蘭馬鹿日誌2003年5月および更新記録

ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔 

20128-1220124-720123-201112-11201110-520114-201012201011-1020109-720106-420103-1200912-1020099-720096-420093-1200812-11200810-920088-720086-520084-320082-1200712-11200710-920078-720076-5200742007320072月後半20072月前半20071200612-111098765432200612002 12 11 10 9 8 7 6 2001年以前  インデックスに戻る  日誌迷作選

 

Top 日誌 蘭のリスト 蘭扉頁 画像掲示板 球根園芸館 画像登録 

 

5月31日(土)マキシラリアを買った

 さつまいもの苗を探してOhジョイフルなるホームセンターに行った。よく妙なランがあるのでそのコーナーを見てみると原種とおぼしきマキシラリアがあった。赤茶色まだらの花を多数付けている。3.5号のプラスチック鉢にこれまたふにゃふにゃのビニール鉢に入った株二つが入っていた。花のたくさん付いた立派な株と、今年は花は出ないような貧相な株をまるでコンポストがわりにねじこんであった。こりゃどこかのラン屋が経営難でやけくそに仕立ててうっぱらったような仕立てである。しかし株はなかなか立派なものがあった。しかも380円という破格である。ランを当分買うつもりはなかったのだが、手にとって嗅いだその香りに負けてしまった。ココナッツミルクの香りのように感じられた(かみさんはセロリだという)。赤茶色のまだら模様の花も実に味がある(かみさんのきらいな「ジャングルまだら」だそうだ)

帰って調べてみるとMaxillaria tenuifoliaに違いない。強健で花期が長いという。メキシコから南、コスタリカに分布している。ほふく茎は急角度で上を目指すタイプらしく、バルブの連なりがオブジェのようだ。長く頂生する1葉がカーブを描いて垂れるすがたがたまらなくいい。新芽も出ている。これはいいものを買った。2号鉢ほどなのだが、幅40cmもの広がりがある姿の堂々とした見事なランである。

サツマイモの苗を「緑のマーケット」で買った。店員は「水につけてはいけない。植え付けてからたっぷりやるべし」といった。出来る芋が水っぽくなるというのである。ほんとうだろうか。さっそく帰って植え付けてから水をやった。

本日は庭ですかしゆりが咲いていた。そろそろユリの季節である。

 

最近ほったらかしになっていた胡蝶蘭に異変があった。花が終わってながーい花茎を切ろうと思っていた「有馬」の先に付け足したような花茎が出ていて蕾が3つほど出ていた。うーん、すごい。まったく気が付かなかった。さらに点検してみると40日以上前に購入してまだ咲いているPhal. Amanogawa x Grand City Venusの花茎の先端に新しい蕾が出来ていた。うわ、まだ咲く気か。これらの胡蝶蘭は開花期間がこれから1ヶ月以上先まで伸びたのだった。すごいねえ。

 

5月30日(金)マスデバリア「豊橋」に花芽

夜中に蛞蝓警邏(スラグパトロール)のついでにもしやと思い、マスデバリア「豊橋」をみると花芽が3本出ていた。最低温度11度を記録しているが、こういう気候があうらしい。このマスデバリアはプラポットがいいのかも知れないと思い始めた。先に咲いたMasd. Angel Frost Highlandは花がたった一つだったが、素焼鉢植えだった。乾かずぐちょぐちょしているプラポットのほうが成績がいいのかも知れない。しかし夏場水が蒸散して温度が下がりやすい素焼鉢の方が有利なのではと思い、植え替えをするべきかどうか悩ましいところである。何にせよこの花芽も大事に育てたい。もう1鉢あるMasd.「宝塚」にも花芽が出るかも知れない。マスデは咲きやすいのだろうか。

 

クールオーキッドといえばディサもなにやらすごい。これほどぼこぼこ花が出てくるとは。これでミルトニアが咲けばと期待している。

クールオーキッドでこまるのは、人に差し上げるのをためらわれることである。山の気候ならいざ知らず都市では困難でなかろうかと思うのである。

 

カトレア「宝塚IIはあっちゅうまにしおれ始めた。6日である。まあ次回に期待しよう。開花期間は同じ株でもいろいろ変化する。40日だったものが57日まで伸びたり、3週間咲いていたものが今回は6日と言うように環境で長短に大きな差が出る。今のところ開花期間を伸ばす定量的なデータは3月頃記録した、「水やりは週2回低温で12度くらい、風の動きがかすかにあり、湿度60%程度という場所で57日〜35日、咲いていたカトレア数鉢、161日のデンファレ」がある。

玄関が低温だから大丈夫だろうと置いていたのがあかんかったようだ。あまり風の流れがないようである。まあたっぷり写真を撮ったからいいのだが。

 

石斛も29日に終了した(19日間)。しおれた状態でもなにやら趣があって良い。パフィオのDeperleも終了(34日間)。バンダはそろそろ花の端が茶色になるはずの時期なのだが、まだ完璧な姿を保って1ヶ月経った。

 

本日聞いた話では426日にもらわれていった池袋IVが嫁ぎ先でもらわれていったときのまましっかり咲いているそうである。313日開花なのでかれこれ80日になる。

 

シンビジウムのオールスターを見ていると来年花茎3本は確実、と早くも「当確」マークが付くような生育の良さである。葉の姿がじつによろしい。続いてLineStoneである。この時期は出来るだけ暖かいところにもっていって芽をぐんぐん伸ばしている。夏に涼しいところでよく日に当て、花芽を早く出してしまおう。デンファレの生育も良く、「これが咲かないわけはない」当確ものの生育を示すものが多い。

 

Den. Formidible Ryouma には皿水をした。そうするともちが全然違うそうである。根のためには望ましくないが、花の間だけかんべんしてもらおう。龍馬といえば司馬遼太郎記念館の壁に「うわ、龍馬が出た」と見た瞬間思うほどそれらしい影が浮き出したことを思い出される。テレビでその画像を見たときアナウンサーが内容を言う前に「でた!」とおもったほどそっくりだった。かつて日露戦争の頃の明治時代皇族のどなたかの枕元に坂本龍馬が立ったことが報道されている。国難ある時には出てこられるのではないだろうか。私にはSARSでも不良債権処理でもなくて、朝鮮半島情勢のことを示唆しているように思われた(龍馬→西郷→征韓論の連想であろうか)。しかし、マリヤ様とかお釈迦様とかはでなくて、坂本龍馬がでてくるところが面白い。

 

5月29日(木)ウチョウラン別株

本日は晴天であるが、明日から台風が接近しつつある。衛星写真やら進路予想をみながら株を取り込むタイミングを計る。このコースだと沖縄、九州、四国、近畿南部をかすめてゆきそうだ。5月に台風の心配とは。

 

ウチョウランの根本に小さな別株がいて、これが開花している。リップの模様がかなり違う。昨年300円で買ったときにおまけで付いていたような別株だったが、今年も咲いてくれた。なぜか花のおおきめのやつが1つだけ。ウチョウランは見かけに寄らず丈夫で育てやすいようだ。

 

蛍の季節で、昨夜は10匹ほどを数えた。それでも早朝に12度まで下がるらしいので、胡蝶蘭を出せばだまされて花芽が出るかも知れない。

 

5月28日(水)Pot.HawYuanGoldにつぼみがでた

本日は晴天で、気温も上がり、ランにとってはかきいれどきである。

昨夜屋外にいる注目株を点検していたらPot.HawYuanGoldのシースが破れて蕾が「コンバンワ」していた。ついに出たのである。大枚はたいて購入した直後に新芽が根腐れしてバルブ1本になってしまったところから辛くも新芽を出し、苦節3年やっとここまできたのだった。やっとまともなバルブが1本立って、この一年しっかり作り込めばひょっとすると、と思っていたのである。今年の1月頃からシースがあるなあ、とは思っていたがまさか蕾まで出るとは思わなかった。ポチナラは年3回咲くものがあると聞いていたけれど、この株も開花期がちゃらんぽらんなのであろうか。

Pot.HawYuanGoldは名高い名花である。ゴールドというくらいまっきっきである。1月頃ラン展で開花株が5000円ほどしていた。咲けば5000円とは言わないけれど、こういう大輪カトレアはうちでは滅多に咲かないので得がたい機会である。

つぼみはまだ25mmほどで2つある。ぱっとみてちょっと大きめのカトレアか、というくらいの大きさである。実際あまり大きくはならないのではないだろうか。咲けば特別ページを作る予定である。

 

この花をしのぐであろう我が家のバンダはそろそろ1ヶ月になる。花が一段と大きくなった。もっぱら涼しい和室で仏壇の前にぶら下がっている。こういう花が先祖供養になるかどうか疑問ではある。水やりに運搬しているとその花のすごさで目頭が熱くなるほどだ。

 

このほか、毎日C.ラビアタの蕾の動向に注目している。巨大な双葉にシースが全くなく、中心にごく小さい蕾の格好をしたものが見える。我が家の低温にだまされた可能性がある。もうすこし本格的にだまされて欲しいものである。この株がだまされてくれれば、我が家の変な環境もいよいよ価値が出てくる。

 

家に帰り写真撮影をしていた。咲いたばかりのカトレア「宝塚II」のドーサルセパルが少しだけしおれつつあるように見えたのであわてて撮影であった。

 

