蘭馬鹿日誌2005年5月および更新記録

ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔 

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5月31日(火)

 帰宅して庭をめぐると本日も開花はみられず、ほっとしていた。今月咲きまくったので来月に回してほしいというのが正直なところである。来月もかなり咲いてくれるようだ。

 

 トップページのデンドロの入れ替えがめまぐるしい。この時期に咲いたため花が終わるのが幾分早い。それに追われるようにしょっちゅう更新をする羽目になっている。

 

 昨日いただいた「さくららん」はかねてよりつけねらっていた植物であることが判明した。ドームのように桜色の花をつける葉が蝋細工じみたガガイモ科の植物である。まあラン科ではないのでここでは扱いようもないのだが、かなり面白い植物である。なぜ心の中で望んでいた植物が向こうからやってくるのだろうか。世界は目に見えているのとはありようが違うらしい。

 

 現時点で目標だった200鉢以下をめざすという目標が程遠い状況にある。1株を最適と思う大きさに分けたら4株になった、という例が頻発した。ランのあまりの生育のよさに驚いている。この大きさというのが2ないし2.5で、こういう子株を好ましく思うという難儀な性格による。よそへ送り出したカトレアが11輪満開という圧倒的な写真をもらって(1年半ほどでこんなになるものだろうか!?)、私のランの育て方というのはどこかへんだなあ、と思わないではない。写真が妙だ。花のアップばかりで、美しい株と花の調和などというものはない。そういう写真は難しくて及ぶところではない。

 

5月30日(月)7株到着

 北海道へ分け株やらバックバルブやらを贈ったお返しに7株を送っていただいた。あけてびっくりどれも感動もののつやつやぷりぷりの即戦力株だった。うちから出て行ったものでこれらの株に匹敵するものがあったかと首をひねる。このところあまり株が減らないところにもってきて7株の純増である。2%も増えてしまった。

 

C. schroederae (Carlos Arango×Popayan)

2005年5月30日北海道S氏より贈られる
 「静岡の戸塚園芸からBS株を買い、バックバルブを取って育てたもの。4月に鉢増しをし、新芽が下向き加減で伸び、なかなか上に向かず鉢にぶつかりそうになったため、5月の初めにミズゴケを全部取って植え直した。このため新芽が少し出遅れた」とか。これがバックバルブからとは思えないような立派な一株である。

 

C. labiata S/A ‘Zonada Mate’×tipo ‘Dina’
 期待できる新芽が出ている。

 

C. maxima

山取り品種とラベルに書いてある。「1本のちぎれたバルブから元気に増え」たのだそうですが、シースつきのバルブがあるんですねえ。うちのマキシマより立派です。

 

B. nodosa ‘Susan Fuchs’FCC/AOS

ひええ、FCCですかあ。我が家3株目のFCC。大きな新芽が伸びています。これがくると聞いてうちにあったB. nodosaI氏に惜しげもなく差し上げたというけしからん陰謀があったんですねえ。

 

Sl. Orpettii ソフロレリア オルペッティ

 (L. pumila x Soph. coccinea, 1901)

「花を咲かせずバルブばかり増え続けている」という。立派な新芽が3つもある。

 

L. Icarus レリア イカルス  

5月22日植え替え

こちらの株は枯らしてしまったという経緯がある。こちらから発送した時よりえらく立派になって帰ってきたような。期待の出来る新芽付。

 

Paph. glaucophyllum パフィオ グラウコフィラム? 

5月23日植え替え
うちで枯れたものの兄弟株で、100円で処分寸前だったところを買ってきたものの分け株。つやつやで新芽2つつきで帰ってきた。ありがたやありがたや。

 

 このほかラベンダー、すずらん、さくららんを戴いた。これでもかというほど親切にしていただいて感謝の申し上げようもありません。ご恩返しはまたのちほど。

 さくららん?「ら」が落ちたらあぶないなあ

さくらんや どぼんとはまる 音がする

和名: サクララン、学名: Hoya carnosa、英名: wax plant 、 ガガイモ科  ホヤ属(サクララン属) の 常緑蔓性低木 。原産地: 日本南部、中国〜豪州

 

5月29日(日)

 いろいろ体調不良でたいしたことをしていない。

 昨夜Lyc. Jim Riopelle リカステ ジムリオペレのバックバルブに芽が3つでてきたので3.5号駄温鉢に杉皮フタ、椰子殻、水苔で植え付けた。

 ぼーっと、原種データを整理していた。513種に達している。交配種もたっぷり増えたからなんやかんやで1000種を見物できるわけだ。難儀なサイトである。

 

5月28日(土)Pths. Pterophera及びRestrepia brachypusに花芽

 なにやら風邪がひどくなってゆくなあ、というところで32年ぶりの歯医者に行った。このところのやぶれかぶれの気分を「じゃあ歯医者いったるっ!」という前向きな方向へ向けたのである。「もうどないでもせい」という気分で口を開けて座っていたところ、1年間悩み続けていた前歯の虫歯は痛みもなしに削られて埋められてしまった。わずか10分の出来事だった。やけになったら避けていたことにぶち当たるということにしよう。この歯医者の近くにカトレアの温室がある(えらい長いまえふりやなあ)。まあべつにあやしい男が「おー、カトレアが」とかいって外から温室を覗いただけのことである。

 買い物の後に家でおとなしくしていると蘭友のI氏が我が家の蘭を見物に来たいとおっしゃる。I氏が来るまでの間Den. Formidible ‘Ryouma’Den. Hamana Lake植え替えをしていた。前者は絶対倒れる70cmの斜めバルブがどーんと立っている。新芽が2つある。3.5号素焼鉢に杉皮ふたと水苔で植えた。後者は乱立するバルブのため花の観賞が困難になっている。当分植え替えをしておらず、新芽もたくさん出ている。丁寧に水苔をむしって密生するバルブの匍匐茎をはさみで切った。古いバルブを整理し、3株に分け、2,2,2.5号素焼鉢に杉皮ふたと水苔で植えた。

 やってきたI氏と株を点検していたところ、待てど暮らせど咲かないPths. Pteropheraにおびただしい数の花芽がでていることがわかった。数える気がしないほど多い。小さいから数えにくいだけなのだろう。ネットで腰水までする、という記述を読んで、素焼鉢からプラ鉢に植え替えていたのが効いたのだろうか。開花が楽しみである。

