蘭馬鹿日誌2004年5月および更新記録
ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔
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5月31日(月)すげーバンダ
我が家のバンダも1ヶ月経って1輪しおれた。毎度見事なバンダである。
パフィオ・ディパールはほぼ40日して最初の花がおちていた。これも見事なパフィオであった。
職場に「竣工記念云々」で巨大なバンダの鉢が飾られていた。大きなバンダ4株が寄せ植えされていた。花茎が2本ある株もあった。どうもバンダ・サンサイブルーらしい。ひたすら感嘆したのであったが、ふと思えば「こんな巨大な植物を持って帰って育てる人がいるのだろうか?」ということであった。
おりしもこのバンダに見ほれている見知らぬおじさんがいて立ち話をしていた。ちょうど四国で3500円出して青いバンダと赤いバンダを買われたそうである。奇遇だなあ。
「うちではほいほい咲いているんですけど、冬場は200Wの電球であぶっています。マンションなどでは温度が保てますが、日光を遮光して十分当てないことには花がつかないそうですよ」と説明すると、「ひゃあ、そりゃ大変だ」とおっしゃる。
「こんなもんよほど好きじゃないと育てないわなあ」「温度管理、湿度管理がいるわなあ」「枯れたらすてられるんじゃないだろうか。もったいない」
これはもう私の出番であろう(^^;)。決まりだ。「蘭救助隊」の出動である。
そこへ職場の園芸好きが通りかかった。蘭をやっていた経験があるにもかかわらず蘭にはまらず朝顔をなさっておられる珍しい人である。「うわー、高そう。コジャレた店だと5万円はするだろうなあ」と一言。私もそう思った。この御仁なら管理担当者につてがある。そこで、したたかおのれのバンダ栽培実績を売り込んだ挙句、「花が終わってもてあました際はぜひぜひわたくしめにお声を」、と運動して帰ってきたのだった。ふふふ、もうもらったようなもんだ(^^;)。
1株だけ空色にちかい薄い色の株があって、うちにないタイプであるからこれは欲しい。ほかの3株は現有のバンダそっくり(ただし花径が12cmもあるものもある)なので特段欲しいとも思えない。お世話になった蘭好きの方々が脳裏に浮かぶ。当初、公募で公正になどと考えたが、世間を騒がせるようではあるし、この方なら、と決めて声をかけるほうがバンダのためになる。しかし手に入ると決まったわけでもないのになんという花算用であろうか。
本日は「何も咲かないように」と願っていた。6月は以外にもつぼみが豊富である。ムギラン、エンシクリア・マリエ、リパリス・グリフィシイ、Cirr. wendlandianum ‘Abe’、 Lc. Candy Taft ‘Taffy’x C. walkeriana var. alba、Vuyl.
Edna ‘Stamperland’ FCC/RHS, FCC/AOS、ウチョウラン、などなかなかのラインナップである。ほかにもこれは咲くのではないかという株がいくつかある。6ヶ月連続二桁開花も夢ではない。
Cirr. wendlandianum ‘Abe’に花茎が7本見出されている。まだ出るかもしれない。これはすごいことになった。
仕事でへろへろだった5月もやっと終わりだ。
5月30日(日)
蘭を手にとって点検する傍ら、子供らを監督してサツマイモの畑を作らせていた。「秋にうまいサツマイモをたっぷり食べられるかどうかは諸君の奮励努力にかかっておる。励め!」。といいつつ手つきや腰の入りがわるいので手を出し、結局汗みどろになってしまった。なんとか畝ができた。
昨年の夏に買って不発だったEpi.スタンフォーディアナムは植え替えの必要を感じる。大きいので分割してしまおう。こういう原種なら貰い手もすぐ見つかるだろう。と思っていたらバックバルブが2つ取れてしまい、それ以上分ける気がしなくなった。根のごわごわと固い植物である。元と同じ3.5号素焼鉢にヤシガラ、ミズゴケ、杉皮の混合で植えつけた。
リパリス・グリフィシイの封筒のような葉の中に花芽がみえる。これは間もなく開花だ。新芽もある。緑色の面白い形の花らしく、期待している。
買い物でスーパーにいったら、園芸コーナーに園芸トレイが2枚重ねてあって、なすの苗が1つだけ乗っていた。「このナスを買ってトレイをくれと言えばいやとは言うまい…」という計略をめぐらし、「おねえさん、このナスいくら?」と聞き、「50円」といわれ、間髪いれず「このトレイももらっていい?」と聞いた。奥にいる店主に相談したあと、くれるという。このへんの呼吸はなれたものである。私がもっと気合の入ったおばさんだったらその前に行ったホームセンターで「ねえ、ちょっとこれちょうだい。どうせすてるんでしょ」とかいいながらごっそり5種類くらい手に入れることができるだろうに、気が小さいためモノホシそうに見て帰ってきただけだった。まあ、このトレイ2つでずいぶん気分がよい。ナスは接木で連作障害の出ないタイプである。ほとんどしおれているが大事に育てよう。
カタセタムのバックバルブがあるが、これもあだやおろそかにはできないのではないだろうか、と手にとって思う。誰かの素晴らしい一鉢になるかもしれない。
ブラサボラ・ノドサは表面がコケに覆われているように見えるので植え替えに着手した。3号鉢だが、根があまり回っていない。驚くほどコケは新しく、しかもえらく乾いていた。水遣りをしていたはずだのに乾いていた。
パフィオ・ワインレッドを小石からミズゴケ、杉皮で素焼鉢2.5号に植え替えた。
ファレノプシス「花信」および「黄緑」を3号素焼鉢にヤシガラ、ミズゴケ、杉皮の混合で植えつけた。
調子の悪かったアスコセントルム・アンプラケウムをかっさばいて調べてみるとミズゴケの腐りがすすみ、根の周りが悪い。3号素焼鉢にヤシガラ、ミズゴケ、杉皮の混合で植えつけた。
不発だったレリオカトレア アロハケース は素焼鉢のへりにぶち当たっていたのではずしてミズゴケ、杉皮で素焼鉢2.5号に植え替えた。
以上7鉢の植え替えだった。
Cirr. wendlandianum ‘Abe’は花茎がどんどん増えて5本まで確認できた。まだ出そうだ。これはえらいことになる。
ソフロレリオカトレア ビューフォート’エリザベス’につぼみが出つつあるように見える。購入後2年近いので花が出ればありがたい。
5月29日(土)もう梅雨!?
