蘭馬鹿日誌2004年6月および更新記録

ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔 

20128-1220124-720123-201112-11201110-520114-201012201011-1020109-720106-420103-1200912-1020099-720096-420093-1200812-11200810-920088-720086-520084-320082-1200712-11200710-920078-720076-5200742007320072月後半20072月前半20071200612-111098765432200612002 12 11 10 9 8 7 6 2001年以前  インデックスに戻る  日誌迷作選

 

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6月30日(水)

今月もたっぷり咲いて終了であった。いい花がたくさん咲いてくれた。トップページにマリエを持ってきたが、あまりに強烈な魅力があり一日に何度も見てしまうほどであった。「抹茶アイス」といわれるあの花の魅力はいったい何なのであろうか。

来月もなかなかのラインナップである。L. lundiiOrnithophora radicanseDen. Saigyoku Queen × Sailor Boy ‘Pinky’ V.WiratB. nodosaPhal. pulchraCattraya?おまけ、Phal. pulcherrimaDor.)、Onc.SweetSugar?というところであろうか。例年夏を越せるのだろうかと不安になるのであるが、今年は強力な布陣で花を絶やすことなく過ごせそうである。

プリムリナム(黄)の2番目の花が開いた。このはなもいいなあ。うっとりものである。

胡蝶蘭のビーナスが本日終了である。トップページに画像を掲載し損ねたようだ。

Restrepia brachypusがなにやらすごい。花がどんどん出てくる。この株のすごいところは1つのバルブからつぼみが9個以上出てきたらしいことである。花茎のあとが9つもみつかったのだ。それぞれの葉にたくさんの花茎の後があり、花が終わっても次々つぼみが出てくるのである。こういうパターンを見るのははじめてである。本日開花している花は6つもある。印象として大変手に入りにくい蘭のようにおもう。持っている人も少なく、有限会社 大昌様のところには驚くほど豊富なコレクションがあるので、豊橋蘭友会では手に入りやすいのかもしれない。

蘭友会をネットで見ておもうのは、明石ラン会がもっとも濃密で歴史が古いようにおもわれる。豊橋蘭友会も有限会社 大昌様のサイトやゴンベッサコレクションを見るにかなりすごいのではないだろうか。

高知の日曜市での蘭屋さんの写真がOkada氏によって掲示板に送られてきたのでなめるように見ていた。レリア・テネブロッサか?。カトレア・グッタッタか?。パフィオ・リーミアナムか?。パフィオ・プリムリナムが2株?。すごいラインナップである。ぜひ値段も見ておいてほしい。すごい店だなあ。

 

6月29日(火)画像借用:L.ルンディにつぼみぼこぼこ:Onc.SweetSugar?に花芽

画像借用依頼のメールが届いた。快くお役立てくださいという返事を出した。なんでも長く咲く花の見本として小学生の夏休み帳に載るようなお話であった。本当に載ったらめっちゃうれしいことだろう。買いに行って子供に自慢しよう(^^;)。

その画像はPhal. schillerianaであった。この春根だけになってほとんど枯れ、その後必死の手当てで葉がでてきた株であった。大事に育てよう。

してみると使ってもらえるような画像というのは、@余計なものが写っていない、Aくっきりと写したいものが写っている、B来歴がはっきりしている、ということらしい。ラン展での人様の株を撮影したようなものはまずアウトである。名札、おばちゃん、照明、ほかの株、などが写っていたり、ピンボケ、手ぶれなど、いろいろ欠点がある。最近ではファイルに育成者の名前が入っていたりもするためこれを使ってくださいとは言い難い。ゴンベッサさんのすばらしい作品群はゴンベッサさんに権利があるためそちらに問い合わせいただく。私が撮影した持ち株の写真などは断りなしにすきにつかってええけんね、という方針である。万が一エッチなチラシの後ろの背景にでも使われているのを見たら、まあ多分笑ってしまうだろう。私のサイトよりもっとすばらしい写真のサイトはたくさんあるからべつにきばらんでもええかと思う。デジカメも壊れたので今後あまり気合が入りそうもない。

引っかかるのは、長く咲く植物という話である。記録によればつぼみ4つがすべて咲き終わるまで35日間とあり、これは「比較的短い」部類に入る。じゃあ長いのはといえば、花期380日を記録したあのなぞのパフィオやら、開花日数168日を記録したデンドロビウム パラモルト。購入以来6ヶ月半咲き続けてまったく衰え知らずのエピデンドラム・花工場などがある。

まあ蘭にはそういうオバケが多い。一般の皆さんが知らないだけである。小学生諸君が「うわー変!、キモイ花」と思う中にも心惹かれる子供もかならずやいることだろう。そういう若い世代をこういう楽しい世界にいざなうことができればと期待しておるわけです。

本日はウツツの世界で30度を越えた生活をしてへろへろだったのだが、久しぶりに棚の巡回をしてみるとでるわでるわ、レリア・ルンディがつぼみを5つも出していた。「花期は冬」と多くの本に明記されており、12月に花の終わった見切り品を買ったのである。これが咲けば快挙である。年二回咲く原種というのは少々珍しいような気がする。この調子なら冬にも開花してくれそうだ。

また、いつも大変豪華に咲くOnc.SweetSugar?にでかい花芽が出ていた。開花は花の少ない8月ごろだろう。これで今年も逃げ切ったというありがたい花芽だった。

話は変わるが、人様の温室を見せていただくのは大変面白い、という経験をゴンベッサ氏のところで味わったわけで、あの感動をもう一度、などとおもうわけである。温室持ちの方も「見せたい」、「そんなしょぼい花よりわしの花をみろ!」とおもっておられないであろうか。そういう温室をみせてもらえるチャンスはないかといろいろ考えているのであった。

6月28日(月)

江尻光一著「園芸の極意」には期待が大きすぎたため、むさぼるように読みつつも「ん?なんか変だぞ」という違和感が最後まで付きまとった。「園芸のすすめ」という内容であったように思う。ラン栽培に打ち込んだ半生をつづった感動的な「わたしの洋ラン物語」や、的確な説明と指導に切れと冴えがあった「洋ラン栽培 コツとタブー」にくらべて少々散漫な感じを受ける。種もの、球根など園芸の一般的なものを題材にしており、そういうものから「極意」を引き出して記述するのは至難の業であろう。園芸をめぐる少々悲しい現状の記述が多いものだからラン園芸のうまみを日々味わっている人間からすれば「そうかなぁ」というお話が続くのであった。「今の日本はあまりにも植物への関心が薄いようなのでこうした苦言を書き並べた」という言葉が本書において象徴的である。「苦言」は「植物」にとどまらない。子供の教育うんぬんの記述は果たして著者の得意とする領域なのであろうか。

まあ、なんということを書いているのだ。こういうことを書くとはなんと思い上がりもはなはだしい。きっとバチがあたるにちがいない。

早速バチ一号を見つけた。デンドロの芽にいくつか高芽が見出された。全部花芽だったらよかったのだがそうそう大成功とはいかない。

高芽で思い出したのであるが、同書でも記述されていたデンドロビウムの大家がタイの奥地の民家にすばらしいデンドロを見出してこれを譲ってもらおうとして大金を積んだが、このデンドロをこよなく愛する少女から断られてしまうという有名な「美談」(?)が紹介されていた(山本二郎、「デンドロビューム(グリーンライフ8)」、永岡書店、1986.)。以前から不思議に思っていたのだが。「おじちゃんデンドロだいすきじゃけん、この端っこのバルブいっぽんだけくれん?。たのむ、このとおりじゃけん。こんどくるときわしのぼっけえええやつもってくるけえ」というような戦略はなかったのであろうか。そんなにデンドロがすきな少女なら同じデンドロ好きの気持ちをくみとってバックバルブくらいくれたのではないだろうか。そのデンドロいまもそこにあるんでしょうか。

ところでBllra. Smile EriBllra. 未登録 ‘Smile Eri’だった。まあええんですけど。つまりスマイルエリとくればそれはすべておなじ個体で通常同じ花が咲くのであった。

6月27日(日)ベアララ・スマイルエリを買った

デンファレ「村上」はまあ結構なデンファレであった。コラムのちかくに変な花びらがある。気まぐれでこういう花びらがでることはあるのであろう。

いくつか撮影を行った。Paph. primulinumがしびれるねえ。

Thunia marshallianaもいい雰囲気である。

Restrepia brachypusはどんどん花が出てくる。しかし香りは虫をつぶしたような匂いがする。

Gastrochilus japonicusはアップしていたが掲載し忘れていた。

買い物で行ったついでに花工場を巡回した。この季節は蘭はあまりない。見切りもたいしたものがないなあ、と思っていたらオドントかミルトニアのような株の見切り品があった。480円、3株。写真入りラベルが目に入る。

Bllra. Smile Eri  ビーララ・スマイルエリー

2004年6月27日花工場3株480円

「これは久々のお宝登場にスタジオ騒然!」ってか。

「ビーララというのはブラッシア、コクリオダ、ミルトニア、オドントグロッスムの4属交配属でね、ブラッシア以外は耐暑性が低いのですが、ブラッシアを混ぜて暑くても枯れなくなりましたねえ。しかもこの品種は花もちがよくて、時間がたつにつれて蝋のような白い花だったものがピンク色に縁取られてゆくんですねえ。花の姿といい色合いといい仕事してますねぇ。2002年の神戸らん展で見かけて以来探してましてねえ。当時は1株2000円を下らず手が出なかったところに店員がやたらと褒めちぎっていました。やっと出てきましたねえ」

「しかしえらい下がりましたねえ。生産過剰なんですかねえ。3株の寄せ植えですね。咲いているときは高かったんでしょうけど、植え替えはこの時期往生しますやん。世話になった人からこんなもんもろうてしもうて往生しますわねえ。そういうときに限ってあれどうなりましてんて後で聞かれるんで二度往生ですねん」

まあそういうわけで植え替えである。まだ記述していなかった「もらって困った寄せ植えの植え替えコーナー(^^;)」を作ろう。

花が終わった寄せ植えというのはまずもって株の育成には不向きですな。

上側をたくみに隠してあるミズゴケをどけるところりと取れる3株であることがわかった。状態がよければこのまま素焼鉢に植えてしまう。今回は苗をビニールポットで2年ほど育てたらしい、とコケのにおいをかいで思った。草が生えてきていたり、生きたコケがついていた。ミズゴケの耐用年数2年を過ぎているものと見ていい。

