蘭馬鹿日誌2003年12月および更新記録

ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔 

20128-1220124-720123-201112-11201110-520114-201012201011-1020109-720106-420103-1200912-1020099-720096-420093-1200812-11200810-920088-720086-520084-320082-1200712-11200710-920078-720076-5200742007320072月後半20072月前半20071200612-111098765432200612002 12 11 10 9 8 7 6 2001年以前  インデックスに戻る  日誌迷作選

 

Top 日誌 蘭のリスト 蘭扉頁 画像掲示板 球根園芸館 画像登録 

 

12月31日(水)蘭に感謝。ご多幸とご多花を。

2003年もあと1日となり、さもしいことにわずか1日でトップページの写真を交換していた。なにやら今年のうちに紹介できなかった花付き株が多い。つい焦ってつぎつぎ交換していたのであった。

本来なら119鉢も開花してよい一年だったなあ、などという感想があってもよさそうなものだが、実は反省している。蘭には感謝している。「さけぇ〜、さかんかぁ〜い」とばかりに酷使しすぎたように思う。あげく大切な胡蝶蘭2株がお亡くなりになってしまった。開花件数にこだわって蘭への慈しみを忘れていたという反省がのこる。来年の目標はぐっと下方修正して123鉢(これで3日に1鉢開花のペース)の開花ということにしよう(懲りてないって?(^^;)

 

歳末の街で種々様々な蘭を見かけたがこれというものは無かった。心安らかに新年を迎える、はずだったのである。捜し物で寄ったホームセンター「ディック楽々園店」で巨大な花のデンドロを見かけた。花もでかいがバルブが驚くほど太い。680円とある。面白みもあり花も見事で値段も手頃だったが、もうデンドロはちょっとねえ、と思っていると、あとからやってきたかみさんが「香りがたいそうよい、花が好みのシロ、機嫌がいいから買ってやろう(直前に誕生プレゼントのパソゲーを買ってあげていた)」といって買ってもらってしまった。

Den. Santa Isabel TrueLoveという。ブラジルで作出された品種とラベルにあった。「花は純白でリップに僅かにクリーム黄色を彩る。生育は旺盛で、花付きは抜群によい。大輪花、強健」とある。計測の結果最大の花は90mmに達していた。でかい。香りは風邪を引いているのでよくわからない。

 

開花の連続とそれに続くデータ取得でばたばたした一年だったなあ。蘭に感謝するとともに、蘭を愛する方々のご多幸とご多花をいのっております。 

 

12月30日(火)Dar. Charm ‘Blue Star’開花

Dar. Charm Blue Starが開花した。今年の111日に難波高島屋のラン展で購入したものである。ちっこい青バンダのような姿をしている。もう1株のDen.岩国はまだひらいてくれない。今年の開花は119株になった。まあ今年は119株でいいか、今年は100株開花が目標だったわけだし、来年こそがんばろう、と思う。

 

本日は山口県の大島にミカンを採りに行った。ミカン狩りという優雅なものではなく、義母の知り合いのミカン農家がとりのこした高い場所にある木のミカンを取る。こけたらけがをするなあ、というような急斜面を何度も往復して汗だくになってミカンを取って運搬した。ミカンの木は人が乗ってもがっしりとしておりものすごい数のミカンを付けている。木の姿などを見てもすばらしい植物だと思った。

採ったミカンは皮がよごれて見てくれの悪い不揃いなミカンだったが味は絶品だった。その知り合いが出荷用のミカンを取っていたのでもらって食べてみるとえらく味が薄かった。見てくれにだまされてはいけない。

帰り道大竹で寄ったホームセンターで見たデンドロ2000円が見事だった。ユキダルマキングらしい。ここにもスノーフレークがあった。うちのDen.岩国はスノーフレークだと思っていたのだけれど雰囲気がずいぶん違う。

クルマに乗って移動ばかりの二日間だったがおかげで子供らを分数などの暗算でしごき倒していたのであった。

12月29日(月)

ゴンベッサさんからCirrhopetalum Louis Sanderの画像をいただいた。実にたくさん咲いている。今回はボタニカルアートバージョンも送ってくださった。ゴンベッサさんは絵も素晴らしい。花の先端の

いる。今回はボタニカルアートバージョンも送ってくださった。ゴンベッサさんは絵も素晴らしい。花の先端のにょろーんとした感じやペタルの先のびらびらがたまらなくいい。写真よりもうったえる力がある。これぞシルホペタラムの醍醐味である。こういう絵を掲載させてもらえるようになるとなにやら当ページも格が上がったような気がしてくるのがおそれおおい。これに先立って、Bulbophyllum tricorneの画像をいただいていた。ランにはスゴイものがあるなあ、と感心する。

Blc. Mishima Desire咲いているものを見ると、我が家にはない美しい色合いの薄いピンクだとわかってじわわ魅力がわかってきた。かつては「パステルピンク」と記述していた。赤紫に近いピンクは多いが、こういう色合いは初めてだ。カトレアとしてはよく見るような色である。こういう華やいだ色のカトレアが咲くとわくわくする。つい目が行く。

 

年賀状をサルの絵まで含めてすべて墨を擦って筆でかきあげて爽快な気分であった。パソコン年賀もいろいろやったが筆が踊るようなあの感じなくしては年賀状書きも面白みがない。

午後からかみさんの実家に里帰りである。「あと2株なんだけどなあ」とか愚痴を言っているとかみさんがもってゆけという。Den.岩国とDar. Charm Blue Starをクルマに積んででかけた。開花前の株の環境を変えるのは掟破りである。なにもそれほど120開花にこだわることはないのであるがついこういう事になってしまった。3日に1株開花ペースというためには年間122株の開花が必要なのである。これは来年度の目標にしよう。

行った先の広島でもランを見てしまう。980円であまり花付きのよくない株がたくさん並んでいる。スノーフレークとセカンドラブ「トキメキ」という有名株であった。デンドロはやはり不作であろうか。義母の春の楽しみに水仙10398円を買った。チューリップ40398円というのもあったがこちらは見送った。

 

12月28日(日)Phal.池袋2急枯

つきあいの長かったPhal.池袋2が枯れてしまった。株全体が茶赤色になって枯れていたのである。先週21日に保温ケースをはぐって水やりをしたときにはなんの兆候も見られなかった。ほかに調子の悪い株もみられない。花芽も順調に伸びていたので驚いた。根は悪そうに見えない。Phal. Mishima Crystalとよく似た症状であるため伝染病ではないかと気になる。ランが枯れるとこたえる。コクラン、Phal. Mishima CrystalSlc. (L. itambana 'B-6' X Sc. Beaufort 'Elmwood')Phal.池袋2と4株目であろうか。がっくり。

Blc. Mishima Desireの開花はいわゆる失敗開花であった。蕾が位置決めをするまえに開花したためリップをひっつけて上を向いて咲いてしまった。

寝違えて首が痛いし、さんざんな一日であった。年賀状もサルが描けず、頓挫している。パソコン年賀状というのが苦手で全部筆書きであった。

 

12月27日(土)Blc. Mishima Desire開花

Blc. Mishima Desire2000227日に東京ドームラン展のハナジマオーキッドの出店で1200円で買ったものである。以来開花まで310ヶ月かかった。初年度に植え付けでしくじり、翌年株分けでしくじり、という反省はあるもののなかなか咲いてくれない株だった。それがやっと咲いてくれた。今回は2バルブからつぼみ3つの開花である。半開で105mmである。

 

えらく寒い。朝から雪が積もった。園芸店回りをしたがこれというものはない。あこがれのシンビジウム「マリーローランサン」があって値段が36000円なのにたまげた。やはりこれぞといういいものは高い。ご自由にお持ち帰りくださいコーナーにシクラメンの小さいビニールポットがあってかなり痛んでいたが興味があったのでもらってかえってきた。

 

Gom. Verboonenii Golden Falls CBR/JOGAは、ついていたラベルの「Verbooneii」の綴りが人名のラテン表記なので原種のような書き方なのに交配種のような大文字表記なのでいぶかしく思っていたのである。参考書に小文字で表記されていたため原種であることがわかった。まあ原種にこだわりはない。

 

