの趣味なのか。めったにいない変なやつの困った行動を追いかけてなにか得になるのだろうか。こんなニュースだらだらみてメールばっかしてリビングでおやつくっていたらメタボリックになるぞ。
一方、ロシアも靖国も太平洋戦争に関係がある。とくに夜中は「日中戦争」「靖国」についてドキュメントやら討論やら夜な夜なやっている。それぐらい関心が高いのだが、
「問題 張作霖爆殺、総帥権干犯、二二六事件、満州事変、盧溝橋事件、ノモンハン事件、ヤルタ会談、をそれぞれ100字以内で説明せよ。」
とかいわれると私なんかは「えーと」とか言って固まる。司馬遼太郎氏が小説にでもしてくださっていたらつるつるでてくるかもしれないが、残念なことに氏は部分的にしか書いておられない。つらくてかけなかったのではないだろうか。
手元に半藤一利著「昭和史」がある。恐ろしくて続きが読めず、停止している箇所がある。昭和4年張作霖爆殺に関して昭和天皇が、かんかんにお怒りになり、時の田中義一首相に「責任をはっきりさせよ、辞めたらどうか」とおっしゃった。田中内閣は総辞職、田中首相は直後お亡くなりになり(自殺説がある)、以来陛下は「内閣の上奏するところのものはたとえ自分が反対の意見を持っていたとしても裁可を与えることに決心した」、とある。実にコワイ。この続きを読める人は勇気があるなあ、などと思う。そのせいかどうか、学校でこのあたりをさっぱり習った記憶がない。真珠湾攻撃、沖縄戦、広島長崎、くらいしかしらない。
田舎に行くと「靖国英霊の家」とプレートが張ってあってそれを見るとなぜかキヲツケをつけをしたような気分になる。まったく知らないのでこれから本を読むのだが、A級戦犯の方々も「毎晩豪遊して飲んで女をはべらし、戦利品の美術品をながめ、不正な蓄財をする」ような人たちではありえず、それなりに国のことを考え帝国軍人として戦争を遂行されたのだと思う。いまからみればたいへんまずいやり方が多く、それについてとやかくはいえても、そういう人たちのことを、とくに故人を悪く言うのは日本人としてはつらい。アジアの国から聞こえてくる声は、私にはごもっとも、と思えても関係者には大変つらいので、これだけは譲れないというところがあるのではないだろうか。相手は霊だったり神だったり、祖先だったりするのでこれはつらい。
ドイツの先生がテレビで言っていた。「わたしらは戦争被害者にしっかり償いをして尊敬される国家になりました(え、そうなの)。国際法的にはけりはついていますが、あなたたち日本は大変なお金持ちなのに配偶者を侵略戦争で殺された8 0歳にもなる戦争被害者がいてもなーんにもしてないじゃないですか」。
金額的には日本はドイツを上回っているという話を聞いたが、たしかに戦火にあぶられた民をしっかり認定して直接なにかをしておけば雰囲気はずいぶんちがったものになっていたように思う。すくなくとも「なーんもしとらん」とはいわれなかったろう。それが出来ない事情もなにかありそうだ。本当に知らないことが多い。
大事なのはこれからで、日清戦争以後日本人は大陸の人々をかなり侮りなめきっていたというじゃないの。あんなの攻めて脅せばいっぱつだよ、と思って攻め込んでいったわけだけれど緒戦でめためたにやられている。そういう相手を見下したような雰囲気っていまもないか?。そういうところで同胞に危惧を抱く。なんでまたああいう戦争になったかってところをよくよく知っておきたい。
じゃああの歴史の中でなにをどう出来たのか、と問われて私にはさっぱり答えがない。迫り来る帝政ロシアの軍隊を前に国を守って戦った日露戦争以後全然戦争をしないという選択はなかったのだろうか。「列強が植民地をとりにゆくのに、史上初めて白人に勝ったアジアの雄たる我々が日清戦争でやっつけた中国をとりに行ってどこがわるい」、という考えは、あんたがそう考えちゃうのもむりはないけど、といったあと何を言うたものかと言葉が出なくなる。(おっさんめがすわってるなあ。どうせきいちゃあくんめえよ。せめてケツをけってずらかろう)。三国干渉だったかで日露戦争の賠償金が少なかったので日比谷焼き討ち事件というのがあった。「勝ったのになんでじゃー」と暴れたのである。世論からして仮想敵国をなめてあなどってばかにしていた。