コケを丁寧にはずし、根をむき出しにした。この作業は秋に新芽が出てからのほうがいいのだろうなあ、と思いつつやってしまう。

素焼鉢とミズゴケ、はちかけなどを用意する。素焼鉢の大きさの決め手は、ミズゴケでくるんだ根の部分がすこし窮屈、というくらいの鉢を選ぶ。今回は2.5号鉢と3号鉢を用いた。「穴に防虫網をかけ、鉢かけをかぶせるか、発泡スチロールを入れる」のが一般的だが、今回は趣味で椰子ガラで穴をふさぎ、杉皮をかけておいた。

株の根を新しいミズゴケで包んで素焼鉢に押し込む

周辺からミズゴケをつつきこんでゆく。ここで私の圧力センサーつき指のかわりに「割り箸をつかってつつきこむ」のが一般的である。株がぐらぐらせず、逆さにしても落ちない状態が基本である。鉢の減りからコケの表面まで1cm程度段差をつける。水が一時滞留するウオータースペースというもので、これがないと固形肥料などが転がり落ちるなどしてやりにくい。

出来上がったら涼しい日陰に1週間置き、水は与えない。

まあそんなところである。

捜し求めていた超有名株が一気に3株も増えてしまった。うれしいにはうれしいが、ますます増えるねえ。

蘭の混雑緩和のために「裏庭再開発事業清涼蘭棚建設工事」に取り掛かることにした。材木2m4cm1cm15本977円を買ってきた。4本を地面に突き立て木ねじでとめてくみ上げてゆく。遮光材を買い忘れたため工事は中断しているが、1時間ほどでまあ格好はついた。

本日行きつけの古本屋に行ったところ「新書半額」とあり、江尻光一著「園芸の極意」が175円で出ていた。うひひひひひ、なんてお得な一日であろうか。かって帰ってページを繰るとほぼ全部文字だった。しかもマーカーがたくさん書き込んである。いいねえ。通勤の楽しみである。

6月26日(土)Lc. Aloha Case‘#32’× C. intermedia var. delicateBc. Humming AngelThunia marshalliana、デンファレ「村上」開花

Lc. Aloha Case‘#32’× C. intermedia var. delicate、Bc. Humming Angel、Thunia marshalliana、デンファレ「村上」など4株があたかも株主総会のように集中して開花した。

本日は体調不良のためあまり蘭の活動はできず、撮影以外はボーっとすごしていた。

6月25日(金)

デンファレ「村上」が開き始めたがまだ色などはわからない。カトレア2株のつぼみはいよいよ開花である。

小島「それでは、6月の植え替え審査委員会を開催いたします。本日の議案は購入したレリオカトレア苗でプラポット植えのもの。同じく購入したブラソレリオカトレアバーク植え。花が終わったばかりのミルトニア。同じく花が終わったばかりのフォーミディブル。ミズゴケに指がずぶずぶはいるパフィオ。台風で庭に転がって犬に草履がわりにかじられていたシンビジウムです。

恒例の委員の先生方をご紹介を申し上げます。農林水産省花局蘭課課長でいらっしゃいます児島委員でございます。広島国際園芸大学付属植物園園長でいらっしゃいます、小嶋委員でございます。最後に英国アバディーン大学理学部生物学科教授でいらっしゃいますKojima委員でございます。

議事進行は独立行政法人新園芸技術総合開発機構蘭開発室小島が勤めさせていただきます。

それでは議案に従いまして購入したレリオカトレアでプラポット植えの植え替えついてご討議お願いいたします。」

小嶋「新芽がないけん待ちじゃないんかのう。出てくりゃあはあ新しい根がでて株全体がしゃんとしてきよるけぇどが新芽がにゃあのに植え替えちゃると根のダメージで株がよわるけんのう」

Kojima「But, It is ちょっとリスキーですねん。Becauseこうてきたばっかの鉢は変な植え方してあるコトアリマス。まあ温度がhighなのでリードでるまでほっといてええんちゃいますか」

児島「店の対応にもよるようです。本当に蘭のことを考えてプラポットでも最適の植え方をしている店はあります。仕入れてきたやつを置いて売っているばあい、あとで株が弱ってほぞをかむようなことがあり、消費者に迷惑がかかります。行政指導の対象です」

小島「まあ、なやましいところだけれど新芽が出てからでも遅くないと。秋でもいいのでしょうか」

小嶋「レリオカトレアは温室がのうても冬場新芽や根がよぉ活動しちょるもんがあるで、ある程度温度が保てりゃあ四季を選ばんと植え替えができるようじゃで新芽が出るまで少し待ちゃりんさいや」

小島「ではバーク植えのBlcはいかがでしょう」

Kojima「コレハ植えた人に『喝―ッ!』デス。ポットがでかくて株がぐらぐらです」

児島「新芽もあるし、むりにバークでなくても2周り小さい素焼鉢にミズゴケで植えればこんな風に支柱をたてなくてもぐらぐらすることはないし、よく育つでしょう」

小島「『喝―ッ!』ですか(^^;)。では2周り小さい素焼鉢にミズゴケで植えということで。それでは花が終わったばかりのミルトニアはいかがでしょうか」

小嶋「植え替えちゅうのは花が終わったけえいうてやるもんとちゃうけんのう。あくまで株の力を引き出すためにやるんか、このまんまじゃあ弱けえ株を弱らさんようにするためにするんよ。戦略と株の健康を考えにゃあいけんのじゃ。よぉ花後植え替えちょる記述をこの日誌でもみかけるけぇどがありゃあホンマは植え替えにゃあいけんもんを花に遠慮しちゃあ植え替えられんかったんで花後あわててやっちょるんやね。ふつう頭の中じゃあ、@鉢の外に出てきちょるけえこのまんまじゃ弱けえ植え替える、A出た新芽を見ながら、このまんまじゃかしいでおおきくなるけえ、これを傾けて植え替えてやれば姿よくすくすく育つ、Bコンポストが古うなって、新芽もあるけん、適期やし植え替える、C適切な植え付けじゃないけん植え替える、ちゅうた必要性や理由があるんじゃ。」

Kojima「ミルトニアを6月に植え替えるとはナニカンガエトンジャホンマニィ。大阪の夏は世界一暑いというじゃアーリマセンカ」

児島「植え替え法令第14条3項ミルトニアの植え替えにも「秋が至当」と記述されています」

小島「では秋ということで。同じく花が終わったばかりのフォーミディブルは」

小嶋「秋やね。いまやるとてきめん弱るけん。どっちもクール系ちゅうことを肝に銘じとかにゃあ」

小島「ではミズゴケに指がずぶずぶはいるパフィオはいかがでしょう」

Kojima「これも『喝―ッ!』じゃ。アホカイ。パフィオのコケ腐らしてどないすんじゃい」

小嶋、児島「喝―ッ!」

児島「近年小石植えの株が増加しており、生産者の統計でも80%が小石になっています。これは原材料の多くを輸入に頼るコケと違い、国内で調達できる、ということは実はまああまり関係なのですが、ようするに生産コスト、作業コストが安いためではないでしょうか。現に小石植えはさほど技術を要しないようです。ただ消費者の視点からは『パフィオの土』と銘打ったものがなく入手に難点があるようです。パフィオはすばらしい植物ですが、そのよさが一般にはまるっきり浸透していません。街頭アンケートの結果を見ても80%の人は食虫植物だと考えているようです」

小島「食われそう、と思って嫌っている人もいるそうですよ」

小嶋「この間小石植えを植え替えとったんじゃけど、ぼっけえ根ぐされしとるもんがあったのう。一見根腐れしにくそうじゃけんどもそれほどパフィオにええともおもえんのよ。ほいじゃけえ毎年植え替えてもミズゴケを使うたほうがええように思うんじゃけえどが、実際のところよぉわからん。むかあし小石の流行があって、ミズゴケになり、最近また小石がはやっちょるねえ」

小島「パフィオについては当機構でもあまり研究開発が進んでいるとはいいがたいのですが、方針としてほぼ毎年植え替えたほうがよいということで。コケが腐っているこの場合は植え替えて涼しいところで管理という方針で進めます。最後になりましたが『台風で庭に転がって犬に草履がわりにかじられていたシンビジウム』はいかがでしょう」

Kojima「Dogはオーキッドかじるのすっきゃでぇ」

児島「蘭の病害虫には実に多くのものが知られているわけですが、案外知られていないのが犬の害です。犬のいる家庭で蘭を育てている愛好家の実に80%が犬にバルブをかじられているわけです。その原因としては草履に似た歯ごたえが好まれているという研究結果があります」

Kojima「ニホンジンなんでも80%やねえ」

児島「ぎく」

小嶋「なんじゃいうても緊急事態じゃけえ植え替えて株を助けるしかないけんのう」

小島「以上で本日の議題はすべて終了いたしました。先生方ありがとうございました」

6月24日(木)

そろそろ水遣り、というころに雨が降ってくれると助かる。

グラウコフィラム?の次のつぼみが見えない。14代で終わりなのであろうか。2年を目指してほしかったのであるが、そろそろおわりであろうか。まあご苦労であった。

貸し出しているデンファレ「花工場」を先方でみかけた。満開であった。4月3日に咲いて以来そろそろ3ヶ月である。たいしたものだ。

500円で購入した即戦力、デンファレ「村上」がそろそろ開花である。昨日別のバルブの袋状になった葉が開き、なかから別の花茎がつぼみをつけてべろんとあらわれていた。この株も長く咲きそうである。どんな花が咲くのか見当がつかなくて楽しみである。どうもありふれたピンク系らしいなあ。

マスデバリア「豊橋」を持ってはいる。3花開花。つぼみはあと4つほどある。このあいだ植え替えたばかりのように思う。なにやらほかのマスデより株が一回り大きい。なんのかんのでマスデは3ヶ月ほど咲きつないでいる。よく咲く蘭の部類に入るのではないだろうか。

レストレピアは次々つぼみが出てよく咲いてくれる。花茎のあとらしいものがおびただしくある。1葉からいったいいくつ咲くのであろうか。これも驚くべき蘭ではないだろうか。

 ツニアは買ったときつぼみ1つだと思っていたのだが、それがわかれてたくさんのつぼみが出つつある。日焼けさせてしまい、気をもんだが明日には咲いてくれそうである。

 何者かに花茎をくわれてもうだめかと思ったBc.HummingAngelは2つあったつぼみのうち1つはだめになったもののもうひとつが大きく成長した。株の大きさの割に実に立派な花をつける。これも咲けば楽しみである。

我が家で年中見られる蘭は、実はパフィオだった。あの驚異の1鉢以外、どの属もほぼ一年中というものはない。デンファレが11ヶ月に達しているが、これに次ぐのは胡蝶蘭だろうか。カトレアは年中咲くようで夏場は弱い。蘭が増えて層が厚くなってきたので今後はさらに年中見られる花の種類が増えるだろう。

