蘭馬鹿日誌2005年3月および更新記録
ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔
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3月31日(木)Phal.
Musashino x Hakuhoh-Shiranami およびOnc. Magic 'Hildas'開花
Phal. Musashino x Hakuhoh-Shiranami(No.29,新規14)およびOnc. Magic 'Hildas'が開花した。後者は、既存の花茎からの開花であるため開花件数にカウントされない。このため今月は9件開花ということになる。ここ3年ではもっとも少ない。やたら寒い日があったためらしい。新規開花が50%近いので、よく咲くものを重点的に送り出した効果ともいえる。なんにしても花だらけなのでなお開花件数を下げたほうが良い。
Onc. Magic 'Hildas'は剣葉系オンシジウムである。コンポストなしで、根っこで素焼鉢に張り付いている変わった蘭だ。バルブもない。剣葉系は花の色や模様が面白い種類が多い。場所をとらないものが多いので、ちょっと剣葉系を集めてみたいなどと思う。
C.intermedia var
alba?は本日もなお写真に撮りたくなるほどきりりとさいていた。じわじわコラムの色がかわり、終了があきらかになった。2月1日から3月31日まできっちり2ヶ月間咲いてくれたまことにすばらしいカトレアだった。
カトレアというと、1週間でしおれた場合、「ちょっと早いんじゃない」、2週間なら「まあそんなもんか」、3週間で「ええやん」、4週間で「えらいもつなあ」、5週間「どないなっとるんや」、6週間「すごいなあ」、7週間「日付まちがえたかなあ」、8週間「あっぱれ見上げたもんや」というところである。とにかくこのカトレアは異常によくもつ。このあとはカトレア最長開花期間62日間の更新が期待されている。
神戸蘭友会シリーズ
Cym. Sarah Jean ‘Ice Cascade’:うちの
新聞屋さんが集金に来て「水仙やチューリップがきれいですねえ(庭中花だらけである)。あの窓のところのやつはカトレアでは?。じつはうちも温室があってカトレアが150鉢あって香りが良いんですよ」などとかみさんに話していたという。おそらくあの温室だな、と思いあたる。立派な家に、ゆったりした素敵な温室がある家を見かけた。内部は大株のカトレアだらけだった。かみさんに「今度来たら遊びに行きたいって言って頂戴」と頼んだところ、「シルバー人材センターの人みたいだったから今度来るかどうかわからんぞ」といわれた。
オンシジウム・オブリザタムもそろそろ花が終わり始めている。毎日花見をしているようなすばらしい株だった。
Oncidium obryzatum Rchb. f. 1854は、Oncidium klotzscheanum Rchb. f. 1852 を参照のこと、とある。なんと有名なオブリザタムは異名だったのだ。
オンシジウム・クロツシュエアナム Oncidium klotzscheanum Rchb. f. 1852
通称: Klotzschのオンシジウム[ドイツのHerbarium
Director(なんじゃ)]
花径 3.75 cm。コスタリカから南はエクアドルの1200-1500mの低い山地の翳った枝に生える中低温性着生種。扁平なバルブが接するように連なる。花茎はバルブの基部から30-120cmのび春や秋に多花をつけて咲く。
夏場は涼しい場所で育てる。成長期に水を多くやる。
異名: Oncidium
angustisepalum Kraenzl. 1922; Oncidium brenesii Schlecter; Oncidium fulgens Schlecter;
Oncidium graciliforme C. Schweinf. 1938; Oncidium
obryzatoides Kraenzl. 1922; Oncidium obryzatum Rchb. f. 1854; Oncidium
sclerophyllum Kraenzl. 1922; Oncidium varians Schltr. 1923
3月30日(水)カトレア開花58日間
白いカトレアC.intermedia var alba?は子房が黄色に変色し始めたので本日で終了しそうである。58日間最後の最後まできりりと咲いていた天晴れなカトレアだった。また来年はさらに立派に育ってくれるように手厚く育てたい。
3月も間もなく終わりだが、開花目前のつぼみが3株ある。いずれも新規開花だ。
赤黒パフィオがいよいよ開花であろうか。また、Bc. Cliftoniiは首をまわしながらぐんぐん大きくなってきている。Phal. Musashino x Hakuhoh-Shiranamiはつぼみがほころんでいる。
すでにアップロードしていた神戸蘭友会の画像のことをすっかり忘れていた。
つづく
カトレア・インターメディア Cattleya intermedia Graham 1828
通称: Intermediate Cattleya
花径10-12cm。ブラジルのリオデジャネイロ近郊、パラグアイ、ウルグアイ、ペルーの海や流れにちかい岩や低木に生える中温性蘭。細身のバルブに楕円形肉厚の2葉をつけ、葉の間にシースを出し、そこから花茎を伸ばして春から夏にかけて花命の長い香りのある3ないし7花をつける。色の変異が多い。 淡いピンクが多く、リップが特に濃いものがある。
異名:Cattleya amablis Lindley ex DuBuss 1878; Cattleya amethestina C. Morr.
1848; Cattleya amethystina C. Morren 1848; Cattleya aquinii Barb. Rodr. 1891;
Cattleya candida hort.; Cattleya gibeziae Linden & Rodigas 1887; Cattleya
ianthina hort. 1853; Cattleya intermedium Rchb.f 1861; Cattleya loddigesii
Lindley var amethystina Lem 1853; Cattleya maritima Lindley 1836; Cattleya
ovata Lindley 1836; Epidendrum intermedium Rchb.f 1861
カトレア・インターメディア 白い変種 Cattleya intermedia Graham var alba subgen Intermedia [Cogn.]