まだ工業力がいまいちで商圏も狭く、製品を買ってくれる植民地がなかったので資金繰りでくるしかったんじゃないか。関東大震災の5年後に大恐慌である。これは苦しい。それでもお得意の加工貿易路線でがんばるわけには行かなかったのだろうか。
だが、満州はとらず、大陸に進出もしない。戦争がない分すこしは落ち着いて産業を育てていたかも。軍艦を商船に換え、工業と貿易と海運で食えたか?。ぐーっとこらえて戦争もせず1945年を過ぎた日本はどんな国だったのか。択捉島と基地のない沖縄を持っている。250万人(5%)も死んだりしていない。原爆も落ちなかった。産業奨励会館(原爆ドーム)は超高層ビルに建て替えられていたことだろう。想像が追いつかない。めためたにやっつけられた日本がこれほど繁栄している一方で、戦争に明け暮れた世界に巻き込まれず、やっつけられなかった日本は2006年にはどうなっていたのだろうか。どこをどういじればそういう日本になったのだろうか。それは昭和4年の時点よりも前で、根が深く、かなり難しそうだ。「タイムスリップしたイージス艦」みたいなのを抜きにしてだれかそのあたりを解き明かし、本来の日本の英知で戦争の危機を乗り越えた日本の姿を描いて欲しいなあ。
案としては、大塔宮(南北朝の頃の皇族のスター)のような傑出した宮様が大活躍して、財閥の野望をくじき、軍部をまとめ、自身は陸軍の武将として列強の陰謀からもっぱら国を守るという痛快ロイヤルストーリだ。書き出しは「大正の御時に、きわめてときめきたもうきわにはあらねど・・・」おいおい、どこへゆく。
8月19日(土)花芽続々
久しぶりにまともに雨が降った。バンダがしおれ始めた。雨が降って一安心というところである。
ピーカン照が続き、日光が強すぎるので直射日光にあてていたものの一部を遮光棚に移した。
続々と花芽が見つかっている。
オンシジウム 「元気」に花芽が出た。Onc.?aquinii にも花芽が見えた。常連のOnc. ornithoryncam x flexosum にも花芽が出ている。オンシジウム・スーパースター‘ソフィアビューティー’にはつぼみがたくさんついている。太い花茎の出ているオンシジウム・ゴワーラムセイ ‘ステラ’とあわせて5株が秋に咲いてくれそうだ。盛大に咲いてくれているOnc. Sweet Sugar?にもおかわりの花芽がある。さらにIncdm. Popcorn‘Haruri’に花芽が出た。
Dendrochilum
glumaceumにも花芽らしきものが見える。
Barkeria skinneriにつぼみが出ていた。ちと数が少ない。植え付けがよくなかったようだ。
Thunia marshallianaの昨年のバルブが垂れ下がっていたのだが、高芽が出て莫大増えそうである。大きくなった3つのバルブは今年も咲きそうな気配がない。
地球温暖化が蘭に与える影響について考察したい。
以前にも述べたが、大気中に0.035%存在する二酸化炭素は、酸素炭素酸素と並んだ直線状分子で、赤外線があたると回転することによってそのエネルギーをすこしの時間保持することになる。昼間降り注いだ莫大な熱エネルギーは夜間宇宙に放出されるのであるが、二酸化炭素が増えると地球にとどまる熱エネルギーがちょっとだけ増える。それで地球の平均気温がちょっとだけあがる。ちょっとならええやん、とおもえるが、そのちょっとで台風やハリケーンの数がやたらと増えたり、そのパワーがぐっとまして先進国の巨大都市が丸ごと水没(正直あほちゃうかと思った)、復旧に数ヶ月を要するという大災害やら、隣国では水害で200万人規模の被災(木を切りすぎ)、猛暑で死者多数、停電頻発、大干ばつなど、今年もどこまで被害が出るか検討もつかず、年々ひどくなっているように思われるのは私だけではあるまい(日本はよく治水しているなあ)。
アマゾンが砂漠化しつつあるという。アジアも多くの森林が切り開かれて当然蘭の自生地は気候変動のみならず人間にも攻めたてられている。