 また、Restrepia brachypusにもつぼみが出ていた。この鉢はよく咲いてくれる。

 I氏にDiaca. Colmaniae の分け株をもらっていただいた。分け株がへるばかりで品種がなかなか減らない。

 

5月27日(金)

 体調不良である。

トレイ一杯の譲渡蘭を北海道S発送した。

 

Dgmra. Winter Wonderland White Fairy’:分け株

Encyclia polybulbon:分け株

C.intermedia var alba?:分け株

Aspasia lunata:分け株

Pholidota chinensis?:分け株

Den.Rainbow Dance:分け株

Lc.SpecialLady:分け株

赤いカトレア:分け株

Angcst. Paul Gripp × Lyc. aromaticaアングロカステ(ポールグリップ×リカステアロマティカ):分け株

Lyc.Sunrise x Macama リカステ サンライズxマカマ:バックバルブ:即戦力

C. labiataカトレア ラビアタ:バックバルブ

Bc. Cliftonii ‘Magnifica’ FCC/RHSブラソカトレア クリフトニイ マグニフィカ:バックバルブ

 

5月26日(木)

Dtps. ‘池袋1を7月までの花付きで職場でお世話になっている方にガイドブック付きでもらっていただいた。

満開のDen.? Pricolor Misya及び分け株新芽つきのOnc.aquinii も知り合いに差し上げた。

さらに地方発送する株をそろえた。

これでもかっ、ちゅうくらい譲渡する準備を進めている。

 

5月25日(水)

 蘭を多量に移動させた。出向する開花株やら、さしあげるものやら、日当たりの良い暖かい場所への移動やら、里帰りやら、いろいろである。譲渡株の準備も進み、そろったところで発送のためかみさんにお伺いを立てる。一気に増えたため在庫を把握し切れていない。100円ショップで70枚入りの名札を買ってきて発行している。

 

5月24日(火)

 Aspasia lunata及びPholidota chinensis?の植え替えをした。前者は2株、後者はうっかり4株にわかれてしまった。素焼鉢2ないし2.5に杉皮フタ、AA+水苔で植えた。

 朝裏の棚を見に行ってみると強風でトレイが1つ飛んでC.ラビアタ、Blc.ジョージキングなどの有力株が地面に転がっていた。どれもほとんどけがをしていなかった。

 北海道に贈った株がものすごい開花ぶりで圧倒されてしまった。かつてLc. Schilleriana という図体のでかい株があって、棚に入らなくなってしまい、バッタにつけねらわれたため手放したのであるが、あのでかい花のつぼみが11個もついたそうである。バンダ2株とカトレアが見事に開花しているそうだ。この時期にこれからデンファレも咲くという。あちらでは我が家でまだ咲いていない株まで咲いている。栽培環境は北海道に軍配が上がるようだ。増えた株のもらわれ先としては理想的である。

 株の大移動の予定である。

 Den.シルシフロラムにつぼみが見えてきた。買った当時はあこがれていたのだが、待ちくたびれたような気分でみつつ、それでも大事に扱っている。

 

5月23日(月)

 Pot. Haw Yuan Goldの植え替えをした。鉢のそこを割ろうとしたら半分がた割れてしまった。コケをほぐす。なんとなく最近植えたような雰囲気がある。根もわるくない。フタに椰子殻が使ってあり、杉皮がでてくる。記録がないだけで最近植えたものらしいなあ。まあええけど。杉皮フタをして「AA+」コケだけで3号素焼鉢に植えた。

 Den.nobileの花をかみさんに「どや」と見せると。「なかなかよろしい」といわれた。ノビル系交配種とは一線を画する気品と玄妙な色合いがある。確かによろしい。葉の付き方が「V」字的に上に向いているという特徴がある。バルブの格好も独特だ。花の姿がいい。色もくどいが怪しげな光線がでているようでよい。さすがはノビル。しかし高芽を下さったゴンベッサ師匠にも難しいらしく、これが咲くのは僥倖という側面もあるようだ。花芽らしいものはいくつか出たが、咲いたのはそのうち1つで、しかも3輪のみ。これが「ノビル!」と紹介している写真もあまりないし、売っているものも少ない。まあこれから高芽でばんばんふえてゆくのであろう。

 

デンドロビウム・ノビルDendrobium nobile Lindley 1830

東南アジアの標高200-2000mにみられる低中温性着生種。直立するバルブは密生し、楕円形の葉を節ごとに交互につける。花は主に冬に咲くが、通年みられるばあいもある。ロウ質の香りの良い花を節から出る花茎に2ないし3つつけ、花径7.5 cmで、変異が多い。落葉したバルブまたは葉のあるバルブでも花をつける場合がある。肥料は7月までできっぱりやめ、冬は水をしぼる。寒さに当てる必要がある。名の由来:高貴な(noble)デンドロビウム。異名:Callista nobilis (Lindl.) Kuntze 1891; Dendrobium coerulescens Wallich 1838; Dendrobium formosanum [Rchb.f]Masamune 1933; Dendrobium lindleyanum Griffith 1851

 

5月22日(日)Paph. Deperle及びDen.unicum開花

 Paph. Deperle パフィオ・ディパールNo.57,新規25)及びDen.unicum(No.58,新規26)がが開花した。

 Den. Chinsai ‘Miyabi’が昨日終了していたのをみつけた。最後に見たのは5月15日であった。ここから集計するとなんと昨年11月10日から188日間咲いていたことになる。記述をみると時々とぎれつつも細々と咲き、時にわっと咲くようである。それほどすごい株であったか。現在はえらく立派な新芽が大きくなりつつある。これをもっと大きくすればもっと強力に咲いてくれるかもしれない。この交配はDen.unicumが入っており、ちょくちょく咲くDen. Rainbow Danceもそうなので、ユニカム入りはおもしろい。

 

 Euchile mariae (Epi. Enc.)に花芽が出た。

 

 Maxillaria tenuifolia?につぼみが出た。

 

 データを整理していたら5月14日から18日まで5日間連続で蘭の開花が起きるという「新記録か?」と思ったが、記録は6日連続だった。今月は20株開花にもなりこれも記録更新中である。開花株数は29株で過去最高となった。これに購入後の連続開花中のEpi.? 'Hanakoujou'Paph. primulinumの2株も合わせると31株が花をつけている。こういう状態は数字としてみれば確かに最高かもしれないが、過ぎたるはなお及ばざるがごとし、という雰囲気がなくはない。ほどほどがよろしいと思う。