12月26日(金)仕事納め

かのカレンダーには数えてみると377種の原種画像が詰まっていた。みな精巧な植物であることに驚く。重複があるのではと点検してみたが1つとしてなかった。ふと思うに、200種ほどの原種画像を集めるのに1年以上かかっているのである。あの手間を思うにこの数は実に多い。写真ならぱちりだが、絵となるとまた大変だろう。驚くのは、地下でみえない部分まで掘り出して描いていることである。漢方薬として知られるシランの根はこうなっていたのか!とおどろく。ただこれを漫然とカレンダーとして眺めるのはもったいない。大事なデータベースとして利用させていただく。

こういう素晴らしいデータを将来ネット上で利用できるようにして欲しいものである。画家なのか植物学者のおてになるのか知らないのだけれど、こういうコンテンツを作り上げた人をもっと高給優遇して、ブツはネットで無償提供というような国家プロジェクトがないだろうか。全国の地図をみせてくれる国土地理院はエライ!とおもう。いつまでも「空っぽの洞窟」ちゅうわけにもいかんとおもうのだが。

宮島の第三花茎の蕾がほころび始めた。第一花茎は満開になったと思ったら今日は2つしおれた。デンファレ類の花の最大数は昨日の26がレコードになった。

 

本日はラストミニッツまで徹底的に働いてくたくたである。忘年会が煩わしいほどだ。少々飲み過ぎたらしく(ビール換算で200mlくらい)、帰るやいなや床にぶっ倒れていた。実に気持ち悪かった。

 

Blc.MishimaDesireがほころび始めた。

 

12月25日(木)

デンファレ宮島は低温越冬の予定である。右の花茎は最初の花がしおれかけている(ざっと50日咲いていた)が、最後の蕾が咲いたため16個が満開の状態である。デンファレ16個が満開になったのは我が家での新記録ではないかと思う。第二花茎は、花10個つぼみ1つ。第三花茎の蕾がそろそろ開花しそうである。花数は26個になった(1つのバルブに咲いたデンファレの数の新記録)。なんとも盛大に咲いた。

記録にこだわっているのは、そういう記録のページ「蘭のレコード」を作っておけばある種目標にもなり、歴史になる。きれいな花だった、スゴイ花だった、という写真も必要だが、数字で残せるものは残したい。

 

12月24日(水)原種のボタニカルアート377種

かつて紹介した蘭原種ボタニカルアートカレンダーを手に入れた。このカレンダーは圧巻であった。絵というのは見せたいところをしっかりと描き込んであるため植物の魅力を伝える力が強い。めくるめく原種画像であった。

原種図鑑のような「ボタニカ オーキッド」なる洋書はネットで簡単に手に入り、1200種の原種の情報や育て方まで書いてあってお勧めなのであるが、その写真を見るに絵に及びがたい部分があるように思われる。画家はその植物がこういう風に生えたがっているというポーズを想像して最も見せたい部分を効果的に書く。写真は1点から見たものをとらえるのだが、人間はすべての角度から見た上でもっともみたい部分をうまく描き出せる。絵の力というのはそういうところにあるように思う。

こういうスゴイ絵の数々はいったいどこに存在しているのであろうか。

 

冬越し作戦を考えつつも、仕事だ、年末年始だ、クリスマスだ、年賀状だ、といろいろかまびすしい。かたっぱしから己のことを念頭から消して粛々と処理するのであった。最近楽しみを追うということがなくなった。

 

12月23日(火)Lc.Mini Purple開花

スプラサイドを園芸店の店員に問い合わせて数日経った。ホームセンターの農薬の棚などを見て回ってもさっぱり見つからない。これはひょっとして簡単には手に入らない薬品なのでは、と思い至った。そう思うとなにやら手に入れてみたくなるのであった。

最近近所に出来たアグロガーデンというホームセンターには鍵のかかる棚に農薬が展示してあったのを思い出した。えらく希なものを見た、と思い記憶に残っていたのである。本日行ってみるとなるほどその中にスプラサイドがあった。「医薬用外劇物」なのである。値段は540円であった。これだけ仰々しくて値段は拍子抜けするような手頃さなのが気に入った。これをください、と店員にいうと少々待たされ、免許の提示、住所、電話番号などを求められた。はんこも必要だったらしいがそちらは勘弁してもらえた。サインがあるのにはんこもないものである。ともかくなにやらものものしい薬品を手に入れたのであった。有機リン系の劇物であるから少々気を付けつつ、よく用法を理解してから使用しよう。くれぐれも原液を歯ブラシでカイガラムシのアジトにすりこまないようにしよう。

アグロガーデンではもうシンビジウムの安売りをやっていた。相変わらずサラジーン「アイスカスケード」は高い。見切りで3000円である。育てているシンビはこれから咲くのである。花芽が1本くらいずつだ。

球根植物で、ムスカリ4種がそれぞれ100円でこれは掘り出し物だった。

その後例によって花工場に行ったが、本日は出物がなかった。胡蝶蘭98円を見た。これは最安値だろう。

 

そろそろバンダが終了である。40日を過ぎた。このたびは縁から茶色になるしおれかたではなく、花弁が透けてくるようにみえてじわじわよわっているようだ。なんにせよ花命が長い。バンダ類はどれも元気そうである。そろそろダーウィナラ・チャーム「ブルースター」が花を引き継ぐようだ。こちらもバンダ・セルレアの血を受け継いでいる。

 

赤いマスデバリア花芽が出てきた。1130日に買ったマスデである。でかい花だったが、それが2個以上でてきそうである。

 

そういえばミニパープルである。春に咲かず、夏に蕾がたくさんしけて、今年はやっと土俵際で咲いた。

あと3株開花で120株開花達成となるが、微妙なところである。

 

12月22日(月)

さむいねえ。こっちまで休眠状態になりそうである。

 

パフィオ・グラウコフィラム?にはまっているのである。夏も冬も花の雰囲気は変らない。つややかで作りの細やかな面白い花である。花はつぎつぎおかわりがでて8代目になる。八代といえば吉宗、などと変な連想をする。9代目がみえているのでこの蕾はちなんだ名前を付けるとすればはてなんだったか。歴史は歴史小説や時代小説で覚えたようなもので、9代将軍というのはめったにお目にかかれない。調べてみると以下のようになった。

家康(いえやす)秀忠(ひでただ)家光(いえみつ)家綱(いえつな)綱吉(つなよし) 家宣(いえのぶ)家継(いえつぐ)吉宗(よしむね)家重(いえしげ)家治(いえはる)家斉(いえなり)家慶(いえよし)家定(いえさだ)家茂(いえもち)慶喜(よしのぶ)

このうちあまり小説にでてこないのは家綱、家宣、家継、家重、家治、家斉、家慶、家定で、ようするに半分はよくわからないというのが将軍様であった。まあそれはいい。

仮に慶喜まで咲き続けたとしてあと7代。花命が平均25日とすれば175日と見積もって、現在の190日から15代が終わるまでに購入からざっと1年かかる。目指せ1年咲くパフィオ!である。

この恐れ入ったパフィオは普通の家のリビングの窓辺に咲いているのであるが、よほど強健なのではないだろうか。意外と当地では人気がないのかよく売れ残っている。「骸骨伯爵」みたいな顔をして眼窩にひからびた目玉(花粉塊)があり、口の縁がそりあがって「うふっ」と笑っているような面つきをしているからであろうか。そこがいいんじゃないか、と思うんだけどねえ。この株が売られていたとき、隣にあったそっくり同じにみえる鉢は環境が合わなかったのか花が早々に散って見切り処分になっていた。値段がおちてとうとう100円にまでなったので買った。同じものをなんで?と考えたものだが、今思うと100円で売れなければこの素晴らしい植物が捨てられてしまう可能性を感じたからではないだろうか。見切りの100円で売れないものをいつまでも置いているはずはない。100円まで下げてくれた園芸店の良心もありがたいが、あちらも商売だからそこまでが手当出来る限界だと思う。

 

12月21日(日)カトレアの喜び

赤いカトレアは3方に2個ずつ蕾や花を向けている。外を向いている花を見ようと鉢を回転させてみるとはっと息をのむような整形の花が現れた。姿、色など申し分ない。これにはまいった。昨年素晴らしい花が2つ咲いてよい写真が撮れたが、それを上回るかも知れない見事な花だった。