Den. Saigyoku Queen × Sailor Boy ‘Pinky’は大半が花芽らしく、つぼみがわらわらでてきた。季節はずれのノビル系デンドロ満開の期待が膨らむ。途中で気が変わって高芽になる場合もあるので慎重に取り扱う。この春も盛大に咲いてくれたのにまた咲くとなるとなかなか価値が増してくるなあ。

本日はここまで972字であった。ケータイの速い人が62文字を打つのに109秒かかるときいた。この文字数だと、ざっと30分であろうか。途中庭に出てつぼみを調べたりしていたので40分ほどかかって記述していた。ケータイでは推敲をどのように行うのであろうか。楽しみとはいえ毎日1時間は蘭に費やしているのか、とあきれる。

6月23日(水)マスデバリア・豊橋開花

昨年の9月にほとんど枯れてしまったマスデバリア・豊橋は見事な復興を果たし、今般つぼみを4つばかり出して開花した。

クール系が結構咲いてくれるのではあるが、昨年のように残暑で弱る心配は今年もある。そこで裏庭に新たに棚を設置する案がある。うらには清水の小川がこんこんと流れており、比較的涼しいと期待される。少々遮光を強めにしてそこで暑がる蘭やより弱い光を好む蘭を集めて見たいと考えているのであった。裏庭は3個の山芋の種芋から増えに増えまくった山芋のつるが繁茂し、あまり訪れる機会がないため荒れ果てている。裏庭に関心を持てば少しはましになるのではという期待もあった。週末のお楽しみである。

クール系といえばSc. Beaufort ‘Elizabeth’AM/AOSはソフロニチスの血統が持つ強烈な輝きがある。ソフロニチス系の花は写真で見ても「ちんまいせこい花」という印象だが実物はただならぬ魅力があり、持てばその味わいが実に深い。そのソフロ様の血を引く花がいよいよ我が家でも咲いたか、いやあありがとう、という気分を味わっている。ソフロ様は一般に暑がりである。めったに咲いてくれない。しかもカトレアのくせに枯れる。葉がちいさく、体力がなく、コナカイガラムシの好物である。まあ北国ならぽんぽん咲くのかもしれない。いよいよクールものばかりになってきたかもしれない。

そういえばmariaeもクール系に近い。つぎつぎ咲いてくれるレストレピアもクール系である。なんやかんやとクール系で、まあ蘭のみなさんも基本的には夏は涼しく過ごしたいわけです。

人様のところをとやかく言うのはよくないと思いつつも書いてしまう。有限会社 大昌様の山上げ報告は秀逸でした。蘭を巡る人々の活動が活写されていて読みごたえのあるリポートでした。蘭についていろいろあれこれが記述されているサイトが少ないのでこのリポートは価値があると思う。そんなわけで蘭はこの時期山の避暑地で涼しくすごしたいわけです。

Den. Saigyoku Queen × Sailor Boy ‘Pinky’に芽がやたら出てきて、これがみんな高芽だったらと恐れおののいていたのであるが、どうも花芽がある、ということがわかり、ひょっとしてこれ全部花芽だったらうれしいな、などと希望をもっている。6月というのに10度を下回る庭の環境が遅くに完成したバルブに作用したらしい。

植え替えシーズンというのは、蘭が芽吹いて屋外でばりばり働くのに間に合うように完了したいところであるが、買ったものや、花が終わって「ちょっとこの植付けでは伸び悩みそうだ」という場合この時期仕方なく植え替えを行う。昨日はいただいたパフィオのディレナティを小石植えからミズゴケ植えに植え替えていた。薬をよくかけている蘭屋さんのパフィオなのだがコナカイガラムシが結構いる。このコナカイガラムシというのはよっぽど強力なのであろう。我が家ではスプラサイドかけ以来めっきり見かけなくなった。

本日はこの2年間購入以来手付かずだったフラグミペジウム・アンデアンファイヤーを植え替えた。購入時花があり、まったく未知の属だったため、おっかないので1年は手付かずだった。この株は「皿水を切らさない」というお約束がある。その後花芽がでたので手が出せず、その花芽がしけて手をこまねいている間にまた1年経ってしまった。なぜ昨年手をつけなかったのかと思う。購入以来水をやるたびにつんとこけの腐ったような匂いがしていたが(私には悪い匂いではなかったが)、ここ半年はコケも腐り果てたのかその匂いがしない。中はさぞおどろみどろだろうと恐る恐る着手した。表面はコケにコケが生えている。これを取り除くと中は小石だったため意表をつかれた。表面のコケは乾き防止のため薄くかけてあったものらしい。小石の間におどろみどろがあるかといえばそうでもない。コンポストを取り除いてみると根の様子はわるくない。腐った根を取り除いた。株は当初の株は枯れ果て、2株に分かれてわらわら新芽を伸ばしてきている。2株に分けたいところではある。パフィオは簡単に分けられる場合があったがしっかりひっついており、増えても面白くないのでこのままでもよかろうとわけずにおいた。さてどう植えるか。コンポストの小石はあまり劣化している様子もない。洗面器にすべて入れて庭で有機物を流し落とし再利用することにした。発砲ガラスの小石やハイドロコーンがたまたまあったのでこれも補充に加える。元のプラ鉢をよく洗い、根の間から小石コンポストをつめておわりであった。結局植え替えといいつつ掃除をしただけであった。川原や水辺のようなところに生えているというイメージのある蘭だが、こんなんでいいのであろうか。2年付き合ってきて結構丈夫な蘭だ、という印象はある。

6月22日(火)

もらったバンダに貰い手がみつかった。IT時代らしく実にスピーディーであった。

朝日を直射で浴びていたのでひょっとして日焼けをしたかもしれない。よくみるとなにやら二種類あるように思える。茎から葉と根が生えている場所が接近しているものと、離れているものがある。接近しているタイプはサンサイブルーそっくりな姿をしている。もう一方は株全体が長くなっている。そこで長いタイプの1株を留め置くことにした。もらいました、あれどうなりました、みんなひとにあげましたでは少々きまりがわるいのでとりあえずうちで咲いていただこう。

開花株が多い。胡蝶蘭3株、パフィオ3株、カトレア3株、エピデンドラム3株、バルボフィラム、ウチョウラン、リパリス、マスデバリア、デンファレときたもんである。まあ6月までで今年も夏場は花が少なくなるだろう。

 

6月21日(月)バンダ4株をもらった

さる筋から花が終わったバンダ4株をいただいた。大変立派なバンダだった。早速寄せ植えをばらす。えらくたくさんの支柱でとめてあり、根はミズゴケで覆って巨大な化粧鉢に寄せ植えされていた。こけを回収し、株を引き抜いてみると大きな発泡スチロールがでてきて、これが支柱を支える役割を果たしていた。期待した名札は撤去されていた。ある意味消耗品扱いである。丁寧に支柱をはずし、株ごとに分けた。さらに支柱をバスケットに通して曲げ、葉のない茎と支柱をビニールタイでくくり、支柱の上部先端をフックにまげてやると一丁あがりであった。こうしてぶら下げ体制のバンダ4株をつくり木の下にぶら下げて風にあてておいた。根に元気がないが、葉はみずみずしく、これなら11月に咲くと思えた。

このバンダはサンサイブルーそっくりである。育て方は5月から10月の間屋外で遮光40%くらい、気温が低い朝9時までは直射日光にあてる。気温が15度を下回ったら(といいつつよく9度で出していた)室内に取り込む。水はできれば毎日かけてやる。室内では気が付けば霧吹きを株全体にかける。水は軟水(ミネラルを含まない水)がよろしく、薬缶に石灰分が沈着するような水質なら、何らかの方法で軟水を手に入れる。気温が高い時期雨に当てるのはよいが、秋雨は避ける。肥料は1000倍の液肥を2週間に一度程度与える。受け取った日光に比例して花つきがよくなる。

最低気温が15度を下回ったら屋内に取り込む。屋内でもできる限り日光に当てる。冬場最低気温8度で越冬可能と考えている。電球で光を当てて加温してやると結果がよいようだ。毎日暖かい時間に霧吹きで水をやる(少々サボっても弱ることはないと思うが)。まあ、ざっとこんなところでしょうか。

Epi.mariaeは強烈によろしい。目がさめるほど鮮やかな緑と白である。「コジャレタ花」である。これを指名手配にしたかみさんもなかなかいい好みをしている。2100円と我が家で最も値が張るだけに効く。花がバルブより大きく、そんなのが4つもぶら下がっていたため花茎は真横になってしまった。普段めったに支柱を立てない私だが、今回はつっかえ棒をした。

Sc. Beaufort ‘Elizabeth’AM/AOSは小さなオレンジ色の花がえらくきれいだ。

Paph.プリムリナムの変種の方が昨日2花目の開花であった。このパフィオもいい。気になるのは花と花との間隔でグラウコフィラム?の3cmとくらべ4cmほどありピッチが長い。グラウコほど長くは咲いてくれそうにはない。

台風一過で夜から出せる蘭は出しておいた。

6月20日(日)Sc. Beaufort ‘Elizabeth’AM/AOS開花

蘭の登録作業を終えて株数を見て唖然とする。なんとまあそこまで増えていたのか。自分の体重が10kg増えて、そういえばちょっと階段の上り下りがつらい、などというくらいきつい数であった。すまんのう、さぞやきゅうくつであろう。幸い上手い蘭友がよくもらってくださるので秋の出荷に期待しよう。

こうなるともう株をほいほい手に入れるわけにも行かないので、ひたすらデータに凝る。これだけはいくら種類が増えてもこまるわけではない。何をするかといえば最近傾倒著しいパフィオに凝る。「原種パフィオ図鑑」の編纂にかかる。たかだか100種ではないか。データを集め倒してやるのだ、と張り切って取り掛かった。まあ、辞書を片手に周辺の文献を集め、1品種ごとに集中して記述をしていた。たっぷり書いたようで10種類がせいぜいだった。とりあえず寝よう。

台風が直撃コースで迫ってくるなあ。準備のできる日曜日でよかった。

Sc. Beaufort ‘Elizabeth’AM/AOSソフロカトレア・ビューフォートが開花した。2002925日の購入から635日目の開花であった(最近こういう計算ばかりやっているなあ)。この間咲いたIwan.AppleBlossom679日、Epi.mariaeは602日。1年ちょっと、というのが一般的なところではないだろうか。Pot.HawYuanGoldは1202日かかっている。これより長いのはいないだろうとおもっていたらBlcMishimaDesireは1400日かかっていた。