 

 記録といえば、Epi.? 'Hanakoujou'は連続開花日数が2003年12月14日以来、4月26日で500日に達し、現在526日目に入っていることがわかった。その間一日たりとも花がとぎれたことがないというお化けである。株分けをしたらよわった。

 

5月21日(土)

 庭に出して水をやったくらいで特段なにもなかったなあ。かみさんの付き合いでバラを見に行って、晩飯をつくって、子供の算数をみてというくらいである。夜がずいぶん暖かくなった。

 昨日開花したLc. Aloha Case ‘#32’× C. intermedia var. delicate レリオカトレア アロハケース×インターメディアvarデリカタには別バルブからおかわりのつぼみが2つでてきた。

   

5月20日(金)Lc. Aloha Case ‘#32’× C. intermedia var. delicate及びセッコク開花、バンダ池田に花芽。

 Lc. Aloha Case ‘#32’× C. intermedia var. delicateNo.56,新規25)およびセッコク(No.57,新規25)、が開花し月間開花件数16株の記録をあっさり更新した。まだまだつぼみはある。

 

 C.intermedia var alba?に新芽がでていたので、すわ植え替えとかっさばいた。この株は花が60日ももつというすごいカトレアである。ぱっと見はさえないカトレアだが、その清楚で凛とした美しさは我が家最高の花の1つといってよい。やたら大きな株だった。記録を見ると2001年の株分けから手をつけていない。変だなあ。そうだったかなあ。鉢は表面の大半を根に覆われていた。鉢を砕いて取り除く。じわじわほぐして切断する場所を探す。かなりゆっくり楽しむようにやっていた。はさみを焼いて匍匐茎を切った。新芽2つの株、1つの株、新芽はないが葉のあるバルブ4つの株が2つ。合計4株になったように見える。とりあえず2株をそれぞれ杉皮蓋、椰子ガラ、ミズゴケで素焼鉢3号に植えた。もともと株は鉢の外にはみ出していたため、植えつけると株が傾いて見える。この2株は即戦力である。あとの2株はバックバルブ伏せにする。葉が多いので袋が膨らむ。これでほとんどの植え替え必要株に手が入り、譲渡株が出揃ったのではないだろうか。

 

 V. ? ‘Ikeda’ に花芽が出た。バンダは律儀だねえ。

 

5月19日(木)

 スタンバイしているつぼみが4株ある。今月20株以上の開花はほぼ確実である。どうも冬場の管理温度を低めに設定したことや、春先妙に寒かったことが原因らしい。

 Pot. Haw Yuan Goldがさっさと終わってしまった。ちょっと調子の悪そうなつぼみだったり、2つのうち一輪の花の花粉がうっかりして取れてしまったりということでろくに鑑賞する暇もなく終わってしまった。植え替え時期でもある。

 Lyc. Jim RiopelleLyc.Sunrise x Macama のバックバルブが早くも芽を出している。バックバルブだからと侮れない。これらは即戦力になりうる芽の出方をしている。「開花株」という扱いで1年以内に開花が期待できる精鋭である。Lyc類はよく増えるようだ。

 Den. White Rabbit ‘Sakurahime’の高芽を取ってしなびたバルブからまた芽が出てきたのでもぎ取って植えた。この時期はランの活動が活発になり、なんでもよく増えるような気がする。

 多量の開花株の写真撮影をした。ずぼらな技術の向上により、暗幕をはるでなし、三脚を立てるでなし、蛍光灯の真下にランを支えて片手でマクロ撮影をするだけである。それでPholidota chinensis?とかDen. Yukidaruma ‘King’ AM/AOS.JOSとかBc. Cliftonii ‘Magnifica’ FCC/RHSとかPhal.黄緑を撮影してきた。楽である。こういうことは疲れることをしていては続かない。

 

5月18日(水)白花シラン、口紅シラン、Lc. Love Knot 'Sato'、Chysis bractescens開花

 白花シラン(No.52,新規23)、口紅シラン(No.53,新規24)、Lc. Love Knot 'Sato'No.54,新規24)、Chysis bractescensNo.55,新規25)、が開花した。今月は既に15株開花し、さらに数株が開花予定なので、かつての月間最多開花数16株(2004年7月)を更新する予定である。えらいことになった。一日に4株開花というケースは珍しい。

 パフィオに目玉をつけるという悪趣味をやっている。パフィオファンに怒られるかとおもったが、面白がってくださる人もいるようだ。ワープロ技でいろいろなことが出来るようになって来た。今回はフキダシを入れるべきであった。

 

 カトレア図鑑用のデータ編集は本日で完了である。ここまでが長かった。3月から延々やっていた。日課だったのでえらくきつい日々だった。

 

カトレア・ワルセヴィツィCattleya warscewiczii Rchb.f. 1854 Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

 

コロンビアの標高500-1500mの直射日光のあたる流れのそばの木に着生している中高温性着生種。バルブは、葉巻型で、厚く革質の1葉をつけ密生する。45cmの花茎をのばし、4ないし7つの芳香のある花を夏につける。花径18から28cm(ほんまか?)。名の由来: Warscewiczにちなむ。蘭展ではギガスと表記されるものを見かけた。異名:Cattleya gigas Linden & Andr1873; Cattleya gloriosa D.J. Carr 1885; Cattleya imperialis O'Brien 1887; Cattleyea labiata var. warscewiczii [Rcb.f]Rchb.f. 1883; Cattleya lindeni L. Linden 1890; Cattleya sanderiana H. Low 1896; Epidendrum labiatum var warscewiczii Rchb.f 1861

 

5月17日(火)Lhta. oerstedii開花

 Lhta. oerstediiが開花した(No.51,新規23)。今回は4バルブからつぼみがあがってきている。

 昨日咲いたDen.nobileに虫がはまり込んでいた。背中に花粉がひっついている。「おどりゃ、なにしとんなら」とお国言葉(備後)になる(訳:関西:われぇ、なにさらしとんじゃあ、または、関東:貴様なにをしておるか)。もぐりこんで出てこない。寝ているらしい。ほうっておいたが7時間後の朝になってもはまり込んでいた。蜂の一種だろうか。証拠写真を撮っておいた。

