チューリップの育て方
@球根選び
8月末から1月まで、園芸店やホームセンターなどで球根が出まわっている。よく探せば300種類以上手に入るという。12月から叩き売りとなり、安くはなるが品物を選べば開花に支障はない。球根はできるだけ重みがあり,傷の無いものがよい。本来白いはずの部分に褐色のひからびたような部分が広がっているようなものはさける。
A土づくり
地植え:庭など、日当たりがよく水はけのよいところを選び、深さ20cm以上掘り返して柔らかくする。そのまま植えても初回なら問題なく咲くと思われる。ただ、連作をしていたり、球根も大きくして来年も使いたいなどと考えて以下のような手間をかけた。苦土石灰(20kg580円程度)を1uあたり100g程度撒いて混ぜ込み1週間置いた。腐葉土などを1uあたり10リットル混ぜ込みまた1週間置いた。配合肥料(骨粉、油かす、鶏糞)を1uあたり100g混ぜ込みまたまた1週間置いて花壇に仕立てた。
プランター:上で作ったような土を用いるのもよい。花と野菜の土に任せる、という安易な方法をとることが多い。この花と野菜の土は通気性に配慮した軽い素材を用いていることが多いため、プランター全体が重くならなず、運びやすいという利点もある。通常の土で咲かないことはないが、土が重く、プランターを破壊してしまうこともあるし、腰を痛めるおそれもある。
B植え付け時期
10月から12月までが望ましいが、1月でも球根の状態が良ければ十分可能であるし、芽が長く出た球根を3月に植えた場合でもちゃんと咲いた。植えっぱなし、というのは可能な場合もあるが、球根が夏の高温多湿に弱く、多くが土の中で腐ってしまうか、花が小さくなってしまうので避ける。
C植え付け
地植え:地面となる予定の場所から10センチ下に球根の頭が来るようにする。
プランター:球根の頭が地面から5センチ程度なるように土をかぶせる。
D水やり
冬の間の水撒きが必要。冬の間よく根を張って十分に水を吸うらしい。週に1回は水をたっぷり与えるとよい。
E花
花はよくもって1週間というところである。3月中旬から5月中旬まで、種類によって咲く時期が異なる。このため多数の種類を植えれば1ヶ月以上チューリップを楽しむことができる(もちろん土地も費用もかかる)。終わった花は、花びらを地面に落とさないように回収し(病気の元になるらしい)、めしべを手で折り取る(球根を大きくするため)。
F球根を太らせる
チューリップは気温が高くなると葉や根の機能が損なわれる。球根を太らせるためには、花後に気温が低く、光合成に必要な日光を十分に得る必要がある。富山、新潟といった5月の気温が低く、晴天率が高い地域では、花後の球根肥大が十分なされるが、東京、大阪、名古屋、広島など5月の気温が高くなる大都市での球根の肥大は困難であるという。本球根園芸館は標高200mで気候が幾分冷涼なためか買った時に匹敵する球根を得ることも可能だ。小さな球根が出来てこれを太らせて咲かせることもできる。4年連続で咲いてくれる種類もあるほどだ。一般的には、「消耗品としてあきらめる」ことを勧める本もあるくらいだが、「もったいないから小さくても植える」ことも検討して欲しい。
G球根の堀上げ
6月になり、葉や茎が枯れたころ、晴天を選んで球根を丁寧にほりあげる。球根をざっと洗って500g以下を目安に網に入れ、涼しい場所につるして保存する。球根は30℃以上の温度にあわせないと花ができないという。暑すぎても球根がしなびてくるのでよくない。倉庫などに入れて40℃以上になってしまい、球根を痛めることもあるので注意が必要だ。また、密集させるとカビが生えたり腐ったりする。
小さな球根が多数できることがあるが、土地に余裕があればこれらも育てて大きな球根にすると利用できる。
種類によってはよく増えるのであるが、一年限り、という種類も多いようだ。チューリップの球根生育のためには5月に涼しく晴天が続くことが条件であるし、保存期間中の高温多湿が種類によってはきつすぎるのかもしれない。
H交配をやってみる
やったことはないが、種が出来たことはある。直径3mm厚さ0.2mmほどの円盤状の種が房の中に市販の球根は大半が個体名をつけて売られているもので、遺伝子的にはまったく同じもの、すなわちクローンである。新しい種は突然変異や、交配によって得られたものである。交配すると種が出来る。この種を撒いて5年ほどすると球根も大きくなり開花できる。掛け合わせでは微妙に形質の異なる個体が出来る。このなかからできの良いものに個体名をつけて、親はこれこれとしかるべき機関に登録することになっているようだ。
参考文献「チューリップ NHK趣味の園芸・作業12か月35」国重正昭著 1993 日本放送出版協会
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