5月27日(火)総出し。お詫びと訂正。

むしむしする曇りがちの一日になった。そろそろ胡蝶蘭を出したくなる頃であるがまだ棚が整っていないので出さない。水やりが頻繁になりつつある。2日に1度ほどであろうか。良く乾くようになった。

 

どうでもいい話だが、こだわっている「開花件数」は、以前は「半年以上世話をして咲いたばあい、1件と数える」だったものが「花芽のみえない状態から咲いたものを1件とする」に緩和している。蕾株に咲いてもらうのも少々神経を使うのではあるがカウントしない。買ったときに花芽がみえなくて2ヶ月ほど育てて花芽が出て咲いたものは1件としている。また、複数のバルブの連立開花の場合、開花期が重なったものは1件としているが、先行する開花の花が終わってから咲いた場合は2件とカウントしている。これから咲くハナマレイクの狂い咲きはデンドロが少ない6月には貴重なので1件と考えるのである。

蕾まで見えてアウト、というのは今年胡蝶蘭で2件、マスデ「明幸園」で1件、フラグミで1件ある。フォーミディブルも危ないところだった。

 

こういうちまちましたことを書いたり、昨日のように「植え付けはこうだ!」みたいなことを書いたあとで、「どえりゃあすげえ」ページにゆきあたったりするのであった。すごい開花株のオンパレードで、「ドーサルがそっていたためBMになってしまった」なんてことがさらりと書いてあるのである。なんだか近所にいる人みたいだなあ。背景には奥行きの知れぬ巨大温室がみえる。上には上が居るんだからえらそうなことはかけない。

書いた内容に不安を覚えた人がおられて、水をやって「10秒」もたなかった、というのを気にされていた。それではっとして手近にあったカトレアに水をやってみたところ5秒だった。しかもウォータースペースは「15mm」と書いておきながら4mmほどしかない。なんといい加減なことを書いていたことであろうか!!。色つきで訂正してあります。すみません。許してください。

 

5月26日(月)マスデバリア「明幸園」、Den. Formidible開花。

梅雨の雨はあててもよいが、5月の雨は冷たくて株が弱るため耐寒性のあるものは軒下へ、中温性は家に入れている。

 

今頃狂い咲きで蕾が出てきたDen.HamanaLakeは花が7つが6月に咲きそうである。

 

海外から送られてきたというラン展の写真をみていたらEpc. El Hatillo Pinta BM/JOGAHCC/AOSも受賞しているそうである(どっちの賞も同じクラスだ)。写真には苗が15$とあった。明幸園で見切りを400円で買ったのであるが開花株だったころは1100円という値札だったようだ。つぼみ2つがゆっくりと大きくなっている。

株がこれだけ増えてしかも未開花株がたくさんあると1000円以上の株を買うのはしんどい。けちに拍車がかかるのであった。

 

この1年間の開花成績を集計したところ90件であった。この5ヶ月で昨年一年分の開花件数を稼いだ。今年末までに100件を達成するためには後半11月まで日光稼ぎ11月からの開花ラッシュで件数を稼ぐわけである。でもまあ、変な目標を立てるから山手線みたいにせわしない開花の日々である。この90件と多くの失敗により私なりのランのコツのようなものがみえてきた。そのコツとは、「植え付け」である。

ようわからんけど咲く、というのでは名人であるが、その技能は他人には理解されず(盗むことは出来るが)、享受されない。これを誰にでもわかる形にして書き残せば技術である。その技術化を試みる。

日光や温度は環境であり、努力である程度カバーできる。その寄与が大きいとはいえ、植え付けが悪いとどうも生育が良くない。また、これまでの失敗は植え付けによるものであると判断された例が多い。開いてみると根が少ないので一目瞭然であり、その株の成績と根は大いに相関がある。植え付けのよいものは株が体力を蓄えやすく、そうでないものは冬場に弱ってこまる。

植え付けに最初に着目したのは2000年の東京ドームからだった。本をなめるようにみて植え付けが気になっていた私はプロが植え付けたと判断できるBlc. Mount Sylvan1000円の鉢をみつけわざわざ買い求めた。驚いたのは鉢底の穴が大きく広げられ、素焼鉢のかけらでふさがれていたことであった(ふつうにランを買ってもカトレア植えのプロのワザを見ることはできない。苔の付いた素焼鉢のBlcでも購入しないとわかりにくい)。しかし、当時初心者の私はおっかなびっくりだったためプロのワザを体得しきれず、植え付けは鉢選びからしていい加減な自己流だった。翌年そのプロの鉢のみが開花し、同時に買ったBlc.2株を開花させることは出来ず、Potは軟腐病まで引き起こしてしまった。プロの技量をまざまざと見せつけられたように思えた。このときの経験から植え付けにことさら神経を払うようになった。

以来、「素焼鉢の底を壊して広げ、鉢かけをいれ、水苔かため、ウォータースペース15mm程度」がカトレアの基本としてから、面白いように咲くようになった。

しかしながら、かのプロの鉢Blc.MountSylvanも3年目になって水苔が腐ったため作落ちしてしまった。開いてみると水苔の劣化のため内部に根が少なくなっていた。プロの植え付けといえどもメンテナンスを怠れば作落ちは必至ということが理解できた。コンポストの劣化にも気を配らなければならず、2年と決めている。この鉢について植え替えと株分けをおこなったところ、昨年立派な花が咲いた。適正な植え付は実に重要である。

蛇足のようだが、カトレア植え替えの手順を記す。コンポストが古くなった株、はみ出そうとする新芽が出た株、よわっている株が対象である。花の前は惜しいので避けたい。根腐れなどのやむを得ない植え替えは季節を選ばないが、出来るだけ芽がでたものを対象にしたい。

鉢のしたから指を突っ込むなどして株を押し上げて抜く。鉢の下の穴を金槌で砕いて広げるのも効果的だ。根が傷むので私としてはナイフなどは使いたくない。すっぽんとぬければ成功である。丁寧に根をほぐしながら水苔を取り除く。古くて枯れている根は取る。バルブを包んでいた皮なども枯れているものはとってしまう。株分けが必要な場合、ほふく茎をあらかじめ焼いて殺菌したニッパやはさみなどで切断しておく。

水苔は私の場合バケツの水でもみ、堅く握って水を切ったものをすぐに用いている。本によっては1晩水につけたものということが書いてあるようだが、「植え替えたくなったときにやってしまう」という衝動植え替えにそったお手軽な方法でも別に悪い結果を招いた様子はない。

鉢選びでまず気合いを入れよう。カトレア類、胡蝶蘭、ジゴペタラム、デンファレ、デンドロビウムの水苔植には素焼鉢でなければならない、と考えている。つるつるした化粧鉢、堅く焼かれて吸水性のない駄温鉢(水を好むランには使える)は用いない。水をひどく好む種でないかぎり底を金槌でたたいて穴をもとの直径の2倍程度に広げておく。鉢底の穴を凸状にふさぐように(凹だと水がたまる)素焼鉢のかけらを載せる。その上にかるく水苔を敷いておく。

株の位置は、株を入れたときに新芽の出る位置が鉢の縁からもっとも遠くなるように株を置き、目安として(好きずきでいいのだけれど)鉢の縁から新芽まで直径の20%程度の余裕がある大きさの鉢を選ぶ。一般解だからこのような持って廻ったような表現になる。よく言われることだが、鉢が大きすぎると水が抜けにくく、いつも湿った状態になるため根の健康に悪い。2年で植え替えることを考えて、それまでに株が育ってはみ出すくらい窮屈そうな植え付けにするのがよい。

株を手に持って、根の間に水苔を軽くつめ、さらに周りから水苔でくるんだものを鉢に入れ込む。このはめ込みを行ったときにがぼがぼでは鉢が大きすぎるようである。周囲から水苔を加え、まず指でつめ、株の立ち姿勢を調節しながら詰め込む。ウオータースペースという鉢の縁から鉢の高さの10くらい下がったところに水苔の面がくるようにする。これがちゃんと出来ていないと肥料や水がやりにくくなる(種によっては鉢から盛り上げてまったくこのスペースを取らないものがある)。固めに結構な量の水苔を詰め込んだら仕上げに割り箸でつつきこむ。必ず圧力は鉢の縁の水苔にかける。

植え付けが終わったら1週間水をやらずに日陰に置く。水をたっぷりやったときに出来た水たまりが5秒ほどで吸い込まれてゆくようだと水苔がしっかり詰まっている。こういう状態だと水が内部の空気をうまく追い出してくれるので、水やりが換気にもなるし、適度な湿り気を後に残す根の健康のためによい植え付けになっている。かなり長い時間水がなくならなければ詰めすぎのようだ。さっさとなくなってしまう場合はゆるすぎてどこかに下まで抜けている穴があいているのではないだろうか。それだと水の行き届かない領域が出来るし、鉢の内部の換気が十分に行われないおそれがある。

これが私の現状の技術水準である。将来ここを読み返して「け、へたくそ、それじゃ開花率と花数がかせげんだろうが」とせせら笑うくらい進歩したいものである。

 