 Paph. primulinumがまたまた開花した。

 一昨日Phal. tetraspisの花茎の先端があかんようになったので取った。購入時点で64個も花が咲いた歴史がある1m近い花茎なので実に気がとがめる。別に我が家に来てから伸びた花茎につぼみがある。

 

 カトレア・ワルケリアナCattleya walkeriana Gardner 1843 Subgen Rhizantha

ブラジルの標高2000mまでの大きな古木、石灰岩、流れのそばの木、湿った岩にはえる。C.nobilorを除けば唯一の新バルブの基部から数花をつける花茎が出る種。花は平らに咲き、香りが強い。背の低い丸みのあるバルブに楕円形8cm程度の1葉をつける。冬から春に咲くが、他の時期にも咲く場合がある。花径9から12 cm。名の由来: Walker にちなむ。異名:Cattleya bulbosa Lindley 1847; Cattleya gardneriana Rchb.f 1870; Cattleya princeps B.-Rod. 1877; Cattleya schroederiana Rchb. f. 1883; Epidendrum walkerianum [Gardn.]Rchb.f 1862

Cattleya walkeriana var. alba Gardner 1843 Subgen Rhizantha:白花変種

 

5月16日(月)Den.nobile開花

  原種のデンドロ・ノビルといえば名門中の名門、ちゅうのも変だが、デンドロというとこれの血が入っているものがやたら多い。高芽をもらって1年半、Den. nobileがやっと咲いてくれた(No.50,新規23)。

 

 寒い日が続いて腹は冷える頭は痛いいろいろ体調不良にもってきてトレイを持って朝晩うろうろがこたえる。

 

 カトレア・ワーネリー Cattleya warneri T. Moore ex Warner 1862Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

 

ブラジルの中高温性着生種。2重シースから花茎をのばして晩春から初夏に香りの良い、色が良く変わる数花をつけて咲く。花径20 cm。名の由来: Warnerにちなむ。 異名:Cattleya labiata var. warneri (T. Moore ex Warner) H.J. Veitch 1883; Cattleya silvana Pabst 1976; Cattleya trilabiata Barb. Rodr. 1877

Cattleya warneri T. Moore ex Warner 1862 var albaSubgen Cattleya sec Cattleya Lindley:白い変種

 

5月15日(日)Pot. Haw Yuan Gold開花

 やたら涼しい日々が続く。夕方から曇り、急に雨が降ったり、すごい強風になったりしたため久しぶりに大半を家の中に収容した。

 夜になり、Pot. Haw Yuan Goldが開花した(No.49,新規22)。今回はこれまでと違い、つぼみ2つといつもより1つ多い。そのせいか、未成熟なつぼみに見える。

 昨日はBc. Cliftonii ‘Magnifica’ FCC/RHS ブラソカトレア クリフトニイ ’マグニフィカ’の植え替えを行った。この花は姿はミディだが、140mmほどの大輪が咲くというまことに結構なカトレアである。写真のように鉢の縁までバルブがきて開花している。鉢の中央には葉のないバルブが立っている。この花が咲く半月まえに鉢の縁を乗り越えたバルブが開花していた。そのバルブの根がはみ出して鉢の外を這いずり回っているという状況である。購入後1年を経ており、花も終わったのでそろそろ植え替え適期と思えた。

 この鉢は蘭友会の販売品で、その会の重鎮と思しき方の手になる鉢である。これだけ見事な花が咲いたのであるからその植え付けを学んでおくべきだろう。鉢を裏返して孔から指を突っ込んで押すとたやすくはずれた。防虫網、発泡スチロール、鉢かけ、ミズゴケ、と重なっている丁寧な仕事であった。鉢のミズゴケはそろそろ傷んでいるのかと思ったら内部はきれいで、質の良いミズゴケが使ってあったらしく、腐れもいたみもみられなかった。さすがラン会の鉢はちがう、とうなる。

 ミズゴケの上層から少し入ったところに謎の肥料らしいものが入っていた。何度か見かけているのだが、なんだか知らない。

 ばっくバルブというのは株を増やす手段という意味もあるが、株を鉢の中でよい位置に持ってくるためにとっておかなければいけないもの、という風に考えて取った。はさみを使わず、簡単に折り取ることが出来た。このは、FCCを受賞していながら世間ではまるで見ることが出来なくなった珍しい株であり、3.5号鉢で大輪をつける優れた性質を持っている。それゆえ、このバックバルブは、元気に乏しいので望みは薄そうに見えたが、大事にバックバルブ伏せをすることにした。

 鉢にはおなじ3.5号を用いた。防虫網兼鉢かけの通気性を持つと私が勝手に思い込んでいる杉皮板を底に敷く。ミズゴケにはAA+の150g318円明幸園購入のものを用いた(写真で比較してみると値段が高くなるに従って色が白くなる)。バケツに苔をいれ、HB101をたらしこんだ水をジョウロで苔のブロックにかけて苔をほぐした。かなり量があって、しまった全部もどすんじゃなかった、と思った。まあいい。なるほどちょっと高い苔はなにかしらいい。長くて、色がいい。ちょっとリッチになった気がする。しかし指に刺さるとげを持った植物が混ざりこんでいてしたたか指に刺さって往生した。そういう不純物を取り除いておく。

 株の根のまわりからミズゴケをとりのぞいた。今回100円ショップでピンセットを購入しておいたのでそれを使って丁寧にやるつもりだったのだが、どうもしっくりこないのでほとんど指でやってしまった。

 苔を除いたあとはぼっかりと根の間に空間が出来る。この空間に新品のミズゴケを詰める。さらに株が今後伸びて行きそうな部分に苔を多めに当てて根を苔ロールで覆う。これを素焼鉢にはめこみ、根を折らないように苔を詰め込んでゆく。水がたまるだけ鉢のヘリから苔面をさげたところまで押し込んで完了である。これじゃまた鉢にかかるだろう、という植え方だが、バルブが鉢にのし上がった状態で咲く例が多いように思われるためわざとそうしている。出るかでないか、という状態が「やば、咲かなきゃ。でも水はちゃんと吸えるなあ。通気性もいいし」というふうにカトレアが思っているのかもしれない。

 

カトレア・ビオラセア Cattleya violacea (HBK) Rolfe 1889 Subgen Schomburgkoidea Withner 1989