Withner 1989
Found in
パラグアイの川の流れにちかい場所にみられる低中温性蘭。開花は春から夏。
インターメディアっちゅうともうそればっかりやっている人も居るくらい魅力的な花だ。でもなぜか余り売っていない。
3月29日(火)
白いカトレアがえらくきりりと咲いて大変美しかった。いや、ほれぼれするねえ。どうしたのだろうと考えていると、開花が2月1日であり、その時点で57日間咲いていることがわかった。あわてて写真をばちばち撮った。これまでの写真やら記録やらで4つの花が咲いた順番なども確認した。本日30日で58日間になる。かつて57日間咲いた、という記憶がある。しかし記録には55日間と書いてあるため確証がない。なんにせよ今回は我が家のカトレア開花の最長記録なのは間違いない。
この白いカトレアは毎度感動する美しさである。かつては名札があったのだが、おとしてふんづけて割れてどこかにいってしまった。さぞや名のあるカトレアだったのだろう。これほど白いカトレアというのも珍しいように思う。似たものすらあまり見かけない。葉や花のつき方などインターメディアなのだが、このカトレアは通常見るものよりもかなりがっしりしている。鉢全体として連続開花日数はこれまで最高の62日を越えることは十分に考えられる。
オンシジウム・クロエサス Oncidium croesus
Rchb. f. 1857
花径4.5 cm。ブラジルの低温から高温までの領域に分布する着生種。花茎は15cmほどで、春から初夏にかけて(といいつつ冬に咲いたが)ジグザグに多花をつける。この種はしばしばOncidium longipesの花が大きくより色の濃い変種と考えられてきた。
異名:Oncidium longipes var croesus [Rchb.f] Veitch
育ててみると花茎は短く、2花を冬につけたのでなにやら記述と妙に異なる。
「カトレアのエイザベスボーン”アキヤマ”」なるものを探している人がいた。その‘Akiyama’で画像データを検索してみると「LcMerryElizabethBorn~Akiyama20050109s.jpg」なるファイル名がひっかかった。この1月9日に行った滋賀洋らんフェスタ2005で撮影したものである。その後調べを進めてゆくうち、カタカナ記述から起してつづりが怪しかった上記ファイルのカトレアは
Lc. Mary Elizabeth Bohn ‘Akiyama’ AM/JOS
と判明した。調べてみると5万円、3万円という高値で売られていた記録がある。高い!。なんという値段だ。どうも「セルレア値段」らしい。よほど魅力があるものらしい。
値段のことを書くと怒られそうだが、「待てば安価な分け株あり」などと思う。銘花が2000円を切る値段で出ているのを何度も見てきたので、「まあ人生長いんだし、がつがつ集めなくてもええんちゃう」と醒めているのである。
ありゃ、アップロードしている画像データに別のマリーエリザベスボーンがあった。どうも公開しそこなっているらしい。
「セルレア色(青紫)のLc. Mary Elizabeth Bohnは大株でありながらどの花もきりりと美しく咲いていた。このおおきな花一つでも咲けば御の字だが、実に贅沢に盛られているのである」という記述がある。これも青いが同一固体とはみえない。この個体の詳しいデータは2003年10月5日の明石らん会の月例会をしらべる必要がある。
個体の魅力に魅せられるようになると、最近は個体まで見分けられるようになりつつある。「やや、あれはCycnodes Wine Delight 'Jem' FCC/AOS 」と受賞歴までつるつる口をついて出てくることすらある。人間とはそういう生き物かもしれない。
FCCといえばブラソカトレア クリフトニイ ’マグニフィカ’が間もなく開花だろうか。真上をむいていた蕾が首を回し始めた。ミディカトレアだと思っていたが蕾は大輪に近いほど大きくなってきた。「3バルブ1万円でみた」と聞いた往年の銘花だが、800円で昨年買ったときのままの仕立てである。別バルブにおかわりの蕾がシース内で待機している。
3月28日(月)Phal.'池袋5'開花
Phal.'池袋5'が開花した(No.28,新規13)。咲いてみると白い胡蝶蘭だった。低温電球栽培では寒いのかやたら蕾が落ちたが、なんとか開花にこぎつけた。池袋のゴミ捨て場から救出して4年かかったことになろうか。胡蝶蘭もまれに花芽がなかなかでないものがあるという例だ。
昨夜は植え替え大会になってしまった。
ディネマ・ポリブルボンはもらって花が出る時期に空振りをしている。鉢からあふれだしたので植え替えることにした。鉢からはずしてみるともともと3株がまとまっていることがわかった。防虫網のかわりに杉皮を穴にあてそれぞれを2号鉢にミズゴケと椰子ガラで植えた。
Yonezawaara
Blue Starは、3.5号の重い化粧鉢にいつも湿っているミズゴケ植えという「こんなのがいいわけないわなあ」という植え方だった。案の定はずしてみると根は大半くたばっていた。死んだ部分の根を切り、防虫網のかわりに杉皮を穴にあて2号鉢にミズゴケと椰子ガラで植えた。
Diaca. Colmaniae は大変調子が悪く、3.5号ではどうも鉢が大きすぎたようだ。はずしてみると根のめぐりが悪い。水をやったばかりなのになにやら乾いている。あまり根の活きも良くない。2つに分かれているようなのでぶった切って根を整理した。2株それぞれを防虫網のかわりに杉皮を穴にあて2号鉢にミズゴケと椰子ガラで植えた。
Psychopsys(Onc.) Kalihiは購入以来1年半ずっと花茎が活動中で、時々花が出る。1年前新芽をくさらせ、植え替えの必要を感じていたが、迷いがあってできなかった。えらく大事にしていると手を出しにくくなるのである。ちょくちょく咲く花茎があればなおさらだった。今回新芽が腐ればもうあとがないのでえいやと植え替えた。はずしてみるとなんとアリの巣があった。アリと卵みたいなものが見える。外に出てコンポストをおとし、水洗いしてきた。防虫網のかわりに杉皮を穴にあて2.5号鉢にミズゴケと椰子ガラで植えた。
Onc.
ornithoryncam は生育が思わしくなかったのでやってしまうことにした。鉢が大きかったようである。防虫網のかわりに杉皮を穴にあて2.5号鉢にミズゴケと椰子ガラで植えた。
Onc.?aquinii は3.7号素焼鉢にゆったりと植えられていて、湿るのかバルブが「逃げ逃げ上あがり」をしていたので植え替えにかかった。根は元気だったが、鉢が広大なのかまばらである。ぶった切っていると3株にわかれた。それぞれ2号2つ、2.5号素焼鉢に防虫網のかわりに杉皮を穴にあてミズゴケと椰子ガラで植えた。
植え替えは戦場のようだった。たくさん増えてしまった。なんだこのくさいミズゴケの山は。コケべっとりの鉢が多く転がっている。植え替えの季節が来たなあ。
オンシジウム・オルニソリンクム Oncidium ornithorhyncum H.B.K. 1815
花径 2 cm。北部中央アメリカの標高1500mまでの湿った森林に産する低中温性着生種。密に連なる卵形の6cmのバルブができ、20cmの葉2枚が頂点から生える中型のオンシジウム。基部から垂れがちの60cmの花茎がでて、分枝して多くの芳香のある花を密につける。うまくつくると年に1度以上咲く。
通称: 鳥のくちばしオンシジウムなどとよばれている(The Birds Beak Oncidium)
3月27日(日)Phal.'Arima'開花
本日も昨日に続き胡蝶蘭や一部の開花株を除いてすべて庭に展開し、水遣りと日光浴をした。
Phal.'Arima'が開花した(No.27,新規12)。低温電球栽培では寒いのかやたら蕾が落ちたが、なんとか開花にこぎつけた。
本日でかけたロイヤルホームセンターはものすごく蘭に力を入れているのか、パフィオ、カトレア、エピデンドラム、オンシジウム、マスデバリア、カタセタムまで扱っていた。カトレアがすごい数並んでいた。いったい何がおきたのだろうか。このホームセンターでは液体肥料1000ml497円を買ってかえった。
昨夜神戸蘭友会の画像を50近くアップロードした。原種画像は今回もてんこ盛りである。
C. amethystoglossa var. coerulea
C. schroderae Sander 1888 ‘Emi’
Paph.