この赤はソフロニチスの赤に違いない。ソフロ様々である。株の姿、葉の形などからSlcだろうとは思う。たぶん有名な種だと思うのだが名札がなければまず特定はできない。名札があろうがなかろうが花は素晴らしい。こういう色のカトレアは売っているのを滅多に見ない。色が素晴らしいと思って買ったカトレアはPot.HaYuanGoldがあるが、この赤いカトレアはそれを上回る感動がある。

撮影を行ったが電球の光ではあの色を再現できなかった。明朝自然光で雪をバックに撮影しよう。トップページは差し替えだ。

そういえばこのカトレアが咲いてからそろそろ1ヶ月になる。まだ小さい蕾があり、開花期間はあと1ヶ月は稼げそうだ。さらに蕾を持っていそうな新バルブもあるのだ。まったく結構なカトレアである。いいねえ、カトレアは。

明くる朝は子供の行事で7時前に家を出た。一面の銀世界である。ちょっとみられない美しい世界だったが写真を撮る余裕がなかった。用事を済ませて帰ってくると9時前である。赤いカトレアの写真を撮ってトップページを差し替えた。

1週間ぶりにケースの覆いをはぐり、水やりをする。最低14度、最高31度だった。かなり詰め込んでいるが調子を崩した株は見られなかった。

さむいねえ。こっちまで休眠状態になりそうである。

 

12月20日(土)

ぐんぐん冷えている。おっと、外は雪だ。こりゃおもしろ背景とばかりに蘭を持ち出して撮影した。Gom. Verboonenii Golden Falls CBR/JOGAを撮影した。まださんざん降っているので照度が低い。積雪15cmで近年では最大の積雪である。カーポートのひさしに多量の雪が積もっておっかないので雪おろしをすることになった。

 

町に出かけてみると、こりゃかえれなくなるんじゃないか、というほど路上に降り積もっていた。視界も効かないほどの吹雪である。しかし5kmほど南に下ると道の雪もずいぶん減ってきた。

いつもの花工場に行った。1116日から目を付けていたパフィオ(かつて780円)に先週そのままの花がついて380円で売られていた。「ふっふっふっ、してやったり」と笑みがこぼれる。ついている蕾(3代目にあたる)は先週同様あまり色がよくない。いまだについていて少し大きくなっているようにみえることから、こういう色かもしれず、まだ咲くかも知れない。花茎の長い実に好みのパフィオである。花工場前で記念撮影をした。こういう株がいつまでも売れ残っているとは、この近隣にはパフィオ好きはいないのであろう。

パフィオについては蘭を始めたころですらそれ以前にみたテレビの影響で「ただでさえ育てにくい蘭の中でももっとも育てにくい」という間違った認識を持っていた。最初にパフィオを買ったときはバクチだと思ったほどだ。そういう育成が困難な種もあるかも知れないが、いまのところさほどの困難は感じていない。ただ、あまり頻繁に花芽は出ないという気はする。買って2年目くらいで花芽が出るぐらいにおもっていて育てている。

パフィオを扱ったテレビ番組はかつて2回、本は1冊読んだ。パフィオは分類の上でも別格だが、蘭愛好家の中でもある種別格で、強烈な愛好家がいる。園芸店でかわいいパフィオをみているうちは分からないが、大きく威風堂々としたパフィオもあり、あこがれずにはおれない花もあった。そういえば今年の日本大賞とGMを受賞したのもパフィオだった。じわじわパフィオの魅惑的な世界に引きずり込まれつつあるのであろうか。

 

12月19日(金)

寒波襲来である。腰に貼るカイロをつけているのでさほどには感じない。

 

昨夜夜中に水やりをしていたが、水やりセットを持ってしても時間のかかる重労働だった。

リビングのケースは昨年同様解放状態である。昨年ビニールをかけてフタをしたらたちまち3株が軟腐病なのか新芽がやられたりして懲りていた。バンダはつり下げた状態でライトが当たる状態である。ファンがケースに空気の流れを作り出している。

 

この週末は特に予定もない。庭に球根も植えきってしまった。写真撮影をさぼっているので表紙の画像が払底してしまい半月前のカトレアをはりつけた。このカトレアはこれからまだまだ咲く。もっといい画像が撮れるかも知れない。そのときはまたそのときで別途掲載しよう。

 

ホームページ作成ソフトで職場のページをいじくってみたがなんだか難しそうである。ますます勉強することは多い。年末で仕事まみれの一週間であった。

 

デンドロの原種アノスマムに花芽が数日前に見つかっていた。本日は根元に新芽を見つけた。

 

一頃の不調な時期を乗り切っていろいろ調子よく生えてきているようである。L.イカルスは我が家で最初に咲いたレリアになりそうだ。花茎が予想通りかなり伸びて株高60cmになった。蕾も大きくなりあと数日で開花だ。ダーウィナラ・チャームも蕾がたくさん出ている。コンパレティアも蕾7つが順調だ。ミニパープルはあと3日くらいだろう。Blc.MishimaDesireはあと一週間ほどだろうか。パフィオ「明幸園」の花芽がせり上がってきた。蕾株が7株もリビングに集中しているのであった。

そう記録して悦に入っていると「みんなが作った短歌と俳句を鑑賞しよう!」と書かれたプリントをかみさんがもってきた。娘の学級のもので、子供らしい俳句が並んでいる。「ふきのとう 朝のしずくで 顔洗う」「きれいだな 桜散ったら 雪みたい」「雪達よ いっしょにあそぼ きらきらと」などほほえましい。

食べ盛りでいつもおなかをすかせている娘の作品を見ると

「栄養が たっぷりあるぞと 米が言う」

ぶん殴られたような爆笑におそわれはしたが、この力強さにはまいった。田圃に囲まれた小学校で減反の象徴みたいなコスモス(奨励されているらしい)のことをよむ句が5つもあることに皮肉を感じる一方、米の句はこれ1つである。「この世に食べに来た娘」といわれるだけのことはある。

 

12月18日(木)

本日の蘭はなにか特記事項があったであろうか。どれもこれもちょっとずつなにかしら伸びている。Blc.MishimaDesireのシースから蕾がでてきた。長かった。20003月から実に4期目で蕾が出た。

エピデンドラム・キャンディベルのシースが伸びてきた。昨年は5本も出たのに今年は1本である。昨年はアブラムシにたたられたが今年は虫取りも楽だ(^^;)

 

kaz氏の「Orchidローコストコレクション」にリンクをお願いして張らせてもらった。皿井洋蘭園様もリンクを張ってくださっていたのでこちらもリンクに登録した。リンクの紹介が「目を通すのに連休が必要」とあった。I氏のページにもリンクが張られていて「気に入りました。でも蘭屋の敵かも(^^;)」とあり、「1000円以上だせへんぞー」とポリシーステートメントがあればなるほど「敵」かもしれない。当ページなどは実はもっと悪質なんですけどねえ(^^;)

「勝手にリンクを張ってくれる」というのは私としてはなんとなく嬉しいことなのである。当サイトの画像なども著者が撮影したものについては勝手に使ってもらえると少々嬉しかったりする。掲載している画像は1200枚ほどになる。もう一方の球根園芸でもこれに匹敵する画像がある。ネット上では150MBほどあれやこれやに使っている。本ページは「タダ!」の50MBなのでそろそろ限界であろうか。

 

職場でもまじめにHPを作っているが、本日同僚から「ワードで作っとるだろう、重い!。作成ソフトでつくるほうがいい」と指摘された。そこで上司に「重いっていわれてますよ〜」と掛け合ってホームページ作成ソフトを購入することにした。しかし今思うと、重いと言われたのはこちらのページだったかも知れない。

モデムでちゃっちゃか読めるように作っているのだけれども重いかなあ?。

「重い!」と兵庫県在住Tさん推定28歳(んなわきゃあないだろうて?(^^;)のご意見でした。

 

12月17日(水)Hwra. Lava Burst 'Puanani' AM/AOS開花

ハウエアラという人口属のラババースト「プアナニ」が開花した。極小オンシジウムのようななりをしている。かわいい花が咲く。この種は最近とみによく見かけるようになった。まだ咲いたばかりなので良さがよく分からない。ハウエアラは色合いがよくてあこがれていたのであるが、多くはミニミニ蘭のようである。

次の開花はミニパープルであろうか。蕾株はたくさんあるがこのところの低温で活動がスローモーション様になってきた。

 