コロンビア、ベネズエラ、ギアナ、ブラジル、ボリビア、エクアドルの標高200-700m付近の高温多湿熱帯雨林の川のそばの日当たりの良い木に着生する。中高温性。古くなるとしわの寄るバルブに2葉をつける。8cmの花茎に3-7花を晩春から初夏につける。花径13 cm 。この種は休眠期がない。異名:Cattleya odoratissima P.N.Don 1840; Cattleya schomburgkii Lodd. ex Lindl. 1838; Cattleya superba R.H. Schomb. ex Lindl. 1838; *Cymbidium violaceum Kunth 1816; Epidendrum superbum (R.H. Schomb. ex Lindl.) Rchb. f. 1862; Epidendrum violaceum (Kunth) Rchb. f. 1861

 

5月14日(土)Den. Spring Poesy ‘Mon ami’、えびね、ビーララ・スマイルエリー開花

  仕事の疲れがどっと出た週末であった。ぼちぼち世話をする。ゆりに「うんこ虫」がわいていたので、スミチオンをかけるついでに蘭にもかけた。白花シランによくアブラムシがわいている。

 デンドロビウム・スプリングポエジー‘モナミ’ (No.46,新規21)、えびねCalanthe ?  (No.47,新規21)、ビーララ・スマイルエリーNo.48,新規22)が開花した。ますます景気がよろしい。

 

 Incdm. Popcorn‘Haruri’に花芽が出てきた。

 

 カトレア・ベルチナCattleya velutina Rchb. f. 1870subgen Aclandia Withner 1989

ブラジルの中高温性着生ラン。晩春から夏にかけて13cmの花茎を伸ばし、よく香る花径 10 cm の4から7花をつける。異名:Cattleya alutacea B.-R. 1892; Cattleya alutacea B.-R. var velutina B.-R. 1882; Cattleya fragrans B.-R. 1882

 

5月13日(金)

  激戦の末、仕事漬けの2ヶ月であったが、とりあえずひと段落というへろへろな晩であった。戦後処理と今後の戦略を練りつつ、明日はランの世話をしよう。

満開のデンドロが5鉢もある。家中花だらけという状況に気がついた。さらに3鉢のつぼみがほころんでいる。こりゃすごいなあ、という状況である。

肌寒い5月だが、取り込みもままならず、本日は10分の寝坊で勢力の半数を出すことも出来なかった。

 

カトレア・トリアネイ Cattleya trianaei Lindley & Rchb.f 1860 Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

コロンビアの国花であり、コロンビアの3つの山系すべてに産する大型の中高温性着生種。黄橙色で扁平なバルブが密に生え、楕円形の1葉を頂生する。30cmの長さの花茎を伸ばし、香りの良い色の変化する3-14の花を冬につける。花径20 cm。名の由来: Dr. Trianaにちなむ。異名:Cattleya bogotensis Linden ex C. Morr. 1897; Cattleya kimballiana L. Linden & Rodigas 1887; Cattleya labiata var. trianaei [Lindley & Rchbf] Duch. 1860; Cattleya lindigii Karst; Epidendrum labiatum var trianaei Rchb.f 1861

 

 サラリーマン川柳という分野がある。なさけなーい状況をみんなで笑ってくださいという趣旨らしい。

おもしろき こともなき世は ランをやれ

花芽でる つぼみもでれば 花も咲く

足すべり トレイ落とすが 全部無事

トレイいれ ちょっとひっかけ 花芽がパー

なめくじに つぼみくわれて 復讐鬼

また新芽 オンシよたまには 花芽だせ

デンドロを 大事にしすぎて 高芽出し

たわけもの 小株たくさん 花遠し

コンポスト 指が入れば 根はいない

無精者 遮光をさぼって 葉をなくし

みずやりは かわいてからと いうけれど

玉肥まで うまそうにみえる 新芽時

みずやりで ついついかけちゃう 液肥かな

新薬を カイガラムシに かましちゃれ

寒い雨 蘭はぬれても 風邪ひかん?

うえかえで 根までむしって 株立たず

ナンプ病 蒸らしたわたしが わるいのね

見切り品 つかんでみたら 同じ株

 

 こういうのを川柳と思っているわけではないんだけど、ついつい標語みたいになってしまう。

 

5月12日(木)Cirr. wendlandianum ‘Abe’開花

  Cirr. wendlandianum ‘Abe’が開花した(No.45,新規20)。今年は花茎2本、花6つである。昨年は花茎8本という大株咲きであったが、あまり巨大なので放出に決まり、土壇場で一部を残したという経緯があった。開花歴の長いランである。飽きの来ない味のある株である。嗅げば吐き気がするようなにおいも個性的でよろしい。

 

 カトレア・シュロデレCattleya schroderae Sander 1888 var alba Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

 

コロンビアの中高温性着生種。棍棒状のバルブがないことと、花がより大きい、ひだのあるリップに目立つオレンジ色のスポットがある、という点でカトレア・トリアネと異なる。短い花茎を出して葉の中ほどの高さで春に数花をつけて咲く。花径 2cm(でかぁ)。名の由来: Schroder伯爵夫人にちなむ(誰かはしらんけど)。異名:Cattlya labiata var schroderae Sander 1888; Cattleya trianaei var schroederae Rchb.f 1887

 

5月11日(水)

貸し出していたデンファレ・花工場の花が連休前に終了して戻ってきた。12月から4月まで咲いていたことになる。葉やバルブががっしりしていて驚く。新芽があり、なかなか有望な姿をしている。

デンファレ・宮島に新芽がみつかった。これらのデンファレに玉肥をおいて今年もでかいバルブにそだててみたい。

デンファレ・アリカの花は2ヶ月経って本日終了のようだ。ということは、咲いているデンファレがないということになる。今年もデンファレだけで1年つなぐことは出来なかったか。

 

カトレア・シレリアナ Cattleya schilleriana Rchb.f 1857 subgen Falcata sec Guttatae [Cogn.] Withnere 1989

 

ブラジルにみられる小型の中高温性着生種。木や崖に生える。ロウ質で花命が長い芳香のある1ないし2花を夏から秋につける。たて溝のある棍棒状の赤紫色のバルブに楕円形暗緑色の2葉をつける。花径 11cm。名の由来: Consul Schillerにちなむ 。異名:Cattleya aclandiae var shilleriana Jenn. 1875; Cattleya regnelii Warner 1865; Epidendrum schillerianum Rchb.f 1861