「近畿も今夜から梅雨」、てなことがニュースで聞こえてくる。梅雨というのは6月半ばから始まるくらいに思っていたのだが、えらく早くなったものである。
蘭に液肥を与えた。風がにわかに強くなり、外に出していたCym. Line Stone ‘Cute’が倒れた。この株は鉢選びに失敗し、倒れやすい。昨年は倒壊して花茎4つ折ってしまっている。花はあるが新芽が大きくなったのでそろそろよかろうと鉢ましをした。株を引き抜き、掃除をした。バックバルブを3つばかり取った。活きのよさそうなものは取っておいて様子を見る。花工場で50円で買っておいたプラ鉢の底に小石を入れて重くした。その上にナメクジが入りにくそうな杉皮チップを敷き詰め、株を入れてからシンビジウムの用土という、軽石、バーク、ヤシガラの混合物を詰め込む。株はこれまで少々傾き気味だったのが、バックバルブを取り去り、傾きを補正したことで安定がよくなった。まあ来年もばっちりだろう。
チューリップの球根をせっせと掘り上げていた。梅雨の前に掘り上げたいし、直ちにサツマイモも植えたい。子供らを動員して夕方には何とかやっつけた。えらく疲れた。
その後、カタセタムの植え替えをした。2001年3月にナゴヤドームで「カタセタム3株1000円」というものをつかんだのであるが、いつも立派なバルブができるのにちっとも花芽が出ないというのを3年経験した。何か扱いが間違っているのだろうか。また、よく考えれば中のミズゴケはかなり古くなっているので植え替えをすることにした。最も大きいカタセタム ジャンボポーラーに取り組んだ。この株は毎年新芽は1つだった。今年はなぜか立派なものが3つも出ている。コーン状のバルブが新旧あわせて5つある。このうち2つを引っこ抜いて、活きのよさそうな方をバルブふせする。根が多いので元気なのだろうが、コケは腐っているのか臭いが悪い。古い根を掃除しつつ、コケを抜き取る作業が大変である。1まわり小さい素焼鉢3.5号に入れてみると、バルブ3つ新芽三つでえらく姿が好ましい株になった。来年はやってくれそうな気がする。
他の2株もこけの痛みを考えれば当然植え替えの必要がある。
カタセタム ジャンボエデンは3号鉢だが、空き地が目立つ。どうも根腐れが進行しているのか新芽に勢いがない。かっさばいてみるとふがふがだった。不振の原因が見えたような気がした。2.5号素焼鉢にミズゴケ+杉皮で硬めに植えつけた。
カタセタム フィムブリアツムは2.5号素焼鉢に植えられていて、鉢の大きさが適正なのか年々バルブが大きくなり、購入時の3倍、体積で27倍程度におおきくなっていた。新芽は3cmほどと、出遅れてはいるが適正な生育状況である。コケの交換を念頭に同じサイズと新品の素焼鉢にミズゴケ+杉皮で硬めに植えつけた。
咲いてくれない蘭には何がしかの理由があり、なんとなく今回の植え替えで解決したような気がする。
5月28日(金)
油粕関連肥料でお世話になっている吉原製油の「蘭の肥料」を買ってきた。キャンディの袋かというくらいこぎれいな袋に入った化学肥料である。「一日30種類の食品を摂るべし」というというくらいだからまあ多様な肥料を与えてやろうとおもっている。新芽がなかなかでないものや早々と完成してしまったものには与えようもないが、新芽がすくすく伸びている株にはばんばん肥料を与えたくなる。中でもデンドロ竹本は株の姿のよさ、葉のつやなど申し分もなく、来年は猛烈に素晴らしい開花をするものと期待されている。もらったときにバルブ2本で、1本に花4つだった株もそれをはるかにしのぐ多くのバルブで繁茂している。今年はバルブ2本が開花しただけで見ごたえがあった。株を見ているだけでうれしくなってくるデンドロである。これも名無しの名品である。
バス停を降りると蛍が飛んでいた。もうそういう季節である。庭に蛍が出るほどの田舎である。もうデンファレやバンダを出しっぱなしにしておこう。
うげ、フラグミの花がぼったりおちていた。まだ活きのよさそうな花が首でも落ちるように転がっている。温いので早く終わるらしい。次のつぼみはまだ開いていない。
トップページの画像を週2回のペースで換えてきたのであるが、そのペースを上回って咲いてはしおれてしまい、紹介できないものがけっこうあった。在庫(現時点で画像6枚)がたまってしまい、背景がチューリップ花盛りという季節のずれたものまで出てきた。紹介していないCym. Line Stone ‘Cute’は(こりゃ撮影ミスだな)いつから咲いているのかと思えば、1月15日からいままで中休みもなく咲いている。花はまだ見事なので驚く。新芽も大きくなっている。鉢ましをして来年花茎5本を狙う。池袋のゴミ箱から救出して以来毎年立派に咲いてくれる素晴らしい株である。
4月に購入したSchoenolchis gemmataは、買ったときから咲いていたようにおもうが、いまだに咲き続けている。株が環境になれてから開花すればさぞや素晴らしい株になるだろう。2003年12月14日に開花株を買ったエピデンドラムも姿がほとんどかわらず咲いて半年が過ぎた。開花株を買ってもうすぐ1年のパフィオなど、どれもこれもものすごい植物である。こういう蘭のすごいところを一般の皆さんはあまりご存じないのが残念である。
明日は球根堀をして、雨の前に芋でも植えよう。今日も疲れたなあ。
5月27日(木)
べったり仕事漬け、汗みどろの一日だったため話題がない。ああつかれた。いつものスーパーに見切り品を求めて寄ると、レジのそばの園芸コーナーにデンドロビウム・クリソトキサム(資料画像)の大株が売られていた。我が家の同種は500円3号鉢でかわいいのだが、いずれこれほど大きくなるものなのであろうか、というほど立派だった。どんどん化ける蘭というのは行く末が楽しみである。その園芸コーナーはいつも立派な蘭が置いてあるのだが、ついぞ見切り品を見ない。
大化けする蘭は原種に多いような気がする。小さなバルブにかわいい花をつけていたエンシクリア・コクレアタムもバルブが3倍になり、花も大きめのものがわらわらでてきて、目を見張るような株になったが、実はまだまだすごい株になるらしい。本に香りはない、と書かれていたのが、くっきりとバニラクッキーのような香りがする。先の楽しみな蘭である。
Phrag. Andean Fireが咲いている、というのはありがたい。南米パフィオもどきである。パフィオにはない緋色がすばらしい。この色の元になる原種、ベッセーが日本に入ったときには100万円の値がついたという。パフィオといえばアジア産なのだが、パフィオに大変よく似ていて、遠縁に当たるのがこのフラグミペジウムである。専門店でなければほとんど扱っていないような蘭だ。何しろ水を切らさず皿水で育てる。思い出してみると一年間頻繁に水をかえるものの、切らしたことはない。それを当たり前と思ってやっているが、案外敷居の高い作業かもしれない。
このごろはどこそこに芽が出たという記述をさぼっているなあ。おびただしい数の芽が出ているため記述が困難である。芽が出るはずの時期にまるで出ないのがデンファレのいくつかである。Den.Arikaは出遅れている。すばやいスタートを切った昨年は素晴らしい花をつけたが、開花直後倒壊し、機嫌を損ねたのか芽が出ない。今年度の開花はこのままだと困難になる。まあ調子のいいものばかりではない。
バンダの花芽がくっきりしてきた。1000円見切バンダが開花すれば金星である。
夏の胡蝶蘭はきりりとした花が素晴らしい。比較的大輪の胡蝶蘭3株がよい花をつけている。「池袋」の花一輪にはよく目が行く。どれも冬咲いて、そのまま咲き続けているものと、いったん終わったあと、花茎が伸びてつぼみを付け、5月に開花したもの2株である。だが、この時期白い胡蝶蘭がないのはさみしい。「胡蝶蘭は安い、入手が簡単」、という認識だったのだがこのところ縁がない。二番花つきの見切り品を見かける時期である。安い上に、花を長く楽しめるお買い得品だ。昨年コーナンで見かけたつぼみぼこぼこ3株千円は今見たら買ってしまうかもしれない。散々枯らしてまだ胡蝶蘭が欲しいかとあきれる。だが、胡蝶蘭の魅力には抗し難い。
このところ毎朝水遣りをしている。株を眺めている暇がないので夜中懐中電灯片手に見て回る。見違えるほど大きくなったものもみかける。わずか数日でこの時期は急激な変貌を遂げるようである。
5月26日(水)V.Wiratに花芽、Epc. El Hatillo ‘Pinta’ BM/JOGA開花。
V. Wiratに花芽が見つかった。バンダは咲けば派手なので喜びも大きい。1000円という破格の見切り品であった。冬の間あまり元気そうではなかったが葉は落ちなかった。電球栽培により中温越冬(最低8度)をした。
Epc. El Hatillo ‘Pinta’ BM/JOGAが開花した。花茎が多く上がってきたのだが遅れたものは調子が悪くなるようだ。これでめでたく五ヶ月連続二桁開花を記録した。来月はしかし開花が少なくなりそうだ。
Lc. Special
Ladyが別の花茎から開花した。花命は1週間ほどだが清楚で可憐な花が咲く。
Cirr. wendlandianum ‘Abe’の花芽が他にも見つかり、大規模な開花になる可能性がある。
パソコンまで猛烈に遅くなって不調であり、最後の最後まで恐ろしく忍耐を要する一日だったが、耐え抜いた。蘭に救われる気分である。
5月25日(火)くさい花
Cirr. wendlandianum ‘Abe’に花芽が見つかった。待っていたのだ。バルボフィラムでは我が家で唯一開花実績のある株である。駄温平鉢いっぱいの大株に成長しており、昨年花茎が1本だけというさびしい出来だったため今年こそは多量の花を期待していたのであった。しかし本日まで花芽がまったく出ず、不発だったら分割して人にやってしまおうとおもっていた。花は魁偉である。花をアップで見ると細工の細かなビラビラがまた見事だ。しかし、私が知る花の中ではもっともくさい。重いその臭いは花の下にかがむとただよってくる。かげばにおったことを後悔させる。もちろん花粉を運ぶのは蠅である。リップがりろりろと軽快にゆれ、蠅を花粉塊で小突く仕掛けになっている。こういう花だけになにやらウレシイ花芽発見であった。新芽が多くあるので、もっとたくさん花が出てくれればいいと思う。
麦蘭に花芽が出ているようだが、小さすぎて確認しがたい。
5月24日(月)
最高最低温度計を庭に仕掛けてみると最低気温8度を記録していた。何かの間違いではないだろうか。明日の札幌の最低気温が9度という。さすがは関西の軽井沢(^^;)。用心してつぼみ株を取り込んでおいた。
胡蝶蘭池袋がきりりと咲いている。いいねえ、胡蝶蘭は。あっさり枯れなければもっといいのであるが。元気そうだったやつがぽっくり逝ってしまうのでいつも肝が冷える。ほかに2株がほとんど枯れかけている。胡蝶蘭については勉強しなおしである。とはいえ、いまさら胡蝶蘭を手に入れるのもしんどい。あるものを植え替える際少々研究してみたい。