デンファレ宮島が咲いて40日である。最初の花は余裕たっぷりで咲いている。花数は15と9、合計24である。この2本の花茎はつぼみが3つのこっている。デンファレの花茎が花がしおれずに咲ききるのはこれまであまりないことだった。

これまで我が家でこれほど盛大に咲いたデンファレはなかったので感激ものである。立地面積が狭いのでうまく固定すればいろいろなところに置ける。ほれぼれするくらい見事な姿である。その花の下で書き物をしていることが多い。

 

12月16日(火)朝は吹雪だった

朝からみぞれのような雪が吹き付けてきていた。畑にもうっすらとつもっていた。マスデやリカステが夏に咲くような環境だから冬は毎日のように雪が降る。

 

コンパレティアという蘭がある。マクロプレクトロンという原種のようにみえる。昨年1月に優雅な花に惚れて明幸園で開花株を750円で購入したもので、夏場からゆっくりと花芽が上がってきていたが、遮光の隙をつかれて差し込んだ日光に葉を焼かれて葉が半分になってしまいその後の生育が危ぶまれていた。このほどつぼみがくっきりとしてきたのでなんとか開花してくれそうである。そうするうち、新芽も出てきてそれにも花茎が見出された。コンパレティアはお勧めである。

 

パフィオ・グラウコフィラム?の第八代がきっちり開花した。見飽きない愛嬌のある顔つきをしている。購入以来180日を経過してなお同じ花茎から咲き続けているのであった。なんという長持ちの蘭であろうか。花期200日は確実であろう。これに匹敵する花期の長い種は生育が高難度のデンドロのカスバートソニーくらいではないだろうか。こちらのパフィオは35度だろうが8度だろうが変らず花が出るので恐れ入る。悪のりをして365日を目指したいところである。そのうち鉢の底よりも下に花がぶら下がるようになりそうだ。この兄弟株があって100円で売っていたのでつい買ってしまった。こちらは春にもらわれてゆく予定である。パフィオはやはりいい!こういう怪物みたいな蘭にでくわすのでこたえられない。

 

買い物のついでに覗いた園芸店で球根の見切り品を購入しつつ「スプラサイドってあります?」と聞いたところ、ないといわれた。結構大きな園芸店なのだがねえ。この店では蘭の半額セールをやっている。半額といってもそれで丁度いい値段のような気もする。今年はカトレアなども見かけるが手は出ない。一昨年はあったバンダは今年もないようだ。なるほどデンドロは生育が悪いと言われており、入荷が極めて少ない。シンビジウムは影響を受けなかったのであろうか。妙に安いから花付きは悪かったのかも知れない。

 

我が家のモニターで皿井洋蘭園からもらったデンドロビウム・スノーベイビー「グリーンポコス」は今頃つぼみが太ってぼこぼこになってきた。なるほどプロのデンドロはこんな風にたくさんのつぼみが付くのかと納得した。推定100個はあるだろうか。我が家で育てたデンドロは花芽がちょぼちょぼついている程度でとてもプロには及ばないということを痛感した。シンビも花芽が1ないし2本というところだし、ああいうよく売られているものはプロとの差を思い知らされる。

とはいえ、「グリーンポコスは枯らさなければ来年もほぼ確実に花がつく」、というふれこみのありがたいデンドロだそうである。だとすれば実に消費者のニーズをつかんだデンドロではないだろうか。まさに「リッチでけちな奥様」向けの新商品である。

 

ふと思うのは、蘭では栽培が簡単であるというものは実は難しく、高価で育てにくそうな蘭が実は安くて花付きがよいというようなところがある。商売という面からはデンドロやシンビはプロが見事に咲かせてそれなりの値段で売るもので、私のようなシロウトには実は難しく、それなりの設備と技術がいるように思われる。莫大な資金を投下して設備を整え、山上げなどもし、販路を整備し、育種に力を注いでいるプロのデンドロやシンビがそうそう個人で追随できるものではない。また、派手なものだけに物も大きくなる。いきおい場所を取るので栽培は限られてくる。

蘭の楽しみはあまり商売になりにくい領域に深く広く存在しているのではないだろうか。例えば前出のパフィオやちょっと人が知らないような育て方もよくわからないコンパレティア、比較的花命が短いので商売になりにくいカトレア、原種のデンドロやデンファレなどである。

デンファレも人が弱らせているのはよく見かけるが、咲かせたものを目にするのはまれである。しかし、売り物は高くても、見切り品は安く、実に育てやすくて、咲かせやすい。このうまみのある知識が一般に浸透するまではまだ何年もかかりそうである。

 

12月15日(月)緊急連絡

コナカイガラムシの駆除には「スプラサイドをたらしこんで歯ブラシでこする」というふうに受け取って記述していたのであるが、「スプラサイドを使用上の注意を守って散布する。カイガラムシは歯ブラシでこする」という別の概念であることが皿井洋蘭園様からの緊急連絡として伝えられた。「スプラサイドを付けて歯ブラシでこすると蘭が痛むおそれがあります」とのこと。皿井様ありがとうございます。

まさか私の記述を真に受けてそういうことをなさった人がおられないだろうか。変なことを書いてご迷惑をおかけしたのではないかとお詫び申し上げる次第である。こういう剣呑なものを軽々しく記述してはいけなかった。

「スプラサイド原液1mlを水1000mlに溶かし、噴霧器で噴霧すると効果がある。目に見える成虫については歯ブラシでこそぎ落す」と記述するべきで、かつての記述では「スプラサイド原液をカイガラムシの巣窟にたらし込み、歯ブラシでうぎゃぐぎゃにしてどうだてめえら!思い知ったか」と読める。まあ原液ではなくて1000倍液をつかってそういうことをしようとは思っていました。はい、やめます。

 

土曜日にスプラサイドを探していたのだけれど、名前を忘れたのや、売っていないやらで手に入れることは出来なかった。

もともと薬は「こっちが駆除されそうでいや」などと思っていたので、「コナカイガラムシ討つべし!」という機運が萎えてしまった。あっちも生き物じゃないか。やはり化学兵器の使用はちょっとあざといなあ、などと思うようになってしまったのである。

コナカイガラムシはしかし取りにくい。つまようじで逐一やっつけていたのであったが葉の間に入り込んだものはつかまえるのが大変だし、むやみとほじくり出していては葉が痛む。水の「レーザービーム!」でもなかなか取れないのである。

吸い取ってやれば案外簡単に取れるのではないか、と思った。吸虫管という器具がある。小さい虫を採取するための器具で、虫を吸い込むノズル、虫を取り込む容器、容器を口で吸って減圧する管からなる。「うー、ぺっぺ」とならないように口に付ける管の先はガーゼを当てる。こういう新兵器を作って何の意味があるかと言えば、虫取りまで楽しみにしてしまえばもっと面白いのではないか、ということである。新技術の開発は楽しい。でもまあいまのところ目に見えてコナちゃんが生息している蘭は1鉢しか見あたらない。いろいろ通常兵器を作って備えるのであった。

 

12月14日(日)98円カトレア。Onc.Twincle開花

まあそうそう出物はあるまいと思いつついつもの花工場を廻る。ここには気になっていたパフィオがあった。ロウイーとグラウコフィラムを掛け合わせたような奴で、花期が長い上に、花が好みのロウイーという姿である。店で見出して3週間になるが、まだ変らぬ姿で売られていた。これが見切り品なら買って帰るところだった。

店内を見渡すと「おっ、いい色じゃん」という赤のきれいなエピデンがあった。こういうやつはかみさんがいいと言っていたのを覚えていた。値段も480円と手頃で蕾も花もあってこれからずーっと咲いてくれる優良株にみえた。

陳列台の隅っこを見たときに「うっ」とうなった。「98円」という大きな文字の値札が刺さっているカトレアを見つけたのである(2鉢あった)。100円を切ったというところがスゴイ。しかもえらくやる気のありそうなカトレアなのだ。これは購入決定として、エピデンドラムはかみさんにお伺いを立てた。かみさんに「この色はいい」と認可をもらいめでたくこれら2鉢を持って帰ったのである。まだまだ手が出るランがあるのだなあ。

入荷株の写真を撮ることにしたのであるがどうしたものかうまく撮影できなかった。

Onc.Twincleが開花した。

Lc.Elcerittoの蕾がシースから出てきた。

 