 

カトレア・シレリアナ 変種セルレッセンス Cattleya schilleriana Rchb. f. var. coerulescens 1857  

 

5月10日(火)Den. Maloflake× Malones開花

 Den. Maloflake× Malonesが開花した(No.44,新規20)。昨日のプリカラーといい花もそっくりなら時期も同期している。どっちか放出するしかなさそうである。

 えらく冷えるが、夜中で作業がままならず、庭に半分残してしまった。すまんのう。

 

 Lhta. oerstediiにつぼみがぽこぽこでている。12月に咲いて、3月に咲いて、また5月に咲くらしい。これはなかなかお勧めの品種かもしれない。

 

 Phragmipedium lindleyanumの花茎がどーんと立ち上がってきた。株もでかいが、花茎もでかそうである。しつこく咲く可能性がある。

 

 カトレア・ショフィールディアナ Cattleya schofieldiana Rchb.f 1882 subgen Falcata sec Granulosae [Fowlie]Withner 1989

ブラジルの海岸に近い丘標高900mまでの苔のついた木に着生する中温性着生種。夏から初秋にかけて、香りの良い花が数花つく。Cattleya granulosaに色意外よく似ている。花径15 cm 。名の由来: Schofeldにちなむ。異名:Cattleya granulosa Lindley var schofieldiana [Rchb.f] Veitch 1887

 

5月9日(月)デンドロビウム プリカラー ’ミーシャ’開花

デンドロビウム プリカラー ’ミーシャ’が開花した(No.43,新規20)。200円で購入時カタカナ名があって、情報不詳である。同時に咲きそうなマロネスxマロフレークとそっくりに見える。

 職場にやってきた営業のおじさんがデンドロビウム・アリカを見ながら「老後の趣味にランはいいかも」などとおっしゃる。初心者セットでも用意して待っていよう。ただ、本日は最大級の激戦でへろへろである。

 デンドロ・レインボウダンスがぱかぱか開き始めた。5月にデンドロがわらわら開花するのというのは、冬場よほど寒く扱ってきたということなのだろうか。

 

カトレア・レックス Cattleya rex O'Brien 1890 Subgen Cattleya sec Xantheae Withner 1988

コロンビアやペルーの標高1350m程度の湿った山地で、日の当たる木の幹に着生する中温性着生種。木質の短い枝分かれする匍匐茎をもち、密生し、わずかに扁平で5から6枚のさやにつつまれた棍棒状バルブに陵のある長楕円形で革質黄緑色の1葉をつける。新しく出来たバルブが十分な大きさなら、基部にシースで覆われた15cmの花茎を伸ばし、葉より低い位置に冬から春に香りがあり色が変わる3ないし8花をつける。花径18cm

 

メモ:scarious薄皮状、clavate棍棒状、unifoliate単葉の、subtendedつつまれた、obtuse鋭角の、coriaceous革のような、

 

5月8日(日)Den.Rainbow Dance開花

 晴れだったので、ランを大半庭に展開した。出すとつい液肥をかけてしまう。

 裏の棚は気がつくと12トレイを収容できることがわかった。結構ゆったりしている。

 Cym. dayanum  var. alba を苔むしたプラポットから3号素焼鉢に、杉皮ふた、ミズゴケで植えつけた。

 Pleurothallis grobyi を通気性の悪そうな化粧鉢から2号プラポットに、杉皮ふた、ミズゴケで植え替えた。

Den.Rainbow Danceが開花した(No.42,新規19)。このデンドロの開花は次第に大規模化する傾向にある。株が良く分かれるので繁殖力も旺盛である。

 

カトレア・クワドリカラー Cattleya quadricolor Lindl. 1853 Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

コロンビアのアンデス中央部の東向き斜面、標高600-1500mに見られる低中温性着生種。木の高い枝に着生し、強光を好む。春に花茎の先に2,3個の香りのある花が着く。花径 18cm 。半開してベルの形に咲く。名の由来:四色のカトレア。異名:Cattleya candida Lehm. 1895; Cattleya caucaensis Roezl. ex Ballif. 1898; Cattleya chocoensis Linden & Andre 1873; Cattleya labiata var trianae subvar chocoensis Veitch 1887

 しらんカトレアである。

 

5月7日(土)

 大変さわやかな一日であった。ランを大半庭に展開した。

鉢磨きを子供らに頼んで、早々にやっつけた。耐水研磨紙で磨き、よくすすいで、天日に干した。

 

 昨年大きくなったDen.セカンダムのバルブが根元からぼっきりいっていた。どうも腐っていたらしい。株全体にみて実はもうお亡くなりになっているかもしれない。見た目にあまり活動はみられない。

 日が沈むと恐ろしく寒くなったためほとんど取り込んだ。

 

カトレア・ポルフィログロッサ Cattleya porphyroglossa L. Linden & Rchb. f. 1856 subgen Falcata sec Granulosae [Fowlie]Withner 1989

ブラジルの中高温性着生種で、水辺の低木に見られる。2葉を持ち、春に芳香のある花をつける。花径7.5 cm。カトレア・ハリソニアナのいる環境によくみられる。異名:Cattleya batalini Sander & Kranzlin 1892[non-hybrid]; Cattleya dijanceana hort ex Rolfe 1902; Epidendrum porphyroglossum Rchb.f 1862

 しらんカトレアである。

 メールが読めないがなにか変なことをしたのだろうか。

 

5月6日(金)

 Den. Santa Isabel ‘TrueLove’は購入時を凌駕した出来で咲いている。手のひらを広げたような大きさの花の鞠が出来ている。購入時咲いていたバルブの頂上付近で8輪さいている。大きな花の肉が厚い。香りも濃厚である。昨年育ったバルブからは9つのつぼみが大きくなりつつある。デンドロがうまく作れるというのは最近になってのことで、「ビキニ鉢」の方針がよろしいようだ。しかしどの鉢も鑑賞時は倒壊必至という不安定さである。

 明日は使用済み鉢を磨く。磨いて洗って乾かして焼いてつかってみる。気の長い実験である。多量の水が必要になるため近くの用水路で磨いてみる。その用水路にはプラナリアがいた。以前金魚の水を汲んだときにみつけた。まあ関係ない話である。