月下美人の終わった花は「生姜醤油でいただくとおいしい」などと「クジャクサボテン」という本にかかれていた。なんとなく生姜醤油は抵抗があるので刻んでオリーブオイルで炒めてパスタにいれて食べた。まあ、野菜だなあ、という味であった。つぼみ2個を5人で食べたのではなんともいえない。次のつぼみが1cmほどになっている。

台風の接近の影響でかなり蒸し暑くなっている。汗をだらだらたらしながら屋外の蘭のほとんどを家に取り込んだ。明日一日荒れ狂うらしい。

Cattraya?おまけの花茎はくっきりしてきた。Phal. pulcherrimaDor.Lctna. Peggy San ‘Tomomi’ に花芽を見つけた。

蒸し暑い中憑かれたようにパフィオのデータを打ち込んでいた。記述した種類数は30に達していた。まだまだお楽しみは続く。

6月19日(土)Epi.mariae開花

本日は家族サービスで水族館へ行くつもりで出たが、出遅れて渋滞にかかり、目的地の駐車場に入れてもらえず、気がつくと明石が近いではないか、ということで天文科学館を目指したが改装中だそうで、明幸園、うどん屋といういつものパターンになってしまった。道中「孔雀サボテン」の本を読む。月下美人に興味を持って100円で購入して読まずにおいていたのであった。読めば驚きである。月下美人は土に植えるサボテンだが、肥料と水を好む。6月に開花したあと、毎月のペースで10月ごろまで咲くというのだ。あの大きな花がほいほい咲くというのである。現に次のつぼみが出ている。

明幸園ではまあよほどの出物がないと手を出さないようにしよう、とおもいつつ、Phal. violaceaが893円!を見つけてしまい、これをつかんだ。

Phal. violacea ファレノプシス・ビオラセア

2004年6月19日明幸園893円

この二年間ずっと探していた。高温性であり、結構胡蝶蘭を枯らしてきた私としては株には申し訳ないが我が家に来ていただいたのであった。中心部がピンクで周辺が緑色のボルネオタイプというやつである(資料画像Phal. violacea)。咲きそうな大きさではある。来年開花予定。

この種の登録作業は5分で終わったのであるが、まだ登録していない蘭がけっこうあってやっていると眠くなってくる。作成した蘭事典のおかげでパラファレノプシスやらツニアなどの変な属を登録する場合も編集作業が楽になった。

素焼鉢2号、2.5号、3号をそれぞれ10個ずつ(315円、360円、415円)買った。ベラポンなどと呼んでいた椰子ガラチップは189円で4L入りが売られており、大粒と中粒をそれぞれ買った。このほかナメキール100g268円、チリ産ミズゴケ500g735円、オルニソガラムという正体不明の球根を50円で買った。しめて3420円のお買い物であった。

やっと登録作業が終わった。ねむい。

Epi.mariaeが開花である。開花までかかった日数は602日であった。

6月18日(金)

つぼみの在庫も5つほどあり、今月も2桁開花を達成しそうである。来月からぐっと花が減ってくるだろう。趣味部分のリソースを仕事がくいつつあり(仕事に趣味が溶け込んでいるわけだ(^^;)ランへの熱意が少々低下気味であった。購買意欲も地に落ちてランを探す気力もない。もう芋も植えてしまったし週末は何もすることがない。ぼーっとものを読んだり書いたりしよう。球根ほりがすこしのこっていたか。

エピデンドラム マリエのつぼみはバルブよりも大きい。「2ないし4花つく」といわれているが、フルフルの4花でつぼみの質量がバルブと葉全体を含めた株の60%を占めるという雰囲気である。そういう花にかけたような植物はかなり奇妙で見ごたえがある。こういう忠君著しい株は「天晴れじゃ、百石加増してとらす」という気分になる。「お恐れながらその儀はご容赦のほどを」といって頭を垂れるそのつぼみの謙虚さ。えらいなあ。

サイコプシス(オンシジウム)カリヒに新芽が見つかったようである。花茎にしか動きがなかったので物足りなかったのだが、そうやって新芽が伸びてくるとまた面白い。

記述を忘れていたのだが、Sc. Beaufort ‘Elizabeth’AM/AOSソフロレリオカトレア ビューフォート’エリザベス’につぼみが出ていてもうすぐ開花しそうである。これも結構かかった。最近は待ったものがほいほい咲いてくれるのでありがたい。こういう葉っぱが5cmに満たないちびカトレアは1鉢枯らしているうえ、めったに咲かないので気心が知れない。苦手な分野である。

Cirr. wendlandianum ‘Abe’が満開になった。かっちょいい花だがなかなか観賞できない。くさくて家に入れられないタイプである。

ラン品種辞典編纂を考えている。買ったランのラベルを見てEpi.mariaeとあるばあい、ネットでこれを調べると、これと同一種であるEnc.mariaeなどの情報は落ちてしまう。それでmariaeで調べるという手がある。属名などはころころかわるのでもう種名で辞典を作ってしまえ、という妙なことを考えた。しかしそうすると「(デンドロ・グラマトフィラム)スペシオサ」「(いろいろ)サンデリアナム」「(リカステ・カトレア・バーケリア)スキンネリ」「(C.Phal.Lc)シレリアナ」など繰り返し出てくる種名の記述は少々苦労しそうではある。まあいつになることやら。まずはたまりにたまった事務処理を片付けなければならないと勝手に思っている。

6月17日(木)リパリス・グリフィシイ開花、月下美人再開花

Liparis griffithiiリパリス・グリフィシイがこっそり開花していた。まったくの緑色である。光合成をするのであろうか。

月下美人は朝にはしおれ、本日はリビングで2つ目のつぼみが開花していた。まったくゴージャスな花である。一本の葉っぱ(茎か)を土に刺しておくと3年ほどで開花するのである。1年目の苗は200円、つぼみつきは3800円で売られている。香りは好き好きらしく、かみさんは反応しないが私には家中香っているように感じる。

村上園芸の出展予定を掲載しておいたら、それを見て近所に来ていることを知ったネット仲間がプリムリナムほか2株をゲットされたそうである。

庭を巡回していて思うのは最近花芽の発見が少ないということである。景気後退を感じるなあ。いろいろ調子よくすくすくと育っているようである。

発見がないといいつつ、そういえば本日B.nodosaに花芽を見つけていた。3日に1つは花芽を見つけないと景気が悪いように感じる。

人口属のデータを調べていたところ650属ほどあった。もちろんどんどん増えているのであろう。属の上にそれをくくる「枠」の存在を感じていたが、「カトレア類」「バンダ類」「アングレクム類」「オンシジウム類」「リカステ類」「ジゴペタラム類」「ビフレナリア類」などに相当するらしい英語がある。驚いたのは「カトレア類」と「オンシジウム類」の交配属名があるということである。本当にそんなものがあるならお目にかかってみたい。パフィオとフラグミの交配属名もあった(忘れた)。デンドロとの交配人口属はまだみつけていないが聞いたことがないし、多分ないのだろう。

グラウコ?の14代目の花が開花した。13代目はぼったりおちていた。13代目は5月21日からの開花だったので26日間の開花期間であった。

そういえば同僚のKさんからパフィオ・ディレナティをいただいた。またもらったのか?、というくらい増える。何でもKさんは村上園芸で「一風変わった」この花を買い、「朝になったら家族の誰かが食われていなくなっていそうだ」などと家族から酷評され、仕方なく私にくださった次第であった(^^;)。世間ではパフィオをそのように評価しているのか、と驚く。うちのディレナティ?はこの春空振りでもう今年は出ないのだろうとおもうのだが、なんだか株が成熟していまにも花芽が出そうな姿をしている。

6月16日(水)月下美人開花

家に帰るとゆりがわらわら咲いている昨今である。時折蛍が飛んでくる。今年はアジアティックとオリエンタルハイブリッドが混ざって咲いている。ふと月下美人のつぼみが垂れ下がっているあたりに目を向けるともう咲いていてぎょっとする。つぼみが二つあり、1つだけ開花している。なるほどなにやらすごい花だ。通勤のバスで寝ていたためねぼけていて感慨はもうひとつである。7号鉢に20cm近い巨大な白花が咲いている。ほかの葉(?)に小さなつぼみも見える。しょっちゅう咲く植物かもしれない。ファンが多い所以である。香りもよろしいが表現できない。ランにはないタイプだ。

パフィオ・グラウコ?は今にも落花しそうな13代から引継ぎ14代目が開花しつつある。この株にとっては一周年というのは単なる通過点だったのではなかろうかと思う。どこまで咲くのであろうか。プリムリナムとその変種の2株のご機嫌伺いをする。いいねえ、このパフィオは。こういうかわいいパフィオは実によろしい。

掲示板にランにはまったばかりの方からの書き込みがあった。初々しいねえ。これからが大変ですよ。

その方のHPにもあったフラグミペジウム・アンデアンファイヤーは最後の花が咲いた。渋く赤いフラグミである。フラグミといえばランの歴史最大級の発見ともいうべきフラグミ・コバチの話を読んだ。花径18cmというじゃないの。しかも赤い。そんなでかい袋花があるのだ。公的機関がとっとと種から増やして世界中にばらまいてほしいものである。もちろん取って逃げるやつらが後を絶たないという。クマガイソウもいまだによく盗まれているという。自然のものをとらずに増えたものをもらうか買うかするだけで猛烈な数がそろうのがランというものである。山に行かずに園芸店の見切りコーナーを巡回するだけでいいのだ。欲望で突き進むと後が悲惨である。200鉢を越えると身にしみてわかるなあ。

参照するランの情報というのは往々にして英語が多い。

Paphiopedilum primulinum M.W. Wood & P. Taylor 1973

This species is found in a small area in the northern side of the island of Sumatra at elevations as a cool to warm growing, medium sized, multi-flowered terrestrial with clear green leaves that blooms on an erect, green inflorescence that has several flowers that open in succession from the lowest out through the summer months. It grows in hums on limestone hills from near sea level to about 1000m altitude.(抜粋を固めたもの)

パフィオ・プリムリナム(ウッドさんとテイラーさんが1973年に記述)

スマトラ島の北部の狭い地域に自生する中高温性、中型、多花性地性種で、緑色の葉をもつ。花は緑の花茎に夏の間下から順次開花する。海岸近くから高度1000mくらいの湿った石灰岩質の丘に生える。

