蘭馬鹿日誌2005年9月および更新記録

ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔 

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2005年

9月30日(金)

本日は開花しそうな胡蝶蘭があったもののひらかず。来月に持ち越しになった。

ダイエーで200円の花つき胡蝶蘭を見た。元気のよさそうな株で思わず握り締めていた。ふと見ると398円でピンクの胡蝶蘭3株というのもあった。しかし多量の蘭を抱えていまさら買い物もないもので、結局おいてきた。初心者にはよだれの出るようなお買い得品だったことだろう。

 

 

一万円札の福沢諭吉は、なにゆえ一万円札になったのか、といぶかしく思う人は多いのではないだろうか。かの「学問のススメ」は大変素敵な文章です。私はこう読んでしまいました(^^;)。

 

蘭学のすすめ

 

天は蘭の上に蘭を創らず、蘭の下に蘭を創らずといへり。蘭は大地と樹木等万の場所をとり、互いに根の妨げを成さずして自由自在に生えさせ賜うの趣意なり。されどもいま蘭展などをながむるに大なる花、色優れたる花、姿よき株などあり、己の棚を省みて大枚にて買い求めたる蘭など花も出ずただ枯れるなどするものあり。その相違雲と泥とに似たるはなんぞや。その次第甚だ明らかなり。蘭を育てる要諦は温度、水遣り、肥料、風の加減を学ぶことなり。人学ばざれば智なし。智なき蘭育は花無し。また世の中にむつかしき蘭もあり、やすき蘭もあり。そのむつかしき蘭をする者一般の者より見れば及ぶべからざるようなれども、その本を尋ぬればただその人に学問の力あるとなきとに由ってその相違も出来たるのみにて、天より定めたる約束にあらず。諺に云く、天は美貴なる蘭を人に与えずしてこれをその人の働きに与うるものなりと。されば前にも言える通り、蘭育は生まれながらにして貴賎貧富の別なし。ただ学問を勤めて物事をよく知る者は貴蘭を成し美蘭をつくり、無学なる者は貧蘭をつくり、枯蘭となるなり。

 学問とは、ただむつかしきラテン字を知り、解し難き種名を読み、受賞暦を楽しむなど、世上に花のなき学を言うにあらず。これらのことも自ずから人の心を悦ばしめ随分調法なるものなれども、古来世間の愛好家などの申すよう、さまであがめ貴むべきものにあらず。されば今かかる花なき学問は先ず次にし、専ら勤むべきは蘭の普通日用に近き実学なり。譬えば、水遣りのいろはを習い、肥料の扱い、日光のとりかた、保温の方法、加温機器の取扱い等を心得、なおまた進んで学ぶべき箇条は甚だ多し。

蘭をするには分限を知ること肝要なり。蘭の天然生まれ附は、繋がれず縛られず、自由自在なれども、ただ自由自在とのみ唱えて分限を知らざれば我侭放蕩に陥ること多し。即ちその分限とは、天の道理に基づき人の情に従い、他人の妨げをなさずして蘭一身の自由を達することなり。自由と我侭との界は、他人の妨げをなすとなさざるとの間にあり。譬えば自分の金銀を費やしてなすことなれば、仮令い蘭買いの放蕩を尽すも自由自在なるべきに似たれども、決して然らず。一人の放蕩は諸人の手本となり遂に世間の風俗を乱りて人の教えに妨げをなすがゆえに、その費やすところの金銀はその人のものたりとも家中蘭だらけにしたその罪許すべからず。また蘭輸入の事は、人の一身に在るのみならず地球環境保全に関わることなり。我日本はアジヤ洲の東に離れたる一個の島国にて、日本とても諸国とても同じ天地の間にありて、同じ日輪に照らされ、同じ月を眺め、海を共にし、空気を共にし、情合相同じき人民なれば、ここに余るものは彼に渡し、彼に余るものは我に取り、されど外国の蘭をへっぺがしてあんまり売ったらいけんよ。

今の世に生れ蘭育の心あらん者は、身を苦しめ思いを焦がすほどの花を見たしの心あり。ただその大切なる目当ては、この人情に基づきて先ず一身の行いを正しく、厚く学に志し博く事を知り、銘々の身分に相応すべきほどの智徳を備えて、蘭を育て護らんとするの一事のみ、今余輩の勧むる学問も専らこの一事をもって趣旨とせり。

 

9月29日(木)Den.?‘WhitePurple’開花

 Den.?‘WhitePurple’が開花した(No.104,新規43)。ほころびた程度だったが、コラムがみえたので開花とする。今月はこれで最後だろう。

 

 ボタニカ 「オーキッド」という図鑑に香りの蘭というリストがあった。代表的な香る蘭のリストである。気になるので残しておく。

 Aerides odorata しらんなあ

 Angraecum eburneum しらん

 Bifrenaria harisoniae よく出回っている。

 Brassavola nodosa よく出回っている.いい香りである。

 Cattleya intermedia かいでみたいものだ。ラビアタもいい香りだ。

 Dendrobium formosum フォーミディブルの親か。

 Dendrochilum cobbianum へー。探してみよう。グルマセウムはすばらしい香りだ。

 Lycaste aromatica ニッキの香りとか

 Maxillaria tenuifolia ココナッツの香り。

 Miltonia spectabilis うちのは香りがないのか。

 Neofinetia falcate フウランである。

 Oncidium ornithorhyncum 実に結構な甘い香り

 Paphiopedilum concolor え?、香るの?パフィオが?

 Phalaenopsis pulchra うちのは香りが薄い。ビオラセアのほうがよいかおりのような。

 Prosthechea fragrans エンシクリア・フラグランス、確かに良い香りだ。

 Sophronitis purpurata レリア・パープラタだ。かいだことはない。

 Stanhopea oculata しらん

 Trichopilia marginata しらん

 Vanda lamellate しらん

 Zygopetalum maculatum しらん。ジゴペタラムは香るものが多い。

 

 kojimaが選ぶ香りのベストセレクション :

C. labiata:もろカトレアというすがすがしいくも良い香り。

Neofinetia falcata: 香りとくればフウランだ。メープルバターバニラワッフルのような香り

Maxillaria tenuifolia? :ココナッツの香り。

Dendrochilum glumaceum: おいしそう系の香り

Den. anosmum (Den. superbum) :サクマ式ドロップのような香り

Ctsm. fimbriatum :思い出せないが良い香り

Onc. ornithoryncam :甘いムースのような香り

Phal. violacea:香水のような香り

Prosthechea cochleata:バニラ的な甘い香り

Prosthechea radiata:化粧品ぽい香り

Aerangis hildebrandis:麝香?