sukhakulii :よく見るのにこれまで画像がなかった。
Cuitlauzina pendula ‘Haru’ : 全体像 実はなんだかまったく知らんのです。すごいねえこれは。
Caularthron bicornutum :全体像 よく交配親になるが、こんなに大きいのか。
Lyc.
guinevere: 全体像 かっこいいリカステである。
Phal. luddemanniana
var. luzon :
登録し忘れた画像
Onc.
splendidum :こんな有名種の画像があったのか。
継続は力なり?用語集の記述について、本日はカトレア・スキンネリについて勉強しておこう。
カトレア・スキンネリ Cattleya skinneri Bateman
1839 subgen Circumvola sec Moradae Withner 1989
通称: Skinnerのカトレア。Costa RicaではGuaria Morada, GuatemalaではCandelaria, 中央アメリカではSan Sebastianの呼称がある。
花径 8-9cm。メキシコからコスタリカにかけて産する着生蘭。標高200-2300mの湿った森の木の幹や枝、岩場に生える。バルブは成長したものは25-35cmの棍棒状で、2葉をつける。葉は長楕円形で、長さ10-20cm。葉の間から花茎が垂直に10-14cm伸びて4-15個のかすかに香る花をつける。開花期は春から初夏にかけて。冬場休止し、乾燥させる。夏場できて茶色になったようなシースから花を出す。 コスタリカの国花。
異名:Cattleya laelioides Lem. 1852-3; Epidendrum huegelianum Rchb.f 1862
たこ面をした花だなあ、とおもっていた。最近はピンク色が特に見事な花だと気にしていた。購入した個体は特に色が濃いらしい。
バプティシジウム・リトルドラゴン‘キッド’に花芽が見つかった。前回花芽をバッタに食われたやつである。そういえば本日庭でバッタを見たなあ。
3月26日(土)神戸蘭友会蘭展
神戸蘭友会を見物してきた。71画像を得た。蘭友のM氏に前回の明石蘭展につづいてまた出会い、ご自身の展示株を見せていただいた。
Oda. Starlit Night ‘Fancifully’:オドンチオダ・スターリットナイト‘ファンシーフリー’賞をもらっておられたような。
Onc. nubigenum:オンシジウム・ヌビゲナム標高2500mに生える暑がりの原種だそうで、M氏はこの手の暑がりものが得意とのこと。
「カトキチ」日記のシンさんの展示株もあった。
Pot. Haw Yuan Gold ‘Yon Kon No. 2’:さすが筋目の違うカトレアはちがう。こんなに立派に咲くものかと感心する。これもなにか賞をもらっておられたようだ。
お楽しみの株販売コーナーである。昨年原種カトレアを敬遠してしまったが、今年はそれしか安いものがなかったためつかんでしまった。
C. skinneri ‘Danae’ AM/AOS
神戸蘭友会500円
スキンネリというと、ええ色だったなあとおもってつかんでしまった。立派な裸バルブ3本の根元に小さい苗という風情の小バルブが2本。バックバルブから出た株だろうか。先は長い。
C. maxima (semialba x sib)
神戸蘭友会500円
はて、マキシマ?、名前は良く聞く。帰って画像を見てなっとくする。ほんまにこんなのが咲くのだろうか。
ひょろひょろしたバルブが4本。よく見ると花茎のミイラがついていた。他にも花茎を切った跡がある。こりゃひょっとして期待できるか。
そこで本日のお題は
Cattleya maxima Lindley 1831 カトレア・マキシマ
通称:ザ・グレーテストカトレア (なんでやねんっ)
花径 12.5 cm。中低温性。ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー北部の海岸ちかくの乾いた森の標高20mから1500mに着生まれに岩性する。バルブは2センチ程度の間隔で立ち、扁平な棍棒状20ないし30cm。楕円形20cm程度の葉が1まいつく。花茎には5ないし15の花がつく。リップに紫色の筋がはいる。花期は秋から冬。
遮光50%。通常のカトレア扱いで育てる。
異名:Cattleya
malouana L. Linden & Rodigas 1986; Epidendrum maximum [Lindl.]Rchb.f 1861
育てたものについて記述しないと、今ひとつのりが悪い。お題選びは育てたものからにしよう。
得られた画像が多かったので、今度こそ容量オーバーかとおびえつつアップロードする。
3月25日(金)Schoenolchis
gemmata 開花
Schoenolchis gemmataが開花した(No.26,新規12)。花が小さくて蕊柱の見分けがつかない。
神戸蘭展のチケットを下さるという蘭友からのメールをいただき、お返事に何かもらっていただこうという下心一杯のお誘いの意味で「なにか探しているものはありませんか」と伺ってみた。さっそくリストをいただいた。
Onc. SharryBaby ‘Red’ は送り出したい。いま元気なのか調べてみよう。Ceratostylis retisquamaはかなり大きくなって扱いに困っていたので株分けで増えるか検討しよう。Gastrochilus japonicusは我が家ではさむがるので送り出したほうがいいかもしれない。Aerangis
hildebrandisとLhta. oerstediiは小さすぎて当分分かれそうもない。なんにしても株分けシーズンののちになるので、また後日相談したい。
なかなか開花せずにつぼみがぼろぼろおちていた胡蝶蘭2株がなんとか開花にこぎつけそうだ。
まもなくDen.