4000種の情報を収集しているが、これを日本語に訳すのは大変な作業だろう。しかし記述にはある一定のパターンがあり、簡潔明瞭である。そこで思いついたのは、よく使われる用語を日本語に検索置換で置き換えてしまうのである。4000種についてその大半を日本語に置き換えてしまうことが簡単にできる(ファイルは10MBもある)そのモザイク状の日本語をみれば大体言いたいことがわかるので、それを元に種について記述すると作業が楽になるだろう。あくまで思いつきであって、著作権にも留意せねばならず、そんな大儀なことはようせん。手製の種名辞典を作り始めたがホームページの更新もままならないので到底進まないのであった。種の情報を記述したページがまれであるためやる意味はあるのだろうが、そうそうできることではない。

6月15日(火)

梅雨とはおもえぬよい天気が続く。しかし最低気温は10度だった。ちょくちょく10度を切ることもあるようである。

長期間咲くパフィオについてネット調べていたのであるが、記述が少ない。「ほっておけば1年くらい咲く」などという記述を見たくらいである。「プリムリナムは2ヶ月程度」などがあった。パフィオ好きは長く咲かせておきたくはないのではないかと推察した。だとすると途中で切ってしまうのだろうか。多くのサイトは奥ゆかしいのかあまり咲いた株の自慢をしないようだ。蘭屋さんのホームページももっと熱く蘭について語っていただきたいと思うのである。その記述が頭にこびりついて蘭を選ぶときの大きな一押しになる場合が多い。ぐっと来るのは「ブルーベリージャムをかけたイングリッシュマフィンの香り。それも軽くあぶった奴」という表現などで、こういうのをみると是非株を買って咲いてもらって匂いを嗅ぎたいと思う(ついでにそのイングリッシュマフィンとやらも食べてみたい(^^;)
 村上園芸の人にスタンホペアを勧められたときに聞いた話だが、「鉢の下から蕾が出ますわねえ。でかいんですよ。どうやってこんな大きなものが鉢から、という奇妙な状態になるわけです。うちの店にお客様の咲かせた花展示コーナーがありましてね、そこにそのつぼみを展示していたら、咲いてもいないのに2位になっていました。これまで咲かずに2位にまでなった株はこのスタンホペアぐらいですねえ」。面白い話である。こっちも負けずに「こいつのスゴイ香りでやってきた蜂が気絶して落ちるときに花粉をいただくという構造になっているそうですよ」。
 趣味の園芸を図書館でぱらぱらめくっていたらS社の香水で「アングレカムの香り」なるものが発売されるそうである。写真はアングレカム・セスキペダレだった。ダーウィンが「蜜の溜まった距がこれほど長い(35cm)のは、これを吸える昆虫がいるからだ」という予言をした、という記述が紹介されていた。それが香水とどう関係するかまではよんでいなかった。こういうかいてあるものを見ると無性にアングレカム・セスキペダレが欲しくなるのである。とにかくカッチョイイ姿をした蘭である。だが、やはりあまりにも大きいのでディディエリかレオニスで満足しよう。

送ったフウランが開花したというお便りをいただいた。え、こんなにきれいに咲くの?という写真が添付されていた。昨年花3つついた株が、今年は2花茎に9個くらい花をつけていた。すげー、と眺めていたわけである。こりゃ富貴蘭にはまる人がいるわけである。

6月14日(月)Paph. glaucophyllum?花期一周年、Vuyl. Edna ‘Stamperland’開花

本当に達成するとは思わなかったが、Paph. glaucophyllumは花13輪を咲きついで本日花期一周年に到達した。大変驚いている。途中10日間ほどつぼみだけだった時期はあったようだが、ほとんど途切れず開花していた。それにしてもすごい。なんというすばらしい植物であろうか。あのような味のある花をいつまでも楽しませてくれるのである。花と生産者に感謝したい。

売られているときはわずか780円だった。名札もない。2株あった。花茎の先端を見て「これがうわさの咲き続けるタイプか」と手が出た。ガラガラヘビの尻尾みたいになっているのである。通常開花しているパフィオのその部分は「これから何も出そうもない」常態であるのが普通なのだが、「咲き続けるタイプ」は違うのである。

買って帰った株は今日まで咲きつづけ、売れ残ったほうは2ヶ月程で花が終わり、見切り品で100円まで落ちたため(三田にパフィオ好きはいないのか)、こりゃ捨てられるんじゃないかと心配して購入した。その後新芽が大きく育ってからもらわれていったのであった。

いろいろ調べるうち、この手のパフィオが「周年開花」というのはパフィオ好きには常識らしいということがわかってきた。ボタニカによれば「20輪を1ないし2輪ずつ開花。初心者にお勧め」とある。20輪咲いてもらうためには1年半はかかる。目標21輪、などとたくらむと冬になってしまう。

このパフィオの影響で同じく咲き続けるプリムリナム2株も買ってしまった。それにしてもこのようなありがたい咲きまくりパフィオは流通量が少ないように思われる。あっても高い。土曜日に行った村上園芸でもこのタイプの開花株は3株だった。大きすぎてあきらめたプリムチャイルドも花がたくさん出そうだったので未練がある。プリムチャイルドは親のロスチャイルディアナムよりもずいぶん小ぶりになってしまうようなことが書いてあったが、見たものは親なみに大きかった。それにしてもプリムリナムはいい。色といいつやといいつるつるつで実にかわいい。女性に人気があるというのもわかる。

Vuyl. Edna ‘Stamperland’ FCC/RHS, FCC/AOSが開花した。きれいな赤い花である。新芽も大きくなっているのでまた秋に開花してくれるだろう。

Lc. Love Knot 'Sato'の植え替えを行った。植え替えてからもう3年が経過していたのだった。鉢に指が入る。バックバルブの小さいやつをとって同じサイズの3号素焼鉢にミズゴケ+杉皮で植えつけた。

本日は月下美人運搬作戦をやっていた。でかいつぼみがぶら下がっていてこれを家にもって帰る作戦である。つぼみが落ちたら2年間待ったのが3年になってしまうかもしれない。家に着いてみるとなんとかついていた。

パソコンは昨日OSの再インストールをしたところさくさく動いている。パソコンがどろーんと遅くなる現象のためたまりにたまった更新処理があるが、本日も記述量が多くて手が回らない。だんだんものぐさなページになってきたように思う。

パソコンが猛烈に速く感じる。画面が切り替わったのに気がつかないようなことすらある。音楽をかけつつ、ワード、エクセル、IEのファイルを多く展開してすごい速度で使える。こりゃ忙しいなあ。たまには再インストールか。

6月13日(日)

撮影やら、庭掃除やら、植え替えやら、鉢洗いやらの作業をせっせとこなしていた。

植え替えで発生した多量の古素焼鉢を磨いた。エメリペーパー(耐水研磨紙:耐水油紙にSiC粒子をまぶして固めたもの)でもって鉢を洗いながら磨くと面白いほど汚れが落ちる。よく水ですすいで天日に干した。鉢を再利用する場合、蘭屋さんでは炉で焼くそうである。ウイルスだの菌だのは有機物だから400度以上では焦げる。それでは鉢をよく乾かしたあとで(生乾きだと水蒸気爆発する恐れがある)コンロの弱火で焼く実験をしてみようなどと考えている。危ないので人には勧めないが。

購入した蘭は庭の棚にあっさり収まった。冬が怖いのではある。

あのコンカラーとベラチュラムの交配種に未練があって、「そういえばサツマイモの苗を買い忘れた」などといってまた蘭展を覗こうと考えたのであるが、さすがにおもいとどまった。

近所で芋の苗を20940円で買い、まだ球根が植わっている領域を掘り返して畑にして芋を植えた。

パソコンはフォーマットしかないようである。たまにはきれいさっぱりCドライブを空にして入れなおそう。2時間少々で再インストールを完了した。あらかじめふるいHDDで予行演習をしていたのでスムーズに作業ができた。どろーんと遅くなるトラブルも今のところ起きていない。このまま正常に動作してくれればありがたいのであるが。

夜からOSの再インストールにかかった。ドライバ、ソフト、設定などで2時間ほどかかった。

6月12日(土)村上園芸夏の陣

やっとこさ村上園芸の蘭展を見物に行ける。I氏と打ち合わせて午後3時スタートとなった。

昨日開花したLc. Candy Taft Taffy’x C. walkeriana var. albaが大変きれいである。香りもしてきた。色形など結構なカトレアである。

Cirr. wendlandianum ‘Abe’は色姿など派手で、今回は花茎8本という盛大さだ。開花している花をしらべる。長く延びた部分はガクヘンであるが、引っ付いているように見える。合着しているかどうかひっぱってみると、離れていた。香りは魚を腐らせて乾燥させ干からびさせたような、胸の悪くなるような臭いである。

Ornithophora radicanseに花芽が多数上がってきた。つぼみが見分けられる。ぱっと見は草ボーボーの鉢にぺんぺん草が咲いているという風情である。

うげ、Bc. Humming Angelのつぼみを支える花茎が2本とも一部かじりとられていた。こんなんでまっとうに咲くのであろうか。セキュリティが甘かったと反省している。このままつぼみが落ちると1年の世話がパーになる。つぼみが出るとセキュリティの厳しい場所に移していたのが今回は遅れてしまった。

パソコンメンテナンスの続きをやった。朝からさらに別のパッチをダウンロードしてあてたが、これでウインドウズが起動しなくなってしまった。Safeモードも「前回正常起動時の設定」での起動も受け付けてくれなかった。CDから起動し、修復セットアップをして、さらにパッチを当てなおして修復した。IEでトップページの画像が表示されない不具合などほかにいろいろ出てきた。なにやら泥沼にはまっているように思う。なんだかマザーボードの設定でしくじっているような気がしてきた。パソコンをあけてくさそうなCPU周波数設定を「133」から「100」にしてみる。さくさく動いているが、このままおちついてくれるであろうか。

パソコンいじりをするうちにI氏が遠路はるばる迎えに来てくださった。コーヒーを飲みながらひとくさり我が家の開花株の自慢を聞いてもらい、トレイを手に出かける。

神戸の北、六甲山をトンネルでぶち抜いたところに箕谷という場所がある。周辺は神戸のベットタウンになっていて、大型量販店が立ち並んでおり、一角に目指すホームセンター「DAIKI」があった。最近社名変更で「DIK」は「DAIKI」に変わったそうである。あの耳に残っているテーマソング「ディー、アイ、ケー、ディック♪」はなくなってしまうのであろうか。まあどうでもいいことだが。

いつもの蘭屋氏の顔を見てほっとする。聞けばこのホームページを見て京都から来てくださった方がおられるという。いやあ、どうもどうもどうも。ご苦労様です。

相変わらず大きな店構えだが、蘭展は入り口付近にどーんと展開していた。すごい数のパフィオである。これをみただけで頭に血が上ってしまった。コンカラーとベラチュラムを掛け合わせた花にしびれた。そういうものを狙っていたのであるが、実物を見るとうっとりものの魅力であった。しかし値段が高いためとりあえず見送る。順次長期に開花するプリムリナムがあるのに目をつけた。