 連休というのに仕事にリソースを食われてHPのメンテナンスがさっぱり進まない。必要な作業がまるで進まない。日誌まで薄味で1ヶ月ほどさっぱりである。しばらくは「ランの世話ぐらいは欠かさず」、という低調な日々が続く。

 

 いよいよBc. Cliftonii ‘Magnifica’ FCC/RHSが終了か。いや、まったくこの花はよかった。来年はもっと盛大に咲くようにうまく植え替えてしっかり育てたい。植え替え時は植え付けをよく研究したい。

 

カトレア・パージバリアナ Cattleya percivaliana [Rchb.f] O'Brien 1883 Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

ベネズエラ特産で、標高1300-2000mの川の近く、日当たりのよい場所にみられ、多くは岩生だが、ときに着生する中温性蘭。なかほどが広い密生するバルブに稜のある堅く長楕円形の1葉を頂生する。25cmの花茎に香る花を2ないし4つ、つけて夏に咲く。花径 13cm 。名の由来: Percivalにちなむ(?)。 異名:Cattleya labiata var percivaliana Rchb.f 1882

Cattleya percivaliana (Rchb. f.) O'Brien 1883 var. alba Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley :白い変種

 

 

5月5日(木)

 またまた古本屋で「蘭 その魅力のすべて」同朋舎出版、という写真集をみつけてきた。写真いっぱいである。

 「自然と野性ラン」1987年3月号というのも見つけてきた。バブル崩壊前の熱気を感じさせる。ラン好きのみなさんは今以上にやたら元気だったのではないかと思う。

 

 一日2回ペースで水をやっていたりする。液肥もかけたし、玉肥も必要なものには与えた。枯れそうだった株のいくつかも「もう一度やり直してみよう」という気分になっているように見える。

 雨が降るらしいが、出しておくべきか入れるべきかが悩ましい。

 

カトレア・ノビリオール Cattleya nobilior Rchb.f 1883 var amalie Subgen Rhizantha [Cogn.] Withner 1988

ブラジルの川岸、よく日光の当たる、風とおりの良い崖に生える木の荒い樹皮に着生する。生育環境は湿った時期と、気温の高い乾季がある。現地では5月から9月まで休眠しており、栽培にもこのような環境が必要とされる。この種は2葉をもち、カトレア・ワルケリアナが1葉であることにより区別できる。異名:Cattleya walkeriana Gardner var nobilior Veitch 1887

 

5月4日(水)明幸園

 家族のうどんに付き合ってついでに明幸園に寄った。連休中は恐ろしく人が多い。花つきDen.ユニカムを580円で出すとはさすが。いつもながらたくさんのランがあるが、どうも購買意欲が低いので手が出ない。

ミズゴケ150gのニュージーランド産を2種買った。262円(よく見るが、なぜか製造元もなにも書いていない「水苔」とかいてあるもの)と313円(「JUST MOSS」とある。「AA」と書いてある)だったか。「AAA」というようなものは(マジックでAを書き足してあるもの以外)見かけなかった。水苔選びも奥が深いようだが、深入りできるほど違いがわからない。

2号鉢と3号鉢も10個ずつ買った。しかしながら特にこれを植え替えようという蘭もあまりない。ピントのずれた買い物になってしまった。

古本屋で主婦の友社から出ている園芸シリーズNew My Green「シンビジウムデンドロビウム」河野通郎・木村敏章共著、を見つけて手に入れた。安く手に入れるとつい手に入れてしまう。

蘭の本も探せばかなり見つかる。もっぱら育て方の本が多く、ついで「図鑑もの」があり、まれに「愛好家の人間模様」「育成者の半生」「学問的な概要」の本がある。

 

 帰ってから弱っていたパラファレノプシス・レイコッキーの植え替えを行った。買った時のままプラポットに入っていた。冬場葉が3本ほどぽきぽきおれて成長点もだめになってしまっていた。巨費を投じて購入したランをむざむざ枯らしたくはない。内部にはナメクジが2匹もお住まいだった。よく掃除して、3号素焼鉢に杉皮ふた、椰子ガラ、ミズゴケで植えた。

 

カトレア・モッシエ Cattleya mossiae Hkr. 1838 Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

ベネズエラ固有の種で、中温性、標高1000−1500mに見られる。花は国花になっている。紡錘状の稜のある緑のバルブに、長楕円の1葉を頂生する。バルブの頂から30cmの花茎を伸ばし、2ないし7花を春につける。花は色が変化し、花径 20 cmでよく香る。名の由来: モス婦人Mossにちなむ。異名:Cattleya aliciae L. Linden 1895; Cattleya carrieri Houller. 1883; Cattleya edithiana Warner ex Williams 1868; Cattleya labiata var atropurpurea Paxton 1844; Cattleya labiata var candida Lindley & Paxton 1850; Cattleya labiata var mossiae [Hkr.]Lindley 1840; Cattleya labiata var picta Lindley & Paxton 1850; Cattleya labiata var picta [Lindley & Paxton]Rchb.f 1874; Cattleya labiata var reineckiana [Rchb.f]A.D.Hawkes; Cattleya mossiae Hkr. var. reineckiana Hook.; Cattleya reineckiana Hort. 1883; Cattleya reineckiana Rchb.f 1856; Cattleya wageneri Rchb.f 1854; Cattleya wagneri Hort.; Epidendrum labiatum var. mossiae [Hkr.] Rchb.f 1861

 

Cattleya mossiae Hkr. var coerula 1838 Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

 

Cattleya mossiae Hkr. var. reineckiana Hooker 1838

 

Cattleya mossiae Hkr. var. semi-alba Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

 

Cattleya mossiae Hkr. var. wageneri 1838 Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

 

ラン用語:endemic:固有の。土地特産の。bifoliate:2葉を持つ。

 

5月3日(火)裏の棚再建。セッコク3種購入。Lc.MiniPurple開花

 楽しげな連休の初日はどろーんとした気分で午前も遅くはじまった。蘭をのたのた出す。やたら天気がよろしい。倒壊した裏の棚をなんとかしないとこのピーカン照りで葉が焼けてしまう。木材や、ねじで補強をしつつつくらねばなるまい。材料を買いにいった。1800mmの棒15本997円だった。キリ、ねじまわし、木ねじを買った。

 

ふとたちよった宝塚園芸サービスでOnc.concolor1800円を見た。写真で知っていたが現物を見るのは始めてである。小さいバルブを見ているとミニ蘭だが、たくさんついた花が実に立派である。まだええもんがでてくる。