kingianum?が開花しそうである。3号鉢なのに花茎20本の大株である。そこで今夜のお題は、
Dendrobium kingianum Bidwill
ex Lindley 1844
通称: ピンクロックリリーまたは、キャプテンキングのデンドロビウム[1800年代のニューサウスウエールズの政治家]
花径 2ないし 3 cm。オーストラリア東部の海抜50-1200m、海岸や山の岩場や崖に群生する。低中温性。晩冬から早春に新旧のバルブの先端付近の葉の間から40cmほどの花茎を伸ばして20以下の芳香のある花をつける。
異名:Callista kingiana (Bidwill ex Lindl.) Kuntze 1891; Dendrocoryne
kingianum (Bidwill ex Lindl.) Brieger 1981; Tropilis kingiana (Bidwill ex
Lindl.) Butzin 1982
育ててみると大変扱いやすい品種のように思える。冬場水を与えないとか低温にあてるという扱いは必要ない。カトレア扱いでよく咲く。春からの生育にはよく肥料をあたえ、水も十分与える。
3月24日(木)
暖かい朝から一転して雷、さらにぼた雪とめまぐるしい天気である。風邪が抜けない。
用語集が急激に拡張したがっているような気がしている。英和、和英、略語など同じ単語でもいろいろな引き方をするため、登録単語数がむやみと大きくなる傾向にある。なんにしても中身が大事なので、種についてじっくり記述してゆきたいと思う。毎日ちょっとずつというのが大事だ。
本日はまもなく開花のスコエノルキス・ジェマタがお題。
Schoenorchis gemmata (Lindl.) J.J. Sm. 1912
スコエノルキス属は10種ほどがヒマラヤ、ニューギニア、オーストラリア、太平洋諸島に分布する着生ラン。属名はギリシア語で「ヨシまたはイグサ」ち「ラン」をくみあわせたもの(ドイツ語の「美しい」ではなかったのか)。 代表種 Schoenorchis juncifolia
通称The
Sparkling Schoenorchis という。シャンパンじゃあるまいし。
花径 5 mm。ジャワやベトナムの高度450-2500m低温から高温の領域に広く見られる着生蘭で、13cmの分岐する花茎に有香の花を春から夏にかけて多くつける。
異名:Saccolabium
gemmatum Lindl. 1838; Saccolabium hainanense Rolfe 1894; Schoenorchis
hainanensis (Rolfe) Schltr. 1913
ミズゴケ植え2号鉢に高さ7cmほどの株で、単茎性にみえるが根元から新芽が出てきた。えらく頼りない姿をしている。鉢の内部では最低越冬温度8度。香りなんかあったかなあ。花はかなり小さいので藤色の点にみえる。
デンドロ竹本は新バルブがもうすぐ最大のバルブをしのぐ。2.5号鉢に玉肥を3つもかまして猛烈にでかいバルブを作ろうと画策しているのだった。この時期から肥料を乱用している。
3月23日(水)
なかなか暖かくならない。寒くて雨の降る日が続く。Den.ロディゲシーのつぼみが1つしけていた。のこり1つ。少々プレッシャーを感じる。
胡蝶蘭は有馬と池袋5はいつまでも花が咲かずつぼみをしけらせてばかりいる。少々寒かったようだ。平気な胡蝶蘭もいて、元気にずっと咲いてくれている4株がある。胡蝶蘭もいろいろである。
古い画像を漁っていたら未整理の画像がいろいろ出てきた。
Paph. Fiddle Faddle ‘Spring’ HCC/AOS
うげ、Bulb. falcatumの花芽を一本折ってしまった。
Bulb. medusaeが不調でほとんど枯れかかっている。これを枯らすともらい物だけに痛い。「実はへたくそのトーシロー」というそしりはまぬかれまい。
今月咲きそうなものはあと5株ほどだが月間10株になるかどうか微妙なところである。
明日もその先もなお寒くなりそうである。やれやれ。越冬棚の電源を落とすのではなかった。
3月22日(火)
なかなか暖かくならない。トレイに載った蘭は家の中で待機している。低温のデンドロとシンビ部隊は玄関に出張って待機している。
新芽の出てきたデンドロにたっぷりと玉肥を与えた。これでもかと肥料を与えている株もおおい。なにしろ1.8kgもある。たっぷり吸ってもらおうかね。しかし部屋がにおうなあ。これがいいにおいだと思える人は良いが、少々気を遣わないではない。
先週の金曜日にPaph. primulinumの花がぽとりとおちていた。引き継ぐようにPaph. primulinum var. purprascensが咲いてくれていた。
赤黒パフィオがいよいよ開花位置に着こうとしている。これには期待している。ここまでくれば9割がた咲いてくれそうだ。何ともいえず黒い。つやがたまらん。
風邪菌にのどの粘膜を突破されたが、強力な抵抗力のおかげでそこまでだろう。風邪にかまっている暇はない。
3月21日(月)総出し入れ
ピーカン照の暖かい一日だったのでなにもかも出して水やりをした。液肥も1000倍以上に薄めてざぶざぶかけた。葉やけの危険のある胡蝶蘭類だけ水やりののち家に入れた。
ほとんどの蘭がトレイに収まり出し入れ体勢が整った。
太陽高度(太陽光の入社角度が)高くなるこの時期になると室内の棚には日が入らない場所が出てくる。これからこまめに出稼ぎをする期間になる。5月を過ぎれば夜間の温度が15℃を超えてくると期待されるので、それまで朝晩出し入れが必要になる。
風邪を引きつつある。気を抜くと抵抗力が下がってこれだ。防衛のため寝る。
3月20日(日)
薄曇りの天気だがまあまあ暖かいので越冬ケースを解放して、中の蘭を庭に展開し、水やりをした。
ビーララ・スマイルエリーに花芽が出た。兄弟株は余所様で咲いているので遅いとは思っていたがなんとか出てくれた。
デンドロビウム・ユニクム に花芽が出た。根本がぐらぐらであるが、なんとか花芽が出てよかった。
Den. Santa Isabel ‘TrueLove’につぼみが出た。高芽になりかけていたので心配したがなんとかつぼみに引きずり戻せた。
Den.