Den. unicum:フルーツジュース的な香り

Gongora galeata:りんごみたいな香り。

Den.scabrilingue:化粧品ぽいかおり。

 うーん、いいねえ。それぞれ味わい深い香りである。表現できないのがもうしわけない。

 蘭の香りというページが必要かもしれない。多分需要があるだろう。

 

9月28日(水)

開花したデンファレDen. biggibum?を机の上に置いた。万年筆ほどのバルブに葉が数枚、花茎2本がのびてくっきり赤紫色の花がきりりと咲いている。誇らしい咲きっぷりだ。お値段は200円だった。購入以来律儀に2回咲いてくれている。昨年は8月末から花茎2本を咲きついで12月までみられた。鉢はチューリップの球根ほどの大きさである。球根は78円程度で、チューリップなら1週間ちょっとの開花であるがこのデンファレは100日間ほど部屋の中、机の上で、毎年咲いてくれる。恐るべきコストパフォーマンスではないだろうか。寒さにも弱いほうではない。ビギバムっぽいデンファレは鉢が小さく、花がよくつき、冬越しは楽で、直射日光OKというまことに初心者向きのけっこうな蘭である。花のバリエーションもおおく、ほかにDen.?‘PurpleStripe’や明日開花予定のDen.?‘WhitePurple’など合計3鉢がビギバムだと思われる。これらは開花率100%で開花している。

Den. ? 'Murakami'にも花芽が出た。Den. ? 'Hanakoujou'は古いバルブからさらに花芽が出て新旧ツインでのびてきた。

気温はそろそろ最低で15度を切ってきた。鼻かぜをひいてしまったほどだ。バンダに水をやってから家に取り込んだ。2つのバンダにそれぞれアマガエルがついてきた。

 

9月27日(火)Hab. rhodocheila開花

 Hab. rhodocheilaが傷つきながらも開花した(No.103,新規42)。今年は2株になっているので枯れるのを心配することはない。今月はあと2株ほど咲いてくれそうだ。

 枯れそうな蘭がいくつかあり、気になっていた。殺菌剤散布から妙に弱っているように思えた。抵抗力のない弱った蘭には殺菌剤はきついのだろうか。このままみていてもジリ貧なので今後のためにも開いてみる。

 雨が降ったにもかかわらずどれもよく乾いていた。乾きやすいため弱ったのだろうか。

 アスコフィネティア・チェリーブロッサムは処置が遅れ、唯一残っていた子株の根元が腐ってすぽんの抜けてお亡くなりになってしまった。夏の乾きすぎが原因と思われる。すまん。

 ディアキア・ヘンダーソニアナムもさっぱり大きくなっていない。内部も根がうまくない。乾きすぎともみえる。これも2号素焼鉢に杉皮蓋をしてミズゴケで植えた。

セディレア ジャポニカ (ナゴラン)は順調に生育していたはずだったが虫に食われてから体力を落としている。ヘゴ棒についていたものを乾くからと鉢にミズゴケで植えていたが、抜いてみると根のめぐりがわるく、いたんでいた。ヘゴ棒からひっぺがして2号素焼鉢に杉皮蓋をしてミズゴケで植えた。

この2株は重態である。

 Den. capituliflorumは執念深く新芽を出してくれるのだがどれも途中でだめになってしまう。かっさばいてみると、杉皮やらヤシガラが合わなかったのではないかとおもわれる。これも2号素焼鉢に杉皮蓋をしてミズゴケで植えた。まだ体力があるので何とかなりそうだ。

 ブラッシア ロンゲン ギガンティアの株分けの際にできたバックバルブを転がしておいたら新芽が出ていた。2つあるうち1つは弱って新芽がすぽんと抜けてしまった。1つはリサイクル鉢に杉皮蓋をしてミズゴケで植えた。こういう圧倒的生命力でいくらでも増える鉢がある一方、さみしく枯れてゆく蘭もあるのである。

 

9月26日(月)

 裏の棚に日があたらなくなったため、すべての蘭を南側に移動し、棚の隙間に放り込んだ。直射のオンシトレイだの新設のトレイやら、遮光棚のトレイを詰めて1つおいたりしてなんとか収めた。原種胡蝶蘭でつぼみや花芽があるものが3つあり、これらは日が差すようになった屋内に入れた。時折日差しがきついのだが風は涼しい。

 

 調子の悪い蘭がけっこうあるなあ、と思いつつ有効な手を思いつかない。世話をするこっちも種々さまざまに調子が悪い。昨年と今年で恐ろしく種類が増えたため世話が行き届いていないようだ。それで今年は蘭の入手が減っている。あるものを大事に扱えば何年も面白い花の開花を見られるだろう。

 

9月25日(日)

 明日で蘭の花が途切れず開花するようになった2001年8月19日から数えて1500日になる。しかし2001年8月20日の記録を見るとそのしょっぱなのDen. Queen Southeast開花は18日とあり、本日が1500日目にあたる。どうしてこのようなずれが生じたのかいろいろ記録をあたってみないとわからない。

 このDen. Queen Southeastは写真の記録を見ると2000年9月28日の開花があり、以来6年連続の開花である。昨年弱ったが、今年はすこし大きくなって開花している。この鉢でデンファレ好きになったようなものである。もっとも咲きやすい蘭は何かといえば、デンファレではないだろうか。

 今年かなりの蘭が咲いてくれなかったのであるが、デンファレの多くは花芽を出してくれた。

 本日Den. nobileの鉢が割れていたため、鉢をはずし3号素焼リサイクル鉢にミズゴケをつめて鉢ましをした。3本のバルブが大変大きくなっている。花をつけるには腕が要るのだろうが、育てやすいように思う。

 Lyc. Jim Riopelleに花芽らしいものが突き出していた。3本ある。バルブが太っていない状態からもう花芽を出してくるところを見ると大きな葉で相当稼いだらしい。惚れ惚れするような見事な姿の株である。昨年の開花が花7つほどだったように思う。しかも開花期間が8月から2月までの長期間にわたり、その都度香りのあるおおきな花をいくつもつけるというすごい植物である。今年はその規模が2倍になったのだ。バックバルブも強力だったし、わけ株もよく咲くそうである。リカステというのはクール系なのでやっている人は少ないがまったく強力な蘭で、大変魅力的である。株が充実してきたため毎年倍になるペースで増えている。

 開花を目前にしたHab. rhodocheilaが風でもみくちゃにされ葉にダメージをうけた。冬には地上部が枯れて球根で越冬するため稼ぎが悪くなるのではないかと心配している。

 

9月24日(土)Ceratostylis retisquama開花

 休日というのに出張でへろへろになったためろくにランの世話もできない。植え替えもままならない。

 Den. Jacqueline Thomas x bigibbumが終了していた。成長期だったので屋外で直射日光を浴びて8月2日以来ずっと咲いていた。今年育ったバルブから花芽が出てきている。

 よい天気だったので、直射日光でいじめているランの葉が気になる。

 だが家にもどってみると冷たい北風が台風並みに吹き荒れていて家に入るまもなく裏のランは地面付近に、棚のランは家に収容した。

 Ceratostylis retisquamaが開花していた(No.102,新規42)。8月末から直射日光であぶっているが痛んだ様子がないので今後は直射日光扱いで行く。

 夜は涼しいを通り越して寒い。くそ暑い日々も終わったのであろうか。

 

9月23日(金)

 休日というのに出張で蘭を見られない。植え替えもできない。

 

ラン文化をリードしているのはNHK趣味の園芸の諸先生方である。がっちりと主婦の心をつかんで離さない魅力、やさしげな語り口、「あら私にもできそう」とおもわせる斬新なテクニックの数々。実は見ていないのだが、あの番組に出るには華と技術と筆の力の三拍子そろうことが必要なのである。その富山氏が掲示板に書き込みをしてくださった。「著書の宣伝をしてくれてありがとう」という内容であった。そういえば書いたような気がする。新版「胡蝶蘭」も買って読んだのだが参考文献欄には編集しわすれている。かつて立ち読みをしてうる覚えで「フザケンナ立ち枯れ病」などとふざけたことを書いた記憶がある。

参考文献欄を読み返して、うう、とうなる。そのご著書をつかまえてえらそうなことを書いている。いまさらなんともできないのでとぼける。

 NHKは好きだ。大好きだ。受信料はよろこんではらっているといってもいい。

「単身赴任中、呼び鈴に出た私のまえにNHKの集金人が立っておったとです。私のバックで朝の連ドラのテーマがながれていました。」

NHKスペシャルやらプロジェクトXやら、ご近所の底力まで好きだ。しかーし、最近ものすごく映りが悪い。「義経」を楽しみにしている母が気の毒なほどだ。10時には大嫌いなA局のニュースを仕方なく見て、11時にはニュース23に乗り換えている。

 