ミルトニアはクール系であるため栽培困難と思っていたころには「のっぺりして紙みたいでおもしろくない」などと負け惜しみ気分で考えていた。咲いてみるとよい姿である。まもなく花5つが咲きそろう。花3つでも並ぶとかなりのボリュームだった。リカステ、ディサ、マスデバリア、ミルトニアとくれば次にオドントグロッサムはどうだろう?と考えるのが人情である。花が大きく、フリルビラビラという風情で大変美しい花がある。まあこれまで手に入れる機会はなかった。ミルトニアとの交配種のオドントニアを手に入れていた。この春初めて出た花芽をしけらせてしまっている。オドントグロッサムへの道は険しそうだ。
マスデバリアは絶好調で毎日のようにつぼみが発見される。このところ花が長く咲いており今時分の気候によくあうらしい。
パフィオ・ディパールが咲いて1ヶ月がたった。花3つがそろって健在である。しょっちゅう写真を撮っている。それにしても実物の雰囲気が写真に現れにくい。
かみさんのデジカメではバンダがどうもうまく写らない。カメラは難しい。
5月23日(日)夏の棚本格運用
夏の棚に最適な用地には簡易な棚を置き、一部面積にはチューリップが埋まっていた。このほど地上部が枯れたのを潮に堀あげ、球根を収穫して用地を確保した。いままで簡易に組み上げていた棚をしっかりと作り、遮光ネットを張って収容トレイ数6つ、遮光率40%の棚となった。また簡易に組み上げた棚にも収容トレイ4つの棚として利用し、無遮光棚トレイ数4、強遮光棚トレイ数4という陣容で夏を迎える。(→全体の写真)
トレイが蘭の増加についてゆけず、2つほど不足しているので仕入れてこなければならない。
胡蝶蘭「池袋」が「有馬」に続き復活開花をした。これらの胡蝶蘭は花がいったん終わったかのように見えて、花茎の先端がさらに伸びてつぼみを出し、開花したもので、最後に花を見て2ヶ月ほど間があった。「池袋」はつぼみが多く、これから7月まで咲いているだろう。
いただいたばっかりのBlc. Magic Meadowを植え替えた。4.5号ぐらいのプラポットにバークで植わっていた。株の生えている領域からポットの端まで指が2本ほど入る広さで、ぐらつくのか支柱がたててあった。園芸トレイにはまらず、重心が高いため風で倒れそうであるため、おき場所に困っていたのである。見るにつけ2階級鉢が大きいと思えた。また、著者はバークが苦手で、バークは気心が知れないと思っている。うまく使っている人もいるのであろうが、どうも面白くない。無謀かと思ったがこちらの植え方に植え替えた。株は簡単に外れ、バークもすぐにとれた。3.5号の素焼鉢にミズゴケ+杉皮で植えつけた。立派な株で2回花茎を出した後がある。新芽が双葉を広げている。次の芽に期待である。2年で咲けば御の字だ。逆さにしてもへいちゃらというのはミズゴケ植えの利点である。支柱なしで姿よくおさまっている。
Pot. Haw Yuan Goldも植え替えた。新芽が出てきているのだが、そろそろ鉢からはみ出しそうだ。購入直後腐ってバルブ一本になり、「絶望のヤケクソ植え」以来ほとんどさわった覚えがない。記録を見ると2000年から植え替えていないように読み取れる。そんなことがあるだろうか。指はたしかにずぶずぶ入る。株は鉢から出てゆきたがっている。鉢の穴を石でたたいて広げ、指を突っ込んで株を押し出した。コケはたしかに古いにおいがするし、根もずいぶん古いものが多い。屋外でちゃっちゃと掃除をして新品の三号素焼鉢にミズゴケ+杉皮で植えつけた。3号とはいえきりりとした姿のよい株である。今度の芽に花がつけばなんと3半期連続開花となる。大輪のカトレアが半年後とに咲くというのはすごいことだと思う。そういう株は多いのだろうか。そういう情報こそだれもが欲するところだろうが、あまり記述されているのを見ない。
年2回程度咲いたり、やたらと長く咲いてお得な蘭についての情報はあまりない。思い出してみると、市販のエピデンドラム(500円くらい)は買った2鉢とも半年は咲き続けるためお得であるといえる。バンダ・サンサイブルー(1900円)も半年毎に1ヶ月ずつ咲くので実にお得である。カトレアインターメディア?(300円)や赤いカトレア(300円)も2ヶ月咲く素晴らしいカトレアだ。年3回咲くカトレアレリオカトレア アロハケース×インターメディアvarデリカタもいい。1年咲き続けるパフィオパフィオペディラム グラウコフィラム(780円)も実に素晴らしパフォーマンスである。デンファレ全般も安くて場所も取らず、長く咲いてくれる感動的な植物である(100円から700円)。胡蝶蘭の中には半年咲き続けるファレノプシス 天の川Xグランドシティ’ビーナス’(400円)というすごいものがある。なにやらほとんど名無しではないか。
おっことして鉢の下が吹っ飛んだデンドロキラムを植え替え忘れていた。本日おなじ3号鉢に植えつけた。
5月22日(土)
本日はイワチドリが枯れていたのを見出した。生え際が茶色くなっており、その上部は元気そうだった。「はかまから腐る」といわれる。難しいものである。ウチョウランのほうは元気そうだった。サギソウは数が大幅に減って2株になっていた。使ったコンポストがよくなかったように思われる。
伸び盛りのものを見つけて固形肥料を与えた。
ミルトニア、バンダ、フラグミペジウムの撮影をした。
仕事が一段落してみるとなにやらがっくりくるのか気合が抜けている。棚の補強や、球根のほりあげなど仕事はたっぷりあるのだが、たこ焼きをつくったぐらいだった。
5月21日(金)
いただいた蘭のなかに、いただいた手書きのリストにないものがあった。「Blc. Irene Finney」である。有名なLc.Irene Finneyらしい。大輪のピンクのカトレアである。合計13株となった。コレクションが一気に10%も強化されてしまったように感じる。
トップページ掲載用画像の在庫が多い。掲載待ちをしているあいだに花が終わりそうになるためこのところ取替えが頻繁になっている。6月からは開花する株も減って困ることになりそうだ。あと1株で5ヶ月連続二桁開花になりそうである。
マスデバリアは花がいつ絶えるのかというほどつぎつぎつぼみをあげてきては咲き継いでいる。WineRed、Adew、RoseMarryが三つそろって咲き、それぞれから気がつくと次のつぼみが出てきている。夏場寒いオフィスがあればお勧めの植物である。
帰ってきたカトレアおまけだが、よく育ってシースがある。葉の状態を見るにこの株は開花確率が高い。2ヶ月以内に70%の確率で咲くとみられる。こういういいものを返していただいて申し訳ないと思う。
5月20日(木)Phrag. Andean Fire開花
Phrag. Andean Fireが開花した。花を見るのは2年ぶりである。深みのある赤い花だ。咲けば長く咲いてくれる。昨年つぼみがしけてしまって苦手意識を持っていたが、考えようによっては毎年花茎が出てくるのだから咲きやすい品種といえるかもしれない。「袋物」の開花は我が家ではわずかに2つのみである。つぼみはほかに2つある。
Paph.glaucophilum?の13代目のつぼみが開花しつつある。1周年記念は14代目だろうか。
12鉢ももらってなんという幸せものであろうか、というコーフンの日々である。全部まともにそろえると相当な金額になるなどとさもしいことを考える。Blcは大きくなるうえ、値段が高く、あきらめることが多いのだが、それだけにもらってみるとかなりうれしいものであった。夜な夜な株を持って踊っている。貰い物のリストと送り出したもののリストを引き比べてみると、われながらなんと吝いことかと忸怩たる思いがする。そのうちまた誰かにとって素敵な株を作って送り出したい。
こうして増えた株が今年はもう60に達してしまった。咲いた株数に匹敵するうえ、昨年増えた株をあっさり超えてしまった。縮小すると言っておきながら大幅に拡大してしまっているのである。それだけ蘭の魅力が強烈だということだろうか。そういえばさっきかみさんがAerangis
hildebrandisをみて、「なんとカワイイ」などといっていた。唯一の歯止めのかみさんからしてこのありさまではこの先どうなるか不安である。
明日は午前中少々降ってもその後晴れるようなことを聞いたので日光稼ぎに蘭を出したい。
5月19日(水)台風接近・総退却
シバリョウをあらかた読んでしまってさみしい昨今は「武田信玄」と「鬼平犯科帳」に入れあげている。蘭の進退は采配を振る気分でやっているし、ナメクジの捕縛は「火付盗賊改」の気分でやっている。
最近は衛星写真に目が行く。ニュースで扱う以前から台風を察知して出し入れを検討している。本日の雨は水遣りの手間を省くためわざとあてていた。少々気温が低いので夜は取り込むしかない。自分が寒いと感じたら取り込むことにしている。
いただいた蘭について恐縮ではあるが、Den. Spring Poesy
‘Mon ami’の植え付けで鉢が大きすぎるように思われるものがあった。どの株も活きがよくてみごとだったから「ははーん、こりゃためされているんじゃないか?」などとおもった。株は少々ぐらついており、支柱もたててあった。鉢が2まわり以上大きいと思われた。それゆえ株元を見て根の量を推定し、3.5号鉢から2.5号鉢へ2階級ダウンの小さな鉢への植え替えを行った。ノビル系デンドロは根が早く回れば上に伸びる勢いがよい。ただ不安定なので園芸トレイに差し込むようにして屋外に出す。こういう植え方をするとあまりにも伸びすぎるものがあり、買ったときの2倍ほどにもなって時に曲がったりするばあいがある。私が下手で、そういう場合は支柱を立てるべきだったのだろう。
植え替えという作業はある種その株に対して責任を持つという気分でやっている。買ってきた株は売り手の植え付けになっており、咲けば売り手の植え付けのおかげをこうむる。自分で植え替えた場合、自分の植え付けで咲く、咲かないに影響する。植え替えによりその株を自分の手で手がけるという意識を持つことができる。
2年育てたフラグミペジウム・アンデアンファイヤーのつぼみがほころんでいた。いよいよ開花であろうか。昨年つぼみをしけらせたときの落胆は大きかったから、ここまでが長く感じられた。無事咲いてくれればありがたい。
普段使っていたカメラがいよいよあかんようになってしまった。接触不良らしく、以前分解してみたが故障箇所を特定できない。かみさんのカメラをかりて撮影をする。このカメラはフラッシュをたいても花がきれいに撮れるという妙な特性がある。今回のトップページのアスパシア・ルナタはそういう画像になった。
5月18日(火)すごい。12鉢も増えた!