Hamana Lakeにもつぼみが出た。こちらは例年通りか、少々作落ち気味である。
玉肥を新芽付きの株に気前よく与えていたら切らしてしまった。液肥もないので買いに出かけた。ホームセンターDAIKIで液肥を選ぶ。製品Hxはなにやら効くのではないかというある種ブランドイメージがある。500ml480円である。一方製品Haは1000mlで580円だ。迷わず多い方を買った。
玉肥は700g入り198円に手がのびた。別に650g198円骨粉入りというものがあり、これも骨粉に惹かれて買おうかと二袋を手にしたとき、骨粉入りに大袋1800g398円があることがわかった。ほぼ同じ値段で450gお得である。この大袋に決定した。これら蘭のご飯しめて1000円はまあざっと半年分であろうか。年間の肥料代は趣味で買うものを入れて2000円前後であろうか。今年は開花促進肥料を買わないように辛抱している。
巡回している園芸店「花工場」にシンビジウム・サラジーン‘アイスカスケード’の小鉢があった。花茎2本付き780円!。なんとまあ理想的な売られ方である。3号鉢にバルブ2個というコンパクトさだ。新しいバルブから花茎2本が垂れ下がっている。苗よりも安く売ってくれているが、鑑賞性は十分高い。蘭好きをこれでもかと喜ばせる仕立てではないだろうか。この店ではこれまで実に結構な蘭に出会うことが多いが、いったいどこから仕入れているのであろう。
Cym. Sara Jean ‘Ice Cascade’ シンビジウム・サラジーン‘アイスカスケード’
2005年3月20日 花工場780円
庭はチューリップの一番花が開花した。文句なしの春の気分である。
3月19日(土)
子供らを連れて大阪市内を歩き回った。パソコンパーツ屋のジャンク箱に目が行く。微風ファンとしてつかっているものが100円でけっこうでている。300円のやつは3色LED付きだ。でかいヒートシンクのついたCPUファンが100円で売られていた。あのヒートシンクを頭につけたら冷たくて気持ちいいかも(^^;)と買った。ファンも大きいし、アルミのヒートシンクもでかいからこれを皿に入れた水に浸してファンを回したら湿った風がケース内に行き渡って実に良いかもしれない。これをケースに入れとくだけで水の気化熱により水が冷えてクールケースになるかもしれない。しかしコードが三本あり、どうやって回すのか分からないというのが現状である。
電子パーツ屋によると980円の太陽電池ファンセットがあった。太陽電池も小さいし、あまりかさばらないようである。
本日神戸蘭展のチケットを入手した。何人もの人を経由してきたのかけっこうよれよれしている。何にしてもありがたいことだ。
3月18日(金)
3週間にわたった年度末仕事中毒も本日の決戦でひとまずけりが付いた。疲労がべったりと張り付いている。ふふふ、これで明日から蘭三昧か。カンが鈍っているのでリハビリが必要だ。
かみさんが知り合いに頼んで神戸蘭展のチケットをタダで確保してくれたという。とことんがんばると良いことがあるようだ。今年もゆけるわけだ。しかしまあ贅沢を言っては何だが内覧会も行きたいなあ、タダで、などと思う。
用語集の編集ファイルが行方不明だったのだがバックアップのHDDから出てきた。クラッシュさせた経験もないくせにやたらバックアップが取ってある。用語集自体は290kBしかない。本サイト最大のファイルは日誌2004の1.8MBなので、そのぐらいの大きさにすれば6000語ぐらい詰め込めそうである。エクセルで編集できるのは65000行くらいだったか。そういうデータでグラフを作ると往生する。CSV形式ファイルならテキスト編集すればもっとでかい用語集を、などとひたすらデータ中毒の世界に堕ちてゆくのであった。蘭の世界は果てしない。
一昨日の水曜日からチューリップが咲いている。クロッカスは半月以上前から盛大に咲いている。水仙も先週から咲いている。気がつくと春になっていた、という寝ぼけたカエルのような気分である。花の終わったデンドロなどは、昨日から日中は外に出して日光浴させたりしている。
3月17日(木)Cym.
Line Stone ‘Cute’開花
Cym. Line Stone ‘Cute’が開花した(No.25,新規11)。寒い玄関で越冬しつつ咲いたため、かなり後ろ倒しの開花になってしまった。
水やりをしていた。1時間半かかる。ひたすら作業である。Den.Rainbow Danceの高芽にまで花芽が出ている。高芽をもいで2号鉢に植え付けた。はちかけがなかったので杉皮を敷き、水苔で植えた。このデンドロはやたらめったら咲く。「咲いちゃうデンドロ」というキャッチコピーがあるが、最強の咲く咲くデンドロといえる。こういう強力な品種はすぐもらい手が決まるから少々増やしても問題はない。
Den.
kingianum?の花茎が棚からあふれそうである。半分にぶった切った株には見えない。昨年より大きくなったか?と言われたほどだ。
もいで残していたDen. White Rabbit ‘Sakurahime’のバルブに出た高芽も同じように2号鉢に植え付けた。
Schoenolchis gemmataに別の花茎が出ているのを見つけた。
水やりをしながら気がつくとばんばん玉肥をやっていた。多くが育ち盛りである。
安全パイと思われていたBl. Richard Mueller ‘Orchid Height’の新バルブが茶色になっていた。えええええええええ。いまごろこういう失敗をするか?交配種カトレア相手にこれは痛恨のエラーとたまげる。よくよく分かっていたつもりがまだまだである。
Den.ロディゲシーのつぼみが大きくなっており、まもなく開花である。
胡蝶蘭Phal. Amanogawa x Grand City ‘Venus’およびDtps. ‘池袋1’が花の重みで倒れそうである。4種も咲いているところにこれから4株が咲く。花茎1mというPhal. tetraspisに新たな花茎が出てきた。こいつは完璧に8℃の電球栽培に順応している。
Paph. primulinumが開花中でさらにつぼみを太らせ、Paph. primulinum var. purprascensがさらに開花しそうである。
相変わらずどこもかしこも花だらけで結構なことだ。
3月16日(水)Aerangis
hildebrandis開花
読者からのお便り:(かなり変えています)
君知らず 蘭と呼ばるる 藤袴 甘きかおりぞ ゆかしかりける
(訳:なんとまあ、あんた藤袴を しらんのか?甘い香りが チョベリグー。ちかごろの若い者はものをしらん(呵々大笑)
返歌
いにしえは 蘭とよばるる 藤袴 ランにしあらねば 庭で愛でたし
(訳:昔は蘭と書かれて紛らわしい。ラン科じゃないし丈夫だっちゅうから庭に植えてみようかねえ)
そういうわけで藤袴香嗅特捜本部を発足させた。なんとしてもその香りを嗅ぐとともにまぎらわしい蘭草の正体をいずれこれでもかとレポートしてみたい。調べてみると「絶滅危惧種」みたいなことが書いてある。昔は多くあったそうだが、最近はめっきり見かけなくなったという。庭にもってくるのは無理のようだ。