12月13日(土)新デジカメで撮れた色

新デジカメを用いた撮影で「お、この色やんけ」というバンダ・サンサイブルーの実物に近い色の画像が撮影できた。この色がこれまでうまく出ずについつい強烈な青が出てしまっていたのである。このカメラを買った甲斐があったというものである。

 

高温ケースを6日ぶりにあけて水やりをしていた。まったく手抜き栽培である。最高気温は32度、最低気温は14度だった。14度ならまあ今年も楽に乗り切れそうな期がする。今年取り付けた強力な蛍光灯がどう作用するか未知数である。少々詰め込み気味になっている。

 

赤いカトレアの最初の花が終わって6つある蕾のうち1つがほころんできた。このカトレアを別の液晶ディスプレイで見たときその色に改めて感動した。その感動のカトレアがこれから続々と咲くのであった。改めて画像を見るとやはりしびれる。こういうのを名無し見切り品300円でごくたまに売っているのである。1年後さえない花が咲いた。さらに1年後素晴らしい花が咲いた。今年の花も素晴らしい。

 

Blc.MishimaDesireが購入以来初めての開花しそうである。つぼみがかなり大きくなってきた。

 

12月12日(金)新デジカメ

この週末は特にどうこうということがないなあ。本日新しいデジカメが来るのでそのテストをするぐらいである。最近あまり咲いていない。ちょっと中だるみの状態である。

さて、そのNiconCoolPi2100であるが、「花や昆虫のクローズアップに対応して色合いのよい」撮影モードがあった。早速撮影してみるとなんと至近距離でフラッシュを光らせるのであった。こういう事をするとまっちろに写るのではとおもったがちゃんときれいに撮れているので驚いた。こういうタイプの画像はいままで無かったなあ。

 

Paph. glaucophyllumはまだ続いていた。今の蕾で8代目になる。いつから咲いているのであろうか。614日からで、連続ではないが、かれこれ180日になる。まだ続きがありそうなのだ。9代の蕾とさらに11代までの芽がみえるのである。これがパフィオであろうか。蘭の中でも相当珍しい咲き方である。どうも我が家最長の開花期間になるのだろうなあ。開花期間200日が視野に入ってきた。300日というのもあり得ないことではない。花茎が放物線を描いて下がってきた。

 

リビングは中温蘭を栽培しているが、夜間暖房停止後の加温は200Wの電球でおこなっている。温度が下がった場合電球を付け、暖かくなったら電球を消すという制御は「水槽のサーモスタット」2600円がやっているのだった。蘭用のサーモスタットは高い。しかしホームセンターで売られている熱帯魚のヒーターを制御するサーモスタットは手頃な値段なのである。サーモスタットの制御できる電力は300Wまでなので余裕がある。温度に敏感だとオンオフが頻繁になって電球がすぐ切れそうだが、少々鈍いので丁度よいようである。荒っぽいダイヤルでだいたい18度に設定しており、18度以下になると電球がつくわけである。

温度調節については電子工作のキットで1200円ほどのものを買ってきていた。しかし水がかかった場合など、誤動作の心配などで腰が引けてしまい実用には至っていない。

12月11日(木)

期待のカトレアLc(アロハケース×インターメディア)の蕾がしけたようだ。うっかり手近にあった風呂の残り湯(保湿のため夜中にバケツで汲んできてバンダの下に置くためのもの)を与えたのがまずかったのでは、はたまたビニールシートが鬱陶しかったのでは、など原因はいろいろ考えられる。元気なものもあれば不調になるものもある。ふと例の高価な活力剤に頼りたくなるがぐっとガマンである。

 

ゴメサが好調で、個体名「ゴールデンフォールズ」の名に恥じない見事な小鉢になった。

 

デンファレ宮島はますます立派にみえてきた。1mデンドロが12cm角の面積にすっくと屹立している様が見事であり、花があたかも風に乗るように横に伸びている様が実に優美である。葉のないバルブのならぶ姿が実にしぶい。

しかしいくら大きいと言っても温室でデンドロをやっているような人にはこういうものがざらにあるようだ。ただ、オフィスなどでは極めて珍しい代物ではないだろうか。オフィスで育ち、長く咲いてくれるタイプの植物ではある。

 

師走で画像整理が滞り気味になっている。

ゴンベッサ氏からまたありがたい原種画像をいただいた。

Liparis bootanensis リパリス・ブータネンシス:「豚?」

Dendrchilum formosum デンドロキラム・フォルモスム:有名な原種

Dendrchilum anfrachum デンドロキラム・アフラウム:以前にも画像をもらっていたDendrchilum anfrachum

加西フラワーセンターで珍しい蘭の画像をつかまえていた。

Lockhartia oerstedii ロックハーティア・エルステディイ:磁場の強さを表す単位でエルステッドというのがある(1Oe=(1/4π)×103A/m)。だからエルステディイと発音するんでしょう。デンマークの人だろうか。

Pleurothallis tribuloides プレウロタリス トリビュロイデス

Calanthe glacilis カランセ グラシリス

 

年中蘭花のある生活のすすめ」というコーナーを作った。まあこういう戦略もあるという話。

蘭の撮影」というコーナーを作った。

 

来年度の実施方針案の策定にかかる。株数を150以下にして今年度並みの開花件数で、ホームページは出来るだけ記述を省く(「蘭の1年」の廃止など)、というおとなしい内容になりそうだ。この趣味も安定期に入ってこれまでのようなフィーバーぶりは無かろうと思う。来年は現有株をじっくり育てておとなしくやる。

 

12月10日(水)

昨夜Phal.プルケリマの鉢を落してしまった。「痛みを伴う改革」のあおりを受けたボーナスの明細をみて「あいたたたたた」と動揺してしまったのかも知れない(**;)。以来すこぶる調子が悪い。

 

宿敵コナカイガラムシには「スプラサイドをつけて歯ブラシでこする」「スプラサイドを散布する。カイガラムシは歯ブラシでこする」というのを皿井洋蘭園で聞きこんできた。いままで本で何度か見かけて気にはしていたが、プロに言われると買って使ってみようかなどと思う。スプラサイドはO,-ジメチル-[5-メトキシ-1,3,4-チアジアゾル-2(3)-オニル(3)-メチル]ジチオホスフェートという化合物が入っているそうだ。こういう長い名前を見るとどういう構造をしているのか気になるのである。合成もえらい難しそうだからこれはお値段も相当なものなのではないだろうか。

けちけち園芸を志してきたため、薬もケチってきた。マシン油、マラソン、石灰硫黄剤など安いものばかりを気休めに使っていたのである。蘭を丈夫に育てれば、防衛物質を出したり、組織を強化したりしてそうそう易々と害虫にやられることはないだろうと信じてきたのである。しかし天候不順で実入りが少なかったり、長雨でよわったりしたため今年は守りが弱く、害虫につけ込まれるおそれがあるように思われるのである。まあ、見かけて安かったら買おう。

 

本日オンシジウム・スイートシュガー?IIIM氏にもらわれていった。オンシジウムは苦手と思っていたが今年はどの鉢もよく咲き、どれも気に入っていた。当初多くが長雨のためか葉がまだらになって生育が危ぶまれていたが、その後立派な株になり、どれも美しい花を付けた。蕾の少なかったケイロホルムも咲いてみるといい姿で大層かわいい。

これで48鉢を輸出したことになる。購入したのが49鉢なのでほぼ拮抗している。今後蘭の数は減少傾向になるものと予想される。

夜中にオンシジウム「アサヒ」の第二花茎を眺めていた。間近で花を見るとえもいえぬ美しさと味がある。なんだかオンシジウムを集めてみたくなってくるのであった。

本日でデンファレ・Burana Charming、「倉敷」、及びバーケリアは終了である。

 

夜中にネットでデジカメを購入した。かみさんへのクリスマスプレゼントという名目である(もちろん借りて使う)。我が家のデジカメはどれも不調になってしまったため(撮りすぎ、という説もある(^^;)200万画素の手頃なものを購入した。ニコンのクールピクス2100とかいうもので、送料手数料込み18735円であった。ネット上での購入手続きは17分ほどで終わった。便利になったもので、店で探す気がしない(探したけど)。著者は150万画素以上を使うことはない(使いこなせていないとも言う)。撮影はいつも「花をアップで撮る」モードばかりを使っていた。職場で高級デジカメをもちろん仕事に使うために先週購入したのであるが、パソコンわきに「お、なんでこんなところに蘭が(^^;)」を試し撮りしたところ、お花モードがないため(マニュアルで設定しろということだろう)写りは今ひとつである。