以前蘭を贈って差し上げた人が蘭を下さるという話で朝からそわそわしていた。4鉢ぐらいだろうと思っていたのである。持っていない種類4鉢といえばたいしたものだ、などと思っていた。午後にかみさんからメールで速報が入る。
「ダンボール箱1箱!」
なぁにぃぃ?。といいつつも顔が笑ってしまう。頭がおかしくなったのか掲示板に英語を書き込む始末であった。
夜になりいつもの時間に家に帰る。ダンボールといえば、まあ7鉢くらいではないだろうか。持っていない種類7種といえば大変なものだ。なぜか頭の中で泉に斧を落とした樵の話を蘭に置き換えて想像していた。
庭に入るがそれらしいものは見えない。玄関を入ると目に飛び込んできたのは鬱蒼と葉を茂らせた大きなダンボール箱だった。
「うっ!。これは…」
この間やっとこさ送り出した多量の蘭に匹敵する量だった。食事もそっちのけで一鉢ずつ取り出しては「おお」「これは」などと驚く。有体に言って買ったら高そうなものばかりだったのだ。
Epi.
floribundum エピデンドラム・フロリバンダム
2004年5月18日堺市のH様よりいただいた
「数年花なし。茶の香りがするとか」。フロリバンダに縁がある。同じ名前を他属でみるがどういう意味なのだろうか。エピデンドラムの原種は楽しみである。
Bc. Maikai
‘Mayumi’ ブラッソカトレア・マイカイ‘マユミ’
「友人からダブってもらった」とのこと。定番中の定番。多くの人が持っているのでこれだけは買わずにそのうちもらおうなどとさもしいことを考えていた。大当たりである。
Blc. Magic
Meadow ブラッソレリオカトレア・マジックミードウ
「黄色い花が咲く。リップに赤い色が入る」。名前は聞いたことがある。
Blc. Mishima
Glory ブラッソレリオカトレア・ミシマグロリー
「まだ花はみず、新芽よくでる」。ミシマさんでは私も苦労しました。
Cat Omake カトレア おまけ
他家に養子にやったはずが戻ってきてしまった。大事にしよう。
株はどれも大変元気そうで、すばらしいものばかりだった。思うに前に差し上げたものからすると圧倒的に今回いただいたものの方が立派である。株の活き、色艶など申し分ない。しかも名前すら知らない品種というのは実に得がたい。厚く御礼申し上げたい。
Den.
loddigesii デンドロビウム・ロディゲシイ
「なかなか咲かない」とか。定番中の定番。多くの人が持っているのでそのうちもらおうなどとさもしいことを考えていた。大当たりである。
Den. Spring
Poesy ‘Mon ami’ デンドロビウム・スプリングポエジー‘モナミ’
「昨年NHKで新花として紹介され、数ヵ月後もらって株分けしたもの。白地にピンクの縁取り。リップに濃い黄緑色」。つづりはわからんので適当に書いた。後で調べたところポエジーは「詩」という意味だろうと思いつつPoesyを探し当てた。Spring Poesyで検索にかかる。‘モナミ’という固体名はネット上に記述がない。フランス語のMy friendにあたるMon amiではないだろうか。スプリングとくれば山本さんちのデンドロではないだろうか。さすがネーミングに志操がある。
Onc. aquinii
オンシジウム・アキーニイ
「黄色いオンシ。ペタルがリップ化。よく増える」とか。原種のオンシはあまり手に入らないので実にありがたい。該当する原種の情報がない。
Onc. Sharry
Baby ‘Sweet Fragrance’ オンシジウム・シャーリーベイビー ‘スイートフレグランス’
チョコレートの香り。まだ咲いていないとのこと。かなり有名な固体。一目見て巨大なリカステではないかとおもったほどバルブが立派だ。香りもすばらしいらしいが雄大である。
Hwra. C**
Tzy Lovely ‘CT Golden Bug’ ハウエアラ・チャンツィーラブリー‘CTゴールデンバグ’
「黄色い小花がたくさんつく。よく増える」とのこと。つづり調査中。
Ble. striata 口紅シラン
欲しかった口紅シランである。きれいに咲いている花つきだった。よく増えるそうだ。これで「赤」「白」「口紅」がそろった。
5月17日(月)
ナメクジ逃げ逃げ剤を撒いてそろそろナメクジが逃げ出したであろうかというところで、ナメクジの誘い殺し剤を撒くのであった。前者の薬があまり効かなかったようである。
明日は外に出せるであろうか。棚の遮光剤が吹っ飛ばされているのを夜中に改修しなければならない。更新したあとで11時からそんな怪しいことをやってられるであろうか。ねむいだるいつかれた。
バンダは花が5つになったとはいえ、(だんだん減っている、7,7,6,6,5という調子である)実に素敵である。
Paph.Depeleはすごいねえ。花は3つともしゃんとしている。あまり見かけないタイプのパフィオではある。人気がないのであろうか。買ったときに花茎があり、その前の年に咲いた後があった。今年は花が増えるし、新芽が3つもある。この新芽が多いというのは曲者かもしれない。
胡蝶蘭「有馬」が金曜日ごろから復活開花をしている。「池袋」もまもなく続きの開花をする。どうも胡蝶蘭は油断していると枯れてしまうので悩ましい蘭である。あまりばたばた枯れてしまわれると蘭を人にあげて出家したくなるねえ(^^;)。
明日近所の園芸家を訪ねる方がついでに蘭のわけ株を「福袋」的に下さるという(^^;)。この間蘭を送って差し上げた報復、もとい、お返しとしてくださるそうだ。「福袋」には弱い。「これこれをくださる」といわれるより「福袋」の方がぐっとくる。一方、余剰株があればいただきたいとおっしゃってくださるので「チャーンス!」とばかりに血眼になって探したのであるが、「ないないないない、どうしたんだ、ないぞ」という状態で焦った。ちょうどありったけを送り出した後だったのだ。214株もあってどれも出せないとはなんということであろうか。株のそれぞれに責任を感じるものばかりであった。よく咲くようになったから放出したいものもあったが「これ、それはならぬぞよ。しかとこころえよ」と奥方様が扇子で手をはたはたするようにたしなめるのであった。
休みにでもこられれば200鉢ならべていやというほど自慢話を聞かせて差し上げられるのであるが残念である。
5月16日(日)ミルトニア「サティ」やっとこさ開花
雨である。すべて取り込んでしまっており、とくにこれといってすることはない。開花件数が60を超えていた。よく咲いてくれるのだがあまり調子がよさそうに見えないものも多い。蒸し暑くてじとじとしているのだから根がどんどん出てきそうなものである。
ミルトニア「サティ」がやっと開花した。開花まで2年もかかった。ミルトニアというと作りはほとんどオンシジウムである。オンシジウムだから咲きやすいぐらいに考えて育てている。このところよく咲いてくれるオンシジウム類のキモチがわかるような気がする。
クール系の蘭は他にリカステやマスデ、オドントニアがある。リカステは順調だし、マスデも3種類咲いている。クール系はいまのところ好調だ。今月の趣味の園芸を立ち読みしているとこれらクール系を扱っていた。「北海道及び東北はこれらクール系が適している」とあるので本来近畿にいてこの記事を見てクヤシー思いをしなければならないところである。しかしディサでしくじったのは痛かった。見事に咲いてくれたのであるが、昨年9月の猛暑で調子を崩し、秋にお亡くなりになってしまったのであった。埼玉以南で標高200m以下の地域、フェーン現象のある地域、風通しのよい棚を持っていない場合、クールケースのない場合などこれらクール系の栽培は困難であるようだ。うちの蘭にしても「連日の猛暑」なんてのにあったらひとたまりもない。ここ数年ついていただけかもしれない。
昨日撮りためた原種画像を掲載した。交配種もたっぷりあるが果たしてアップロードできるのだろうか。
花が終わったPhrag.リンドレイアナムがふにゃふにゃのビニールポットではまずかろうと植え替えた。根は元気だが、コンポストがくさい。けっこうずるずるぐちょぐちょである。取り除いても根の中心付近は残ってしまう。まあええわい、と素焼鉢のお古にミズゴケと杉皮で植えつけ、すぐに水をやって皿水にした。経験がないのでこういうことをしている。
マスデバリア「豊橋」は買った当初(2002年11月)以来のプラポットに入っていて新芽が縁に当たっていたので窮屈であろうと植え替えた。水をよくやるにもかかわらずコンポストはきれいだった。コンポストを60%ほど取り除き、コケの生えた部分や枯れた部分をむしった。マスデバリアの植え替えでは素焼鉢に植えつけて生育の思わしくなかったエンジェルフロストの失敗を思い出しつつ一回り大きな再利用プラポットの底に杉皮を敷き、杉皮+ミズゴケを敷き、ミズゴケで包んだ株元を入れ込み、周辺にミズゴケを詰め込んだ。昨年の9月に枯れかけて復活したにしては驚くようなすばらしい株になっていた。買ったときの3倍にはなっているだろうか。どうしてこれほど大きくなったのであろうか。この「豊橋」のいいところはぽってりとした葉がてらてらと光るつやを持っていることである。買ったとき葉で決めたほどであった。植え替えると実に惚れ惚れするような株になった。