蘭のことを記述した古い文献には孔子に絡む話として「あれをみよ。雑草の中に混じって高貴な香りを漂わせているのは蘭だ。(まるで私のようではないか)」というのを見た。春秋時代孔子は勤め先を探してうろうろしていた、などと書くとフリーターみたいだが、己の才を世の中の役に立てたかったのだろう。しかしこの時代鄭の子産、晋の叔向、斉の「あん嬰」(字がでてこん)など役者がそろいすぎていたためか出番がなかったという。そういう巷間にあって馥郁たる香りを放つ蘭のごとく孔子の学才は異彩を放っていた!、というお話である。確かに孔子様は後世に多大な影響をもたらした。でもなあ「学びて時にこれを習う、また楽しからずや(「学習」の語源)」くらいしか知らないのよねえ。「四書五経もしらんのか?最近の若い者は!学力低下斬りーィ、残念」とかいわれそうである。なんにしてもこの蘭とは藤袴らしい。この蘭が「ラン科の植物」にすり替わったのはそれから千年以上経ってからのことらしい。
ところで、エリック・ハンセン著「ラン熱中症 愛しすぎる人たち」(NHK出版)で「ジンチョウゲの香り」のジンチョウゲが咲いていた。通勤途上病院の花壇にラベル付きで咲いていた。「これがジンチョウゲか!」と地面に顔を近づけてくんかくんかにおいをかいでいた。たしかにいいにおいである。しかしまあ香りは記憶しにくい。
Aerangis
hildebrandisが開花した(No.24,新規11)。これも香りの良い蘭だ。咲いたのがよくわからないほど小さい花だが存在感がある。
本日Den.竹本は終了である。外に出して直射日光を当てていた。どかーっと肥料をかましてやろう。
スタンホペア・チグリナに新芽が出てきた。Onc.Kalihiにも新芽が出ている。Schoenolchis gemmataのつぼみが色づいてきた。
本日は水やり日なのだが、仕事中毒のため延期になっている。よく乾いているからやりたいところだが、我慢である。
3月15日(火)
つぼみの出てきたBc. Cliftoniiは、有名株Blc. Nai Thong Lengの親だったという事実に「へー」と思った。Bc. Cliftoniiは1年間探したが、いまだに画像を見たことがない。古い本を漁ればでてくるのかもしれないが、私にとっては幻の名花である。本サイトにおいて開花すれば世界でここでしか見られないということになろうか。
期待の神戸蘭友会の蘭展は次の次の週末である。4回も読んだエリック・ハンセン著「ラン熱中症 愛しすぎる人たち」(NHK出版)によれば、「阪神淡路大震災の際ある富裕な蘭愛好家は、倒壊した家から這いだしたのち、全壊した温室に直行し、蘭の無事を確認してから、彼のかみさんがまだ倒壊した家に居ることに気がついた」、という内容の記述がある。著者が聞いた気の利いたジョークであろう。しかしまあ地震後1995年1月21日(土)に食料を担いで自転車で三宮まで行って現地の様子を見た人間としてはほんとうのところはちがうんでないの?と思う。冬もこれからたけなわという時期に温室が壊れた蘭愛好家の気持ちたるや察するにあまりある。ものすごい数の蘭が寒さでむなしくなってしまったことだろう。やっとの思いで這いだした家からたまたま温室の惨状が見えて呆然としたところで、かみさんの存在を思い出すまで少々の惑乱があってしかるべきかと同情する。実際その困難に直面された蘭栽培家は少なくないはずだ。当人が実在の方で、本の記述のように当時のことを笑い話にして語れるようならまことに慶賀すべきことである。
地震は明石、神戸、宝塚など蘭の先進地域を襲った。明石で手に入れたBc. Cliftoniiも地震を経験したのだろうか。
その神戸で相次いで蘭展がある。
3月14日(月)
仕事が大詰めで激戦であろうが、飲み会でへろへろになりつつ終電で帰ろうが更新はする。
開花日数記録更新が期待されていた白いカトレアの花がけがをしていた。上司の書類雪崩により倒れたとのことである。まあそういうことはある。しかしこういう出来事は悲しいかな記録に残るのであった。紀元前の昔から中国の史官は権力者に都合の悪いことを書いて殺されても記述を曲げなかったという。いやなことでも記録は記録である。まあ花1つですんでよかった。
赤黒パフィオのつぼみが葉から離れた。優美な鳥を思わせる姿にうっとりとなる。
ブラソカトレア クリフトニイ ’マグニフィカ’のつぼみがシースから現れた。いよいよFCCカトレアを拝めるのであろうか。
Pot. Haw Yuan Goldのシースにつぼみの影が見えた。大事に行こう。
堺の方にもらっていただいた蘭もぱかすか咲いているそうである。ありがたいことだ。実際送り出した株を未だに握り込んでいたとすれば部屋中開花株であふれかえっていたことだろう。あまり環境の良くない場所にひしめくように開花株があって、それぞれじっくり愛でる暇もないというのは花に申し訳ない。それならば他の人に楽しんでもらった方が蘭のためにも、自宅の収納場所の面からも望ましい。開花株はたくさんもらっていただいてやっと適正な水準に収まっているのである。一昨年からやりすぎの懸念があったので昨年は急ブレーキをかけてやっと落ち着きつつある。蘭のやりすぎ注意報はまだ出ている。
全蘭画像リストは261kBもあった。こんな画像もあったのか、と発見をすることがある。公開していないホルダーまでリンクが張られているがアップしてもその部分は見えない。もう少し利用方法を考えてみたい。
3月13日(日)
あちこちの園芸店を見て回るがこれといったものはない。特段作業もない。寒波来襲でよく雪が降る。そろそろグリーンポコスを植え替えようかと考え、まだ花があるがとりかかった。弱っているのかコナカイガラムシをよくみかける。ほぐすために冷水にしばらく漬け込んだ。カイガラムシはたまらず浮かび上がってくるものもあった。プラポットからはずして根をほぐすが、強固で進まない。はさみでぶったぎる。3つに別れ、それぞれ2.5号素焼鉢に植えつけた。今回からリストの植替記録欄に記入を始める。
画像ホルダーの中身すべてにリンクをはるフリーウェアを手に入れてきた。画像の中身を見るためにそういうページも必要かと思われた。画像2000枚のリストは出来たが、はてそれをどう利用したものか。いたずらして画像ホルダーすべてのリストをサムネイル入りで作ろうとしたら猛烈にでかくなったためかパソコンが機能不全を起こして復旧に往生した。
DVD-Rが10枚398円だったので、画像2万枚のバックアップをとることにした。上司がパソコンのHDDをクラッシュさせていたから用心している。写真2万枚でざっと3Gあった。蘭のホルダーもついでに入れておおいた。かつてはこういう「サル仕事」も好きだったが、今ではさっぱり関心がない。データの入れ物が安くなった。4.7GBが40円とは恐れ入る。でもまあ残り9枚の使い道を思いつかない。安いゆえ映画をばんばん残して置く人もいるようだ。私の経験を言えば、「ほとんど後で見ない」のである。テレビだのインターネットだの映画だのDVD-HDDレコーダ等々最新機器には関心がない。読んでいるか、書いているか、手を動かしているか、という毎日である。蘭中毒の影響もあるようだ。とすれば蘭中毒は恐ろしい。こんなものが蔓延したら日本の景気はどうなるのか。消費欲をこれでもかとあおり、借金までしてものを買う麗しい消費生活から一変して堅実けちけち生活になってしまったとすれば世界経済に与える影響は甚大である。
うわ、外はすごい雪だ。恐ろしく寒い。
3月12日(土)
春蘭の自生地、といっても裏山にあられの降る中散歩に出かけた。花だらけで茶色になった杉林!を抜け、赤松と雑木の日の当たる林に登ってくるとちらほら春蘭が見える。しかし蕾をみつけたのは1つだけだった。どこかにどわーっと生えていないだろうか。
越冬棚の水遣りをしているとDen.