 見切り品がひっそりと置いてあって、かなり以前から店に置いてあったセッコクに100円の値札がついていた。家のセッコクが脳裏をよぎる。つぼみぼこぼこだった。やたら寒い屋外でもしっかり育つ。日本の蘭にしては丈夫で根性がある。セッコクは冬場庭におけるからいい、と思った。

Den. Moniliforme ‘Kanayama Kongou’ セッコク(石斛)‘金山金剛’

2005年5月3日 宝塚園芸サービス 100円

 こりゃ「きんざんこんごう」と読むのか(「かなやまこんごう」らしい)。バルブが比較的太く、葉は2枚残っていて、黄緑の線が中央にある。素焼鉢入り。

 

Den. moniliforme ‘Benikida’ セッコク(石斛)‘紅木田’

2005年5月3日 宝塚園芸サービス 100円

 こりゃ「ベニキダ」とよむのか。 きれいな緑色の葉に、白い筋が中央に入っている。新芽が多い。プラポット入り。

 

Den. moniliforme ‘Kinryuu’ セッコク(石斛)‘金龍’

2005年5月3日 宝塚園芸サービス 100円

 こりゃ「きんりゅう」とよむのだろう(濃厚なスープとコクが売り物の、などという連想をしてしまうが)。幅広めの長さ3cmの緑色の葉の周辺が白いふに縁取られている。新芽1本。素焼鉢入り。

 

葉を眺めていると、これはなかなかいいかも、という気になってきた。これらは名のあるセッコクとしてまともに買うと実は高いのではないだろうか。そう思ってネットで調べて見ると、いずれもよく行き渡っている種らしく売値500円だった。「葉もの」に分類されているから、花は二の次か。

 前にも書いたが、通勤経路にセッコクだけの棚が存在している。推定50鉢はあろう。セッコクだけで趣味になるのである。リストの長さを見て恐れ入った。

この安い買い物でリストの種単価が536円と幾分下がった。

 

Lc. Mini Purple が開花した(No.41,新規19)。病気の疑いがあり、要注意のミニパープルであるが、特段変わりはない。

 

カトレア・ムーレアナ Cattleya mooreana Withner, Allison & Guenard 1988 Subgen Stellata Withner 1988

名の由来: フロリダ州マイアミ在住のLee Moore リー・ムーアにちなむ。(誰じゃ?)

 

ペルー中央または北東部の標高990mの湿った山の森で最近見つかった(1988)着生種。密生する、少し溝のある、棍棒状に硬く起つバルブをもち、楕円の葉をつける。新しく成熟したバルブから6cmの花茎に花径6 cm 芳香があり、長持ちする2から4花を夏につける。

 

最近よくぶつかる植物用語メモ:evanescentすぐきえる、clavate棍棒状、sulcate溝のある、obtuse鈍角の、coriaceous革のような、強靭な、elliptic楕円の、spathe仏炎包、

 

5月2日(月)Den. Santa Isabel ‘TrueLove’開花、裏の棚倒壊

寝坊もあったが、朝から強風でランを出さずに出勤した。後で聞けば「台風並みの風」だったそうだ。

裏の棚がこの風で倒壊したという。また、園芸用具入れになっていたビニール棚が横倒しになった。疲れて帰宅して暗澹たる気分になる。

一年ちょっと育てたDen. Santa Isabel ‘TrueLove’が開花した(No.40,新規19)。昨年花をつけていたバルブからの開花で、この1年のバルブのつぼみはまだちいさい。肉厚の花で、つぼみも大きく花はこれからかなり大きくなるようだ。ぶりぶり肥えた太いバルブが魅力である。我が家産のバルブは購入時のバルブに及ばなかった。

 

 Den. Rainbow Dance のつぼみが今回質量ともにすごい。小さい株にもつぼみが良く出る。これは380円花つきだったが、拾い物だ。3月に花つきを買い、5月に咲き、8月に咲き、このたび5月に咲くのである。大体年2回であろうか。バルブが大きく長くなるほどつぼみの数も増える。少々たれてだらしないところもあるが、次回もっと大きくしてみたいと思わせる楽しい鉢である。

 

 Den.Hamana Lakeがわらわら咲いている。分けたいがあまりに密集しているため荒療治になりそうだ。

 

 Pot. Haw Yuan Goldのシースからつぼみが出た。つぼみは2つ見える。前回の開花から1年少々待たされている。植え替え時期なのだが開花のため待ちである。

 

カトレア・メンデリイCattleya mendelii O Brien 1883 Subgen Cattleya sec Cattleya Lindley

コロンビアアンデスの東部コーディレラの岩や崖に産する中温性着生・岩生種。密生するつやのある円筒形バルブに楕円形革質の1葉を頂生する。短い花茎を伸ばして春の終わりに2ないし5つの花命の長い芳香のある花径 18ないし20 cmの花をつける。名の由来: Mendelにちなむ(だれかは知らんが)。 異名:Cattleya cupidon hort. 1894; Cattleya labiata var. bella Rchb.f 1882;Cattleya labiata var. mendelii Sanders 1886

 

5月1日(日)

 朝から雨である。少々冷たいので午後からランをすべて家の中に収容した。特に何をしようという気にならない休日である。

 Prosthechea cochleata(エンシクリア・コクレアタム)とProsthechea radiata(エンシクリア・ラディアタ)につぼみが出た。

 

カトレア・ルテオラ Cattleya luteola Lindley 1853 Subgen Stellata Withner 1988

ブラジル、ペルー、エクアドル、ボリビアの標高100-1200、時に2000mに産する小型の中温性着生種。夏の終わりから秋にかけて花命の長い、芳香のあったりなかったりする花径 5 cmの花をいくつかつける。花色は黄緑色。生育には比較的強光を要する。生育期に肥料と水をたっぷり与える。異名Cattleya epidendroides hort. 1856; Cattleya flavida Klotsch 1856; Cattleya holfordi hort. ex Rchb.f 1856; Cattleya luteola var. roezlii Rchb. f. 1881; Cattleya meyeri Regel. 1856; Cattleya modesta Meyer 1856; Cattleya sulphurea Hort. ex Gard. 1885; Cattleya urselii hort. ; Epidendrum cattleyae hort; Epidendrum luteolum [Lindley] Rchb.f 1861

 

 

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