仕事から戻るとマスデバリア「明幸園」とフォーミディブルが開花していた。マスデバリアは橙色をしている名無し株で、この1月に開花株を650円で購入した。蕾も増えていて3つが伸びてきている。時期を選ばず咲いてくれる鉢のようでありがたい。細かい毛が生えていて見る角度によって美しい赤紫色が見える。マスデバリアが咲いたのは2例目なのでどうやらまぐれではないようだ。フォーミディブルもかみさんに期待されつつ開花している。このところかみさんの好みにあった花が咲くようである。昨日咲いたカトレア「宝塚II」も面白い色合いをしたかわいいカトレアで気に入っている。

 

5月25日(日)カトレア「宝塚II」(C.Dolosa?)開花

宝塚園芸サービスで購入した名無しカトレア「宝塚II」が開花した。C.Dolosaかどうか花を見てもこれは違うのではないかと思う。親がワルケリアナとロディゲシイだったらもっとすっきりした作りの花になるはずだが、リップや花びらにひだがあったり、パステルピンク、鮮やかな黄緑、リップの先端が赤紫と結構複雑な色合いなのでこれはやはり名無しの「宝塚II」として扱うのがいいのかもしれない。派手なBlc.にこういうタイプの作りの花があるが、この種の大きさは半分ほどだ。(ネットの写真などを眺めていたらなんとなくDolosaのような気がしてきたがまあもう何でも良い)

秋に買ったこのカトレアであるが、ほとんど外に出していなかったわけで、室内で花が出来たことになる。胡蝶蘭をはじめとして、バンダなど、室内でさまざまな花が作れるというのはランの優れた性質ではないだろうか。

その宝塚園芸サービスを巡回していたが出物はなかった。この時期はどこを廻っても出物が少ないように思われる。

庭を更地にしてランの棚の位置を決めた。

5月24日(土)C.Dolosa?、Den.Formidibleほころぶ

夜中株は立派なのに花のでないオンシジウムをぶった切って株分けした。ブイルステケアラもコンポストがいたんでいたようなので植え替えをした。

見切り品のカトレアを買ったのが昨年の10月で300円、速攻植え替えて今頃には花が出るとは成績がよい。つぼみが4個になってしまったフォーミディブルもほころび始めている。マスデバリア明幸園も大きな蕾になり間もなく開花である。

 

ランの棚を展開するため庭の球根堀りをした。例年より早めである。まだ青い葉のついた茎もあったがかまわず引っこ抜く。花壇をそっくり掘り返して球根を回収する重労働だが、芋を食べたいから植えてくれという子供3人に「諸君、君らが責任持って芋を植えろ」とそそのかし、さんざんこき使ったおかげであっというまに作業が終わった。球根の腐っているものが少なかったので、この地域ではこの時期で良いのかも知れない。気温の高い都市では球根の太りは悪いが、気温の低い我が家では再利用できるものが結構とれる。跡地を整地して、これでランを大々的に展開できる。

 

すでに庭で働いているC.labiataはこのたび出た2枚葉が大きく展開してなかなか巨大なバルブになりそうである。その葉の間にはシースもないのに花芽のようなものが見える。以前に見た時よりも大きくなっているようだ。秋咲きのカトレアであるがまさかひょっとしてこのあたりの冷涼な気候で勘違いをして咲いてくれるのかも知れない。そういう勘違い咲きは我が家ではかなりの回数あったようである。

開花はある程度体力のある植物が「やばい、子孫をのこさなければ」という気分になることで起きるという。リン分が多いとやばいと思うらしく、また、一日の温度差が大きくても「ひやり」と感じるらしい。また、この間株分けをしたあとオンシジウムに花芽が出たことから、株分けのストレスも有効かも知れない。そういうことを感じるにつれ、花が出そうな植物は株分けでぶった切ったり、リン肥料をやったり、少々寒い目に遭わせたりといろいろいじめるようにしている。どうしたものか関ヶ原の合戦で家康が小早川秀秋の軍勢に裏切りを促すため大筒を打ち込むという話を頭に浮かべながらやっているのだった。あくまでも気分である。

適切な時期に花を出したくなる気分にさせないと「じゃ、まあ新芽でも」といって葉っぱが出てなーんにも出ないという情けない経験をオンシジウム、リカステ、カタセタムなどで味わった。誠実に手を尽くして育て、時にいじめ、だまし、脅して咲いていただくのである。家康的な気分になる。

 

5月23日(金)石斛はおすすめ

石斛はいい。通勤ではまず玄関でみて、バスからどこかの家の門柱にあるかなり豪華な株を見て、さらに小鉢がずらーと並んでいる棚を見ることが出来る。あのずらーとある棚を見るにつけはまったらコワイのだろうと思う。

4月のつぼみが16個でたころに「こりゃあ咲いても貧相だろう」と思っていたのだが、どうしてどうして恐るべき魅力である。年々バルブがものすごい数増えつつあるため、来年当たりは花で鉢が見えなくなるかも知れない。

このランはマイナス7度でも大丈夫らしいし、小さな株の割にボリュームのある花が咲いて驚かされるほどだ。香りも結構ある。昨日ネットで見た石田精華園(京都)の石斛リストは見事だった。しかも800円のものもかなりやって安い。ピンク色のやら白いのやら黄色いのやらが欲しくなる。気が付いたらあの「石斛ずらー」になりはしないかと思ったが、庭を見るにランがもうどっさりなのでたぶん大丈夫だろう。

 

今週からトップページの写真を週毎に換える。見事なベストショットを載せてゆきたいと思うのだが、1度使ったランは次の開花まで使わないとか、開花期間中に掲載するとか、2週間は使わないとか、変な挑戦を企画してしまったため、「少々貧相な花でも写真の技術でごまかして掲載してしまう」という方針でゆくことにした。そろそろしおれそうなものをさっさと掲載してしまおう。長持ちしそうなDisaなどは後回しになりそうだ。

5月22日(木)トレイごと落す

自分が寒いと思うとランを取り込んでいる。今朝は寝坊をして大慌てでランを出しているとまたぞろ事故が起きた。今度は尻でトレイを押して落してしまった。シルシフロラムのバルブを一本折ってしまった。このほか、デンファレの鉢が1つ割れ、バラのナニワイバラの鉢も割れた。鉢の数が昨年のこの時期より8割増であるため、朝晩の出し入れには無理がある。このトレイはもっと暖かい場所に移動させるつもりだったので、その手当が遅れてこの事故が起きた。

 

気が付くとカトレアの蕾株は4株ある。カトレアは回転が速く、めまぐるしいほどだ。Onc.シャーリーベイビー‘Red2株の蕾が色づき始めたが、花茎がかなり短い。ぶった切って株分け、植え替えをしたショックで季節はずれの花芽出しになったためかもしれない。オンシジウムの新芽が油を吸ったような色になって腐ってしまう現象がこの鉢のほかケイロホルムにも見られたが、いずれも植え替え後は解消したようである。

フラグミペジウムの花芽が途中でアウトになってしまったのはショックだったが、このたびフォーミディブルでも多くの花芽が途中で「やーめた」状態になっている。花4つが盛大に咲いてくれそうなのだが、作落ちは避けられない。今年に入り、マスデバリアなど蕾まできてしくじる例が増えてきた。空気がよどんだようなところで暑かったりすると起きる現象のように思われる。気を付けて防げるのかどうかが難しい。ランはしくじってみるといろいろなことが容疑者になる。しかしなかなか本当のことはわからない。「たばこだ、たばこがいけなかったのだ、よしランのために禁煙するぞ」という人がいればその人はランのおかげで年間10万円がた節約したことになる。関係ないが「リカステが咲いて花粉症がひどくなった」というのはとんでもない濡れ衣である。風で運ばれるランの花粉があるだろうか。

埼玉の団地でランをやっていた頃、部屋の気温が11度になった際に石油ストーブを使ったことがある。しばらくして胡蝶蘭の蕾の調子が悪くなった。これは石油ストーブのせいに違いない!と暖房器具をほとんど使えず、2年間電気ストーブ1つで比較的寒い生活をしていた。15度という温度はふつうに生活していると少々肌寒い。しかしこのくらいの温度が冬のランにはいいのではないかと思う。一方しっかり暖房して23度にしておいて、11度ないし8度に下がるような環境は温度の変化が激しすぎてランは弱るようである。暖房の効いた部屋は高い場所がまた危ない。長く伸びた花茎などが高温で蕾をやられてしまうようにおもわれる。

 

冬に開花直前で蕾を落したマスデバリアが今回蕾を3つも出してきた。今回はかなり良い感じである。風と蒸れに気を付けて出来るだけ外に出している。このマスデバリアは季節にあまり関係なく節操なく咲いてくれるのであろうか。そうであるならばこれぞ名無しの醍醐味というものであろう。

 

ネットを見ていて明幸園の通販のページに「オンシジウムカリヒ1400円」というのをみつけた。最近は名前と画像データがあたまの中でつながるようになっているため、あのOnc.パピリオ(Pychopsys. papilioもどきと気が付いて驚いた。kramerianum x papilioという交配種である。花の大きさ、奇妙さ、次々咲くなど魅力的な特徴を持っている。通常3000円をくだらないものだと思っていた。咲くまでは結構かかるかも知れないが、ちょっと気になる。

 