こりゃまずいなあ、と思った多くの人々は「いっちょ戦争でもやって石油の値段をあげてやれ」ぐらいのことは思ったかもしれない。人間様の「ちょっといい暮らしがしたい」という望みは無理からぬことである。こんな暑い日はエアコンが大変有り難い。だが、人類全部が日本人のような生活をすれば地球1.7個必要、というし、アメリカ人のような生活、となると地球5個必要、といわれている(アメリカ人なにやっとんやろ。留守でもエアコンかけまくってマスデの栽培か。そら停電しまくるわなあ)。科学技術の進歩で大戦後ちょっと余裕があった時代は終わり、人口が増えて、資源を奪い合う機運が高まり、なにやら最近きな臭い。「こら、てめえらカニを取るな」と死人まで出る(はらたつなあ、降伏後さーっとやってきてぶんどってったくせに)。だが、戦争が起これば儲かる人々も、今度本格的にどんぱちやったら共倒れだ、とおもっているだろう。これまでのやり方を根本的に考え直さなければならないときに来ているように思われる。
現在世界は英国流のやり方が世界の大勢を占めている。さかのぼればエリザベス1世から「やっておしまい」で世界を牛耳ってきた(それ以前の英仏100年戦争でジャンヌダルクを処刑してそのえぐさに磨きをかけたのかもしれない。激戦区ヨーロッパは人口が3分の一になるような人間地獄を経験してきた)。がんばってもうかったらあんたのもの、という自由主義、資本主義で英国の息のかかった国家はアメリカ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドで、先進国はこれらのやり方にならい、ロシアも商売の面から追従することで好景気に浴している。イギリス流にはそれなりに優れたところがあったから(めしのまずさをものともしない民族だからという説もあるが)こうまで世界に広がってきたのである。そこへイスラムのみなさんが「おまえら、そりゃちゃうやろ」と種々つっこみやハリセンをいれて騒がしい。なまじ石油があるだけに、イスラエルという強烈な布石を打っておいたり、えぐい戦争を仕掛けたりしている。そこへ持ってきてBSEやら世界的な気候の劣悪化やらテロやらでもうこれでやって行けるのかというところまで来ているようにも思える。商売のやりかたをみていても昔の上手さがない。この方式では人類の未来は暗い。
この世界にあって、緑あふれる国土に、豊かで、高い技術、高い民度、独自の文化を有する平和な国家がある。人命を尊重し、過去には世界最大の都市をもちながらヨーロッパで血みどろの戦争を繰り広げていた時代に260年間戦争がない時代をもっていた。
米国の腰ぎんちゃくといわれつつ、その商圏の広さといい、富の蓄積、まとまりのよさなど、大変したたかな存在である(マスコミがどーでもいいニュースばかり流してさっぱり日本のよさが見えてこないがなかなかどうして立派なものではないか。マスコミも、「いやー、日本ってほんとうにいいですねえ」という論調で語れば乗りやすい日本人のことだから「じゃあおれも」と犯罪も激減すると思うのだが。サッカーは、勝つより「日本人は競技場のごみをみなひろって持って帰りました」という報道に感動した)。
ドイツですら優秀な人材が食うに困って国外に逃げ出しているという現在にあって(日本に働きにきてくれてはる)日本では景気がよくなりつつあり、雇用が増加している。その国がこれからやろうとしていることは地球の環境保全であった。
昨夜トヨタ自動車がサトウキビの搾りかすなどからつくる「ポリ乳酸」なるプラスチックで車を作っているという話を聞いて大変驚いた。石油から作るプラスチックとあまりコストが変わらないという。さすが名実ともに世界一の自動車会社である(そういうねたまれそうな評判を嫌ってわざとこけてみせる技もあり、まことにうまい)。さらにナツメヤシから自動車の燃料をつくる事業も進められている。石油をめぐってどれだけ血が流されたかを思えば感無量である。また、深夜電力を利用しておうちの電気で自動車を充電して走る構想を進めている。「クルマっちゅうのは150キロぐらいでぶいぶいいわすんや、九州までぶっ飛ばすぜ、やべえポリや、あちゃあ免停やぁ」から「50キロで家の近所をゆっくり走っていれば用が足りる」に考え方を変えるのである。単に車をつくる、売るという以上に人類が安心して乗れる新しい世の中の枠組みというものを感じるのである。「競争して勝つ。豊かになってプール付き豪邸。かかってくるものは倒す」(でも一夜明けると訴訟で負けて大借金。勝ちもあれば当然負けもある)から、「共存共栄。足るを知る。宗教・人種をうんぬんせず」方式こそがこれからの人類には必要だと思える。(「(大東亜)共栄(圏)」ってのはちと引っかかるかもしれない)