デンファレは調子よく続々と花芽、つぼみを出してきている。この夏は30度を越える気温がつづき、水をどんどんやり、肥料も多めに与えてそだてた。涼しい家の1株は生育が遅れたが、くそ暑い大阪府ではどれもこれもよく育った。例年10月11月12月と続々と開花し、オフィスなら冬中ながめられ、5月まで咲いてくれる。うちでデンファレが咲いていない期間は2ヶ月ほどで、あとの10ヶ月はなにかしら咲いてくれる。「うちは暑くてクール系はだめ」とおっしゃる人は律儀に咲くデンファレをお勧めしたい。また、冬高い温度を保てるマンションや寒冷地での栽培もお勧めである。早めに新芽が出れば株が充実しやすく、よい花がつく。我が家は冬が寒く新芽出しが遅れるため、今後まだまだすごい株をつくれる可能性がある。ただ、宮島のように圧倒的なバルブを作ってしまったため手放さざるを得なくなってしまった場合もある。カトレアなみの花径90mmを記録した例もあり、今年はその出来を越える可能性がある。

 冬の越冬温度が高いデンファレと胡蝶蘭はどちらが難しいのだろうか。私にはデンファレのほうがその扱いが容易に思える。最近部屋で栽培する人の株を見るに、容易、安全、健康な胡蝶蘭栽培法というものがあるのかもしれない。我が家の胡蝶蘭は屋外にこだわりすぎて、葉を黒点病にやられ、なめくじにかじられ、つぼみをばったにかじられるというヘタヘタ栽培である。胡蝶蘭にはまだまだ研究の余地がある。

 研究といえば、原種デンドロは定石を知らずに打つ囲碁のようで、わららない点が多く、気難しく感じられることが多い。原種はデンドロに限らず結構難しいものによく当たった。

 

9月22日(木)

 Den. ? 'Takarazuka Red'は花茎2本で昨年より充実して咲いている。結構な色だ。

本日は出張で蘭を見られない。植え替えもできない。それにしてもいつまでも汗だくの日々が続く。直射日光で稼ぎを増やそうと考えているのだが葉やけが怖くて、なかなか踏み切れない。台風17号はそれたので心配ない。ハリケーンはこれまたすごいことになりそうでお気の毒というほかはない。お守り代わりに京都議定書に調印されてはいかがか。

 まどにあのつぼみを食うばったが多量に張り付いていた。光によってくるらしい。とすれば、つぼみに引き寄せられたのか光に引き寄せられたのかわからない。昨日ラビアタ開花の恩赦で収監していたばったを遠くの空き地に釈放した。だが、監獄の環境が悪かったためか数匹が獄中で亡くなっていた。すまんのう。

 

9月21日(水)Den.?‘Takarazuka Red’開花

 Den. ? 'Takarazuka Red'が開花した(No.101,新規42)。4日連続の開花である。さすがに明日は途切れるだろう。

 L. lundiiは今年も1輪だけである。大変結構な花が咲くのだが、暑いからかつぼみがしける。真価が発揮できないのが気の毒である。これも涼しい地域に移住してもらおうかと思う.

 Den.?‘WhitePurple’は職場でお世話になっている人のところに出向させてもらった。

 「オンシジウムは直射日光」という記述をどこで見たのか?。数冊にあたってみたが50から70%という幅があった。それゆえ、本によっては0%から70%の遮光ということになる。いくらなんでも70%はなかろうとおもうが、真夏に暑がるオルニソリンカムなどはそういう処置がありえる。本としては無難に書かざるをえないから50%というのがカタイ線だろう。実はいくつかは直射日光にあてている。なかなか咲かないやつはそうでもしていじめてやるのがいいのかもしれない。この時期は涼しくなってきたので30%くらいで行きたいところだが、そんなネットはもっていない。10月になるとネットを取り払って大半の蘭を直射日光にあてていた覚えがある。

 

9月20日(火)Den.?‘WhitePurple’開花

  Den.?‘WhitePurple’が開花した(No.100,新規42)。写真は見切り品購入時200円なのでくたびれているが、咲いたものはきりりとしている。あたりまえか。2号鉢のかわいいデンファレで、姿はビギバムである。兄弟株のDen.?‘PurpleStripe’がまもなく開花だ。

 C. labiataがいいねえ。大株でもないんだけどなんというかパーっと華やかというか、いかにもカトレアやってますという感じが。

 Den. ‘Takemoto’を保険のおばちゃんにもらっていただいた。以前胡蝶蘭を差し上げたことがあるが、寒さでからしてしまったという。それでも蘭はほしいといってくださるので「丈夫で楽ちん」蘭としてこの株を進呈した。多分猛烈に咲くだろう。ものすごい大株になってしまった。

 日曜日にBlc. George King ‘Serendipity’ AM/AOSのシースにつぼみが出ているのをI氏が見つけた。

 Rhyncholaelia digbyana(いわゆるブラサボラ・ディグビアナ)コケが腐っているころだし、根がべろべろに出てきたため植え替えた。でっかいナメクジが張り付いていたなあ。成長点が3つもある。1つ取ったら、別のやつもとれて結局3株になってしまった。素焼3号、2.5号×2、杉皮蓋、チリ産ミズゴケで植え付けた。人気の原種だからC. Hawaiian Wedding Song ‘Virgin’のわけ株ともども北海道への便でもらっていただけることになった。その北海道ではうちでは咲かない2種が開花し、うちでは香らない花まで香るそうである。

 何のかんのと植え替えをしている。

 

9月19日(月)C. labiataおよびEria pachystachya開花

 C. labiataおよびEria pachystachyaが開花した(No.98-99,新規41)。バッタの用心棒のために庭でぶいぶい言わせていた蟷螂をスカウトしてきたのであった。「ささ、センセ。こちらでございます」といって「いてて、離せコラァ」と嫌がるカマキリを付近の鉢に置いておいた。開花はその直後で、咲いてしまえばこっちのものである。

 それにしても暑い。もうちょっと暑くてもいいかと思っていたが涼しかったのは2日くらいで、あとは一貫して暑い。L. lundiiのつぼみが1つしけてしまったほどだ。

 Paph.Deperle(delenatii x primulinum) を植え替えた。分けようかと思っていたが結束が固く、新芽が良好に育っているため分ける必要がなかった。コケの交換で終わった。

 Paph.?'Meikouen'を植え替えた。購入以来一向に咲かない。ミズゴケが良くないのではないか、ならば小石か、と思えた。小石とくればプラポットである。まずプラポットを探したが、在庫がない。あちこち探した結果ダイソーの10個105円のものがもっとも良かった。鉢からはずし、丹念にミズゴケをはずした。購入しておいた鹿沼土、赤玉土、いろいろのコンポストを流し込んだ。さらに方解石の小石をたっぷり入れておいた。水で小石のコナをよく流しておいた。なにやらいい感じである。

 C. Hawaiian Wedding Song ‘Virgin’の花が終わった。花がらをとってよく見るとバルブはもう鉢のへりをはみ出していた。早速ひっこぬく。丹念にコケをはがし、適当なところでバックバルブを折り取った。バックバルブを2.5号素焼鉢に杉皮ふた、チリ産ミズゴケで植えた。本体を3号素焼鉢に杉皮ふた、チリ産ミズゴケで植えた。

 

9月18日(日)Pleurothallis tribuloides開花

 Pleurothallis tribuloidesが開花した(No.97,新規40)。年2回開花する種らしい。赤いやっとこのような花がかわいらしい。拾い物開花がつづく。

 本日は殺菌剤のマイシンS1000倍希釈液を噴霧し、カイガラムシ対策にスプラサイドを噴霧した。スプラサイドをカイガラムシにかけるとはがれやすくなるなあ、と思う。かけた後こすっている。バッタも2匹捕獲した。何ぼでも出てくるなあ。