一通り、日本の蘭のコーナーなども丹念に見て回った。3つの大きなテーブルに分かれて展示されており、それぞれにたっぷり時間をかけて安いもの、面白いもの、珍しいもの、香りのよさそうなもの、きれいなものを見つけて回る。お値段はすこし高めにシフトしたように思う。春と違い開花株は少なくなる。お得な開花株が減ったためだろうか。また、このお店の安いものはあらかた手を出してしまったという事情がある。また、このところどーんと5株、13株ともらってしまったためかなり満足していた。買い物の滑り出しは快調とは言いがたかった。

連続開花の種を探す中で、長々と咲いてくれそうな株を手に取った。ロスチャイルディアナム×プリムリナムという交配種だった。花もでかいが図体もでかい。確かにつぼみがどんどん出そうである。こんな大きなものが長々と咲いたらすごいであろう。大きすぎてあきらめざるを得なかった。

デンファレ「村上」 500円 

その中で名無しのデンファレ500円が目を引いた。つぼみぼこぼこの花茎、新芽の大きなやつが2本、葉がしっかりしていてこの時期にこれほど体力のありそうなデンファレはよほど生育環境がよくないとこうはならない。いろいろなデンファレを持っているが、つぼみのつき方がおもしろいので手が出た。

う、レストレピアがある。花がいくつか見える。値札がついていないのであとで交渉しよう。

探していたツニアがあった。少々高い株だ。安いのはないだろうか。かなり探すとそれらしいものが出てきた。夏の蘭なのでめったに見かけない属である。

奄美のフウラン 500

奄美のフウラン500円。これもつかんだ。少々大きいだけでフウランはフウランだ。

Paraphalaenopsis laycochii パラファレノプシス・レイコッキー

パラファレノプシスを薦められた。花がファレノプシスみたいなのだけれど、葉は棒みたいである。変な属には弱い。

ところで明日で我が家のPaph.グラウコフィラム?は花期365日となる。それゆえ連続開花パフィオに関心が集まる。有名なprimulinumがみえるが少々値が張る。でも見事なつやつや黄色にしぶい茶色の2株を結局買ってしまった。

Paphiopedilum primulinum M.W. Wood & P. Taylor 1973 パフィオ・プリムリナム

なんというかわいらしい花で、つやつやした美しい黄色であろうか。これがいつまで咲いてくれるのであろう。

Paph. primulinum var. purprascens パフィオ・プリムリナム 変種・プルプラセンス

こちらのプリムリナムは変種でちょっとしぶい色をしている。普通種の方が美しくてかわいいので女性に人気があって値段も高いという変な現象がみられる。

Thunia marshalliana Rchb. f. 1877 ツニア・マーシャリアナ

ちょっと見かけない夏の蘭である。冬場棒のようになったバルブを新聞紙につつんで保存するようなことを育て方の本で読んだ。その本に載っている蘭は全部育ててみよう、などと思って3年、これで全部揃ったのだった。

Miltonia spectabilis var moreliana Henfry 1837 ミルトニア・スペクタビリス変種モレリアナ

夏の蘭としては有名な種である。えらく持ち上げている記述を本で見て昨年から欲しいと思っていたのだった。

Maxillaria luteo-alba Lindl. 1846 マキシラリア・ルテオ-アルバ

ルテオのアルバではなく、ハイフンを入れてルテオ-アルバという名前なのである。マキシラリアでは花が大きい部類に入る。姿がバルボフィラムみたいで面白かったため手が出た。

Restrepia brachypus Rchb. f. 1886(←striata)レストレピア・ブラキパス

ストリアタで売られていたが、データベースではブラキパスらしい。ついにあこがれのレストレピアを手に入れたのであった。あの姿がたまらない。「禁煙してても吸いたいタバコおばけ」を私に連想させる素晴らしくユーモラスでかわいい花なのである。ハート型の葉がまたかわいい。

Rhyncholaelia digbyana [Lindley]Schlecter 1918 リンコレリア・ディグビアナ

前々回グラウカの小さな株を手に入れていた。今回とうとうディグビアナを手に入れてしまった。香りがよかった。めったに手に入らないような種である。

なんのかんので8500円という巨額の買い物になってしまった。有名どころの立派な株ばかりである。「おかしい、そんな値段でこれらそうそうたる原種を購入できるはずはない」と思われる人もおられるかもしれない。ふふふ、まあ行ってみるんですな。明日は最終日である。次は10月末まで近畿には来ない。

ちなみに今後の村上園芸のツアー日程を取材してきた。

616日から20日:香川丸亀

623日から27日:愛媛EX重信

78日から11日:広島EX

715日から19日:愛媛EX新浜

722日から25日:岡山(判読不能)

811日から15日:愛媛EX美沢

818日から22日:広島五日市

825日から29日:香川丸亀

98日から12日:岡山西大寺

916日から20日:愛媛宇和島北

925日から27日:愛媛ナーサリー朝生田

107日から11日:広島EX

1014日から18日:香川One川島

1021日から25日:愛媛喜田村

1030日から113日:兵庫神戸北町

116日から1110日:愛媛EX重信

1127日から121日:広島川内

128日から12日:兵庫宝塚

1215日から19日:愛媛EX新居浜

1222日から26日:愛媛ナーサリー朝生田

となっている。日付が多少変動する可能性があるため、DAIKIのチラシの右隅下を注意して欲しい。次回は1030日、さらに128日である。

6月11日(金)Lc. Candy Taft ‘Taffy’x C. walkeriana var. alba開花

大雨になるそうである。ほぼ全部出したままだ。強風がこなければよいがと思っていたが、さして強くもならなかった。結局出したままだった。

台風接近のさなかLc. Candy Taft Taffy’x C. walkeriana var. albaが開花した。こんなにきれいな花だったかなあ、というよい花が咲いた。買ったときは香りに参ったのである。これから香りが楽しみではある。昨年の75日購入なので開花まで一年かからなかった。

蘭の名前調べは、ころころかわる属名がじゃまをしてはかどらないことがある。ブラサボラ・グラウカを調べたくても、本にはリンコレリアで載っていてたどりつきにくい。いっそ「コクレアタム」「ノドサ」「スキンネリ」「スペシオサム」「アロマティカ」など、種名で探せるとありがたい、などとおもった。代表的な原種を蘭事典に記述してみたい。しかしパソコンの調子がおかしいので躊躇している。

フウランの値段をまちがえて記載していたのを訂正した。フウランにはどのような品種があるのか気になって調べてみた。あまりにも多いので適当に選んで並べてみた。まじめに読まないように。

青海(湾曲葉)、聖代(豆葉青根)、朝日殿(縞)、金楼閣(黄虎上柄:広葉と細葉があるそうな)、紅雀(赤花)、獅子王錦(萌黄縞上柄:リチャード一世?)、樹海(豆葉青根:いきだおれそう(^^;)、 轡虫(剣葉:よめんで(^^;) 、金星(黄虎天咲上柄:ビーナス?黄色いしましま?)、緋燕(大輪赤花:貧しい人のところに銅像からはがした宝石を運ぶという(^^;) 、兜丸(豆葉青根)、石菖(青根)、雪山(白虎上柄)、西出都(覆輪)、春及殿(奇花)、紅簾(土佐産赤花)、阿波針紅(細葉天咲桃花)、星車(六弁花)、御城覆葉(白覆輪)、青光墨(斑縞)、天恵覆輪(黄覆輪)、千羽鶴(徳島産豆葉)ここまで1万円クラス。ここからほぼ2万円クラス。土佐真紅(赤花)、胡蝶の舞(奇花)、紅赫殿(赤花)、淡海(豆葉)、霊峰(ルビー根:「そぉね誕生石ならルビィなの」てのをおもいだす)、西出都(覆輪)、大渡紅(土佐産赤花)、羅因の光(縞上柄)、紅牡丹(紅墨芸)、紫式部(薄赤色青根:いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。書き出しを覚えておくと学があるように見えるぞ:4万円)、緑宝(豆葉青根)、紀州緑風(緑花:5万!?)、南国の舞(奇花:7万円)讃岐甲龍(奇花)、小野小町(奇花:「花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」てか) 、虹河(アマミ産虎ルビー根:16万円)、富士錦(白黄縞:15万円)玉錦(チャボ性覆輪:8万円)、金牡丹(黄曙ルビー根:20万円)、天晃殿(縞:20万円) :この先どこまであるかエクセルで集めてみようなどと思ったりしたがネット上にあったのでやめた。

登録制になっているらしい。その品種全部買い集めるといくらになるんでしょう。これってトリビアになりますかねえ?調べてみると1162種だか登録されているという。あまりの数におどろく。最高峰の「羆」という品種は1000万円をくだらないというが、ぱっと見は日焼けしたフウランである。おぢ様たちの趣味はよくわからない。なぜメリクロンでばかすか増やさないのであろうか。そんなことをしてもうまみがないからだろう。

夜中サボってたまっていたWindowsのアップデートをしていた。パソコンが突如遅くなってしまう不具合を解消するのが目的であった。モデムで12MBにもなるサービスパックやらパッチをダウンロードをしてインストールする。ダウンロードは問題なかったが、インストールする段になってまたしてもパソコンがどろーんとなってしまった。散々待って何とかインストールを行い、様子見である。

6月10日(木)Cirr. wendlandianum‘Abe’開花

Cirr. wendlandianum ‘Abe’が開花した。花茎8本という盛大な開花の始まりであった。ムギランは早々におわってしまった。

マスデバリアローズマリーは終了である。Lc.SpecialLadyも終了。

Lc. Candy Taft Taffy’x C. walkeriana var. albaは明日開花らしい。

Lc. Aloha Case ‘#32’× C. intermedia var. delicateにつぼみが出た。Sc. Beaufort ‘Elizabeth’AM/AOSはつぼみ1つのようである。Bc. Humming Angelはつぼみ2つだ。

Den.カピチュリフロラムの葉がおかしい。いわゆるウイルスっぽい葉である。最近はこういう葉を見ると根をやられているため障害が出たのだろうと思うようになってきた。植え替えてまっとうに生育するときれいな葉が出てくるからである。ウイルスなら葉はいつまでもおかしいか、悪化するように思える。早速ひっぺがしてみる。根の回りはわるく、においがよくない。株に比べ3号鉢は2階級大きいように思えた。小枝のようなぽきぽき折れる見たこともないコンポストがミズゴケに混ぜてある。丁寧にコケを除くとえらく小さな株になった。これを2号素焼鉢にうえつける。鉢穴をベラポンでふさぎ、ミズゴケ+杉皮で植えつけた。