パックスロマーナということばがある。古代ローマは、降した敵ですら市民として取り込み、敵すら安んじて乗れる方式により巨大国家が1000年にわたる繁栄を謳歌した。
現代の戦争はもはや武力によりなされているだけではない。半導体で勝ったり負けたり、銀行で負けたり、クルマで勝ったりしながら覇権が争われている。バブル期にめためたに負けて実はぐっと力をつけた日本は全世界にむけてエコな生活方式を提案し、世界をエコで塗り替えてゆくのではないだろうか。かつて石油も石炭もなく、3000万人が健康で文化的な生活を営んでこれたとされる日本である(どこかの国はなんででけんのか?。うちらの将軍様はえらかった)。日本人がいまよりもうすこしきりりとしていれば、日本の大変優れた方式を世界が注目して取り入れてくれるように思える。そのことが世界のため、人類のため、蘭のためになると信じて仕事をがんばりたいなどと思う。
8月18日(金)
少しだけ雨が降ったようだ。葉は濡れているが地面はよく乾いている。仕事でくたびれたが、蘭も連日の猛暑で少々くたびれてきたように見える。
ひょっとして鬱か、と思えるほどどろーんとした気分の一週間だった。10分単位で治療をこなす歯医者の技を模して作業を細かくわけて数をこなすようにしたところ過度にやりすぎたようだ。手も頭もよく働かせた。だが打つ手のほとんどが有効に働かないとさすがにくさってくる。さっぱり手ごたえがなかった。盆の間静かにみっちり働けると思ったがどうも勝手が違った。えらく消耗してこれから休みを取る。行きたいところも買いたいものも食べたいものも思いつかない。ほのかに本を読みたいなどと思う。先週神戸と梅田でかみさんに大盤振る舞いをしたのであるが、自分の買ったものは本3冊315円なりだった。本物の鬱はこんなもんじゃないらしい。
さてこの鬱勃とした気分から抜け出すにはどうしたらいいであろうか。家に帰った、まあゴハンはもりもり食べているなあ。リビングにぶら下がっている巨大バンダをみる。花茎がまっすぐ天に延び、大きな花をたくましく支えている。あれ一本でよくもまあ大きな花をたくさんきりりと支えていられるものだと感心する。ぶら下げてある弱った胡蝶蘭とともに霧吹きをして送風ファンで風を送っている。結構元気が出てきた。
バンダの優劣をとやかくいうのは愚だが、V. Sansai Blueとはえらく違うと思えた。色がかなり違う。真夏に咲いたらだろうか。サンサイブルーの翡翠を光にすかしたような玄妙な雰囲気が乏しい。かわりに雄渾さ、力強さがある。どちらのバンダも今年はよく育っている。咲いているバンダは、上から数えて8枚目の葉の間から出ている。葉は17枚ある。V. Sansai Blue についてしらべたところこちらも8枚目から花茎が出ている(念のため、8枚目からでると言う意味は、8枚目とその上にある6枚目の間から出るということ)。少し小ぶりなこの株は葉が15枚あった。
こういう葉の数と花茎の出る場所のデータはバンダの開花を心待ちにする人には気になるのではないだろうか。
当分水をやれないデンファレのトレイにビニールをしいて水がたまるようにした。愚の骨頂だろうか。雨が降れば鉢がしばらく水浸しになる。保水を高めたつもりだが、裏目に出るかもしれない。ただ、日差しがあまりにも凶暴なので手を尽くしておきたかった。午後の西日の当たらない、涼しい木立の中にトレイを移動させた。
そろそろマスデバリアが弱り始めている。これはもう日陰に移したほうが良いだろう。
今朝通勤中バスが立ち往生してしまい、みればトラックと軽自動車がオフセット衝突(正面衝突のずれたやつか)で大破していた。バスをおり、事故の向こう側まであるいて、そこで立ち往生しているバスとお客を互いに交換して駅についた。こんなことは10年以上のバス通勤生活ではじめてである。見通しの良いゆるいカーブでなぜあそこまで激しく壊れているのであろうか(興味がないのであまりよく見ていなかった)。最近やたらとパトカーやら救急車やらをみるがどうも最近みなさん運転が下手になったのじゃないかと思う。
8月17日(木)Bulbophyllum
barbigerum開花
Bulbophyllum barbigerumが開花してくれた(今月10、今年112、新規43)。