夜になって落っことして割った鉢を植え替える。丁度はみ出していて植え替えの必要を感じていたのだった。庭で手に持ったまま根をほぐし、古い水苔を取り除いた。水苔よりも根のほうが多いほどびっしりと根っこだらけである。1まわり大きい3号鉢に植える。新芽に迫力があり、大きく育って盛大に咲いてくれそうである。

ついでにDen.「竹本」も植え替えた。この花は姿色形香と整った素晴らしいものだった。2号鉢で今年出た新芽が昨年のバルブを早くもしのいでいる有望株だが、傾いて生えている。これを垂直に立てるように25号鉢に植え替えた。つややかな葉と透けるようなバルブでほれぼれする姿をしている。3本目の新芽も出ており、これをさらに大きく育てたい。

Den. Hamana Lake2ヶ月間

 

5月21日(水)白花シラン開花

このところ咲いてくれるものがあまりなか

ったが、今朝になって白いシランが開花しているのを見つけた。今度口紅シランを安く手に入れてきたいものだ。

昨日の寒冷前線の通過後にわかに気温が下がったため夜10時(このとき12度)に中温性のランをすべて取り込んだ。朝は全部出した。ものすごい手間である。

株を点検していたが新規な花芽は見つからなかった。アングロカステは新芽2つ、つぼみ5つというまずまずの出来のようだ。昨年より1ヶ月以上開花が遅くなるらしい。

 

株が増えすぎて日光の取り合いになり、生育が遅れ気味では?と思ったりもしたが、デンファレ、デンドロ、シンビジウム、カトレアなどは1ヶ月は先行しており、胡蝶蘭は冬の間に根がにょろにょろ動き出して現在は葉が出てきたものがある。おおむね良好なのだろう。この時期比較的暖かい都会のほうがシンビやデンドロの生育はよい。7月まで山下げをして、真夏は山上げをしようかと思っている。

 

昨年球根畑の庭はランの展開で砂場と化していたが、今年はサツマイモでも植えようかと思う。

 

5月20日(火)この時期の胡蝶蘭はもちがよい

 見切り開花株のPhal. Amanogawa x Grand City Venusを買ってきて1ヶ月になる。大きな花が4つついていて、これは3日くらいでしおれて終わりだろうくらいにおもっていたのだがどっこい30日も咲いているのだった。しかも花が徐々に緑色になっており、光合成をして自前で栄養補給をしているらしい。面白い色合いである。

かなり魅力的な交配種である。交配によって面白い性質がでている例ではないだろうか。花茎が3本も出て大輪の花がぼこぼこつくのである。原種のしぶい魅力に惹かれつつも、交配種の派手な魅力も捨てがたい。

交配種の良さは「選び抜かれた派手さと、時に節操のない開花時期」にある。華麗な「フジツボ」に「六条」の粘着質な妖艶さを加え「紫の上」でキュートにまとめてみました、てな遺伝子のカードゲームであろうか(ちゃうなあ。あれは「光」との交配種づくりにはげんでいただけでっせ(^^;)

そう言えばこの間神戸ラン展でファレノプシス・シグナス‘ルネッサンス’を見たが、ものすごい大きさだった。最近気が付いたのだけれどあれは98年の日本大賞だった。うかつであった。そうと知っていればもっとまじめに写真を撮っていたものを。

開花が年に3回もあるような交配種は実にありがたい。私はぽんぽん咲く鉢をありがたがるところがあり、そういう交配種を期待して花茎の様子などを見ながらついつい名無しなどに手を出したりしているのであった。

 

5月19日(月)よしよしネタがなくなってきたぞ

この日誌を開くとついつい書きたいことがにょろにょろでてきて結構な時間を取られるのであるが、今日は何もでてこないのであった。蘭の大半が土曜日に外に出てしまったため目に触れなければ書くことも少なくなるのだった。

日本の蘭について調べるため図書館で種々の文献を先日借りてきた。その中に「母子のはな花」なる三田市の調査記録があった。値段が付いていない市が出版した本らしい。母子とは地名で「もうし」と読む。そこは直径20kmほぼ円形の三田市では北のはずれ、篠山市におちかかる650m前後の山に囲まれた500mの高原で、花菖蒲と蕎麦で有名な永澤寺(ようたくじ)や、茶で有名だ。

この本は母子の植生を調べた本で、ページをざっとめくり驚いたのはなかなかそうそうたる日本の蘭が自生していたことだった。春蘭、エビネ、石斛、ウチョウラン、オニノヤガラ、ツチアケビ、トキソウ、サギソウ、キンラン、ギンラン、カキランなど良く聞くところは網羅していた。我が家からは山1つ越えた場所にそれほどの蘭が自生しているのであろうか、といぶかしく思った。足指をいためているのであまり気合いの入った山行が出来ないのであるが、暇を見て山に入ってみたいものである。

 

ネットを見ていたら昨日購入したホリドータはフジ園芸で売っていた。ぱっと見さえない蘭なので「ポケット事典」に載っていてさえ目に入っていなかったのであろう。蘭は実物の魅力がものを言うと思う。

 

ディサの花が新たに開き、花は4つになった。かなり魅力的な蘭だが、これからますます花が増える。なんと見事なピンク色であろうか。暑さに弱くなければ相当人気が出そうなランだ。

 

石斛が盛りの時期である。我が家の鉢も盛大だが、バスで通勤中、家の門柱に盛大に咲かせているところがある。ゆくゆくはあそこまで豪華になるかも知れないと思うと楽しみである。その家の石斛は冬の間家に入れていたわけではないので氷点下5度でも全く平気らしい。昨日も書いたが「花信」はものすごい数の石斛を扱っており、200円からかなり高いものまで売っている。店の中にネットで注文したらしいお取り置きがあったのでネットで探し回ったのであるがそれらしいページにはたどり着けなかった。石斛ファンはものすごい数の鉢を集めているようで、これもバスの通勤中70鉢はあろうかと思われる石斛棚を見ることが出来る。花が咲いているのだが、どうして持って入って鑑賞しないのか気になる。

 

5月18日(日)イワチドリと「ホリドータ」を買った。

落っことしてバルブを折ってしまったLc. Sakura Candyはその折れたバルブから蕾を出して順調に育っている。Epc. El Hatillo Pinta BM/JOGAも落っことして花芽の先をすりむいたのだが、蕾2個が順調に育っているようだ。天晴れである。蕾の在庫も十分で、今後もいろいろ咲いてくれそうだ。

 

この日誌は日刊ペースになってぐんぐんページ数を増やし、2003年だけでA4で打ち出した場合96pに達している。400字詰原稿用紙で233枚にもなる。この調子だと暮れまでに日誌だけで1.5MBになってしまう。

ホームページ全体ではテキストA4で数百ページになるだろう。もう病気としか言いようがない。全部読んでくださった方がおられるらしく、それもまたすごいことで、世の中には病気の人が多いのだろうか。

 

昼前に近所の園芸店「花信(かしん)」に行って来た。ちゃりんこで5分の至近距離にランの店があるというのが問題である。先週から目を付けていたイワチドリを購入するためであった。1500円とのことである。高さ4cmのかなり小さい株に花が3つ付いている。こんなたよりなげな草だが、ちゃんと越冬して来年には結構立派に花を付けるような、そんな安心感がある。

イワチドリ Amitostigma keiskei (Maxim.) Schltr. ヒナラン属・岩千鳥 は高さ515cm、地中に細長い円筒形の塊根がある。リップの姿が「千鳥模様」そっくりであることから名が付いた。本州中部と四国の水際の岩、日陰に生える。

石斛(インターネットで注文したとかいう「前田様」のお取り置き6株を見かけたが、ネットで注文できるのであろうか。石斛ばっかり6株とは)、フウラン、ホウサイラン、エビネなどの蘭のほかにめずらしい植物で一杯の店内を散策するとおやっと思うものが目に入った。あきらかに蘭科と思われる、バルブ、つややかな葉、匍匐茎、新芽と花芽がある3号鉢が園芸トレイに20個ほど並んでいた。「ホドリータ」とカタカナで書かれたラベルがついている。花芽の形や葉の様子からこれは持っていない属の蘭だと直感した。「ホドリータ」ではさっぱりわからないが、名前からしてなにやら南米の蘭の雰囲気がある(マラドーナとかベサメムーチョとかなにやらそういう言葉に共通する雰囲気があった。そりゃそうと知っているスペイン語は?と現地人に聞かれたおじさんがいて。とっさに「ベサメムーチョ」といったそうだ。有名な歌の文句だからつい出るのもわかるが、おひげのそり跡の青々しいその歌を知る世代のおじさんに「もっとキスして」と言われたら先方はたまげるだろう)。

800円のその株を買うとき南米産ですか?と聞いたところ店の人もわからないとのことだった(店員がよくわからないものを売っているというのはどこの園芸店でもあるから気にはしない)。

帰って調べる。「ホドリータ」というとつづりはHoPhoで始まるはずだ。簡単にラン属データベースでつかまった。

ファリドタ (Pholidota:ファリドタ)30種ほどが熱帯アジアを中心にインドからフィジー諸島への広い範囲に分布する着生ラン。属名はギリシア語の鱗片状の、による。花茎をつつむ葉の形による。栽培はほぼデンドロキラムに準ずる。