現在咲いているマスデは続々とつぼみをあげてくる。マスデは実にいいなあ、と思う。
5月15日(土)
昨夜寒かったのですべてを取り込み朝すべてを庭に展開した。うす曇りだったので遮光をせずにおいたものもあった。
家族とバラを見に荒牧バラ公園に行ってきた。仕事の疲れがどっと出てどろーんとした体調で出かける。カメラも不調でどろーんと撮影していた。電池まで切れてしまった。まったく気合が入らない。この上バラの画像コレクションをしてもますますしんどい。バラの画像を集めたサイトも作ったのであるが、ほとんど投げたままである。
バラはどれもえらく写真写りがよい。うっとりものの画像がごく簡単に得られる。蘭ではこうはいかない。もっともバラは数が咲いているからそれからいい花を選べる。しかしバラは大きいなあ。冬場に高さ15cmくらいまで刈り込むものらしい。なかなか思い切りのいいことである。
帰りに園芸店に寄った。蘭の多いところでエランギスの原種の開花株が1000円だったが購買意欲が低く、見ただけで帰ってきた。こういう状態なので近くにあった蘭専門店もパスして帰ってきた。
家に帰ってDen.toltileの植え替えをした。買ったときついていた新芽はあかんようになってしまった。早くも難易度が高いような感じを持つ。
たまっていた画像をまず原種について整理した。36種のアップロードである。ちゃんとおさまるのであろうか。
夜から雨が降るので取り込んだ。バラの画像整理で疲れた。
5月14日(金)
ミルトニア「サティ」はまだ咲いていなかった。花の割りにつぼみが小さいと思っていたが、畳んであるものがじわじわ膨らんでいるという雰囲気である。
気温が下がってきたためすべてを取り込んだ。最近つぼみや花芽の発見が少なく、来月の開花はあまり多くはないようだ。株の多くもまだ本格的に活動を開始していないものが多い。全体にあまりぱっとしない状態である。
この時期になると咲いていたもので終わるものが多い。フラグミ・リンドレイアナムが本日少し動かしたところ花がポロリと落ちた。なんと2月13日以来92日間という長い開花期間だった。イワチドリも早々とおわった。Lc.SpecialLadyも相変わらずしおれるのが早い。赤いパフィオも1週間とたたずに終わりつつある。
開花株へのありがたみが薄いと申し訳ない。お花好きの人を新たに見つけたのでえらく見事に咲いているデンファレ「花工場」に出向してもらった。
ナメクジ逃げ逃げ剤で奴らは逃げた様子もなく、何匹か捕まえた。やはり「キール」「カット」「ダウン」などの物騒な名前のものをかましてやるほかないのであろうか。まあ、今のうちに逃げといてください。
3ヶ月にわたったきつーい仕事が一段落してさあなにをしましょうか、という状態である。未処理の画像はたくさんあるが、実は当ページは容量の制限50MBを超えて62MBに達しているらしい。変だなあ。アクセス数2万以上ははみ出しても許してもらえるのであろうか。ファイル数は1900にもなっている(なんでそんなにあるのか不思議だ)。おそるおそるファイルを増やしているのであった。新規に立ち上げた図鑑サイトは公開してあるもののここより新しい内容は増えていない。
5月13日(木)祝 蘭の連続開花日数1000日、白花シラン開花
もうミルトニアが咲いているだろうと思ったら、ほんの少しほころんでいる程度だった。白花シランがかわりに咲いていた。本日は雨の蒸し暑い一日で蘭はぐっちょりぬれていた。
さっきまで忘れていたが、本日は2001年8月18日にデンファレ・クイーンサウスイーストが開花して以来のべ約220株が咲きつないで1000日間蘭の花がとぎれることなく咲いていたというめでたい日であった。「ほんとかなあ?」とエクセルの最初のセルに2001/8/18と入力して下に向かって1000行ドラッグした。たしかに1000行目は2004/5/13であった。ちなみに10000日目は2029年1月2日である。(鬼が気道閉塞で即死しそうだねえ)
またもセッコクの花にナメクジが這っていた。検察側は死刑を求刑し、弁護側はナメクジ逃げ逃げ剤の投与が遅れた栽培主の責任を追及したのであるが、判決は「近来まれに見る凶悪事件であり、ほかに食料もあろうに花を好んで食うなど残忍かつ自分勝手な犯行である(^^;)。再犯のため(?)情状酌量の余地はなく、極刑をもって臨むほかはない」ということでおなくなりいただいた。今思えば祝日でもあり、恩赦があってもよかったのかもしれない。
5月12日(水)
ミルトニアが咲いているだろうと思ったら、ほんの少しほころんでいる程度だった。
Lc.
Candy Taft ‘Taffy’ ´ C. walkeriana var.
albaにつぼみが出た。えらく香りがよかったので買ってしまったカトレアであった。昨年の7月購入である。
セッコクの花をなめくじにくわれていた。やたらめったらナメクジが出ている。つまんで庭にでこぴんとばしをしている。ナメクジ逃げ逃げ剤を撒いた。つぼみ株が多いのでナメクジは少々気になる。
Paph.Deperleの3つめの花が咲いて3花揃い咲きである。実に結構な株だ。来年も咲いてくれるだろうか。いやに増えているので、こういう増え方をすると咲かなくなるのではないかと心配したりする。
Paph.シレリアナの最後の葉がおちた。こんなになるまで手を打たなかった無策を恥じる。植え付けが気に入らなかったものと見た。シレリアナはよくヘゴ板付けにしているものを見る。根が空気に触れていないと具合が悪いのであろう。ひん剥いてみると根は元気だった。ヤシガラですかすか状態にして素焼鉢に入れた。葉が出れば復活する。こういう株がもう1つある。諦めが悪いなあ。
譲渡株は新天地に無事着任したとのことである。それでもまだ株数が過剰だ。
昨夜から出しっぱなしにしているが、夜な夜な蘭を見られなくなって実にさみしい。成長期でどれも元気そうだが、そういう成長を見る憩いのひと時がなくなってしまった。仕事の疲れがどっとでるなあ。早起きをするしかないようだ。
5月11日(火)
デンファレ「花工場」がきりりと咲いている。3号鉢にすっとのびた株の姿、花茎、花の姿が実によい。スーパーで10本298円的な実にありふれた色のデンファレだが、机の上で育って咲く株の生命力と美しさは実に感動的である。名無しの名品といえよう。
名無しとはいうが、名無しを作ろうとして出来た蘭はない。名のある親を掛け合わせてつくったものか原種である。たまたま安く買ってみたら名札がなかったり、育てる人間の不注意で名札がないだけで、どの蘭も中身は堂々立派な蘭である。「いい、これはたまらん」と思えばあまりこだわらない。
先日買ったパフィオも名無しだった。名無しは安い。名無しではあるがたまらない魅力がある。そういう魅力のある蘭が安く買えるのだ。名無しだからといって見送ってしまうのはもったいない。
名無しのスターは「白いカトレア(60日咲き:うっとりものの花、今年も素晴らしかった)」「赤いカトレア(62日咲き:これもうっとりもの、これほどきれいな赤があるだろうか)」「Paph.グラウコフィラム?(1年咲き)」「デンファレ宮島(ど派手、巨大)」「デンファレ花工場」「デンドロ竹本」「デンドロ岩国(うっとりもののデンドロ)」「マスデバリアワインレッド(赤黒い花が続々出る)」「エピデンドラム花工場(いつまで咲いているのか)」「マキシラリア・テヌイフォリア?(姿がたまらん)」など堂々その部門を代表する株が多い。
大変高名な名札つき蘭があるとして、果たして私がその株の実力を引き出せるかと言えば疑問である。高い賞を受賞していると言うことは、かなり腕のある人間がそれなりの設備ですごい株を作出して受賞したことを意味しており、実は結構難しい株と言うことは大いにあり得る。近年の日本大賞を振り返れば「超でかい胡蝶蘭(スゴイ技術ですな)」「滅多に咲かないというパフィオ(よく4つも咲いたといわれていた)」「クールなリカステ(花がものすごくでかい)」「もっとクールなマスデバリア(マスデにしてはものすごくでかい)」などである。くださると言われてもおそれおおくてご辞退したくなるような株ばかりである(といいつつ気の迷いで日本大賞株を買ってしまったが)。従って持ち株の中で環境がよくあってばっちり咲いてくれる株から受け取るヨロコビというものが馬鹿にならず、そういう役目を名無しの株の皆さんが担ってくれているわけですよ。「安いけれどスゴイ花が咲く」名無しか、「高かったけどうまく開かなかったの、ぐすん」な株のどっちがかわいいかはまあ個々人の判断であろうか。「咲けば官軍」などと私は思っている(^^;)。
定評ある某社の液体肥料を切らしてしまった。特売で買ったやつである。この時期はみんな買うから値段は下がらない。そこで安い代用品をダイエーで買ってきた。500ml312円である。窒素・りん・カリ5:10:5、Mn、B入りである。