昨日も書いたが、植えつけは私には育て主が行う最も重要な処置だと思える。この作業の良否が株の生育に強く影響すると考えている。適切な大きさと材質の鉢、コンポストを選ぶ必要がある。このためには資材の調達が結構大事だ。鉢の大きさもいろいろ取り揃えねばならず、コンポストにも幅が欲しい。安くこれらを提供してくれる店は極めて少ない。この辺りがやってみたい人には障壁になっているように思われる。一念発起して買った蘭が適切な植え付けを行わないばかりに茶色く枯れてゆくという経験がある。2000円出して買った苗の新芽がやられたのだった。バルブ一本から復活したあの植え替えが今思うと転換点だったのかもしれない。

相互リンクの申し込みをいただいたのであるが、先方の園芸関係のご商売に蘭がまったく関係なかったためこちらからのリンクは張れなかった。こだわりがあるわけではないが、節操のないリンクというのも大変違和感があるのでお断りを申し上げたしだいである。素焼鉢、ミズゴケ、バーク、バスケット、ヘゴ板、コルク板などを扱ってくださればいいのであるが、その予定もないそうである。

時をおなじくして「出会い系サイト」なるものの掲示板への書き込みがあり、これもまあちょっとちがうんじゃない、と削除しようと思って管理人パスワードを血眼になって探したのであるがいまだに見出せずにいる。まったく脇の甘い掲示板である。

 

6月9日(水)

いつから日刊になったのか知らないが、更新が日付をまたぐ場合もある。勤め人ゆえにしょうがないことではある。夜中蘭を見物しに庭をうろつきまわるのではあるが、隣家の入浴時間にぶつかることがあり、わが庭とはいえ行動を制限されるのであった。葉の間を覗く嗜好はあっても人様の入浴を覘く趣味はない。

気温が低くて少々風邪を引いてしまった。いくつかのデンドロで節から芽がでてきたものがある。高芽か花芽かまだ判然としない。そういえば成長の早かったDen「岩国」はもう止め葉がでていた。もうあがりか、もう一勝負しろ、などと思う。Den.シルシフロラムは新芽が5つばかりでている。Den.クリソトキサムに新芽がでていた。デンファレで芽が出ていないのはあの極赤Den. Burana Charmingだけである。デンファレは芽がでないことには勝負にならない。

蘭をやってみたい人はたくさんいるだろうが、2点において種敷居が高いのではないかと思われる。著者は「遮光」「植え付け」で困難を感じた。いまでも「遮光」でしくじって葉を焼き、「植え付け」で株を弱らせている。蘭にはまった当初、植えつけは文献などで知識としてはあったが、実物を見ないことにはわからない点が多かった。カトレアに最適な植え付け、と思えるものを東京ドーム蘭展探した。そこでこれはと思うプロが素焼鉢に仕立てたカトレアの鉢を買ってきてよく見た。鉢穴をひろげ、鉢かけをいれてあった。ミズゴケのつめ具合、肥料の置き位置などを調べた。園芸店で買ってくる開花株(プラポットにぶかぶかのミズゴケ)の植え付けとは明らかに異なっているのである。これを参考に仕立てを工夫したが、スタイルが固まるまで2年を要し、今日でもうっかりすると「うっかり2年以上経ってコケがくさって株が弱る」という失敗をしている。蘭をやりたいと思う人は「最適化された植え付けの見本」にかつての私のように飢えているのではないだろうか。そこで思ったのは「スターターキット」である。「素焼鉢」「ミズゴケ」「はちかけ」「遮光ネット」「肥料」などのアイテムをセットにし、最適な植え付けをした株をセットにして売り出せば始めたい人には助かるのではないだろうか。本で読んでひとつひとつそろえるのは案外大変である。特に素焼鉢などは実は入手が困難であるし、駄温鉢と間違えてしまうような事を聞く。見積もると、3号素焼鉢が2個で100円、遮光ネットが100円、ミズゴケを3鉢分つけて100円くらいか、肥料は小分けして50円くらい、送料500円、株がまあ300円程度のカトレアをつけると、1150円というところか。吊り下げ具もつけよう。これにまあマニュアルが必要だ。これは作るのが結構大変だろうが紙で書いてあるものは何かと安心ではある。原価で1500円くらいになってしまい、商売としては少々しんどいかもしれない。しかし蘭用具は手に入れる機会がまれという地域もあろうから蘭屋さんが3000円と値段をつけても売れるかもしれない。新規需要の掘り起こしのためこういう商品を手がけていただきたいものである。まあ、これから始める人は「遮光」「植え付け」等そのあたりに気をつけてください、という程度の話である。

一般的には、著者のように活字中毒者ばかりではないから、本やネットを読んで簡単に得られる知識について質問をされることも多々ある。HPにも記述しているが、案外読まれていない、と感じる。字が多すぎるのかもしれない。表現がたりない、ことも多々ある。

図、写真、ビデオ、音声で伝わらない知識、技能は確実に存在する。たとえば、「カトレアに詰め込むミズゴケの固さは人差し指に1kg9.8N/cm2)の力をかけて5mmへこむ、という感覚だ」などはこのように大げさに書くことで真剣に考えてみたくなるはずだ(^^;)。「深さ10mmに設定したウオータースペースにいっぱいに水を入れ、5秒程度で抜けるようにミズゴケをつめる」などと本当かうそかはともかく、検証可能な記述である。実際はそういうふうに設定したいと思ってやっているのだ。「技能」を「技術」にしたいわけである。馬鹿なことを書けばあとで笑って楽しめる、というのもある(^^;)。なにやら本日の記述はいつもの「自分と蘭のため」から逸脱して「世間の役に立つ何か」を志しているようなところに無理があるなあ、などと思った。

昨日のカラスは1羽は飛べるようになり木に上がっていた。たどたどしいはばたきを下から見上げていると親鳥がまたしきりと葉を落としてぎゃーぎゃー鳴く。よほど嫌われたらしい。とろそうなもう一羽は発見できなかった。近隣にいる黒いにゃんこに食われたのであろうか。巣離れも大変である。

6月8日(火)明日から村上園芸蘭展

村上園芸からの魅惑の招待状が届いた。「小林」宛で、鉛筆で訂正してある(^^;)。別に届けばなんだっていい。一例を紹介すると「シンビジウム・マディダムつぼみつき良香、下垂性1000円から」「ブラッシア・ベルコサつぼみつき800円から」「フーラン朱天王100円、白雲1000円、金楼閣800円から」バルボ・マコローサ(?)つぼみつき1000円」なにやらしらんもんばっかりでそそられる。

この時期のことだからお勧めの「エピデンドラム・コクレアタム」はじめとする魅惑のエピデンドラム群が出品されると予想している。パフィオの開花株もすばらしい。

このお店のすごいところは、小さなポットでえらく活きがいい、すぐにでも咲く、超安値の蘭がばんばんみつかることである。ここで買う蘭はすべて即戦力になり、そりゃもう咲きまくるのである(^^;)。しかも現場でささやかれる衝撃の値段。行って2時間はねばって欲しい。棚に余裕はないのだが、ここで買わずにどこで買う、これぞというものはとにかく買う。

話は変わるが、あこがれのバルボ・エキノラビウムはそろそろ開花期らしいが、猛烈にくさいとのことだ。写真を見てもわかるようにハエがたかっているのである(くさい関係のまさにスクープだねえ(^^;)。生ごみの腐った臭いだそうだ。花は素晴らしいんだがなあ。

関係ない話だが、本日は地上を飛べないカラスが歩いていたのを観察した。えらくカラスが騒がしいと思ったら、地面をのたのた歩いているやつが二羽いて、近づくと頭上を低空で飛ぶやつが2羽ぎゃーぎゃー騒いでいた。まだ飛べない雛が巣から落ちたらしい。かなり大きかったから「ええトシして親元でぶらぶらしとるパラサイトカラスちゃうんか、ケータイやりすぎで働けんようになってしもうたか」と思ったりもした。近寄って観察していると、親らしい二羽は身をよじらんばかりに鳴き交わし、なぜか止まった木の葉っぱをちぎっては落としちぎっては落としを繰り返すのだった。「親御さんたちの心中やいかばかりかと察する」ものの「なぜ鳴くの」は理解できたが「なぜ葉っぱ」というなぞが増えた。地上の一羽が安全地帯でくつろいでいたので車道の真ん中でぼーとしていたもう一羽をそこに誘導してみた。1mまで寄るとよたよた離れてゆく。さらにつめよる。こちらにがんをつけつつもさらに進む。高低差30cmほどの斜面にくるとこれが怖くて降りられないらしい。結構大きな鳥なんだがなあ、とあきれる。しょうがなく追い落とし、30mを誘導して兄弟とのご対面を果たした。巣はどうせ高いところにあるのだろうからどうしようもない。ほっておいた。頭がいい動物らしいが、親は周りを飛ぶだけで無策であった。

6月7日(月)ウチョウラン開花

ウチョウランとの付き合いは今年で3年になる。小さな株だが、長く楽しめる。小さかった2株めが今年は大きくなっている。

パフィオ・デパールが終了していた。大変結構なパフィオだった。通常2花のところを3花咲いてくれた。来年に向けて芽が3つ大きくなりつつあり、ひょっとすると花茎3つということがありうる。顔つきに徳のある心やすらぐパフィオであった。

バンダ・サンサイブルーが終了した。次のバンダ・ウィラットは7月開花を期待している。

「あんたいつから咲いてんの」というすごい鉢がいくつかある。パフィオ・グラウコフィラム?12ヶ月を筆頭に、エピデンドラム「花工場」7ヶ月、Enc. chocreatum4ヶ月、Phal. Amanogawa x Grand City ‘Venus’4ヶ月などである。このほど6ヶ月間咲いていたCym. Line Stone ‘Cute’が終了した。そんなに長く咲かせていると弱る、などというが、どうも来年は作落ち気味だった今年を上回って花茎4本立ちが期待できそうである。胡蝶蘭はまあ長く花をつけておくと弱って冬場ころりと逝ってしまうような気もするが、少々室内で花が咲いて5ヶ月経っても弱るどころか新芽が出て、葉を茂らせてくるような猛者も多い。デンファレにはそういう強力な株が多いようだ。株が弱るから花を切る、というのではなくて、「バシッと決めたいいい花をつけたい場合は、来年のことを考えて日光が稼げる時期に稼げ」ぐらいの意味なのだろう。そんなに花をつけなくてもいい、咲けば御の字と思っている分には花が終わるまで付き合っても大丈夫だと思う。私はどばーっと花をつけた株よりも、数輪でいいからきりりとした花を見せて欲しいと思う。たくさん咲いてもネットで紹介できる容量の写真にはうまく納まらない。株全体を撮って細部もくっきり、と思えば写真の容量は大きくなる。アップでごまかせばらくだ。