文献をあさると3冊に記述があった。「洋ランポケット事典」にはフォリドタで記述されている。この本に載っていると言うことは育てやすいランのように思えて安堵する。セロジネの近縁と言われるとなるほどよく似ている。特徴などからPholidota chinensis (中国南部、バルブは3〜6cm2葉を頂生。葉は長楕円形8〜15cm、花茎は下垂し、長さ10から15cm2列に10から20花をつける。花は幅1.5cm白色半透明、花期は春、中温性)と思われる。こういう珍しくもかわいいランをみるとやはり手が出てしまう。

5月17日(土)写真撮影/明幸園

夜中に開花株の撮影をまとめてやる。このたびの注目株は表紙を飾った石斛とディサである。ディサは効く。これはなかなか素敵な株になった。かみさんにもこれならよし、と認可された株になった。今後ますます花が増える。

定番のタコランやら、かなり以前から咲いていてまだ衰えを見せないシンビジウムやパフィオも撮影した。ムギランの花は小さすぎてピントが合わないので今回はパス。

表紙は週替わりなので素晴らしいバンダだったが差し替えた。そういえば、表紙写真のバックナンバーのページがあればいいのではないか、と思った。いい加減に貼り付けていたので過去の画像がそろわない。まあこれからやるということにしよう。

その時期咲いている毎週違うランで表紙を飾ることは可能なのだろうか。企画としては面白いがかなり難しいことのような気がする。「写真掲載期間には咲いていたこと、同じランの同じ時期のものを2度掲載しない」、などという条件を付けたら我が家のランたちの今の実力ではまあむりではないだろうか(そんなこたあないぞ、と棚の方から聞えてくるようだが)。「毎週1株の旬のランの写真」これは難しい。一年とぎれずに咲きつなぐだけでも大変なのにねえ(あと3ヶ月ほどで2001年8月18日Den.QueenSouthEastの開花以来開花リレー期間が2年になる)。

 

一夜明けて播磨中央公園にバラを見に行った。バラはうっとりものの画像がとれるのでいい。しかし育てるとなるとかなりの面積を取られ、害虫に気を配り、咲けば切り花で楽しむか本人が出向いていって見物しなければならない。今年庭のチューリップをろくすっぽ見ることが出来なかったことを思うとこれはもう(まだはるかかなたにあるような気がする)定年後の人生に期待する他はない。

 

この公園のはるか南に行きつけの讃岐うどんの店があり、公園→うどんと家族の行楽としての体裁を整え、さらに南にある本命明幸園を目指した。このあたりまでくると明石海峡大橋の主塔がみえる。

久しぶりの明幸園である。このお店とのおつきあいも1年になる。ありがたくも棚はランであふれんばかりになった。今回は見切り品も少なく、探していたPhal.ビオラセアはなかった。500円ほどで花芽付きの胡蝶蘭など、魅力的なものは多数あるがどうも手が出ない。欲しいけど高温性のレナンテラは1700円とえらく高くて手が出ない。ベナスタムばりの陰嚢袋的パフィオ700円(でも名無し)もあったがどうも気が乗らない。淡路島も近いしSARSにでも感染したかなあ(^^;)

 

どうも欲しいものがなかった。欲しいものはかなりの程度まで集めた、あとは咲いてもらえるよう世話をするだけという感覚がある。手ぶらで帰ろうかとも思ったが、見切り株300Mtdm. Pupukea Sunset Hawaiikai ミルトニジウム ププケアサンセット ‘ハワイカイ’ を帰り際にひっつかんで買い物カゴに入れた。

ミルトニジウムは人口属でミルトニアとオンシジウムの交配属である。本種はMiltwarscewiczii ´ Onc. cheirophorumという親をもつ。ミルトニアのワルセビッチィ(ポーランドの蘭収集家の名前にちなむ。この方は多くの種類にその名をとどめているようだ)といえばかつてオンシジウムとして扱われていたほどオンシジウムのようにみえる。2年ほど前関東の百貨店でのラン展で500円のププケアサンセットを買うか買わないか迷った覚えがあり(安いけれどぱっとしないなあ、などと考えていた)、よく見かけるところを見ればなにかしら優れた性質を持った有名種のようだ。300円ならと手が出た。えらく小さい。親のケイロホルムによく似ている。300円で名札付き個体名付きの株だから格安である(元の開花株の値段は1200円だった。すごい落差である。しかしこういうことを克明にこういうところに書いていいものなのだろうか)。それにしてもこのププケアてのはなんなのだろうか。地名じゃないかと思うのだけれど。

このほか、2号鉢と2.5号鉢を10個ずつ315円、360円で買ってきた。水苔やヘゴ棒90cmも買ってきた。蘭の買い物はなにやら低調であるなあ。

この低調の原因はガンセキランショックである。蘭が枯れると堪えるのである。

夜に検死解剖をやることにした。腐葉土のようなものに埋まっているのでたやすく取り出せた。見て驚いたのは変色したのは葉だけで、地中にまだ丈夫そうなバルブとそう悪くもなさそうな根、白い新芽が居たことである。これはひょっとしてただ古いバルブの葉が枯れただけなのではないだろうか。そしてこの新芽がちゃんと育てば実は問題なし、ということもありうると思えた。何にせよ、新芽が埋まっていると具合が悪いので、管理のしやすい水苔素焼鉢植に仕立てて様子を見ることにした。最近手に入れた参考書の図ではバルブの基部が埋まる程度になっていて、売られていた植え方とは明らかに異なっていた。まだあきらめることはないようだ。

5月16日(金)やっぱり雨

午後から晴れるとは聞いていたが大事を取って(ぐーたらこいて)出さずにおいた。このところろくすっぽ水をやっていない。

 

夜中に点検していたらマスデバリアに新たな花芽が出て2本になっていた。3月頃途中でしおれて不発だったMasd.「明幸園」である。このマスデバリアというやつはよく知らないのだけれど花期に節操のないやつがいるらしい。咲けばありがたいのだが、蕾が少々気むずかしいのかもしれない。クール系が咲くとなんとなく蘭栽培の腕が上がったような気がするのでちょっと嬉しい。「やめておきなさい」的な蘭を「おれはやるぜ」と育てて「へへへどんなだい」と咲かせる醍醐味はある。けれどクール系は要するに涼しければほいほい咲くような蘭なんじゃないだろうか。

 

一方、この間購入して育てていたガンセキランの色が怪しくなってきた。こりゃもう全体に弱っているという色だ。クマガイソウに引き続き為すすべもなく枯れてしまう蘭その2になってしまうのであろうか。こういうのは原因をとことん究明してしつこく記録し、再発防止に努めるとともに「損したぁ、はらたつー、蘭がかわいそうだ、一周忌だ、三回忌だ」とねばり強く蒸し返して肝に銘じるべきなのであろう。

思うに日本の蘭が一番難しいように思う。地元だから、という甘えや油断があるのだろうか。世界から選ばれてきた強豪と地元高校の選手をぶつけるようなものなのかもしれない。「お、俺たちは地元で奴らはアウエイだからな、か、勝てるかも知れない」。ところが、南の強烈な太陽に水なしで2ヶ月あぶられても平気な超強力な蘭達の敵ではなかった。そんなグリーンベレーのようなやつらに囲まれたトレイのなかでガンセキラン君はあたかも自衛隊の体験入隊生のように脱落してしまったのだった。(なんかちゃうような)。まあ確かに「洋ラン」とくくられているものはどれも恐ろしく強いのではある。豊かな東アジアの森林は世界的に見て独特な腐生ランという一群のランをはぐくんでいる。オニノヤガラなどの葉のないランだ。「ラン菌をこき使って養分を貢がせているブランド大好き30代パラサイトシングルのようなラン、それが腐生ランだ」などと剣呑なことを書いてしまっている。そういうのが生きてゆける風土が日本にあり、たまたまそういうのに出会ってしまったらさあ大変である。気を付けておのれに負えないものには手を出さないようにしよう。(何の話やねん(^^;)

 

昨日は鉢からはみ出したSl.に新芽新根がでたので植え直しをした。書き忘れたが、先週だったかPaph.delenatiiの水苔がふがふがになっていたため2年以上経って腐っているものと判断し植え替えた。比較的大きな若い株がころりと取れた。株分けのつもりはなかったがすでに分かれていたようだ。新芽3つつきの古株と新株の2鉢になった。じわじわと増えるなあ。

 

Pot.HawYuanGoldのつぼみは2つであることが確認できるほどに成長してきた。カトレア類はここまで来てアウトということはあまりないのであまりコーフンせずに淡々とすべきことをやってゆこう(少々手がふるえるが)。花の規模、お値段などでこの株は「格が違う」という印象がある。小さな苗を2千円で買った。開花株は5000円をくだらない有名株である。「まあかわいい花、また咲いたのね」という手軽さがない。何しろまだ花を間近で見たことがない新規開花である。ただでさえ「本格大輪カトレア」は蕾が出ると緊張する。花が大きいというのはインパクトが大きく、かつて咲いたBlc2種類は強い印象を残した。ただ、この2種類はある程度の大きさがあり、バルブの少ない(ほぼ3本)3号鉢に大きな花が咲くというのは少々奇妙である。体力の面でちょっと不安である。

 