今月はこのあとサギソウ、Den. Queen Southeastとオンシジウム・スーパースター‘ソフィアビューティー’が開花予定だ。例年に比べると結構調子よく咲いてくれている。デンファレは2ヶ月進行が早い。冬場暖かいところでせわをしていたのがよかったようだ。例年一本しか育たないはずが2本、3本と育っているものがある。
8月16日(水)
いつからか忘れたが今夜も50Lの水撒きである。ずーっと降っていないような気がする。
8月15日(火)Maxillaria
rufescens開花
マキシラリア・ルフェスケンスが開花してくれた(今月9、今年111、新規44)。
弱ったDtps「池袋1」の鉢にはアリがいるらしい。根もほとんどだめみたいだから水にざんぶりといれて植え替えを図る。凶暴なアリで両腕を散々かまれたらしくしみるような痒さである。アリをよくよくおっぱらって腐れた部分をばっさりやり、日陰で棚につるして時々霧吹きで水をかける。復活の可能性は低そうだが付き合いの長いこいつをあきらめるわけには行かない。
過去最高の出来で来ている株が多い。日照時間がたっぷりで、適時肥料を与え、水もたっぷりやっている。ただ、稼ぎに熱中するあまり、いくつか日焼けで不調になる恐れはある。
8月14日(月)Den. Pramort開花
Den. Pramortが開花してくれる予定(今月8、今年110、新規43)。なぜか一輪だけ狂い咲きのつぼみが出た。
8月13日(日)Jumellea
alborecens開花
Jumellea alborecensが開花してくれた(今月7、今年109、新規43)。2004年8月の開花以来2年ぶりらしい。植え替えがうまくいったものやら単なる気まぐれなのかよくわからないところだ。
本日は液肥ハイポネックスにHB101をいれてやっていた。結構大盤振る舞いだったが、そろそろ肥料を切っておかなければならない株もある。
V. ? ‘Ikeda’を家に入れてみた。にっくき蘭食いバッタがついていることに気がついた。こいつなにをねらっているのか。指でしたたか庭に弾き飛ばしておいた。
2月18日から咲いてくれているPhal. Musashino x Hakuhoh-Shiranami の最後のつぼみが開花した。
8月12日(土)Dendrochilum
sp開花
Dendrochilum spが開花してくれた(108、新規43)。
夕立が来そうで来ない。
Paph.Deperle(delenatii x primulinum) が終了。
月下美人3輪開花。
8月11日(金)
ひたすら毎晩水遣りをしている。一晩50Lの日々である。
差し上げた先からDtps「池袋1」が弱って治療で帰ってきたのであるが、復活するかどうか難しいところである。
ステレオキラス・ダァテンシス が枯れてしまった。超さえない蘭で、ちっこい花が咲くが、かわいがっていたのである。直射日光にまいったらしい。
そういえば直射日光でいじめ始めたアルポフィラム・ギガンテウムが日焼けしてしまった。
カトレア ワルケリアナ、C.intermedia var alba?、カトレア スキンネリ ’ダナエ’、 カトレア スキンネリ、レリア パープラタ、レリア ロバータなどは直射日光平気という雰囲気のカトレアである。C.intermedia var alba?は過去最高の出来になりそうだ。
8月10日(木)
ひたすら毎晩水遣りをしている。
開花中のデンファレ3株、Den. ? 'Murakami'、Den. ? 'Takarazuka
Red'、デンファレ「静岡紫」は露天から涼しいお部屋に出向。
今年のデンファレの出来高は過去最高になる模様。
待つこと一年以上何も出なかったため枯れたことになっていたデンドロビウム・セナイルのバックバルブから新芽が2つ出てきた。扱いを勉強しなおしだ。
8月9日(水)
乾燥した気候が続いているため夜中気合を入れて水遣りをした。
8月8日(火)Ceratostylis
rubra 開花
おもいがけずCeratostylis rubra が開花してくれた(107、新規42)。オレンジ色が鮮やかなよくわからない蘭である。丈夫で育てやすい。
台風を用心して満開のバンダを家に入れておいた。あまりの豪華さに息を呑む。なんと迫力のある花だろうか。花径を測ると112mmあった。これまでの最大である。そういう花が大小9つもついている。