 Paph.‘Wine Red’の新芽の根元付近が何者かにかじられていた。来年これが咲かないとさえない。

 I氏がやってこられてひとしきり蘭談義である。いろいろ誘惑株をすすめるが冬を前に自重しておられるようだ。

さらにスターターキットの兵庫県S氏が蘭をもらいにやって来られた。若い夫婦なのに驚く。蘭にはまるというと50台のお姉さま方だと思っていたのである。電話の声が妙に若いなあ、とは思ったが、声は年をとらないというから実は65くらいの品のあるご婦人と、白髪スレンダーな初老のご主人が来られると思っていたのである。だが実際はゴールデンタイムのバラエティ番組の視聴者に混じっていそうなええ感じの若いカップルだった。

いろいろお話を伺って環境に合いそうな蘭をチョイスした。

 

Onc. ? ‘Genki’  オンシジウム 「元気」 :わけ株、花芽付。うっかり2株いれてしまったかも。許して。

C.intermedia var alba? インターメディアらしい :わけ株、2007年2月開花予定。

Maxillaria tenuifolia? マキシラリア・テヌイフォリア:わけ株、2006年5月開花予定。

Phal. Amanogawa x Grand City ‘Venus’  ファレノプシス 天の川Xグランドシティ’ビーナス’ 2006年1月開花予定。

Den. moniliforme セッコク :高芽取り株、2006年5月開花予定。

Den. kingianum?  デンドロビウム キンギアナム?:高芽取り株、2007年3月開花予定。

Cattraya?おまけ  カトレア? ’おまけ’ :最短で2006年5月開花予定。

Coel. lactea  セロジネ ラクテア(旧:ヒュエッテネリアナ):未定。

Encyclia polybulbon  エンシクリア・ポリブルボン:未定。

Phal. pallens  ファレノプシス・パレンス:最短で2006年3月開花予定。

Epi.? 'Hanakoujou'  エピデンドラム「花工場」:最短で2005年12月開花予定。

リンク先をリストからコピーしてくるだけで説明書ができるという結構なシステムである。この部分をワープロソフトにでもコピーしてhtm形式で保存し、ダブルクリックしてブラウザでみれば、株情報は、このサイトがある限り閲覧できる。もらってくださる人には便利な方法だ。

I氏にもセロジネ ラクテア(旧:ヒュエッテネリアナ)をもらっていただいた。

しまった、シンビジウムを勧めるのをわすれていた。月下美人をI氏に差し上げるのを忘れていた。

わけ株あり、本株ありの大移動であった。本株の場合うちより環境がよさそうなところという判断で送り出している。差し上げた胡蝶蘭がもらわれ先で大変大きくなっている例をみるにつけ、よそにはうちよりもよりよい環境があるようである。今年はあと何株出荷できるであろうか。

話し込んで買い物の時間を超過したため晩飯を作らされる羽目になった。

 

北海道にリストを送ったところ、あれもこれも(バンダ3回、リカステマカマにまでつぼみがでたとか)立て続けに切れ目なく咲いており、「kojima様が選んで送ってください」とのことだった。いただいた銘株のことも考えると先方は恐ろしい数になっている恐れがある。めったなものは送れないなあ、と在庫を見ながら思う。

本日はスプラサイドの話も出たことなのでカイガラムシについて記述してみたい。

カイガラムシは白い貝殻状の殻で葉に張り付いているためこういう名前なのであろう。英名をscale insectsといい、半翅目カイガラムシ科および近縁の科の昆虫の総称。一応虫なのである。メスは、脚、触角、複眼、羽がなく、葉に丸く張り付く。オスは脚、触角、複眼、後ろ羽が退化しているが羽をもっている。排泄物にスス病菌が繁殖する点がまたけしからん。

コチニールという色素がある。繊維の赤い染色に用いる高級染料でカイガラムシからできている。白い饅頭のようなもので、樹木に引っ付いていたのをつぶして遊んだ記憶がある。内部は赤かった。

蘭につくカイガラムシは平べったい円盤状をしており、これが張り付いているとカトレアの葉などはくぼんでしまう。カイガラムシが居なくなったあと、くぼみが残ってかっこ悪いこともある。無論葉から養分をちゅーちゅー吸っている不埒者だ。弱ると多くたかって気持ちが悪い。葉の裏に多く、カトレア、オンシジウム、胡蝶蘭に良く出る。日ごろからよく葉を観察して見つけたら指でこそぎ落とすこともできるが、歯ブラシでひっかけて落とすのがとりにくいものもよく落ちる。弱ったからつくのか、つくから弱るのか、つけばさらに弱るので防除に越したことはない。カイガラムシにたかられた株は、防除もふくめより手入れをして、弱りの原因も考えながら丈夫な株に育てたい。

よく効く薬剤はスプラサイドだが、そうそう売っておらずおとりよせだろう。購入には記帳と、免許書、印鑑(またはサイン)などが必要だ。

 

9月17日(土)

 V. Sansai Blue に花芽が出た。花はいいからもう少し葉を出して欲しかったと思う。今からでも丈夫に育てたい。V. ? ‘Ikeda’ にももう一本出てきた。

 C. labiata開花まであと数日である。庭のむしりをしてテロリストの摘発に勤める。

 Onc. obryzatumに花芽が出ている。

 歯医者の帰りに園芸店によって農薬を眺めてみた。蘭の本に載っているような薬をあまり見かけない。カルホスだのケルセンだのを探したがみあたらない。

 蘭の文献に出てきた薬を並べると以下のようになる。こりゃ整理にしばらくかかりそうだ。

 

殺菌剤

 ベンレート:防かび剤。粉末を希釈し、噴霧。

 ダイセン:炭疽病、斑点病、枯葉病の防除、進行阻止のため噴霧する。

 トップジンM:炭疽病、斑点病、枯葉病の防除のため噴霧する。株の切り口の消毒に使用。水和剤1gを1000mlの水で薄めて使用。

 ボルドー剤:炭疽病、斑点病、枯葉病の防除、進行阻止のため噴霧する。ほかの薬剤との混合は避ける。

 ヒトマイシン:スプレプトマイシン剤。

 アグレクト:スプレプトマイシン剤。

 

 殺虫剤

 スプラサイド:アブラムシ、カイガラムシ、スリップス、ダニの一部。カイガラムシに特効がある。

 ダニカット:ハダニ専用殺虫剤。

 トクチオン:アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、スリップスに有効。

 スミチオン乳剤

 カルホス乳剤

 オルトラン水和剤:殺虫剤:アブラムシ

 ナメキール:ナメクジ誘殺剤:鉢内部やちかくに撒く。雨が降ると効果がおちる。

 ダイセン水和剤:

 

ウイルスへの用心

 第三リン酸ナトリウム:消毒剤:器具のウイルス消毒剤

 

 譲渡株のリストづくりにかかった。

 以前スターターキットを差し上げた方が蘭を欲しいということで、明日見に来られる。

 日誌全体にある画像へのリンクがかかるという事故がおきて8月末から9月前半の日誌にかけたリンクを吹っ飛ばしてしまった。原因は良くわからない。おかしな操作をした記憶はあるが、その操作で復旧に30分もかかる作業が生じたのか理解が及ばない。ソースをテキストで見ていじっているとファイルがおかしくなってしまった。

 

9月16日(金)

 出向していた蘭の交代要員としてDen. Queen Southeastを派遣したところ帰ってきたデンファレは札を付け忘れたかこりゃなんだったっけ、という状態である。以前差し上げたDtps. ‘池袋1が大変大きく成長していたのに驚く。葉が大きく、広く、美しいのである。北向きの部屋で日光は朝日が入る程度だったようだが、胡蝶蘭には向いているらしい。