5月15日(木)また雨

石斛がすばらしい。これほど強力な3号鉢はデンドロ「岩国」以来である。パフィオDeperleも効く。開花株が涼しい玄関に集中し、ラン展状態になっている。

掲示板でおなじみのゴンベッサ氏からDen. White Graceなるデンファレの写真をいただいた。おお、これはなかなか、という好みのデンファレである。

デンファレについてはよく書いているのだけれど、またまた書く。このホワイトグレースなるデンファレを検索してもなにもかからない。デンファレの取扱業者またはデンファレにはまっている人が少ないからだと思える。

デンファレの品種は参考書によると2万種ともいわれている。花屋で、スーパーで、ホームセンターでと、実に様々なデンファレを見ることが出来るのであるが、高いし品種が特定できないのであった(見切り品はべらぼうに安い)。ラン展となると季節が悪いこともあって他の蘭に較べれば珍しい部類に入ってしまうのではないだろうか。仲里園芸、ハナジマオーキッドなどで苗が購入できたが、神戸ラン展を思い出してもデンファレの苗は滅多に見られない。カトレアや原種デンドロ、ほかさまざまは実に豊富な品揃えなのだけれど、デンファレの名札付きは結構入手困難という印象がある。つまりまだ市場が形成されておらず、「寄せ植え枯らし消費市場」的な供給だけが存在しているのではないだろうか。贈答品の方が儲かるからというのもあるだろう。ファレノプシス並みに高温が必要という点もハードルなのだろうか。しかし近年のマンション住まいにはお勧めの品種なのである。デンファレがまだよく知られておらず、デンファレを好む愛好家がまだ少ないのだろう。春に買えばほぼ秋に咲く苗が500円というのは安いが、まだデンファレの良さが知られていないために安値なのではないだろうか。通販で、1種類500円くらいで多くの品種があればあれもこれもと買ってしまいたくなるだろう(もう20鉢もあるのにねえ)。欲しい品種はたくさんあるが、供給者がいないのであった。

5月14日(水)雨でたすかる

昨年は雨というと蘭の稼ぎ(光合成)が減るので残念などとおもっていたが、今年は蘭を出さないで済むので楽、などというようなことをかんがえてしまうようになった。昨夜も取り込んでいるとトレイを抱えて足場の悪いところを通り、物干しの下をくぐり、棚に取り込む、というのは足腰の重労働である。ひっこけそうになることもたびたびである。早く気温が上がって出しっぱなしにしたいものだ。

 

石斛が満開になった。透明感のあるうす桃色の花で、どことなく幽玄な雰囲気がある。石斛は小さい鉢なのにどうしたものか惹きつけられる。昨年の秋におっことして大事なバルブを折ってしまったのであるが、購入時より良い出来に仕上がっている。とはいえ、咲いているバルブは私が育てたものではない。去年の春から育てて大きくしたバルブはまだ葉がのこっているが、咲くのは来年である。今年は一気にバルブが増えそうだが、その花を見られるのは2005年である。気の長い植物だ。

 

Den.Formidibleがそろそろ開花である。

 

本ページをご覧いただいている方から、月ごとにジャンプするリンクを欲しい、と言われて早速つけた。最近「そういえば昨年はどうしていたか」が気になるようになりなるほどそれは便利だ、と取り付けた次第であった。

5月13日(火)ディサ開花、ムギラン開花

ディサ・キューエンシスはよく出回っているディサである。昨年花なし見切りを400円で手に入れた。チャレンジには適当な値段である。ディサといえば南アフリカ原産のクール系で夏は28まで、などという難しいやつだと思って敬遠していたのだった。本種は交配種で耐暑性があるようだ。芽をふやしつつ弱ることなく夏を越し、すくすく育って3株に分かれ花茎を3本もだして蕾はすでに10個を数え、まだまだ増える様子だ。最初1株だったものがいまや3株寄せ植え状態である。高さ8cmだった株が今や35cmまで伸びた花茎が並び立っている。蘭の少なくなる時期にしては景気がよい株だ。

暑さに弱い、ということを除けば花上がりはよく咲かせやすいおすすめの蘭ということになるのではないだろうか。我が家は標高200mで風の日が多い谷あいにある。その上風通しの良い場所に遮光の効いた棚をしつらえ、夏場毎日水やりをしていたことなどでこのディサをはじめ、リカステ、アングロカステ、ミルトニア、マスデバリア、オドントニアなどのクール系が夏越しできたものらしい。夏の気温は連日33程度だったが、夜間は28を切っていたのではないだろうか。

キューエンシスの名は英国の有名なキュー植物園に由来するらしい。小柄だがかわいい花が咲くという。

仕事から帰ってみると3センチ幅ほどの小さな花が2本の花茎それぞれに咲いていた。実のところ花びらがどれでリップがどれか、ドーサルセパルはどこにいったのかわかりにくい花だ。花びら2枚は合着してあの防空頭巾みたいなものになっているのだろうか。その頭巾の中にリップらしいものが見える。頭巾の内部にちょっと目を引く点々模様が見える。ドーサルセパルはえらく小さくなっているように見える。花の構造についての私の見解はまったく間違っているかも知れない。

 

ムギランは「さえない」と言われるだけあって構造を判別できないようなちいさな花が咲いた。この買い物で自分自身の蘭の趣味がいかなる方向を目指しているのかわからなくなってしまった。囲碁ソフトで遊んでいるとき自分でも何でそんなところに石を置くか、ということがあるが、そういう一手であった。

5月12日(月)デンファレレース

デンファレは春から新芽を出す時期が似通っているためまるでレースでもしているかのようにタケノコのような新芽を競い合っている。今年は越冬をうまくやったためか5月には1株を除いてすべて新芽を出している。早いものは「宝塚」の15cmで、他はだいたい3cmほどだ。今年は8月から花が見られそうだ。

昨日は母の日で、カーネーションに限らずデンファレや胡蝶蘭に人気があるようである。売り場の前で「貴方のお母さんよりも長生きな蘭です。枯らしたら育てている人の責任です」というような注意書きがあったらということを考えてくすくす笑っていた気色の悪いオヤジをしていた。ふと思うのは、宮内庁には樹齢450年(室町時代あたりか)の盆栽があるという。6人がかりで持ち上げている写真をナショナルジオグラフィーで見たような気がするが、そういう巨大なものを盆栽というのだろうか。蘭は草なので、のびてのびて5年くらい前のものはくさって消えてしまう。だから長生きでも証拠が残らないようだ。分子生物学的に遺伝子の傷み具合だので個体の年齢を測定できないだろうか。記録にある古い蘭は1800年代のものではなかっただろうか。

なんにせよ、胡蝶蘭の多くは水のやりすぎで根腐れしてしおれてしまうし、デンファレにしても冬の寒さでアウト、デンドロは地面に植えられたり、オンシジウム、シンビジウムはゴミに出されてしまう。町中で細々と生きているシンビジウムは居るが、白骨化したデンドロや、胡蝶蘭を見るにつけかわいそうと思わないではない。贈られた人のうちわずかな人が蘭にはまればたくさんの蘭を養ってくれるかも知れない。そういうねらいで蘭科植物の切り込み隊をやっている蘭達の末路かもしれない。喫茶店のデンファレの高芽でも、もいでもらってくれば蘭にとっては大成功なのだろうなあ。

 

作落ちしたリカステの新芽が土俵際状態だったので植え替えをした。水苔をむしっているとどうも根が黒い。これはひょっとすると乾いたのがいけなかったのではないだろうかと思えた。浅い駄温鉢に水苔でゆるめに植え替えた。バルブが2つも出たので開花は確実と思われたのだが、花芽が出なければそれまでである。いやあもう残念だった。じつにくやしい。

 

くやしいといえば、フラグミペジウムは途中まですくすくと花芽が育ちながらある時皿水が乾いてしまったあと調子を崩して咲く様子がない。2株に分かれた1株だけ花芽が出てもう一方からは何も出ない。希望は捨てていないが残念である。

まだある。安全パイと思われたPhal.MishimaCrystalは花芽を35cmまで伸ばし蕾が出たところで寒さに当たったためか「はいそれまで」になってしまった。そうして不発だった胡蝶蘭があと2鉢ある。

3作不発咲かずのカトレアBlc.MishimaDesireは大きな新芽を風で落してとばしてしまった。また、しつけが悪くてバルブの向きがちゃらんぽらんであり、矯正しようにもバルブが堅すぎてどうにもならない。

カタセタム3株も2作不発の蘭だ。今年こそはと気合いを入れていたが腰痛でへっぴり腰になっている状態で運搬中トレイが自壊し落下して葉を痛めている。おのれのへぼであるが腹が立った。

このほか、アブラムシがたくさんわいたり、なめくじが毎晩多数捕獲されるなどいろいろとトラブル続きである。どうもこの1ヶ月調子が悪い。

5月11日(日)石斛開花。ムギラン購入。

石斛が咲いた。上々の仕上がりである。堂々たる日本の蘭である。日本には260種ほど自生しているそうだ。多いのか少ないのかといえば、メキシコを除いた北米大陸(米国ですら日本の25倍の面積があるという)に自生している蘭の種数は上回っているようなので、比較的蘭の多い国ということがいえるのではないだろうか。USAの有名な蘭、といって何を思い出すだろうか。先進7カ国中もっとも蘭を産する国ではないだろうか。日本には石斛、フウラン、春蘭、寒蘭、ナゴランはじめ、世界に知られたそうそうたる蘭が産する。