6月6日(日)ムギラン開花

やっと6月の初日が出た、というムギランの開花であるが、猛烈に小さくて鑑賞困難な花であった。1mm少々という大きさである。しかも花茎1本。

Den. Saigyoku Queen × Sailor Boy ‘Pinky’のバルブにぼこぼこと芽が出ている。「高芽の集団」というコワイものにみえるが、ひょっとしてこのところ連夜の最低気温13度にあたって花芽が着いた可能性もある。固形肥料をとりのけてリン・カリ肥料をぶちかましておいた。このあいだいただいたDen. Spring Poesy ‘Mon ami’ にもそういう芽がある。高芽だらけになったらどうしたものであろうか。

トップページの在庫がたまりすぎて花がしおれそうになり、交換頻度が高くなっている。

6月5日(土)水遣り3回

日差しの強烈な一日で、1618分現在強烈な西日にあぶられながら更新作業を行っている。蘭の棚は朝6時ごろから16時までみっちり10時間ほど日光があたっていたことになろうか。よく「7時間は欲しい」という。かつて団地で育てていたころは午後1時から6時の間の5時間だったが、デンファレや胡蝶蘭など苗からちゃんと咲いた。長時間当てるに越したことはないが、当てなくてもそれなりに咲いてくれる種はある。

この時期野菜の苗などは葉が十分にないため大半の日光を取りこぼすが、蘭の棚は葉で鬱蒼としているため相当稼いだのではないだろうか。蘭の葉は2年から6年使うものがあるから、新芽の出る季節で葉が小さくても古い葉がよく稼いでいる。稼げばその分株がしっかりしていい花が咲くと考えている。

ブラサボラ・ノドサの葉の出た順番を見ていたら、11代が鉢に同居していることがわかった。半年に1代増える。このブラサボラはざっと6年葉を使っているように思える。

日差しも強いが気温も高くなった。まだ梅雨入りしていないようで、作成した芋畑もからからである。すかしゆりもさして咲かないうちにオリエンタルハイブリッドのゆりが咲き始めた。初回液肥を与えた後あまり暑いので水遣りも葉水とおもって2回ほど与えた。昨年と違い、今年は水遣りの回数が多そうである。

出かけてあちこち回ったが、買ったものは肥料198円だけだった。700gもある油粕+魚の骨+海草の固形肥料である。食べ物に比べれば安いものだ。油粕系の肥料は「洋蘭用」と書いていなければたいていNPK5:4:1の比である。肥料100g中に植物に摂りこめうる窒素、リン、カリが5g、4g、1gという意味かと思う。元素換算でN,P,Kなのか、化合物換算でNO3PO4Kなのかわからない。気にしても特に選択の余地が少なく、ただ感覚的に成長中の株にはこの時期はNが必要と考えて発酵油粕の固形肥料をえらぶ。8月からはきっぱりとやめてPK液肥に切り替える。難しいことを考える余地はあまりない。

葉が一枚もなくなってもうだめだと思われたPhal. schillerianaをベラポンで植え替えて半月ほどになる。昨夜小さな葉が出ているのを見出した。ほとんど根しかないあの状態から復活できるとはすごい植物である。実にありがたいことだ。

6月4日(金)村上園芸蘭展

家に帰ってまず折り込み広告を手に取った。そろそろ出るころだとDiKのチラシを目ざとく見つけ、勝手知ったるチラシの片隅をみると求める情報があった。村上園芸の蘭展は69日(水)〜13日(日)DiK神戸北町店で開催されるという情報をつかんだ。いよいよである。できるだけ変な蘭、香りのよい蘭、お得な蘭、真夏に強い蘭などを見つけて格安で購入したいものである。武州へ出向しておられる蘭友のI氏は参戦できるのであろうか?I氏がいると粘りがでる。一人で行くとどうしても淡白になってしまい、展示台の下にはいつくばって株を探すような気合が出てこないのであった。ご出馬を期待したい。行くとすれば12日(土)であろうか。

ネットをちょろちょろ見ていると本ホームページの2.5倍の頻度で蘭が開花しているページが存在する。月間開花数20をコンスタントに超えているのである。3日に2鉢咲くのである。上には上がある。しかしこのページがそれだけの数の開花数を記述することになると処理が追いつかなくなる。現在でも相当忙しいのに、2.5倍も咲いたらとてもついてゆけない。実際開花件数は今の半分ぐらいがちょうどいいのではないかと考えている。100株あれば十分に楽しめる。

例の青い花を見ていたら「その件聞いていますよ」と声をかけられた。管理の担当者にお話を通してくださったらしい。「ははぁ、恐悦至極に存じ奉ります」と挨拶を申し上げた。どうやら「当確」らしい。これは大変なことになった。まあ、世のため人のため、蘭のためだ。花はあと10日ほどでしおれるだろう。本日は風邪を引いたり、作業中台から落ちたりとさんざんで、この一ヶ月いろいろ大変だったけれど蘭運だけはよかったなあ。かの4株は我が家の蘭200株を並べてみても格がちがい、上位10位に入る「家老級」のものばかりである。そんなものを4株も一気に召抱えたら大変なことになる。同じ種類ばかりあってもしょうがないのでいずれこれぞという人にもらっていただく予定である。「冬、そこそこ暖かい(12℃以上かな)」「水は軟水(ミネラルをあまり含まない=湯沸かし器にあまり沈殿がつかない)」「まめに霧吹き」「日当たり良好」「つり下げ場所確保」という生育条件を満たす必要がある。

6月3日(木)

さすがに話題が尽きた、と思いつつ書き始める。

本日Paph.Deperleの花の2番目がおちた。朝はしゃんとしていたが、11時ごろにわかにふけたようになり、16時ごろ茶色に変色し、17時におちてしまった。みるみるうちに、という風情であった。

蘭は成長期であり、カトレアもデンドロも恐ろしいばかりの勢いで伸びている。昨年よりもペースが速いように思われる。デンドロ竹本については何度も書いたが、ここへ来てますます素晴らしい成長振りを示している。光沢のある葉の美しさは喜びを覚えるほどである。2.5号鉢から吹き上がるように繁茂している。この株は直射日光で傷まないし、花はよく咲くし、寒さにはつよい、しかも結構増える。わずか2本のバルブが3年目にして16本であり、高さも2倍を超えている。こういう面白い植物はもっと流行ってもよさそうなものである。だが、品種を知らないので紹介の仕様もないが。

こういう株を筆頭に多くの蘭がいい芽を出してくるものだから調子に乗って肥料を多めに与えていた。その影響かどうかはよくわからないが、フウランに花芽がみえない。花芽らしいと思っていたものは脇芽のように思えてきた。風格のあるフウランだったが、ここ最近脇芽で増えている。フウランを持ちながら咲かなかったら大変残念な気分がするであろう。まああまり欲張っても始まらないのではあるが。

これを単なる遅れと見れば、例年開花しているはずのアングロカステなどもつぼみすら出てこない。成長の著しいものと妙に遅れるものが入り混じっている。

6月に入ってつぼみは多数あるけれどまだ何も咲いていない。

村上園芸が神戸に来るらしいが、まだ案内が来ない。チラシなどに注目している。6月の村上園芸は今年最も期待されるイベントである。今度はどんな珍しい蘭をもってきてわれわれを「へー」と言わしてくれるのでしょうか。関東では高島屋(横浜、新宿)の夏の蘭展に感激したことがあるが、多分コーフンの点ではそれをしのぐのではないだろうか。

6月2日(水)Bc. Humming Angelにつぼみ

Bc. Humming Angelにつぼみが見つかった。この花は株の割にかなり大きく、見ごたえがある。これでつぼみ株は8つになった。さらにつぼみが出そうと思われる株が2つある。6月も強力な布陣で磐石といえよう。

連日目が離せないCirr. wendlandianum ‘Abe’には本日も新たな花茎がみつかり、花芽は全部で8つになった。あと2つの新芽が去就不明であり、これらに花芽が見つかれば10本パーフェクトになる。8本でもレコードではないだろうか。

つぼみ4つの開花が期待されるVuyl. Edna ‘Stamperland’ FCC/RHS, FCC/AOSはこの時期咲くものがネットで売られている。春秋開花とみてよいようだ。コクリオダ×ミルトニア×オドントグロッサムの三属交配である。どれもクール系だが、混ぜると強くなるのかもしれない。我が家は高冷地クール環境なのであまり参考にならないかもしれないが、この株については「さすがはFCC二回。ごっつうよろしゅうおまっせ」と申し上げるほかはない。

オンシジウム、ミルトニア、オドントグロッサム、コクリオダ、ブラッシア、などなどの原種、交配種がよく増えた。

蛍がたくさん飛ぶようになった。最低気温はここ二日間13度である。デンファレとバンダのとりこみをしていたが、今夜はサボる。(結局その後寒いと思って取り込んだ。)

6月1日(火)

蘭ではないが、月下美人につぼみが出ていた。3年前に同僚から苗をいただいていたもので、本家は「孫が来たので外に出していたら凍って」お亡くなりになったそうである。月下美人はサボテンの仲間である。花は一度だけ見たことがあるが、猛烈に美しく、素晴らしい香りがする。ただ、午後8時から3時間ほどしか咲いていないため、めったなことでは目にする機会はない。育てていなければまともに観賞できない花ではある。これを期にサボテンにはまってしまったら危ない。それにしても3時間とは。台湾によく生えていて(南米原産)しぼんだ花は滋養強壮によいとかで翌日中華料理の食材として収穫される。「食ってみようじゃないか」(^^;)と期待している。

フラグミ・アンデアンファイアーの2個目の花が開花した。おかわりはあと1つある。

リパリス・グリフィッシーの葉がぺろんとめくれて花茎がでていた。緑色の花というのは楽しみである。

パフィオ・グラウコフィラム?花期1周年まであと2週間である。本日かみさんに、「こやつはいつも見るが、いつから咲いておるのだ?」などといわれた。1年間のうち、花が途切れていたのは1週間くらいだろうか。なんにしてもこういうすごい植物は見たこともきいたこともない。それでいてしょぼい花が咲くかといえばあいかわらず堂々とおけけいっぱいでつやつやして咲いている。たまには外に出してやるようにはしている。

 

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