 夜中のパトロールでつぼみくいバッタを2匹捕まえ、収監した。大きなやつがラビアタのつぼみまであと30cmというところにいて肝をつぶした。あれをくわれるとつらい。

 

 蘭の病害虫について記述をはじめた。本日はハダニである。

ハダニは目ではあまりよく見えないほど小さい害虫だそうで、実際に見たのは、デンファレの花びらの上をゆっくりと動く赤い点だったと記憶している。ダニはたしかにこういう大きさだろうなあ、というえらく小さい点だった。白い花の上だから目立ったが、葉の上ではわかりにくいかもしれない。ハダニにおかされた葉の写真を見ていて思うのは、「なんだ、このかすれは。ひょっとしてウイルス?」とウイルス感染を疑ったオンシジウムの葉にそっくりの症状である。健全な組織の間にかすれたような黄色い組織がまだらに広がっている。シンビジウムにも良く出るという。葉がよじれたり、白い点がでたり、葉の裏がべたついたりするという。ウイルスみたいに見えるのでいやだったのだが、本腰をいれて薬剤などで防除すれば葉がきれいになりウイルスでなかったことがわかる。ハダニは、葉水をして防ぎつつ、葉の裏に薬剤をかけることで防ぐ。薬剤はケルセンやアカールなど複数の薬剤を数回かわるがわる散布するのが効果的らしい。

 

9月15日(木)L. lundii開花

 L. lundiiが開花した(No.96,新規40)。ちっこいかわいい花である。昨日つぼみを見つけて本日開花というびっくりさせるような開花であった。

 薬のコレクションもたまってきたので、ここらでいっぱつ病害虫のページでもまとめてみようか、などと思う。題して「蘭病害虫疾病対策局」。まあ週末の楽しみにしよう。

 当サイトはひたすら趣味にのめりこんでいるため、「世間の役に立つ」という理念がなく、「変なおっさんがいるなあ」という珍なるものをみて楽しむことはできるかもしれないが、「たくさん読んだけれど必要なことはさっぱりわかりませんでした」というページではないだろうか。それなのに「なるほどこの薬を使えばいいのね、ふふふ、わかったわ・・・」(あの、奥さんちょっとコワイんですけど(^^;)、というふうに妙に役に立って、

「ぐ、ぐわぁ、苦しいっ、(ばたっ)」

「ふふふ、やったわ・・・」(あのー、なにをやったんでしょうかぁ)

そういえば最近浮気をしただんなの首をいきなり刺して殺した挙句、腐らないように(ったってやっぱ腐るわよねえ)エアコンをかけっぱなしにして(電気代もったいないじゃない。台風大きくなったらどうすんのよっ)いた主婦が、やっぱり腐ってきちゃって(ほらごらんなさい)自首したという場当たり的な犯行が近所であった(やるまえに考えなさいって)。

ふと思ったのが、事件のあった(毎年1件殺人事件の)豊中、アスベストと脱線の尼崎、サカキバラ少年の神戸、歩道橋圧死と陥没海岸の明石など、活断層に沿って妙な事件がおきているような気がする。ある種の鉱物に高い圧力がかかっていたものが割れるかして開放されると大きな電磁波が発生して脳になんらかの作用を及ぼすちゅうから、そういうのと相関があるのであろうか。この仮説が正しいとすると、交通事故現場と活断層の地図を重ねてみると何か見えてくるかもしれない。まさかねえ。

週末といえばそろそろ真剣に譲渡株の選定にかからなければならない。

 

9月14日(水)Den. Queen Southeast開花

 Den. Queen Southeastが開花した(No.95,新規40)。

 L. lundiiにつぼみが見つかった。つぼみは、Lyc.Sunrise x Macama Hab. rhodocheilaC. labiataEria pachystachyaDial. Mizoguchi 'Princess Kiko’、Den.?‘PurpleStripe’ Den.?‘WhitePurple’ Phal. tetraspisPhal. violaceaPhal. pulchraGongora galeata、、、

 L. purprata var. voxo violetaにシースが見つかった。やっと出た。来年の初夏であろうか。

 Phal. pallensOnc. ornithoryncam に花芽が出てきた。

 ラッシュだ。いろいろでてくるが、まだまだこれからである。ふと気が付くと300種の大台に近づいている。どおりでぱかすか咲きそうなわけだ。こりゃまずいなあ。

 

9月13日(火)

 Dial. Mizoguchi 'Princess Kiko’BM/JOGAにつぼみらしいものがみえる。

 シース付カトレアはC. maximaC. maxima 'Yamadori'C. schroederae 'Carlos Arango×Popayan'、C.intermedia var alba?などの原種で見つかった。

 Onc. Gower Ramsey ‘Stella’に花芽が出た。もらってぶった切って植え替えたOnc. ? ‘Genki’にも花芽があるようだ。

 Lyc.Sunrise x Macama はつぼみが見えている。

 Eria pachystachya及びHab. rhodocheilaの花芽も順調である。

 明日はデンファレDen. Queen Southeastが開花しそうだ。

 テロリストのバッタがカトレアの葉の上に止まっていたので身柄を拘束した。棚の下の独房に入れておいた。

9月12日(月)

 C. labiataつぼみが出た。4つも。うひひひひひひ。昨年2つだったものが今年は4つ。うけけけけけ。バッタに食われないように場所を移した。写真がたまらないねえ。もういっちょC. labiata

 ふと気が付くとカトレア類はシースだらけである。最近カトレアの流入が激しく、どれがどのカトレアかよく把握していないほどである。ざっと8株はシースがあがっている。バッタにつぼみを食われたらしい株はカウントしていないのでカトレア類は調子を上げてきているようだ。確認されているシースはPot. Haw Yuan GoldLc. Sakura Candy、Lc. PersepolisLc.Irene Finney、L. IcarusDial. Mizoguchi、Blc. George King ‘Serendipity’ AM/AOS、などである。

 デンファレが7株ほど花芽をあげてきている。つぼみも続々みえてきて、把握しきれていない。確認されている花芽株は、Den. ? 'Takarazuka Red'Den.?‘PurpleStripe’ Den.?‘WhitePurple’ Den. 'Kurashiki'Den.? 'Royal'Den. Jacqueline Thomas x bigibbumDen. Queen Southeast、など。

 パフィオにもシースらしいものを見かけた。

 リカステ、マスデバリア、レストレピア、Den.ユニカム、Den.フォーミディブルなどのクール系はいずれも夏を乗り切ったようである。

 8月9月の低迷は6月の高温が影響したのではなかろうか、と思う。

 

9月11日(日)セッコク開花

 Den. moniliforme が開花した(No.94,新規40)。今年二度目である。これは毎年のことなので、そういうものらしい。

 ミズゴケが払底したので明幸園に買いに出かけた。チリ産245円、ニュージーランド産268円、ちょっといいやつ318円の三種類150g入りをそれぞれ買った。鉢も在庫が少なかったので2号、2.5号、3号をそれぞれ20個630円、10個360円、10個405円ずつ買った。

 殺菌剤を教えてもらったので、ホームセンターであらかじめ値段を見ておいてから、マイシンS100cc478円、ベンレート水和剤(0.5g10包)509円を購入した。

 しめて3213円の買い物である。資材だけで結構かかるようになってきたなあ、などと思う。

 肝心の蘭はというと、珍しいものはおおいのだけれど、家に正体不明の珍原種がものすごい数あるためとても手が出ない。持っていないデンドロの原種が300円だろうが素通りである。

 キリギリスやナメクジのテロ対策に頭を悩ませている。こいつらに食われたつぼみは今期3種類にものぼる。なんとかえげつない手を打って押さえ込む必要がある。しかし、テロ対策に奔走するあまり自然災害への備えを忘れると痛い目に合いそうである。