 

12月9日(火)

巨大デンドロ「宮島」の画像を撮影した。根本に携帯電話が写っているので高さの比較になる。横のCRT19インチである。花茎2本は花で重そうだが支柱もなしにきりりとよい枝振りである。何度かきれいに取れるように努力したが、花と株の両立というのは困難である。現場でみたこの株の「げっ、なんじゃこりゃあ」という雰囲気は伝わりにくいのではないだろうか。まず驚くのは、35号鉢からこのでかい植物が生えていることである。この株を支えて立たせておくには特別の工夫と周辺の安全が必要なのである。100円ショップで買ってきたマスに鉢を入れてはめものをして動かなくしてある。

すごいねえ、これがかつて3500円の株だったとは。

 

カトレアLc.SakuraCandyが調子を上げてきている。4バルブから6つぼみという内容である。名無しの「赤いカトレア」もすごい。23年と経つとなじんでくるのやら葉の面積が増え、バルブも増えて収入と貯蓄が充実するため開花回数、花数、花もちなどが向上するのである。こういう儲かっているカトレアの鉢がじわじわ増えている。

 

12月8日(月)

豊橋蘭友会で青バンダが1000円で出たという。なんという恐るべき蘭友会であろうか。こっちはもう現有株を寒気から守って防戦一方である。

 

加温ケースの毛布をはぐっていたらバスに乗り遅れてしまった。

堀場製作所なる分析機械メーカーのホームページで購入する機械の情報を調べていたら「蘭のカレンダー」なるものを見た。1500円だそうだ。このあと高い装置を注文したのでついてこないだろうか。まっているぞ!

カレンダーといえば昔日めくり園芸カレンダーというものを買ったことがある。海外の様々な園芸関連カラー写真の日めくりカレンダーである。なんとミミズの写真すらある。解説が英語だったのが災いしたのか三日坊主になり、ほとんどめくりきれなかった。読めば面白いことが書いてある。英語を読むのはしかし日本語の小説を読むようなわけにはいかない。

 

特に記載する事項もないため昨日撮影した青空と張り合うバンダをトップページに載せた。こんなことをしているとたちまち容量を食いつぶしてしまいそうである。

 

私とかみさんのデジカメが不調なのでそろそろ次の奴を安く仕入れようかと考えていた。ふと、「蘭の撮影」というコーナーを思いついた。つい以下のような文章がでてくるのである。

デジカメの色はうそつきだ!。手元に株を引き寄せて画面のものと較べてみろ。画像の方が実物よりきれいに写っている場合がある。気を付けろ!。見た目よりもきれいに感じられるように「ずる」が仕込んであるのだ。間違いない!。

そんなカメラでカトレアを撮影したひには、ピンク系はみんなセルレアになってしまう。これはずるい!。

 

12月7日(日)

購入後1年以上経って、開花するのに十分な時間があったもので開花が無かったものを集計したところ37鉢あった。蘭のリストで開花回数が「1」とあるものは今年開花があったものである。「0」とあるのは1年以上育てて開花の無かったものである。開花のあった種類が86種ある。咲かなくってがっかり率=37/37+86)=30%である。1年以上育てたものは、その後の1年以内に70%開花するという数字でもあった。

 

kaz氏の気になるHPに新コーナーが出来ていて、蘭にはまる経緯、引っ越しによる蘭との別れ、15年後の蘭熱の再発について記述されていた。引っ越しで召し抱えていた蘭を整理しなければならない可能性があるというのは常に悪夢として心配の種になっている。「すまんがまた東京に出向してもらえないか?」ちゅうような話になると家族もさることながら「蘭はどうなる!?」というのが宮仕えの身ともなれば気になるところである。幸いたくさんもらってくれる人が世の中にいることが分かってきた。2003年の譲渡鉢は47鉢にのぼったことが集計から分かった。これももらってくださる方々とホームページのおかげである。

 

オンシジウム・スイートシュガー?Iが終了した。57日間という開花期間だった。111バルブから2本の花茎を出し、広く分岐して多数の花を付け素晴らしいボリュームだった。オンシジウムはいい、と思わせる素晴らしい株であった。このところオンシジウムは活躍も素晴らしくちょっと注目している。

 

加温ケースの水やりは週一回になっている。胡蝶蘭はのきなみ花茎を出しているようだ。ぐぐぐっと冷え込んできたので加温ケースの窓に別途透明マルチを垂らした。さらに隙間をテープで塞ぎ、反射シートをかぶせ、毛布をかけた。これから毎朝毛布をはぐる作業がある。

中温ケース二つの窓側の面に透明マルチを張った。それにしてもこの透明マルチは使いでがある。農協系のお店で500円くらいだったと思うが、今年はほとんどこれですませている。

ビニールを張る前にシリンジをしていたので窓が黒カビでかびていた。棚をどけてお掃除である。

自作の棚は軽い。切り出した木を木ねじでとめただけなので変形して倒れそうになった。昨年から1年以上使っているがこんなんでだいじょうぶであろうか。窓際にはめ込んでみるとぴっちりと決まるので大丈夫なようだ。

本日は球根植えも完了した。園芸でよく働いた。

 

 

12月6日(土)加西フラワーセンター・明幸園

明日に蘭友会の集中日を控え、「くそ、うらやましいのう」と思った私、とI氏は加西フラワーセンターに蘭の特売を見に行った。I氏の家に予約されていたバニラを届け、I氏を乗せていつものうどん屋を経由し、加西フラワーセンターに行った。

特売会場は有名交配種のオンパレードであった。画像データを集めるためどんどん撮影した。お値段がけちけちおやぢのポリシーに反する領域にあるため見るだけであった。

温室は目を見張るような多種多様の蘭が咲いていた。見応えのある素晴らしい温室だが、隠れている名札をわかりやすく表示してくれれば蘭好きにはどれほどうれしいことであろうか。この点は広島市植物公園に譲っている。蘭の内容は申し分ない。素晴らしく美しいものがたっぷりあった。これほど素晴らしい温室が近くにあることが幸せといえる。ここでもさんざん写真を撮った。我が家で咲いているロドリゲチア・デコラが直径80cmのつり下げた大株で、もうデコラの塊というものをみてたまげた。セロジネ、ファイウス、エランギス、プレウロタリス、マスデバリア、などなどなんやかんやのいろんな属が素晴らしい一方で、カトレア類は暖かいためか少々だれぎみであったし、パフィオもあまり目立っていなかった。目当ての「きっちり青いバンダ」はなく、バンダ類は少なかった。カトレアワルケリアナが目立っていて、数も多く、温室全体の香りのベースになっていた。改めてワルケの実力をI氏ともども思い知ったのであった。ワルケを探し求めてもう3年になるなあ。

 そろそろホームページも容量が限界なので上げたい画像もぼんぼこあげられなくなっているのであった。

 

明幸園に移動しここでもまさに盛りの蘭を見た。ここにも注目しているC-Luckyのバンダがあり、私も買ったV. Wirat3000円が目の前で売れていった。その後ろに4200円の大きなバンダがあったがメーカーがちがうようである。

購買意欲は相変わらず低い。オンシジウムに味をしめていたのでオンシジウム・オブリザタムが気になるが、安い見切り品はまだでない。マスデバリア「アデュー」とレリア・ルンディを買った。

Laelia lundii レリア・ルンディ

2003126日明幸園400円(←830円)

ブラジル東部に分布する。花期は冬だそうだ。あと1年かかるわけね。小さなプラ鉢に10cmほどのレリアらしい形をしたミニバルブがいくつも生えている。花の出た跡が多い。

Masdevallia 「アデュー」

2003126日明幸園300円(←950円)

花1つだけのこっていて、すでに持っている色だが形が整っているので気に入って買ってきた。カタカナでアデューとだけあるため品種だか個体名だかわからない。「アデュー」というとフランス語で「さようなら、もうあえないわね」的な悲しい別れの挨拶じゃなかっただろうか。この花を見たら夏には枯れてもう会えない、という雰囲気一杯の縁起の悪い名前である。ほんとに真夏に枯れたら思い切り笑ってもらえるだろう。