昨日のイワチドリも魅力的だったが、他にも魅力的な日本の蘭がありそうだと、三田市内の「ウエタニ園芸」に行って来た。ここは先週伊東氏が「ムギランがあった」と言っておられた園芸店で、これまでは球根探しで何度か訪れたことはあったが蘭を探しに行ったことはない。行ってみると持っていない蘭が結構ある。アスコフィネティアやらトキソウやらカキノキラン(しらんなあ。短茎性だったような。カキランではなかった)値段も高いものではない。ものすごい大株の石斛があったりもした。この店はちょくちょく覗きたいものである。ムギランは超ミニバルボフィラムである(Bulb. inconspicuum)。バルブが3mm、葉が4mm、鑑賞困難な小さな花が3mmほどだろうか。504円であった。つい買ってしまったが、一体何が楽しくてこういう蘭を育てようと考えたのかわからず、またまた1株増えて後悔していた。学名を調べているとinconspicuous(目立たない、引き立たない)という英語に行き当たる。なるほどそういう蘭らしい。

 

イワチドリといいムギランといい、我が国の素晴らしい蘭のためにページを作ることにした。日本の蘭データベースを作ろうとしたがのっけからふざけてしまった。

「クマガイソウ:「熊が居そう」なところに生えるといわれる(からというわけではないそうだ。かみさんに「オヤジギャグだな、人目に触れて恥ずかしくないのか」と言われた。元ネタはどこかの大学の先生だと弁解した)。平家物語の熊谷次郎直実にちなむ。源義経配下の武将だった彼は神戸市兵庫区鵯越による奇襲攻撃に従軍し、須磨区一ノ谷の合戦において壊乱する平家を海に追い落とした。このとき海に逃れる敵将がいた。その背中に「Chicken!」と呼びかけたところ、振り返ったのは美少年公達平敦盛であった。マイケル・J・フォックス扮する敦盛はとって返し「Nobody call me a chicken!」(^^;)といってせんでもいい勝負したが勇猛な埼玉県民(?)熊谷氏の手にかかり首をとられてしまった。熊谷氏はのちにかわいそうなことをしたと出家してしまった。そういうわけでアツモリソウと対をなすこのクマガイソウは袋の部分を熊谷氏の矢よけ母衣(ほろ:矢を防ぐエアバッグ)に見立てて名付けられた。まことに日本的な蘭といえよう。(ここまでまじめに読まないように)栽培は整備された環境を必要とし難。」

前途多難のページである。

 

ムギランの買い物にも懲りずに宝塚園芸サービスを巡回していた。新しいカトレアが出ている。おっと、最近蕾の出てきた名無しのカトレアに酷似した葉、茎の特徴を持つ蕾付きカトレアが売られていた。幸いラベルが付いていてC. Dolosaとあった。名前を聞いたことがある。調べてみるとloddigesii x walkerianaの自然交雑種としてしられているものらしい。花の特徴がはっきりしているので咲けばこの名無しが特定される可能性が高い。そんでもって300円で買ったものが1500円出さないと買えない株になるのであった。10月に見切りで手に入れたと言うことは、そのころ咲いていたわけで、この時期咲きつつあるということは不定期咲きというカトレア好きにはうれしい性質をもっていることになる。たぶん香りもいいのではないだろうか。

5月10日(土)最低気温5℃

5月半ばでもかなり寒い日があるので油断できない。全部出して全部しまう。休みならこの手間も楽しい。

荒牧バラ園に行って来た。400枚の撮影をしてより分けると110枚が残った。バラというのは恐ろしく美しい画像が得られることがある。しかしバラをやるには相当場所と手入れが必要で、蘭のような手軽なものをやっているととてもバラや菊などには手が出ない。公園に見物に行くのがせいぜいだ。

バラや菊などと較べると、蘭は軽い(1トンあるものもあるが)、蘭は室内でほいほい咲く(地べたで咲くものもある)、蘭はパソコンの上ですら咲く、蘭は水やりが楽(ものすごく難しいものもある)、蘭は安い(もちろん高いものもある)、蘭は年中咲く(絶対春という決まったものもある)、蘭は長生き(3年で終わりというものもある)などなど実に妙な特徴がある。花芽がてっぺんからでたり、中程から出たり、根元から出たり、真下へ出たりともうなんでもありである。

この間ミニバラを350円で買った。バラの原種「ナニワイバラ」である。バラはさっぱりわからないので一から勉強である。

公園からの帰り道に大和農園洋蘭部に寄ろうと画策していたが買い物の都合でゆけなかった。帰って近所の花信に行ったところイワチドリ500円にくらくらと来たが、実はウチョウランの変種ということになると面白くないのでとりあえず調べてから買いに来ることにした(手持ちの文献をさらったが学名が載っていない。ウチョウランとは別扱いのようだ。かなり調べてAmitostigma keiskeiとわかった、ウチョウランとは別属である)。立派なウチョウラン2800円も良かったが所持金がたりなかった。ウチョウランのバリエーションが多いのに驚いた。ウチョウランは昨年ここで300円で買ったものが見事に咲いている。これはいい、と思わせる蘭だ。実にバリエーションが多い。しかしお買い物のチャンスがかなり少ない。2800円か。このほか、エビネ開花株2600円、石斛は200円つぼみつきというものまであった。東洋蘭に興味のある人にはお勧めの店といえよう。バニラもここで買ったのである。バニラはどんどん伸びる。うまくやればバニラビーンズが採れるのでは、と変な期待をしている。

石斛は開花直前である。蕾は16個で、満作といえよう。このつぼみがでたバルブは私が育てたものではない。ものすごい数の新芽が出ているが、これらが咲くのは2年後である。

5月9日(金)シラン開花

シランのようなものを開花実績としてカウントしていいものかどうか考えてしまう(勝手に開花件数にこだわっているだけだが)。何しろ庭で勝手に増えてゆくほど丈夫で、世話をしたという記憶がない。そこそこきれいな花は咲くし、写真などのデータも取れることからとりあえず1株の実績とする。このあと別株で白いシランが咲く予定である。得られるデータの質が重要であるが、コクランなどは開花してすぐよわってぐったりしてしまっているから写真もなにもとれていない。Den.kingianumなどもアブラムシのため開花はしたが写真にならなかった。胡蝶蘭にも申し訳程度に咲いたものがあり、それらを開花した、というには少々おこがましさを感じはする。

シランは昨年花茎が1本だったものが今年は3本になっている。かなりの勢いで増えるものらしい。よく受粉するらしく、中にほこりのような種子が詰まった果実ができていることがある。1本切り花で観察してみよう。

風は冷たいが天気が良さそうなので、すべて取り込んでいたランを高温性のものを除いて庭に展開した。

開花記録をエクセルで管理しているけれどもやたらと容量を食う。文字だけの簡略版を作ってはどうかと考えた。

Robert L. Dressler著「The Orchids: Natural History and Classification1982円を注文した。ラン関係では2000円前後で200pそこそこの本が多い中で、320pもあって文字がキンキンに詰まっていそうだったので手が出た。調べてみると著者はランを分類した人らしい。買ったはいいがちっとも読めそうもない本かもしれないが、知りたいことはたっぷりあるのでけっこう食いついてゆけるのではないだろうか。

明幸園に通って1周年である。昨年の59日にこの店に出くわして以来26株を購入し6株が咲いた。持っている種類のざっと7分の1は明幸園でもとめたものである。珍しい、面白い、きれいな蘭を安く提供してくれるありがたいお店であった。このところ行っていないので欲求不満になっている。

5月8日(木)嵐で体もランもずぶぬれ

朝から出勤に向けてロケットスタートだったが外に出てみるとものすごい嵐だった。かわいそうに軒下のランが風雨になぶられているがバスの時間である。ずぶぬれになりながらバスに飛び乗った。これじゃあ生育が悪いだろうなあ。おまけに気温もどんどん下がってきた。こういう出し入れの失敗がこれから6月まで何度かありそうである。こっちも仕事場で一日素足ですごす羽目になった。

戻ってみるとBlc.MishimaDesireが風で吹っ飛んでいて新芽をぽっきりやってしまっていた。場所ばかり取って一向に咲かない珍しいカトレアである。被害がこれだけですんだと思わないではない。

5月7日(水)バンダの花見

なにやらニュースバリューの少ない記述が続くなあ。開花実績からして3日に1株開花を上回るペースで来ているのだがこのところ間が更にあいてぽつりぽつりになっている。

まだ雨に濡らすわけには行かないだろうと、棚からはトレイを引き上げて軒下などに移動させている。このところの蒸し暑さからして少々雨が降ろうがみんな出してしまっても良さそうだが、明日はかなり降るらしいのでさらに待つ。

最近買った参考書にバンダは冬場電球の光を当てて育てるのがよい、という記述があった。知らずにやっていたとはいえ結構知られている栽培方法だったのかも知れない。いよいよ見事になってきたので蛍光灯のひもからぶら下げ、周囲をあるきながら眺めたりしている。「バンダ祭」などと言いながらこの1年で3回もバンダの周りを夜な夜なぐるぐるぐるぐるまわっているのであった。怪しい…(^^;)。盛りは2週間ほど続く。