tortileに花芽を見つけた。昔のバルブの咲きそびれた先端付近から花芽は出ていた。場所取りの厄介者が突如下にもおかない丁重な扱いになるのだった。
Thunia marshallianaに新芽が出てきた。葉が落ちるとまっすぐな棒のようになる。コケを取り除いて丸裸で転がしておいた。これを素焼鉢3.5号にはちかけ、杉皮、ミズゴケ+椰子ガラで植えた。枯れた根が支えになってくれる。棒が垂直に一本立っているような変な鉢になった。新芽の生育を見ながら多量の肥料を与える。
3月11日(金)
エピデンドラム花工場の育て方が気になってきた。一日も途切れず花が咲いていた日数500日が目前で、なおわらわら花芽が上がってきており、現在も結構きれいに咲いている。しかし水遣りをすると10分は水が抜けないほど湿地帯状態なのである。こういう植え方がよさそうなのはわかったが、ではどうやってこういう状態を作り出すのか興味がある。
最近30冊ばかり読んだ宮城谷昌光氏の著作の中に「沈黙の王」がある。その解説を見ていたら、著者は蒲郡の出身で隣町の豊橋の高校に通っているとき作家を志したようなことが書いてあった。ここでも恐るべし!豊橋。やたら縁があるなあ。
その著者の「夏姫春秋」を読んでいる。春秋時代中国に鄭(字がちょっとちがうなあ。でてこん。ハラタツ)という国があった。ここにB.C.626年蘭という君主が立った。蘭ですぜ、蘭。男のくせに。「重耳」にも出てくるこのヒトは、重耳に助けられこの国で君主にしてもらったそうな。蘭の子に夏姫という数百年に一度といわれる美人が生まれたり、その子孫に英賢を歌われた子産が現れたりする。なにやらやたらと面白い話がごろごろしている楽しい歴史小説ざっと5冊分の世界があった。よくこれだけ記録したなあと驚く。
蘭という名前は、その母親の夢に天帝の使が蘭をもって現れ、そのあと君主のお手がついて蘭が生まれたということに由来するという。その蘭とは「フジバカマ」のことを指すらしい。
フジバカマ?はてどんな蘭だろうか。調べてみると「げっ!、キク科やんけーっ!そんな殺生なー」とい事実を突きつけられてしまった。んじゃ孔子の言っていたのもこれか?。中国の古い文献の蘭は主にこいつを指しているらしい。ちょっとショックである。殷王朝の時代からパフィオを現す文字とか、シンビジウムとか、デンドロとか、あればうれしいのだがまあないだろうなあ。
画像登録の最終回である。そもそもこの画像は新しくコレクションに加わったもので、「すばらしい開花を賞揚して」という趣旨ではない。「すばらしい開花に感服」シリーズは今後トップページで扱う。なぜかトップページに張ると「おお!」とか思ってみてしまう。でもまあ何のためにそういうことをしているのであろうか。
Blc. Janith Petty ‘Blumen Insel’;
Phal. Ever Spring King ‘S. J.’;
Lc. Trick or Treat ‘Orange Magic’;
Slc. Rubby Love ‘Haruichiban’;
3月10日(木)
Den. Arika及びDen. anosmum 開花
Den. Arika(No.22,新規10)とDen. anosmum (Den. superbum) (No.23,新規10)が開花した。後者は1輪でよいかおりが漂ってくる。
送り出した蘭が北海道で多量開花しているそうである。バックバルブから芽吹いた小さい苗だったLyc. Jim Riopelleが開花したそうである。Den. Yukidaruma ‘King’ AM/AOS.JOSやら、Onc. Sweet Sugar?やら、まだ見ぬBllra. 'Smile Eri'やら、Den. White Rabbit ‘Sakurahime’やら、Z. Artur Elle、Epi.「キャンディベル」 などなどすごいことになっているそうである。うちで咲いていないものが咲くということは、先方はかなりうまいらしい。出荷株がぱかすか咲くというのはこちらとしても誇らしい話である。
本日は水遣りで時間を取られ、時間切れになってしまった。
Blc. Success Dream ‘Touch of Spring’;
つづく
3月9日(水)
Den. ArikaとDen. anosmum (Den. superbum)の蕾がほころんできた。Den.
Arikaはかつて花が90mmに達したことがある。今回も少々大きめの蕾が1つだけついている。寒い時期を蕾で過ごしてよく咲いてくれるものだと感心する。昨年新芽が出るのが遅れいろいろ後手に回ったためである。もっと暖かい環境ならさぞやすばらしい開花が見られることだろうとおもうと少々残念である。
月曜日にDen.宮島が終了した。Den.竹本がまもなく終了である。Den.花工場は3ヶ月経ってなお健在だ。Den.Chinsaiは11月からそろそろ4ヶ月になる。なにやらデンドロの話題ばかりだが、この時期はデンドロの活動が活発である。
Cym. Lucky Rainbow ‘Saint Lapine’;
Cym. Melody Fair ‘Marilyn Monroe’ SQ/JOGA;
つづく
3月8日(火)
Den. Rainbow Danceの花芽を見ていると、なんと2節目からでて先端にもある。なんと言う咲く咲くマシーンであろうか。買ってしばらくしてバルブがぐにょぐにょだらしなく倒れるのでしまったえらい安かったとはいえこんなもん買うんじゃなかった、などと思っていたが、今は「やりおる。こらおもろい」と思っている。高芽があるので取って増やそう。「苦しゅうない、許す」という気分になる覚えのめでたいデンドロである。
兵庫蘭展交配種シリーズをちょっとだけ。
Paph. Maudiae ‘Magnificum’ FCC/RHS:見たかったお花である。
交配種をひろっていると銘花がぞろぞろでてきて、さばききれなくなってきた。うわ、25種も出てきた。こりゃいよいよ容量オーバーか。
Paph.
Norito Hasegawa:なんかたまらんなあ。
3月7日(月)
過労でへろへろだが山場を越えた。頭の使いすぎで体重が1kgも減った。兵庫蘭展の画像整理にかかる。500枚近くの画像から、ラベルの情報を抜き出し、画像のファイル名を決め、138枚の精製画像を得た。毎年多くのうっとりものの画像を産出している蘭の鉱脈とも言える蘭展である。
ラベルを見ると近隣の実力者の株が多くみられ、中には顔なじみの鉢もあった。「おや、また会いましたね。息災でなによりです」
会場には出展者らしい人はいなかった。かなり遠方からこれらの巨大で豪華な株を運んで見せてくださるのは手間ひま丹精など頭が下がる。
Ryn.
gigantia:リンコスティリス・ギガンティア:遠目にみた(東京ドーム)ことはあったが、花はこうなっていたのか。大変美しい赤色である。
Den. ejirii ‘Suwada’:江尻氏の著作にあったかのデンドロだろうか。よく見かけるようになった。
Paph.
insigne:たまらんねえ。こういう写真がほしかった。
Schomburgkia undulata:大変雄大な株で、花もなんとも味がある。こういう蘭展に来ないと見られない珍しい品種。隣のオンシが通常サイズなのでいかに大きいかわかる。
Paph.