このたびの明幸園は球根が凄かった。オリエンタルハイブリッドのユリの未知の品種が5種類も出てきた。値段も2285円という驚くべきものだった。来年の初夏にはユリだらけになりそうである。これには恐れ入った。

おおむね満足した園芸の一日だった。

 

Den. Snow Baby Green Pokosの個体名は、有名個体Ponpokoにちなむそうである。だからPocosではなくてPokosであろうと当初考えた。この「ぽんぽこ」は「洋ランポケット事典」p142にのっている。スノーベイビーは1988年登録で親はHakuseki×Snow Pearlだそうである。「小型で花付きがよい白花品種。なかでもポンポコは花弁が厚くはなもちがよい。強健で作りやすく、整った姿の株になりやすい」という。結構ずくめの品種である。皿井洋蘭園によれば「低温にあわせなくても花が出る。花が出なかった場所からもあとで花が出る。枯らさなければ翌年もまずもって咲く」とのことである。その皿井氏から「Den. Snow Baby Pon pocoで登録しました。だからポコスはDen. Snow Baby Green Pocosです」と教えていただいた。

 

私の場合買った翌年に咲かなかったノビル系デンドロは結構ある。デンドロビウム スプリングカラー 'ほほえみ'デンドロビウム スプリングハーモニー 'ハープ'デンドロビウム ユキダルマ 'キング'は見事に1年空振りした。それを思えばなかなかいい品種である。

手持ちでは「岩国」Den. ? 'Iwakuni'Den. Hamana Lake、「竹本」Den. 'Takemoto' がミニデンドロでもあり、ほぼ必ず咲くお気に入りの品種である。「ポコス」はこれまで見たことがないほどたくさんのつぼみが付いている。のどの部分の薄い緑色は確かに素敵である。

 

トップページは木曜日から蛍光灯+白熱電球の照明で面白い色合いになって写ったバンダをつかっている。なにやらただならぬ雰囲気がある。白熱電球では紫色、蛍光灯では青く写るのである。

 

12月5日(金)ゴメサ開花。

デンファレ宮島の花が16個に達し、大きさといい広がりといい申し分がない。小島評価AAA受賞である。デンファレをやっていてよかったというような強烈な鉢になった。しかしこういう鉢は2mほど離れて鑑賞するようなものになってしまった。手に持ってかわいい花を愛でるようなこれまでとは異なり、大株というのはちょっと離れて全体の姿の豪華さを鑑賞するのだなあ、と分かった次第である。はからずも大株のオーナーになってしまった。鉢は3.5号なのだが。

写真を撮ってみたが、画像サイズを小さくするとそのすごさがまるで伝わらない。大株の宿命とも言える「写真では分からない」領域にいってしまったようである。それではこのホームページでは扱えないのが残念である。

 

マスデバリア宝塚の蕾が不調になってみんなしけてしまった。適切な環境はまだ見出されていない。部屋が温かったためであろうか。

Lc.プリプリ「ユキ」の蕾がしけてしまった。うーむ。

アングレカム・ディディエリとLc.SpecialLadyの花はさっさと終わってしまった。

ほとんど踏んだり蹴ったりの状況であったが、寒くなりかけの昨年も似たようなことがあったので淡々としている。

 

一方赤いカトレアは絶好調である。「まだまだやるでぇ」と蕾六個が控えており、大きな新芽すら出てきている。元気な蕾株はまだまだある。いろいろな調子のものが棚にしょうがなくおしこまれているというのが冬の状況である。

 

シンビジウムは作落ち決定の「まさこ」様、去就が分からない「福の神」、があるがほか3鉢はかろうじて花芽がある。もう蕾10本をどーんと出してきているようなAllStarみたいな鉢もある。

 

Gom. Verboonenii Golden Falls CBR/JOGA が開花した。去年オドロキの180円で買ったものである。5ヶ月後に開花し、今年はさらに2倍の花量である。

 

12月4日(木)蘭のモニター開始

先日愛知県の皿井洋蘭園が実施しているミニデンドロビウム育成のモニターに応募した話を書いた。そのデンドロ・スノーベイビー‘グリーンポコス’Den. Snow Baby Green Pocos(ポコスの綴りはわからんが)が昨夜届いていた。このモニターは蘭友F氏の薦めで応募したもので、デューティーは掲示板に数回報告を書くというものだった。この私が数回ですむわけはない。しかしよそさまの掲示板を私の記述で埋め尽くすわけには行かないのでかなり遠慮しながら書き込むことにしよう。

そこで今回の使命だが、来年プロもびっくりというほど猛烈に巨大化させてぼこぼこに咲いていただこう、というものである。

花は咲き始めたばかりで蕾ぼこぼこの鉢だった。さすがプロ、とうなる。プラポットにバーク植で、ボリュームのために3株が植え込まれていた。バルブは大25cm2本、中15cm1本、小6本、極小古バルブ3、新芽2という盛りだくさんな内容だった。花芽は34カ所についており、それぞれ花が3ないし4つつくものらしいから全部咲けばさぞや見事だろう。

おしゃれな陶器のポットにすっぽりとプラポットが入っている。陶器の受け皿までついていた。実にいい感じである。梱包も立派でなにやらスゴイものが来たという感じだった。実物は皿井洋蘭園の通販で買うことが出来る。

初年度に極小のバルブが出て、2年度で15cmくらいになり、3年目に20cmくらいで蕾が出た奴を出荷するものとみた。2年目のバルブは格好が悪かったのか切ってあるようだ。

葉の表面が白い粉を吹いたようになっている。買ってきたものは葉がそうやって白くなっていることが多い。おそらく肥料や薬によるものではないだろうか。うちのデンドロは薬をさぼっているためか葉はプラスチックをひいたようにつるつるぴかぴかしている。このあたり、葉の色つやで商売に差が出ないのであろうか。

ポコスの綴りが分からなかったが、イタリア語のpoco(すこし、やや)にちなんで、「すこしのどがみどり」からきているのではないか、などと思った。

 

我が家の「美花」を誇る蕾ぼこぼこミニデンドロ「岩国」の蕾を数えてみた。17カ所でている。これはこれで1株なので単純な比較は出来ない。年齢も5年目くらいで2つ上というところではないだろうか。バルブは大5、中3、小4である。

 

12月3日(水)Onc. Sweet Sugar?III開花。

名無しのスイートシュガーらしいオンシジウムはバックバルブから芽吹いて3鉢に分かれ、そのいずれもが開花した。律儀によく咲くオンシジウムである。

オンシジウム近縁のゴメサが下垂する花茎をいくつもたらしてなにやら見事である。これで香りがあったらなあと贅沢なことを思う。

Onc.ケイロホルムは蕾がぽつりぽつりで貧相にみえたのだけれど、咲いてみるとあまり気にもならない。昨年買ったときはさほどに思わなかったのであるが、咲いたものを見ると花の形がものすごく面白い。リップが鳩のようなコウモリのような面白い姿である。ガクヘンと花びら2枚は目立たず、ひたすらリップが面白い。香りがあるが、どちらかといえば変な香りである。

オンシジウムは蕾を見ている間は貧相にみえるのだけれど咲くと豪華になる。Onc.Twincleには花茎13本にそれぞれ猛烈な数の蕾があるので今後どうなるのかが楽しみである。

ハウエアラやらミルトニジウムも近々咲く予定である。ミルトニア、オドントニア、ブラッシアが咲かなかった以外は「オンシジウムとその近縁属」はおおむねよく咲いてくれた。

 

デンファレ「宮島」は当初「こんなにのびて大迷惑」と内心思っていたが見事な咲きっぷりに感激している。見るたびに「おー、拍手」という気分になる。デンファレはこのあと2鉢咲く。「あれぇ?、咲きませんでしたねえ」という鉢も3鉢あるが、まあ歩留まりよく咲いてくれたと思う。

 

これまでの蘭の写真の蓄積は相当なものがあり、CDが埋まるほどである。スライドショーなどで見ていると1時間以上かかる。バックにモーツアルトを流しながら延々花の写真が切り替わる画像をパソコンから出力し、ビデオを作成したことがある。うっとりものの作品で、ぼーっと見てしまって「いかんいかん」と思ってしまうのであまり見ていない。でもよく考えれば日常くだらない番組などはつい見てしまい、何もしていないのである。