ふとみるとV. Sansai Blue にも花芽が出た。今度咲くと8回目の開花になる。
なにやら気合を入れて水遣りをする。花の中ではもっとも豪華な部類に入る月下美人の開花が近づいている。今回はつぼみが3つだ。蘭にも水切れさせないよう毎晩ポリバケツいっぱい40Lは水遣りをしている。
土曜日だったか、ビニールポット入りのトルコキキョウが干からびていた。数日忘れただけでミイラである。悪く言うつもりはないが、私のようなへたでも蘭はよく育って咲いてくれるのがありがたい。ともかく、この時期は水切れが恐ろしいとおもう。土日ほったらかしだったデンファレは日焼けがひどいのではと心配したが相変わらず絶好調のようだ。
8月7日(月)
乾燥した気候が続いているため気合を入れて水遣りをした。
台風接近中という。寝耳に水のような話で、午後は山口方面、夕方は近畿に向かっているといわれ、夜は東海へと進路を変えた。衛星写真には3つの台風がみえる。こりゃCO2をたっぷり出した報いか。
8月6日(日)
エンシクリア・フラグランスはかすかによい香りを感じたという程度である。本格的に香るまでにはもう少しかかるのだろう。
マキシラリア・ルフェスケンスにつぼみが1つだけでていた。新芽は多いがつぼみは1つである。少々気難しい蘭かもしれない。
ブラソレリオカトレア・チアリン‘シンシン’に立派なバルブがたちあがってきてシースがある。
あまり花がつかないといわれていたソフロレリア オルペッティに、少々期待させるシースが出てきた。
鷺草に花茎が出てきた。
猛暑とかで3回くらい水をやっていた。
8月5日(土)エンシクリア・フラグランス開花
エンシクリア・フラグランスが開花した(106、新規42)。
8月4日(金)Den. ?
'Murakami'開花
Den. ? 'Murakami'が開花した(105、新規41)。デンファレはどれも好調で、8月中にまだ何か咲いてくれそうだ。
ブラッシアを室内にもって入ったら、規模が大きく大変見栄えがよろしい。
8月3日(木)Chelonistele
sulphurea開花
Chelonistele sulphureaが開花した(104、新規41)。
8月2日(水)
記憶にないなあ。
8月1日(火)Epi. sophronitis var. Verithii開花
Epi. sophronitis var. Verithiiが開花した(103、新規40)。例年8月は開花が減るのだが、今年はデンファレの花芽が順調だったりするため比較的花に恵まれた夏になりそうだ。
ここ二日朝に雨が降ってくれて助かる。
Den. Formidible ‘Ryouma’は花径120mmに達した。大輪カトレアクラスである。そういう花が11個もついている。ただ、無造作についているので今ひとつ品がないような。
バンダもこのたびは花がでかいような。これも110mmにはなるかもしれない。
大輪カトレア愛好家には笑われるかもしれないが、120mmというのは我が家では「おお、でかい」という部類なのである。大輪カトレアは相変わらずめったに咲いてくれないから120mmの花は大きく見える。
花も径だけならブラッシアなんてのはでかそうだ。30cmくらいありそうなものもある。やたら長いからだ。パフィオのサンデリアナムなんてのは1800mmといっていいのではないか。どうだまいったか。だからまあ花のでかさを評価する場合花の面積を求めるべきなのではないだろうか。表面に沿って微少面積をとり、その表面の法線ベクトルとの内積を花全体にわたって積分するとか(どないすんねん)。花に吸収されない波長の光を当て、反射する光の強度を1mはなれて計測し、その最大値をもって花の面積を評価するとか。
「電磁気学」砂川重信著を読みおわった。式をよくフォローしてきたのであるが、最後の章はあまりに膨大な数の数式に圧倒されて念願のマクセル方程式の理解は、「結局まだよくわからん」という雰囲気である。寝てもさめても電磁気学の一週間だった。砂川先生のファンになったのであるが、すでに他界されておられるそうで残念だ。手持ちには「ファインマン物理学量子力学」砂川重信訳があった。夏の楽しみはこれか。それにしても人間様はほんとすごいなあと感心する。
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