気の張る仕事でこのところへろへろになっていた。本日は最もへろへろである。何とか峠を越えた。今夜は蘭を庭に出したままとっとと寝る。
5月10日(月)Cym. Lucky Gloria ‘Fukunokami’開花
Cym. Lucky Gloria ‘Fukunokami’が開花した。シンビジウムとしてはえらく遅い。このまま咲いていては来年の開花に支障が、などと思うがまあ咲いたものは大事にしよう。
かねてより準備を進めていた譲渡株を発送した。バックバルブ3つを含む、ざっと14株ほどである。大きな箱に入りきらず、大型の株2株が積み残しになった。今度は秋だろうか。北海道まで着払いで1440円という。あんな大きな箱がそんな値段で運ばれるのが不思議であった。異動の発令は到着後に記録する。蘭は本当によく増える。
「5月の紫外線は8月の紫外線と同じ」といまニュースでやっていた。葉やけ注意ということであろうか。デンドロでいくつか葉やけが出たようであるがなんとかリカバーしているようである。明日は総出撃である。遮光スペースはたっぷりある。
5月9日(日)カシノキラン開花
カシノキラン(Gastrochilus japonicusガストロキルス・ヤポニクス)が開花していた。え?、一昨日花茎蕾ぼこぼこ状態を発見して植え替えたばかりではないか。開花は来月ぐらいと思っていたのである。本によれば花期は秋だというが。えらく小さい花だが、蘭は手にとって見たり、机上で目の前に置いて楽しめば結構見られる。買って2ヶ月経たずにもう咲いてくれた。
昨日購入したBtcm. Little Dragon
‘Kid’のBtcm.は、Bapticidium (Btcm.) バプティシジウムといい、バプティストニア(Baptistonia)と、オンシジウムの2属間交配Bapt. echinata x Onc. cheirophorumであることがわかった。「鮮明な黄に茶褐色リップ、花幅は約2cm、栽培容易な小型種」という。交配親の原種はどちらも見たことがあるが、こんなものが交配できるとはオンシジウム類の幅の広さを思い知らされた。
未登録のものがあったので登録した。枯れかけの小さなデンドロをもらって育てていたのであるが、なにやらよく成長するようになったので目立ってきた。
Den.? ‘Mini Takemoto’ デンドロビウム・ミニ竹本
2002年の春ごろ職場の方から枯れかけの小さなデンドロの栽培を委託され、1株もらった。あまり大きくならない。2004年気を付けてあまり冷やさないように育て、肥料も多く与えてバルブを大きくする。
庭で枯れたと思っていた地エビネはちゃんと芽が出ているのだが、手続き上枯れたことになっていた。とりあえず復帰手続きをした。
パフィオを買って思うのだが、今度咲いてくれるのはいつのことやら、という雰囲気である。パフィオ類が咲いたことは3例しかない。気になって累積開花件数を調べると開花元年の2000年2件、2001年7件、2002年54件、2003年119件、現在まで55件で合計237件である。パフィオは結構数があるが、開花件数は1%程度に過ぎない。
この開花件数の年次変化0,0,2,7,54,119,55+、は最近蘭を始めた人には参考になるのではないだろうか。なかなか咲いてくれないと焦る必要はなくて、どんな蘭でも咲いてくれるまで買って1年以上はかかる。現時点で猛烈に集めている人は「あとがコワイ」のである。この5月から蘭をたっぷりと日光に当てて涼しく過させてやれば早くてこの9月からずーっと素敵な花を見ることが出来る。そういえば咲いてくれた蘭の花がとぎれずにあるのはあと4日で1000日になる。今からデンファレを買ってはじめても、うまくすればこの11月から一生蘭の花がある生活を過ごせる。稼ぎ時が来た。
夜中に「アダプテーション」という映画を見た。蘭にまつわるルポルタージュ本(タイトルは「蘭盗人」だったろうか?読んでいるのだが記録が残っていない)を映画にしようともがく脚本家の話である。そのルポはかつて読んでいたので内容をほぼトレースして、映画のなかで映画として展開していた。脚本家の葛藤にも好感が持てた。だが後半、セックス(さかってたなあ)、自動車事故(真に迫っていたが2回もやるな)、ドラッグ、発砲、食いつくワニというネタ本にはなかった要素で「あらー」という話になっていた。たぶんフィクションだろう。実在の人物を入れてこんなエグイ話にしていいのであろうか(マイアミの湿地を知悉している男がワニに食われるなど不合理である)。折しもイラクをめぐる報道で、アパッチヘリから撃たれまくる自分を想像していたので気分が悪くなってきた。こういう映画を好んで見る方はこれらの強い刺激に感覚が麻痺しているように思われる。日頃蘭を相手にしていると耐え難いほどに刺激過剰でもはやついてゆけない。
話を戻すが、この映画の中で蘭は小道具に過ぎない。ポリリーザ・リンデニイは本物かと疑うほど優美な姿で何度も出てきたのであるが、ほかの蘭同様ちらちらでてきただけである。蘭好きはこういうスプラッタを好まないであろう。アメリカのみなさんはもっと蘭をなさればいいと願っている。やたら咲きまくる蘭を日本の優れた技術で開発し米国に無償で配る。世界的に紛争が減り、「派遣費用」「復興費用」などの予算削減につながると思うのだがどうだろうか。
本日は母の日ということで家事と子守を引き受けてかみさんを百貨店に小遣い付で駅に送りだし、カレーの材料を買いにサティにやってきた。いつもの花工場を見物した。ミルトニア花付き蕾付き499円。いつもすごいねえ。手は出ないけど。
さらに園芸店「錦幸園」に寄ると四川アツモリソウが屋外の棚で咲いていた。難しそうな蘭だが、じつに美しく咲いていた。値段は2000円で、難度も考えると手が出ない。店内では超大きな花(たぶん100mm)のデンドロ399円!新芽つき、すごいねえ、デンドロだらけなので手は出ないが。店内で見かけたハイポネックス開花促進450ml714円を買い、「ナメクジ逃げ逃げ」126円を買った。ナメクジを殺害するよりは寄りつかないでいてくれるほうがよかろうと思って買った。水に濡れても効果が持続すると書いてある。えらく安いなあ。大理石(方解石)の3mm程度の粒ジャリらしいものが袋に1kgほど入って100円だったので買った。どうやら本来は鉢の表面の化粧につかうものらしい。袋には値段しか書いていないが、光線、結晶形から方解石(CaCO3)と思われた。なぜこういうものを買うかといえばパフィオのためである。パフィオのいくつかは石灰岩のくぼみにたまった腐葉土に生えるものがある。Paph.グラウコフィラムもそうだ。このようなパフィオは植え込みに石灰石(方解石のあつまったもの)が入っていないと花を付けないと書かれている(江尻光一著「パフィオペディラム」)。まあ要するにこういうものが好きなのである。なめてみてまあ石灰石だなあ、間違いない、とパフィオに入れた。石灰石は酸性度を和らげる作用がある。それが効くのかもしれない。
昨年メインの蘭の棚としてつかっていた棚を組み上げ、ダイソー製200円の遮光ネットをかけた。最大収容数6トレイの棚である。これで遮光場所収容トレイ数は16になり、夏の収容能力は十二分である。本日は朝から雨が降り出したため家の中に収容していた。出しっぱなしの日が来るのが楽しみである。
本日蘭の取り込み中に棚の高いところにトレイを入れようとして鉢が1つ落ち、あわてて大半の鉢を落してしまった。Bulb.deareiのバルブが負傷した。新芽が出ている唯一のバルブだった。なにかと不運な鉢である。
落っことした鉢の中でEpi.porpaxは鉢がまっぷたつになったのを機に3号鉢に植え替えた。鉢の外に出てしまっているCirr. thouarsiiも落ちて、無傷だったがついでに植え替えた。Chysis
bractescensも不安定であり、プラポットが気に入らずついでに植え替えである。2.5号素焼鉢に水苔+杉皮で植え替えた。
日中雨がやんでいて棚づくりの作業もはかどったのだが、夜になってまた雨が降ってきたなあ。
さらにTrichoglottis pusillaとAngraecum leonisの植え替えをした。それぞれ2号素焼鉢に水苔+杉皮で植え付けた。このところ鉢かけが面倒なので杉皮の板を底に入れている。考えがあってのことではない。
5月8日(土)明幸園3株購入
カシノキランは花茎が6本も出ていた。単茎性の蘭で1つの株から花茎6本!。こんなのは始めてである。
本日はバラ園を見に行くと称して明幸園、うどん屋をまわった。暑い日になったのでかねてより欲しかった素焼鉢2,2.5,3号各10個(315円、360円、405円)のほかはあまり購入するつもりはなかったのであるが「球根ほとんど全品150円!」で舞い上がってしまい、指名手配中のOnc.obryzatumの見切り品をゲットしたことからほか2株の購入になってしまった。(お買い物総額3710円)