かつてはシンビジウムをSynと略してファイル名を付けていた。カトレアっぽいものはCat、全く分からないものはRanなどといい加減につけていたのである。最近では判別できる属が増えてきたためそういうファイルを漁ると「おお、こんなものを撮影していたのか」と驚かされる。東京ドームラン展で4時間で1280枚を撮影したことがあるが、今なら2000枚は軽く超えるのではないだろうか。

蘭集めが沈静化する一方で画像集めへの要求は高い。蘭の画像とラベルもそれぞれ撮影している。そのラベルのデータを元に文献とつきあわせて「なんや、つづりまちごうとるやんけ、すぺるちぇっくかけんかい」とかぶつくさいいながら(人のことはいえんがなあ(^^;)、画像ファイルのファイル名に属名、種名、個体名、撮影日を入れるようにしている。最近では作出団体または作出者名まで入れている。だから「わしの蘭を勝手に出すな!」と近いうちに怒られるのではないか(まあそういう人は蘭好きにはいないと思うが)と覚悟しているのであった。そういうファイル名を眺めるうち、あちこちで撮影して素晴らしいと思ったパフィオには同じ人名がついていることが多いと気がついた。ひょっとしてこの間お話ししたあの方であろうか、などと思う。そういう凄腕の蘭愛好家が画像データの蓄積から点描されてみえてくるというのが空恐ろしい。花→ラン→属→種→個体→作出者とデータの「解像度」が増しているわけである。

ここでファイル名作成規定をいきなり決めてしまう。

原種の場合

Angraecum~ramosum~Typicum20031008Gombessa.jpg

属名~種名~個体名 撮影日 作出者

 

交配種の場合

BlcEagleEye~AllVictory20031005Nagai.jpg

交配属 種名~個体名 撮影日 作出者名

 

交配種属と原種では、属名のあとに「~」の有無で見分けている。

撮影日を付ける理由は開花時期の目安が分かるからである。受賞歴も個体名のあとに入れている。

「この花がたまらん、どうしても欲しい、どこで手に入れたのであろう」という場合蓄積されたデータを丹念に追ってゆけばある程度追跡できるのではないだろうか。

 

加西フラワーセンターで洋ラン特売会をやっているそうである。

 

12月2日(火)

某ドーナツ屋の景品スリッパから縫い針が出たとニュースになっていたが、そのドーナツ屋でもらった水やり器は素晴らしい。昨夜も水やりをしていたが、ノズルが細くて鉢のウオータースペースを的確に捉えてくれるのである。買うと高いもののようだ。ホームセンターでこの仕様を満たすものを見て回ったが900円くらいしている。100円ショップのものはプラスチック製でノズルが太いためねらいを付けている間に水がどんどん出てしまいうまくない。細い水流をねらった場所に送り込め、一杯で6鉢を二巡出来るのである。

 

お亡くなりになったPhal.MishimaCrystalの検死解剖、といっても残っていた葉っぱを引っ張ってみたら茎が取れて中が真っ黒になっていた、というだけの話である。たぶん雨の多かった夏にうまく生育できなかったり、花が出て弱っていたところを軟腐病につけ込まれたのであろう。花ばかり見ていると胡蝶蘭は弱るというのがよくわかった。最近は植え付けもこれでいいのだろうか、と疑問に思う。胡蝶蘭に関しては失敗が多い。下手といってもいいくらいである。アングレカム・ディディエリが素焼鉢・水苔でよわり、バスケットで再生したように胡蝶蘭ももう少し根の通気性がよい植え付けにしたほうが良さそうに思える。

目の前に100円ショップで買った升がある。木目がきれいでなんかいい感じだなあ。こういうものを100円で売るとは驚く。これにバークで植えたら洒落ていないだろうか。バスケットを売っている店は少ない。この升などは杉で出来ているのだろうが、ドリルで孔なんか空けたらバスケットに早変わりではないか。値段も手頃だ。

胡蝶蘭もお亡くなりになったとはいえ、まだ生きている成長点を持った組織が残っている。未練な話だが、暖かくして子株が出ないか見守っている。

 

生育がよすぎて必ず倒れる鉢になってしまったデンファレ「宮島」は、100円ショップの升で支えられていたのであるが今ひとつ安心できず、倒壊の危険性があるので別途板を加工して専用の台を作った。のこぎりがなまくらで往生した。板を切りだして接着剤でつなぎ合わせ、鉢をぴっちり支えるという実用本位の木枠である。実に格好が悪い。使ってみると全然だめだった。あーあ。大変馬鹿を見た。

 

12月1日(月)デンファレ・花工場開花

デンファレ・花工場が開花した。品種がちかいのか宮島とそっくりである。今年は花が少々小振りである。

普通に置くと絶対に倒れる巨大デンファレ宮島のために100円ショップでマスを買ってきた。木で出来た四角い計量容器である。これに鉢を入れ、四隅にはちかけを突っ込んで固定し机上において安定するようにした。パソコンの画面を見ているとみえるのはバルブの3合目あたりで、花ははるか頭上、天井を見上げないとみえないのであった。昨年よりも30cmも高いところに花がある。背伸びでもしないとみえない。ケイロフォルムはパソコンディスプレイの向こうにみえているから常に目に入っている。

机に戻ってくると巨大な蘭が咲き誇っていて「どひゃーっ」という状態になっている。最も高い蕾は前に立った私のおでこの上あたりに来る。蕾はのこり16個、花は15個にもなっている。豪華だけれど、「そんなのダイエーで10298円で売ってるわよ」ともろに言われてしまいそうな花である。

 

今月はちょっと仕事に攻勢をかけようとしているため蘭へのリソース配分は少々低下する。

 

10月に北海道に嫁いだデンファレ「宮島」が開花したそうである(規定により我が家の開花実績にはならない(^^;)。嫁ぎ先で咲くとは天晴れな奴。どれもこれもよい調子らしい。さすがは最低気温の高い北海道である。20度なんてまあ夢のような。むしろ北海道の方が蘭には向いているのであろう。

 

胡蝶蘭の突然死については、「怪しい自作肥料をかましてしまったため」説が有力で、「ファンの風がもろに長時間当たったから」「長雨で元々よわっていた」など諸説がある。葉が全くなくなった状態から復活しつつあるPhal.「宝塚」のような例があるのだが、今回は症状が激しく、季節も悪いためほぼ絶望的である。800円もの高価な蘭を枯らすのは初めて。歴代では0円(ひろった胡蝶蘭を数株)、200円(コクラン)、300円(二番目に買ったカトレア)、500円(胡蝶蘭)、780円(クマガイソウ)があり、今回が最大。累積で2580円になりそう。痛恨の極みである。あれは実にいい花だったのだ。一生つきあうつもりだったのに残念である。(まだあきらめてないけど)。足利銀行、H2A、イラクの事件など11月の終盤は立て続けにショックな事件が多かった。(一緒にするなって?(^^;)。まあ「胡蝶蘭なんてちょろいもんよ」と己の腕を過信するのはやめて、「それにしちゃあよく枯らしとるやんけ」と肝に銘じて、これからは慎重に行こう。

 

洋ラン半額とチラシにうたう近所の園芸店に行って来た。ここは新品種の球根などもあり、これが安くなるのを虎視眈々とねらっているのである。現在咲いているバンダを3800円の半額1900円で購入した店でもあり、またあのバンダが出ているかどうか気になって見に行ったのであるが、昨年同様今年もみかけない。バンダ自体よく見かけるようになったとはいえやはり大層珍しい花には違いない。

ケイロホルム1900円というのをみた。結構高いのである。

オンシといえば今年はどれもこれもよく咲いた。オンシも得意に入れていいかも知れない。しかしそうやっていい気になると次の年作落ちしたりするのである。

オンシジウムについては今の植え方は変えなければと考えている。ウオータースペースを通常の15mm程度から5mm程度に浅くした方がよいように思われるのである。ものにもよるのであろうが、目の前にある巨大デンファレの鉢といい、Onc.スイートシュガーといい根がはみ出すほどに浅い。この両者は生育がよかった。見栄えや、肥料、水やりの都合もあるとはいえ、種類毎に最適な植え方にはしてやりたい。

 

 

 

 

Top 日誌 蘭のリスト 蘭扉頁 画像掲示板 球根園芸館 画像登録 

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送