 まずはベンレートから薬かけをした。銀紙の袋を破ると白い煙が出た。粉末らしい。これを100円ショップの噴霧器きにいれ、500mlに水で薄めた。これをシュコシュコ株にかけて回る。すぐなくなるかと思ったらいつまでもある。棚の間を3週する羽目になってしまった。実にしつこくかけた。

 薬かけの意義であるが、今回はカビ防止である。カビ菌が蘭を弱らせるような病気があり、秋雨に当たって寒かったりして蘭の抵抗力が落ちたとき、防衛物質の分泌がへり、カビ菌に付け込まれて表皮組織を破壊され、そこから腐って、バルブをやられるか、悪くすると枯れてしまう、というイメージを心に描いた。

 また、葉の美しさを保つ、という必要を感じる。「この葉点々がいっぱい出ているけれどウイルスじゃないでしょうか」と聞かれたことがある。よくみると、その点々意外周辺の組織は緻密かつ均一なので、健康そうに見える。ウイルス感染の場合、目に見えるほどなら組織に広くウイルスがいると見てよいから、組織自体が正常な組織とは異なった様相を呈するはずで、モザイク状だの、脈に沿って連なった黄変だのが見えるはずである。だから、黒い点のあるところは虫に汁を吸われるかなにかしてよわって破壊されたのだろうと思えた。このように葉の表面というのは「ウイルスじゃないか?」と常に気になる状態をみせてくれるものなのである。そういう心配をしないために葉をきれいに保つのがよいと考えた。

葉をきれいにするには細菌防除が効果的らしい。蘭は、細菌など体力を弱らせるあれこれにさらされ、弱ったところで虫に付け込まれたり、菌にやられたりして葉や葉の付け根にダメージを受ける。葉を健康に保つ手助けのひとつとして薬を用い、葉を健全にしてやれば、日光による収入も増えて花が立派に咲くという成功のシナリオを考えている。

薬も1種類だけ使うと、病気がひどくなる場合がる、ということを先週ゴンベッサ氏から聞いた。これについては以下のようなイメージを持っている。菌類は種々のものが蘭の表面でせめぎあって蘭への進入の機会を狙っている。すでに進出の足がかりをつかんだ菌をけん制している菌もいて、そのお邪魔菌によく効く薬で殺菌してしまうと、蘭に取り付いている菌を妨げる菌がいなくなってその活動が活発になりかえって蘭がダメージを受けるということはありうる。それゆえ、複数の殺菌剤を毎週交互に繰り返しかけるということを薦められている。来週はマイシンSをかけてみよう。

9月10日(土)

 歯医者の帰りにI 氏の家を訪問した。蘭はぐっと増えているように見える。今年は不調らしく、あまり咲かないとおっしゃる。6月の暑さがなんらかの悪影響をもたらしたのではないか、などと思った。

いろいろ話をするうち咲かなくなったり、弱ったものなどをほいほいもらっていると4株にもなってしまった。

Onc. longipes オンシジウム・ロンギペス

 2005年9月10日 I氏よりいただく

 ちっこいかぶの切れ端をむしってもらってきた。

Onc. ? ‘Genki’ オンシジウム 「元気」

 超長い花茎に驚いた記憶がある。手に負えないといわれ、それならばくださいというと巨大な株が出てきた。かえって早速かっさばいたところ5株になってしまった。2.5号のリサイクル素焼鉢にミズゴケで植えつけた。

Epi. boothii エピデンドラム・ブーシー

 分け株をいただいた。プラ鉢にミズゴケで植えつけた。別途高芽を2.5号素焼鉢に植えた。

Epi. Eagle Valley ‘Orange King’

 だんだん弱っているとのことだったのでもらってきて再生を図る。

 もらって欲しい蘭をまとめ始めた。Den. nobileの高芽を取って2.5号鉢に植えつけた。

9月9日(金)

 C. Hawaiian Wedding Song ‘Virgin’がはきりりと咲いているものもあるが、次回に期待という雰囲気である。まあ全部咲いてみないとわからないが。

 蒸し暑い一日だった。飲み会でふらふらしながらも水遣りである。職場付近は夕立があったが、こちらはさっぱり降らなかったようだ。ちぇ。

 月下美人につぼみがわらわら見つかっている。在庫の1株にもつぼみがあるような気がする。苗は200円で売られているが、つぼみつき株は3800円もする。しおれたつぼみはおいしそうな食材に見える。なにやら結構な植物である。

 明日は朝からI氏の家に遊びに行くのである。蘭をやると友達が出来てこれまた結構なことである。

 来たいというベルギー人に春蘭の咲く時期を間違って伝えていた。5月と書いて本当は3月20日ごろから4月15日あたりであった。その旨メールを書いておいた。

 花が途切れていたRestrepia brachypusがまた咲いていた。花期がながい。姿はかわいらしいが、虫のにおいがする。

 蘭をやっている人はどういう人であろうか、ということをバスの中でとりとめもなく考えていた。4人で1世帯とすると3000万世帯日本にあると考える。10軒に1軒くらい蘭がある。これらの蘭は交配種のシンビジウム、デンドロビウムが圧倒的に多い。300万世帯である。出荷量はこれより多いようなことを聞いた。300万世帯というのは過小評価かもしれない。その蘭のある世帯でも育てているのはもっぱら主婦かおばあちゃんではないかと思える。もらっちゃったからなんとなく育てているというような株がなんとか生き残っている風情だ。そういうなんとなく蘭という人が300万人はいるのではないだろうか。咲くときれいだったので植え替えたりして大事にしている。それゆえホームセンターにはシンビジウムの土なるものが必ずある。しかし、シンビジウムとデンドロビウムで終わっている人も多い。ここからめくるめく蘭の世界に入るというのは、もともとそういうものが好き、というある種の因子をもっているようにおもわれる。蘭にはまっているひとは30万人くらいではないだろうか。囲碁好きより少ないと思う。なんにしてもマイナーである。しかしあるある大辞典などで「驚異の癒しパワーを徹底解剖」などとやられると影響されやすい人間や、潜在的需要を掘り起こしてとたんに3倍くらい愛好家が増えて、巨大な市場を形成してしまうかもしれない。蘭にはどのような効能があるのだろうか。「花により癒される、元気づけられる」「蘭好きにボケなし」「蘭をやるひとの自殺率の低さ」「蘭をやるとお金持ちになれる」など、効能が科学的、統計的、定量的に明らかになれば、巨大な市場、雇用、経済効果が生まれるだろう。そういう価値創造をやってみたいものである。

9月8日(木)

 C. Hawaiian Wedding Song ‘Virgin’が開花した。垂れ気味に開花しており、少々小ぶりである。

 エリア・パキスタキアに花芽が2本上がってきた。

 本日は今年最初の月下美人が開花し、お祭り気分である。家に帰ると大変大きな花が咲いていた。香りもよい。美しい花を10種挙げろといわれたらこれが入っているのではないだろうか。かみさんは土曜日はパスタにして食おうという。このはなを食べるのは習慣として定着しているのだった。春に鉢が倒れてちぎれた枝を土に刺しておいたら6月につぼみが出てもらわれていった。今年分けた株は2鉢まで咲いた。それぐらいほいほい咲く植物のようであるが、「趣味の園芸」には咲くまで10年かかりました、という記述もあった。肥料くい水好きという性質を知らない場合なかなか咲かない。在庫が2鉢ある。

 週末はいよいよ株分け大会、在庫整理、データ整理などである。

9月7日(水)