lowii:いい写真が取れて画像差し替えが出た。
Paph.
haynaldianum:うわ、これもいい。自然光なので結構しびれる写真が撮れる。
Den. linguiforme:これはDockrillia属に見えるがちがうのだろうか。まあ流布している有名種だ。
Den.
capillipes:金貨みたいである。
Den.
serinum:これもええなあ。デンドロにはまったらたいへんや。
Den.
speciosum:種名が「美しい」という。
Bulb.
dixoni:トリコルネに似ているが雰囲気は違う。
これだけ新規な原種が出てくるというのがすごい。
明日は交配種にかかろう。なんと音に聞こえたPaph. Maudiae ‘Magnificum’ FCC/RHSの画像があった。
ゴンベッサ氏からの頂き物を掲載
Bulbophyllum tricorne:名前が三色コルネを連想して、チョコ、クリーム、ジャムか、などと馬鹿な想像をする。画像は見事に裏切ってくれるが。
Coel. fuscescent ‘Abe’:ミドリ花とか。
Dendrochilum. convallariiforme:変な名前だなあ。
3月6日(日)
家でおとなしく水遣りをしていた。寒気が抜けきっていないため寒い。辛抱どころではないだろうか。特段真新しい発見はない。の花芽は数えてみると21本だった。半分にぶった切ったはずだが、花芽の数が余り減っていない。Den.Rainbow
Danceも花芽ぼこぼこになっていた。年3回咲くデンドロである。Den.
Chinsai ‘Miyabi’もぽこぽこ長期間咲いてくれる。
撮影をいろいろしていた。トップ画像の備蓄は十分である。トップ画像を入れ替えるたびに未掲載の「おおこれは!」という画像を掲載する予定。
3月5日(土)2005兵庫ラン展
2005兵庫ラン展(3月3日〜6日兵庫県立フラワーセンター)に行ってきた。寒いせいかあまり人が居ない。トップページ下に会場の模様を掲載した。この場所の画像は不定期にとっかえひっかえする予定で、あまりサイトには残らない。
この蘭展を見たら、次は神戸か。
明幸園によって、ミズゴケ、やしがら、素焼鉢を2、2.5、3、3.5号それぞれ10個ずつ買ってきた。このところ特にほしいものがないのでランの買い物はなし。
3月4日(金)Diaca.
Colmaniae 及びPhal. pallensが開花
Diaca. Colmaniae (No.21,新規10)とPhal. pallensが開花した。なにやらどちらもかわいい花である。Trichoglottis pusillaのおかわりが咲きつつある。
明日は蘭展、という期待であったがかなり雪が降っている。天候も悪いというから少々心配である。あわよくば明幸園も覗いて春の植え替えのための鉢やコンポストなどを買おうと思っているのだった。
3月3日(木)
Diaca. Colmaniae とPhal. pallensが開花しつつある。ファレノプシス・パレンスはこの間購入したばかりなのだが、もう花を見せてくれるとはありがたい。いかにも原種らしい雰囲気のファレノプシスである。
山奥の我が家はADSLの領域に入ったようである。実は興味がない。モデムでたくさんである。変な話だが、ウイルスの活動が肌でわかる。「むむ、曲者!たぁー」と天井を槍でつけば「手ごたえアリ。だが、ふき取ったな。やりおる・・・」などという雰囲気である。「むむ、居る」と上司のパソコンにウイルスを見つけること2回。通信速度が速くなればあっちゅうまにウイルスも届くわけでそうなると、「ウイルスソフト未対応のホットな最新作をいち早くお届け」なんていう先日の職場の悲喜劇がお茶の間でもありうるわけだ。まあそんな話はどうでもいいのだが、よそを見て回る趣味がないので、更新をアップロードするのであればモデムでも用が足りる。
トップページ画像は、節操のある掲載と無節操な掲載の二本立てにしよう。
土曜日は兵庫県フラワーセンターで行われている蘭展に行く予定である。
3月2日(水)
年度末のどたばた進行が始まっている。毎週何かしら勝負時がある。そうはいっても水遣りは必要だ。技術革新があったにもかかわらず1時間45分もかかった。
蘭はてまがかかるものらしい。もっとも手間を手間とも思わないところが中毒のいいところである。手間をかけないと調子を崩すようにおもわれる。かといって手間をかけなければと思ってやっているわけではない。そういう手間を喜んでやるからこそ花が育て人を楽しませてくれる。すべてが楽しい。ある種没我の状況ではある。世俗の欲得の薄い心のありようを感じる。まあ、まだそういう幸せな時期が続いているのだが、そのうちそうも言っていられなくなるのではなかろうか。あまり手を広げない、というのも長く続くコツかもしれない。また張り合う心が出ると疲れそうだ。それでは楽しめまい。出来るだけ速度を落とすよう心がけている。
トップページの画像は節操がなくなってきた。昔の画像をみていたら「う、まるでTwo Dogs!」という面白いものがあったので面白がって掲載している。こういう遊び心の必要を感じる。
デンドロキラム・グルマセウムの写真はうっとりものであるが、その撮影のいいかげんさといったらない。部屋の蛍光灯の下に持っていってカメラでぱちりとやるだけである。露出の関係で周辺は暗く写る。暗幕が要らないのが楽だ。変なものが写っていたら背景をコピーしてはりつけて消してしまう。処理にかかる時間は1分に満たない。
このサイトの写真は少々大きい。小さい写真を見せられると「けち」とか思ってしまうので出来るだけ小さくしない。元の画像は150万画素の150kBくらいのものをトリミングで30kB程度にしている。それでもサイズは結構大きい。
Den.anosmumの大きな美しい花は今年10個になるようだ。昨年6個、その前の年4個だった。2+2nか。とすれば来年の予想は18個、再来年は34個(2007)、さらに次の年は68個(2008)である。根拠があるわけではないが蘭はそういう増え方をするように思える。新芽が2つ見える。
そういえばDen.竹本の花は、初年度4個、2004年15個、2005年数え切れず50(前期:昨年咲いたバルブ)+105(後期:今年初めて咲いたバルブから:現在開花中)。これはどういう関数なのだろうか。こちらはバルブも倍になるため、22n-1になっているんじゃあるまいか。この式だと63ということになるが、それよりはるかに増加している。なんにしてもこのデンドロは驚異的に増殖している。2.5号鉢なのだが、見た目は花束のようで、4号鉢に匹敵している。40mmの花を本日数えてみたところ105個つけていた。新芽はすでに20cmまで育っており、今年もどこまで大きくなるか見当がつかない。手持ちのデンドロではもっとも花が盛大である。花自体は清楚で香りが良い。バルブに10から22の花が並ぶ。交配種(セッコクの)だと思うのだけれど、これを見るに蘭とは本当にすごい植物だと思う。来年はもっとすごいことになりそうだ。
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