Onc.obryzatum オンシジウム・オブリザタム
2004年5月8日明幸園580円(←3000円)
きりりとしたバルブに高く長い花茎がのびてけぶるような花がつくカッコイイオンシという印象があった。1バルブでいいから欲しいと思っていたのである。11月あたりからつけねらってやっと5月になって見切り品が出てきた。あまり大きくない株が800円、シンビジウム並みの大株が580円だった。迷わず安い方を買った。
長さ60cm以上、広がりのある花茎は9本もあった。まだ花が無数についていて、花がぼろぼろ落ちてくる。園芸支柱が9本、それぞれ4カ所で止めてある。これは相当手間がかかっている。てっきり寄せ植えだと思っていたのだがなんと1株だった。
鉢からは簡単にはずれた。活動が弱っているとはいえ多量の根がある。バークの小粒植えであった。これをぼそぼそおとし、古い根をむしった。バケツに水を入れてざぶざぶ洗うことすらやった。株が大きすぎるので2つにぶった切った。花が今後ぼろぼろおちてくるため最も長い花茎1本だけをのこしてみんな切り落とした。それぞれの株は3号と3.5号の素焼鉢にしっくりと収まり、水苔+杉皮で植え付けた。
Btcm. Little
Dragon ‘Kid’ ブ?シジウム・リトルドラゴン‘キッド’
2004年5月8日明幸園300円(←650円)
花も終わっていたが、ついていた紙に「Btcm. Little Dragon
‘Kid’」とあり、これはオンシジウム類の知らない属だからと手が出た。Btcmはブラシジウムだと見当を付けたのだが、Brassidiumの略号はBrsdm.である。まあ、おいおいわかるだろう。
プラポットに2重に植えられていたのではずしてひんむいた。えらく小さい。しっかりした新芽がある。2号素焼鉢に水苔+杉皮で植え付けた。
Paph. `Wine
Red` パフィオ・「ワインレッド」
2004年5月8日明幸園800円
赤黒いパフィオに目がいった。名無しである。パフィオ嫌いのかみさんが「これならよし」というので手が出た。こういう濃い色のパフィオが欲しかったのである。光に透かすと素敵なワインレッドである。花全体の渋いツヤもいい。ペタル間106mmもあった。見た目近い品種はPaph. JoAnne’s Wineである。葉が5枚しかなく、花に比べ株が小さい。これほど株が小さく新芽もないので次に花を見られるのは2年先くらいではないだろうか。夜見るとつややかな黒い花である。
5月7日(金)5夜連続石斛開花、カシノキランにつぼみぼこぼこ
カシノキランというのをえらく安く買っていた。ガストロキラス属とかいう単茎性着生ランである。本日見るとぎょっとするほど多くの蕾が根っこと一緒になって根本を目指していた。これでは鑑賞が困難と株全体を90度回転させ、フウラン仕立てで植え付けた。これなら今後垂れ下がってきてもなんとか花を見ることが出来る。それにしても面白い植物である。
5日も連続して開花している。明日咲けば6日連続のタイ記録になる。候補となる蕾はシンビジウムとミルトニア、白花シランがある。えらく調子がいいなあ。今月フタケタ開花となれば5ヶ月連続フタケタ開花となり、新記録である。
開花率を把握するためリストに手を入れた。手がけた213種類中118種が開花しており、55.4%に達していることが分かった。
今夜は屋外に出しっぱなしである。
5月6日(木)Max.tenuiforia?開花
バンダが見頃である。よくこのブラーンと下がった状態であれだけの花がしょっちゅう出てくるものだと思う。年間2ヶ月あれをみている。ならせば6日に1日はあの花が目に入っているわけである。
バンダ・Wiratのほうは葉がおちるでもなく買ったときのままの姿である。葉は増えたかも知れない。まあ越冬してくれただけありがたい。
Lc.SpecialLadyはかみさんが買ってきたカトレアである。よく花があがる。今回もかみさんごのみの上品な花が咲いている。
アスパシア・ルナタはなんとなくゴムの焼けるような匂いがする。気のせいであろうか。
連休中は3日間仕事に出たり、蘭も作業、ホームページも作業、家族の行事や子供の体調不良やらで蘭を売っている場所になかなか近づけなかった。まあそれでも毎日蘭まみれだからあまりよけいなことも考えずに助かっている。趣味が蘭でよかったと思う。我欲を消し去り家族、仕事、蘭、球根園芸三昧のある種境地に達することを望んだのであったが、少々体力が足りず最終日ガタが来た。まだまだ修行が足りない。
朝になってMaxillaria tenuifolia?(昨年5月31日の画像)が開花した。4日連続の開花であった。なんともかわいらしい花で、早くもココナッツの香りがしている。吹き上がるような株の姿がまたよろしい。購入から1年たたずにこういうのが咲くとうれしい。
デンファレ・花工場の4つ蕾がある第二花茎が開花した。第一花茎は蕾がいつくもおち、4月にからくも1花をつけ、デンファレのリレー開花を繋いでくれた。たぶん6月一杯さいてくれそうだ。
明日は石斛が開花か。
5月5日(水)Lc.SpecialLady開花
常連のLc.SpecialLadyが開花した。このたびは鉢をはみ出したバルブが垂れ下がるという不始末となったが、そのバルブの先からつぼみが2つでて妙に格好がよろしい。別のバルブにも一昨日蕾が見つかった。
今年のデンドロは展開が早い。この正月頃開花していたDen.竹本は、そのころのびてきた新芽がすでに親バルブをしのいで止め葉がでている。そんなバカな、とおもうところだが、6本の新芽が多量開花間違いなし、という風情でのびているのだった。もらったときは「蕾が3つ出たバルブが1つ、極小バルブ1、新芽2」というないようだったのだが、1年経った今年はかなり美しく咲いてくれた。来年はこの調だと今年の4倍の規模になるようだ。このほかにもほとんどのデンドロでつぼみが急成長している。この冬の作戦は「芽が出たデンドロは暖めろ」だった。デンドロは「寒くても枯れない」と言われるため、「寒くてもいいのね」と解釈されて冬場寒いところに置きがちだ。それだと芽出しがおくれ、秋までにバルブが完成せず、花付きが思わしくないという経験をよくしてきた。大切なことは寒くなる前にバルブを完成させることで、「寒いところで越冬させる」ことではない。寒さに遭わせるのは花芽分化する時期だけでいいのである。暖めれば素晴らしい開花をしてくれる株もある。
スノーベイビー ‘グリーンポコス’では新芽が30cmに達し、最も高いバルブになった。もともと3株あるが(植え替えたいなあ。やっちまって石に植えるか(^^;)、でもまあモニターだからおとなしくしていよう)、高芽もでてきたのでこれは増える。
マロネスマロフレークも新芽は10cmを超えた。ほとんどが10cmを超えている。これは冬にデンドロの花だらけになりそうだ。最近いやにデンドロが増える。
一方デンファレは「倉敷」の5センチを筆頭に、芽がやっと出たばかりという株が多い。こんな調子でよくも9月から開花できるものである。デンファレは今手に入れても11月から咲いてくれそうである。越冬はまた冬に考えるにしても直射日光で育てて半年後には咲くデンファレは蘭をやってみたい人にはまことにお勧めである。花の終わったデンファレで新芽のあるものを3株800円ほどで買ってきて3号素焼鉢に水苔で植え付け、鉢を日当たりのよい場所につるして置いて、肥料たっぷりで、毎日水をやれば暮れには咲いてくれる(と思う)。そうやって6月30日に買って帰ったデンファレが暮れに咲き、3ヶ月も咲き続けた。こんなにデンファレだらけになってもやはりデンファレにはそそられる。さる方のホームページを見ているとリップの色がえらく濃いデンファレの同じ株をいくつか持っておられる。これをおねだりしたいのであるが、トレード要員が払底しており、やはりデンファレだらけなのでガマンしている。今現在も机の上でデンファレが咲いている。蕾がまだ4つもあってひらきつつあり、これからまだ2ヶ月以上は咲いてくれそうだ。バルブの姿が実によろしい。暖かくなってきたのでこれから開く花はきりりとしてくるだろう。デンファレは堪えられない。
越冬を総括すると、枯れたものは3株(ディサ、イオノプシス、リンコスティリス)で、不調は1株である。開花は、冬季から現在まで55件の開花があり、うち17件は新規開花だった。開花に失敗したものは1株ある。本来なら開花しているはずなのに開花しなかったものはPaph.delenatii、春蘭とZ.ArthurElleの3種がある。