 台風の風も午後からはおさまり、夜には復旧作業にかかった。全部で27トレイの大移動であった。30分はかかったようにおもう。

 「C. Hawaiian Wedding Song ‘Virgin’みたいな有名株の画像がないわきゃないだろう、出せ」とばかりにHDDをあさっていると、交配種図鑑のホルダーにあった。交配種図鑑への登録をさぼっていたらしい。本日別のつぼみが見つかり、合計4つになった。つぼみは、なんだか垂れてきた。咲く方向を調整中なのかもしれない。つぼみの首を電車の天井にあてて折れたかもしれないと心配していたがどうやら大丈夫なようだ。よく咲く品種らしいのでまた次があるさ、ぐらいに考えていた。

 Onc.SweetSugar?が今年もいい枝ぶりに大きな花をつけている。毎年律儀なオンシである。

 

9月6日(火)

 電車の天井につぼみをぶつけて心配していたC. Hawaiian Wedding Song ‘Virgin’ はなにやら無事に生育をしているようだ。まともに買うと高いものらしい。つぼみは3つある。花の出た跡はほかに3つもあった。

 Phragmipedium lindleyanumがさらにつぼみを出してきている。開花して70日ほどになる。

9月5日(月)

 バス停でバスを待っていてふと寝不足でよろけてめがねを落として割ってしまった。レンズ2つともひびだらけになっていた。長年使ってきただけに残念である。本を読みにくい。5センチまで本に接近すると1行が視野に入らず焦点も合いにくい。これはこれで大事件であったが、バックアップを探し出して何とか慣れるようにする。つかれるのでめをつむって書く。

 非常に強い台風が衝突コースで接近してくるので危機感を感じ、背の高い蘭は家に取り込んだ。

 おっと、V. ? ‘Ikeda’ に花芽が出ている。これでもらってもらえる。やれやれ。

アングロカステは構造がもろいのか葉がすでに折れていた。こいつはこれがあるから昨年も低迷してしまったのである。一方リカステはどっしりとした安定感があり株全体がたいそう美しく育っていた。昨年をはるかにしのぐすばらしい開花をしてくれそうだ。

 本日ベルギー人からメールをもらった。ベルギーからでも原種を検索すると引っかかってしまうから目に留まったのであろう。

「すみません、ベルギー人なので日本語はかけません。オランダ語は読めないでしょうから英語で書きます。三菱重工に仕事に行く友人のところに泊り込んで日本の蘭が見たい。自然の蘭が咲いているところに案内してくれないだろうか。また、蘭友会があれば訪問したい。訪問させてくれたお礼に1時間のプレゼンテーションでベルギーの蘭を紹介してあげます。また、蘭を売っているお店にいってみたい。お返事待ってます」とのことだった。早速返事を書く。

 「拝啓。お手紙ありがとう。私はオランダ語はIk hap hanger.(はらへった)しか知りません。蘭の生えているところを私もずいぶん探しましたが、知っているのはうちの裏山の春蘭が生えているところだけです。そんなんでよければ案内します。神戸近辺には神戸蘭友会や明石蘭友会があります。蘭友会はメンバーでないので、そのあたりのことはわかりません。ホームページから当たってみてはいかがでしょうか。蘭のお店は大和農園洋ラン部が近いのでこちらなら案内できます。日本での滞在がうまく行くよういのっております。敬具。」

 ベルギーといえばチョコレートだなあ。かみさんが目を輝かせていた。

 ゴンベッサ分け株を植えつけた。

Den. purpureum:新芽が出るまで転がして待つのだそうだ。

Den. Pollca Orange Tower:立派なバルブ一本を杉皮蓋素焼鉢2.5号にミズゴケで植えた。

Den. fimbriatum var. oculatum:立派なバルブ一本を杉皮蓋素焼鉢2.5号にミズゴケで植えた。

Den. chryseum:ちいさなバルブ一本を杉皮蓋素焼鉢2号にミズゴケで植えた。

Gram. sp.:新芽の立派な株である。どうみてもシンビにみえる。杉皮蓋駄温鉢3.5号にミズゴケで植えた。

Stan. wardii:苔が古いのでひん剥いておいた。新芽らしいものが見える。ちっこいばるぶがつらなり、葉が3枚ある。杉皮蓋素焼鉢2.5号にミズゴケで植えた。

 

9月4日(日)豊橋蘭友会

 6時半に起きて7時に家を出て、7時半ごろの電車にのり、乗り継いで乗りついで、12:01豊橋に着いた。道中読んでばかりだったので結構疲れる。例によってきしめん290円を駅で食べる。つゆの色の濃さに一瞬ひるむ。

 ゴンベッサ氏が迎えに来てくださっていた。もし電車に遅れたり、約束の時間にたどり着けなかったりしても、連絡先もなにもしらないうえ、ケータイというものを持っていないなど、綱渡り道中びびっていたので会えて安堵した。

 会場までは結構距離があり、道順はさっぱり覚えていない。昨年と同様ふるい公民館のようなところだった。そこでゴンベッサ氏よりお土産の新聞包みをいただいた。これが後述するようにかえってあけてびっくり玉手箱状態だった。

 本来コーフンの蘭友会なのであるが、出発から気分はさえない。このところわがやの蘭に対するkojimaへの支持率低下を感じている。蘭に対するサービスの低下からか、あまり咲いてくれなくなったし、生育もぱっとせず、枯れてしまう株も多い。そういういみで後ろめたく、購買意欲はかなり低い。7月8月のスランプで、短期的なものだとは思うのだが。

 参加費500円を払って缶コーヒーと配布苗をいただいた。

Slc. Wendy’s Redstone ‘Taida’

2005年9月4日豊橋蘭友会 500円(配布苗:参加費)

 知らないカトレアのポット苗である。配布苗は、これから市場にわっと出回るものを先取りしているため、見事に咲き始めたころ店頭で高い値段がついた株を見てほくそえむという楽しみがある。

 展示株は光線の加減が悪くあまり撮影に身が入らなかった。ゴンベッサ氏はエランギスを下げて出展であった。ほか、バルボ、カトレア、デンドロ、エリア、カタセタムなど十数点が並んだ。

 大半の時間は競りをして過ごすという蘭友会である。昨年も一昨年もねらっていた株があった。毎年出てくるのには驚く。よほど売れるからなのか必ず多数の株が出てくる。会場にまたあれか、という空気が流れる。ゆえにあこがれてきた品種なのに恐ろしく安い。

C. Hawaiian Wedding Song ‘Virgin’

 2005年9月4日豊橋蘭友会 500円

 白く大きなカトレアである。よく見かける有名種だ。つぼみ3つつき。

大きいのやら小さいのやらがある。小さいのをつかみかけて、中位のにした。それでも電車での運搬には大きかったのである。

Den.オブツシセパラム

 2005年9月4日豊橋蘭友会 1000円

 有名種でこの値段では手に入らないものらしい。

Dendrochilum sp

 2005年9月4日豊橋蘭友会 500円

 ゴンベッサ師匠のお勧め。黄色い花が咲くそうな。大変かわいらしい花芽3本つき。

Bulbophyllum binnendijkii  バルボフィラム・ビネンダイキイ

 2005年9月4日豊橋蘭友会 800円

 ゴンベッサ師匠のお勧め。花は手のひらより大きいという。この値段では挑戦してみたくなる。

Maxillaria rufescens  マキシラリア・ルフェスケンス

2005年9月4日豊橋蘭友会 600円

 これはすばらしい、と惚れ込んだ株に1000円でだれも手を上げなかった。「500円以上ないか?」と下がったところを600円といって引っつかんできた。甘い香りがある。花はリンクの写真よりも形、大きさがよく、黄色の発色がすばらしい。花3つつぼみ1つ新芽4つという豪華な内容だ。

 本日も1000円という値段で逡巡するうちに2株ほど取り逃がしてしまった。バケツ蘭の原種が2500円で出ていた。

うちにもあるCtsm. fimbriatum が売りに出ていたが、「名前がわからん」といってしらべていた。上記の名前を申し上げたところ「蘭図鑑」で確認され、らべるにこの名前が書かれて2000円とい高額で落札された。うちのは333円だった。

帰り道ゴンベッサ氏はコクランの自生地を案内してくださるとおっしゃる。時間がきになることや、むしろゴンベッサ温室のほうが面白いのでそちらを見せていただくようお願いし、それならと、ゴンベッサ家に向かった。

 すごい大株だらけの家であった。一昨年より当然パワーアップしている。

見回る中、「咲かずの蘭」になってしまっているというスタンホペアを「挑戦してごらん」とちぎってくださった。

Stanphopea wardii スタンホペア・ワーディイ

2005年9月4日 ゴンベッサ氏のちぎり株 

 活きのよさそうな葉のついたバックバルブである。

葉がどれもきれいなのが気になった。伺ってみると「タケダのマイシンS(抗生剤)と、ベンレートなどの殺菌剤を春先に2,3回交互に散布すると結果がよい」とのことだった。その方面はさっぱり研究不足なので、必要性を感じる。

 かねてより指摘のあったLc. Mini Purple について、ウイルス罹患株だからなんとかするべし、とぴしゃりといわれた。もういい加減な対応は許されないと心するべきであろう。周囲にランのない環境に隔離するほかはない。こういう対応はいまから気合入れてやっておかなければならない。なにしろ死なないウイルス罹患株はある。

 ゴンベッサ氏に駅に送っていただき、帰途に着く。昨年ほど株は多くない。今年はなぜか帰りが億劫である。今年はなんやかんやろくでもないことが頻発しているという気分で憂鬱である。案の定10分おくれで電車を逃し、カトレアは棚におくと天井につかえて首を下りそうになるし、ロック音漏れデブおやじ、大音量スペイン語オヤジ、酒臭いおやじ、に悩まされつづけた。家に着いたのは11時をまわっていた。飯を食って、コーヒーをいれて、株の情報を書き取って、パソコンの電源を入れた。

ゴンベッサ氏からの頂き物がまたすごかった。

2005年9月4日 ゴンベッサ氏の分株 

Den. purpureum

Den. Pollca Orange Tower

Den. fimbriatum var. oculatum

 リップがけぶるように分かれる黄色の美しい種。

Den. chryseum

 かわいい高芽である。

Gram. sp.

 このシンビじゃないか、という内容の書き込みを掲示板にしたおぼえがある。

 ゴンベッサ氏のおかげで本日もたくさんのすばらしい蘭と会うことが出来た。この場を借りてお礼申し上げます。ここまで0:33

9月3日(土)

 歯医者経由で回った図書館でOnc.aquinii そっくりのオンシジウムを見かけた。花茎がすっと立って黄色い花が広がっている。こういうところで見ると目立つ。小石うえだった。

 昨夜は何事もなかったファレノプシス・ビオラセアのつぼみがかじられていた。多分キリギリスだろう。まだ他にもつぼみはあるからと

「糞虫野郎!地面の茶色いしみにしてやる!!」

と怒鳴るのは抑えた。はあはあはあ・・・・。

昨年のプランを発動しよう。虫かごを買ってある。これに容疑者を捕らえ、棚の隅に拘留しておく。「だしてくれよぉ、はらへったよぉ」という情けない気分が化学物質として仲間に危険を知らせるために発せられるのではなかろうかと期待するわけである。こいつらはそもそも開花間近のおいしそうなつぼみをどうやって見つけているのであろうか。おいしそうなにおいをかぎつけてきている、という考え方もある。さればその嗅覚を逆手に取ってやろうという作戦である。まったく的外れかもしれない。これまで容疑者は犯行を犯していないためせいぜい棚から追い出されるだけだったが、今後は見かけたら拘留という「グアンタナモ作戦」(^^;)である。虫かごを持って夜警に行こうとおもったら雨が降り出した。ラッキー。

 

 明日は豊橋蘭友会である。人生いろいろ、蘭友会もいろいろである。これまで「オモロイ原種うはうはの蘭友会」というスタンスで紹介してきたのであるが、それは著者がそういうケがあるためで、カトレア好きの皆さんには「ええええ、こんな大きな花のついた立派なカトレアが500円、250円」というくらいとてつもなくカトレアがたくさん出てくる。蘭友会の常連はそれまでカトレアはずいぶん手がけてきているため有名株の多くはなじみで、どんな株が出てきても落ち着いたものである。

 原種コチョウランに出会える会でもある。ただ、パフィオはまれにしか出てこないようだ。出てきても関心が薄い。私もここでは「パフィオの気分じゃないの」というスタンスである。多分持って帰るのが難しいからだろう。

 明日は何株持ってかえれるだろうか。

9月2日(金)Onc. Sweet Sugar?開花

 Onc. Sweet Sugar? が開花した(No.93,新規40)。昨年ほどではなさそうだが、毎年結構なさきっぷりである。

 日曜日は待望の豊橋蘭友会参加である。今年もゴンベッサ師匠のおかげで参加できることになった。この豊橋蘭友会は、「まだこんなにすごい品種があったのか」という開花株が「ええーっ、うそでしょー」という値段で出てくるすごい会なのである。昨年購入した株はなかなかすごい開花をしている。いくつか振り返ってみよう。

 Gongora galeataは800円だった。もってかえるやいなや花芽がわらわらでてきて開花した。今回花茎5本で開花し、現在もおかわりの2本がでてきて第二波の開花がまもなくだ。これはすごい3.5号鉢である。

 Prosthechea radiataは250円だった。3年探して手に入れた。時に玄関一杯に香る。花が長持ち。よく咲く。

 Pleurothallis tribuloides は2鉢500円だった。当時は「しまった、変なものをつかんでしまった」とおもっていたが、こちらで咲いてみると何ともいえないあじがあった。

 Den. nobileはゴンベッサ師匠からの頂き物である。さすがデンドロの頂点に立つ交配親の王者である。

 Trichoglottis pusillaは500円だった。小さくてもよく咲く。香りがよい。

 Hwra. Lava Burst 'Puanani' AM/AOSは配布苗だった。いい色の花が咲いた。

 Bollea violacea1000円だった。売っているのをはじめて見た。珍しいので手が出た。ほどなくつぼみが出てきて開花。

 Ceratostylis retisquamaは500円だった。きれいなオレンジ色の花が律儀に咲いてくれる。

 Phal. pulchraは500円だった。こんなにも色のきれいな原種胡蝶蘭があるのである。プラスチックよりも素晴らしい艶がある。

 Ornithophora radicanse250円だった。8株に増えた。

 Onc. ornithoryncam x flexosum も250円だった。これは好きな1鉢だ。

  まだまだ咲いた花がある。まだ枯れたものがないという点も見逃せない。

会場に行けば素晴らしい株や、めずらしい蘭、こんなのや、こんなのまである(、コーフンの競りはたまらない魅力がある。めくるめく多量の株がつぎつぎとでてくる。いつしか戦利品はトレイからあふれる。

魅惑の豊橋蘭友会!狷介な私でさえ思わずほほえむ蘭愛好家のみなさんとの交歓。蘭好きにはたまらない至福の時間がやってくるのだっ。うおー!いくぞー!!!

9月1日(木Ornithophora radicanse開花

 Ornithophora radicanseが開花した(No.92,新規40)。夏の定番のちっこい蘭である。直射日光で平気、よく増える、凍らせなければ大丈夫。オンシジウム類の特徴を持つ。

 本日豊中市T氏がDen. Hamana Lakeの分け株をもらってくれた。この株はバックバルブから新たに1株増えているので、なお2株ある。

 蘭を欲しいという引き合いがくるので分かれるものは分けて準備をしておきたいところである。

 

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