連休中夜な夜なやってへろへろになりながらチューリップと水仙の画像整理を完了した。チューリップのプロらしい支援者からありがたい情報メールをいただきほぼ500種のデータと画像を掲載できた。500種というと気が遠くなるような数である。これらのチューリップを見分けられる人が居るのだなあ、と感心する。一方蘭は原種ですら500種ではきかない。チューリップは大半が「個体名」なのである。交配の情報はよく分からなくなってしまっていて、面白い個体が増やされて品種として出回っているのだった。それで2000種というが、蘭ならほとんどの系統が記録され、原種2万5000種、交配種10万種と言われている。蘭の文献や情報にはアクセスしやすいが、チューリップや水仙については相当探してもあまり手に入らない。原種画像は300種、交配種は200を超えた程度だが今後さらに増える。見分けられる蘭がどれだけ増えるだろうか。だが、連休中建設中の蘭図鑑に手を出す暇もなかったなあ。
5月4日(火)アスパシア・ルナタ開花、ブイルステケアラ・エドナ ‘スタンパーランド’に花芽
この正月に150円で購入したアスパシア・ルナタが開花した。オンシジウムの近縁であるが、花は1つだけがどーんと開くタイプだ。もう一つのバルブにもつぼみがある。
オンシジウムの近縁である交配種ブイルステケアラ・エドナに花芽が出てきた。昨年の秋に開花したばかりである。この株の花の赤は素晴らしい発色をする。
本日は大雨でとくにすることもなく、休日出勤である。
5月3日(月)シラン開花、フラグミ・リンドレイアナム最後の開花
庭のシランが開花した。今年は花茎5本で、増えているようだ。白花シランもある。こちらは通常のピンクのものより株が小さいと思っていたが花茎が6本もあった。口紅シランを蘭を始める以前球根植物として買って鉢植えで1度咲いて枯らした経験がある。あれが残っていたら3種咲いて面白かったろうと思う。
蘭の大半は昨夜屋外で過した。昨年よりもえらくはやいのではないだろうか。
雨が降るらしいが、雨に当てるのもよろしくなかろうと家に取り込む前に「あの液体」をたらしこんだ水をたっぷりやった。乾燥していたらしくよく乾いていた。
フラグミ・リンドレイアナムの最後の蕾が開花した。1月25日に蕾株を購入し、2月13日に開花し、以来花5つが順番に咲いた。3ヶ月咲いてくれたわけで、これはこれですごい蘭だと思う。花が終わらないためいつまでもふにゃふにゃのビニールポット植えになっているのだった。
花工場に行って来た。前回購入したDen.toltileが1株残っていた。花は少ないが、新芽が3つもある。ある意味ではこちらの方がお買い得かも知れない。安くなっていたら手が出るだろうなあ。園芸トレイに1つだけだったのでこのトレイももらえるのなら、などと思ってみたがレジが混んでいたのでやめた。
5月2日(日)屋外出しっぱなし
ネットオークションなるものがはやっているそうである。これぞと思う人に蘭を差し上げるというのはあるが、売るというのは経験がない。これぞという人(しっかり育ててくれそうな人)が欲しいから売ってくれ、と言われるようなことがあれば、たぶん売ってしまうかあげてしまうだろう。商売はそれなりに責任を伴う行為なので、お金をいただくだけの責任を全うできるかといえば少々心許ない。それゆえオークションに出品など思いもよらない。
Den. Spring Harmony 'Harp' がえらく立派に咲いている。花がたった4つなのだが、大きく姿がよい。花径95mmはデンドロではDen.Formidibleに次ぎ、Den.Arikaを抜いて歴代2位になった。放出しようなどと思っていたが、「化けた」のでまだ手元に置いて育てる。新芽が4本ある。その横にDen.toltileがそそり立っている。これがまたすごい。バルブ一本でこれほどすごいデンドロをあまり見ない。一昨年とその前年に育ったバルブに花がついている。来年花が咲く昨年育ったバルブは少々作落ち気味だ。今年の新芽は浮き上がっているので苦戦しそうである。石斛は数えてみると25個のつぼみがあった。なんだそれっぽっちか、と思ったが、昨年の記録を見ると16個で「かなり美しい」と書いている。写真を見ると「おおっ」というほど美しい。確実に拡大基調にあることがわかった。「ああ、やっぱり蘭はいいなあ」、と思う連休である。おかげで(明幸園以外は)行きたいところもなく、(素焼鉢以外は)欲しいものもなく、心安らかに花を楽しむ日々であった。私はいくつになったのであろうか。
いただいた下垂生のシンビジウムはいただいた写真と「最初みどりがかっていてその後白く、リップのピンクが濃くなる」という特徴から、Cym. Sarah Jean
‘Koihime’ではないかと思えた。サラ・ジーンはこれも一緒にいただいたキンリョウヘン(Cym.floribundum=pumilum)を親に持つ。欲しいと思っていた品種を思いがけずいただいて大変感謝している。シンビジウムではこのキンリョウヘン、ホウサイラン(Cym.sinense)とともに「蘭熱中症」に記述のあったCym.faberi(イッケイキュウカ)や寒蘭(Cym.kanran)、スルガラン(Cym.ensifolium)を欲しいと思って探している(地味で香りのよいものばかりだ)。ところで、「蘭熱中症」は蘭あつめに絶大な影響があった。蘭は写真では魅力がわかりにくいのだが、文章で記述されるとそれが頭の中にこびりついてつい探してしまうのであった。文章→品種名→購入は記憶という面から容易に進むのだが、「写真で見たすごいきれいな花だった」では探しようがない。「ジンチョウゲのような濃い香りのニオイエビネ」などと書かれると、花を見たことがなくても探してしまうではないか。私はこの本は「洋ランポケット事典」と並んで蘭の魅力を最も強烈に伝えてくれる本だと思う。
最近じわじわその良さに気がついてきた本に「完全ガイド育て方のコツが分かるはじめての洋ラン」新井清彦著、ナツメ社がある。手に入れた当初は同じ写真の使い回しやら、写真の逆さ掲載(表紙のレストレピアは逆さ)など「作りの荒さ」が目立ったのであるが、品種それぞれの記述の濃厚さを気に入ってよく参照している。蘭愛好家にとって品種や個体についての詳しい記述がありがたい。
休日出勤などをしていると、ものすごい量の仕事をすることになり、へろへろになった。今日は蘭どころではなかった。巷はゴールデンウィークらしく、今日まで夫婦でのべ7件も交通事故を見かけた。たるんどるなあ。
どうにもつかれて蘭を出しっぱなしにしてしまった。蕾株だけせっせと取り込んだ。
本日は骨休めをして蘭を出してぼーっとしていた。えらく気温の高い日で葉やけが心配であった。
5月の開花予定は、Lc.SpecialLady、Cym.、Phrag.、Max、Aspacia、Milt.「サティ」、LcAlohaCase×Intermedia、など7株以上が堅いところである。
開花株がいやに多いので気になって集計してみた。
うちで花芽が出て咲いたものは、V.
Sansai Blue、Enc. chocreatum、Cym. Line Stone ‘Cute’.、胡蝶蘭池袋1、Paph.
Deperle、Pot.Horai、Lc.Love
Knot、Den. Formidible、えびね、Masd.
Rose Marry、Masd.
‘Wine Red’, Masd. Adew, Den. Saigyoku Queen × Sailor
Boy ‘Pinky’、Den.
Spring Harmony 'Harp'、 Amitostigma keiskei (Maxim.) Schltr.、Den. Spring Color 'Hohoemi'、Den. ? 'Hanakoujou'、Mtdm. Pupukea Sunset ‘Hawaiikai’、 Phal. Amanogawa x Grand City
‘Venus’、 19株
購入した花つき株、蕾、花芽付から開花した株、Aerangis
hildebrandis、Den. tortile、Bulb. falcatum、Den.scabrilingue、Den. unicum、Epi.? 'Hanakoujou'もう半年咲いている、Paph. glaucophyllum?もう300日以上咲いている、Den. chrysotoxum、Sarcochilus hartmannii、Schoenolchis、Den.RainbowDance、11株
合計30株あった。15%も咲いている。
Lc. Persepolisに新芽が4つも出てきた。だが、水苔を押すと指がずぶずぶ入るので植え替えをすることにした。4号平鉢に水苔+杉皮で植え付けた。この花をえらく気に入っていたのである。そのうえ大層姿のよい株である。
送り出す予定のLc. Schilleriana が大きすぎるので4.5号鉢からはずして2つにぶった切った。はずすとき、下の穴を大きくして地面に支えた棒を突っ込み、力をかけたところ中身がすっ飛んでいってしまい、鉢は落っことして割ってしまった。残留する株は3.5号素焼鉢に押し込んで水苔+杉皮で植え付けた。
なにやら部屋の中は植え替えた株だらけになってしまっている。
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