ついこの間まで咲いていて、花が終わった直後落して新芽を折ってしまったLc.SakuraCandyだったが、折れたバルブの葉の間からにょろにょろと蕾が伸びてきている。Pot.HawYuanGoldの蕾の影も大きくなりつつあり、カトレア宝塚IIの蕾2つも膨らんできた。カトレアはどれも忠義者である。

5月6日(火)机の上から蘭がいなくなった

机上で咲いていたカトレアLc.LoveKnotがしおれて、とうとう蘭がなくなってしまった。なんということであろうか。「咲いたものを人にあげる」政策が裏目に出たようだ。もっともこの時期は室内に強風が吹いてたびたび落下事故が起きたので蘭が逃げ出したのかも知れない。

そろそろバンダも前回で「うわーすげー」という青紫の花を楽しんでいるのではある。元気そうなので秋頃また咲いてくれそうな安心感がある。

雨雲が接近しているため仕事から帰ったら取り込まなければならない。4月に強烈な肉体労働があって足腰がへろへろでトレイの運搬中に鉢を落さないとも限らないので気を付けよう。

このところ蘭を買っていないのだが、昨夜の株分けなどでぽつりぽつりと増えている。あまり分けたくはないし、分け方が悪いと作落ちするものだが、昨夜のデンファレはなんだか「わけてくれえ」と言っているように思われたので分けた。デンファレは新芽のでていないSecondLoveを除いてどの鉢もえらくやる気満々である。

5月5日(月)開花株の動画

開花株の写真はいつもベストなアングルで撮影されているが、本当は根本や葉の付き方、花の後ろはどうなっているのだろう、というようなことが気になるのである。これは素晴らしいという開花株は全体の姿もすばらしい。とても1枚の写真では残せない。動画で残せないかとおもうほどバンダ、パフィオ、えびねが美しく咲いた。持っているデジカメに動画機能がある。30秒の動画を撮影できる。その30秒間に様々な角度から蘭を撮影した。画質は悪いが、株の持つ雰囲気がわかる。容量は6MBもあるのでちょっとHPでは紹介できない。動画は動画で研究が必要なようだ。そういえば2枚の写真を立体視することで蘭を立体的に見ようと言う素晴らしいサイトがある。さすがに蘭を動画で紹介しているところはない。花も動画で見て楽しむ時代が来るように思うのだけれどどうだろうか。パフィオの動画にはちょっと感動した。透けるような白いパフィオ2つが並んで咲いている姿はまったく目頭が熱くなるほどいい(ランバカぁ〜(^^;)

蘭の出し入れに辟易して出しっぱなしを検討している。すでに一度バスに乗り遅れている。事故も3鉢起きている。本日の最低気温は12度だった。まあこのくらいなら夜出しもいいかと思いつつ、昨年使っていたスチールの棚を組み上げた(庭でドカタ仕事もありほとんど庭にいたような一日だった)。1mの高さにトレイ6つを置くことができる。ざっと60株ほどだろうか。デンファレなどもあり、なお4トレイは出し入れする必要がある。

ノビル系デンドロのいくつかの株では昨年のバルブの葉に黒点がでて茶色になって落ちるものがでてきた。いわゆる黒点病である。水が多く、低温だと起きるという。雨に当ててしまったのがまずかったようだ。新芽の生育は順調なものが多い。

デンファレ宮島が本日で終了である。122日以来155日間3本の花茎を咲き繋いだ。兄弟株が96日から咲いてこの株に引き継いだと考えれば、この種類の花を242日間(8ヶ月)見ている。新芽が2つでており、株が盛り上がっていたため植え替え株分けを行うことにした。鉢から抜いてみると元気そうな根だけでコンポストがまったく見えない。5ヶ月も屋内にいたような植物に見えない。根をかき分け、内部にあるコンポストを取り除き、分けるべき匍匐径を切断して3号と3.5号素焼鉢に植え付けた。

C. labiataの新芽が開いてみると巨大な双葉だった。原種の1葉だと思っていたが双葉というバリエーションがあるらしい。日光不足と思ったのだろうか。このバルブは稼ぎそうである。秋にはすごいラビアタの花が見られそうだ。

5月4日(日)Prosthechea. cochleataCirr. wendlandianum Abe開花

本日はかみさんの使っているパソコンが不調になり、打つ手のHDD交換で半日仕事だった。80GBHDDを買いに行き、取り付け、OSインストール、ドライバーインストールと思い出しながら進んだ。このところどうもこういう「猿仕事」(パソコンに使われる仕事、の意味らしい)が多い。夜になってほっとしてみると2鉢開花してた。

今月の最初をかざったのはプロステケア(エピデンドラム(エンシクリア)) コクレアタムシルホペタラム ウェンドランディアナム ’アベ’であった。このアベさんは昨年のできからすると作落ちになる。株が大きくなっているのに花茎は2本だった。まだまだわからないことが多い。一方コクレアタムは花茎2本の作上がりである。次はディサ、フォーミディブルが続く。

コクランがいよいよ調子が悪くなってきていた。気にしていたところ、本日本屋で育て方のポイントをまとめた本が見つかり、コクランについてもすくなからぬ記述があった。水苔で盛り上げ植えがよろしいというので、じめじめ泥植えから植え替えた。 

その本は「園芸ハンドブック(ここがポイント!花を長く楽しみたい)ラン」山下弘一著、学研、1560円である。ちょっと高めのお値段だが、欲しい情報がいくつも載っていたため買った。

うまみのあるおすすめのランとはなんであろうか。美しい花がどんどん咲く、喜びの多いラン栽培と考えれば、案外カトレアというのが堅いところではないだろうか。理由は、極めて美しい大きな花もあれば、年中様々な花を選んで咲かせることができ、年に2ないし3回も咲くことや、場所をあまりとらない株もあり、多くの種類が流通して供給量も多く、手に入れやすい、などなど優れた特性が多いためである。

胡蝶蘭やデンファレはおすすめなのだけれど、まず加温で少々がんばらなければならない点勧めにくい。この二つは見切り品でこそ安いが、通常かなり高い値段で出ている。それゆえ敷居が高い。シンビジウムやノビル系デンドロは春に限られてしまう。パフィオは流通量がすくなく、カトレアのような興奮を得るまでにはかなりの数を揃えなければならないように思われた。300円から始められる小さな丈夫な鉢があるので、カトレアは始めやすくお勧めなのである。

そういえば岡山ラン展をやっているのだった。かみさんの里帰りの調整に失敗し、ゆけなくなってしまったのである。ラン展だけのために高速にのり、ガソリンをたっぷり使ってそのうえ入場券まで買って蘭を仕入れに行くのはけちけち蘭道に反するのである。初めて花を見る蕾株がいくつもある現在ではラン展にはなおのこと行きにくいのである。実に残念であった。くそっ!、はげめ、もっと咲け。連休最終日はいよいよ夏の棚の立ち上げである。

5月3日(土)見事な開花株

なにかとさえない4月だったが、5月になって周辺に見応えのある株がそろってきた。筆頭はバンダで、以下Paph.Deperleエビネ、ウチョウラン、エピデンドラム、Den. anosmumなどが咲き誇っており、どれもかみさんに気に入られている。アノスマムは昼間たいそうよい香りがするというので好まれている。咲いているのを買ってきたのは胡蝶蘭のビーナスだけで、419日に買ってきて4輪の花がしおれずにまだ咲いている。この有名株は花数は少ないながらも複数の花茎が出るという面白い特徴がある。その花茎をもぎ取ったような穴が株にあいており、そこから腐るおそれがあった。買ってきた当初蘭が腐る独特な臭いがしていたのだが、まったく悪化しないところをみるとなんとか乗り切ったのではないだろうか。花の色が一部緑色を呈してきて実に面白い。生き残ってこそ良い株を手に入れたと喜べる。根がでれば安心だ。

あらら、というトラブルもある。デンファレのDen.SecondLoveにまだ新芽が出ていない。デンファレは今年どれも順調に新芽が起動しているが、この株だけは最大のバルブに育ったにもかかわらず、新芽の出る部分が黒くなって出てこないのである。今年はさらに派手に咲いてもらおうと考えていたので残念である。

本日も良い天気で蘭も総出撃であった。休みなのでゆったりと株を点検していると妙なものを見つけた。Dor. pulcherrima ドリチスプルケリマに花芽が出ていた。4ヶ月ぐらい早い。これが出てくると言うことは8月に花を切らせずに乗り切ることができるのではないだろうか。よしよし調子が出てきたぞ。

カトレア「宝塚II」のつぼみは2つあるようである。10月に買って以来8ヶ月で蕾が出てきた。

5月2日(金)おのれ!なめくじ

寝坊をして蘭出しがおくれた。通常以上に働いているため疲れがたまる。ゴールデンウイークとはなんであろうか。それにしても蘭が多すぎる。もうこれ以上増えたら大変だ、と思うのである。春と秋の出し入れが100鉢クラスの蘭好きには堪える。でもケチだから温室が欲しいとは思わないのであった。

3連休であるがかみさんが里帰りする様子がない。3日では帰った気がしないという。それゆえ岡山ラン展にゆけそうもない。安い蘭を探して高い交通費を払うのはばかげているから、ついでがなければ少々つらい。少々気合いの入った仕事の合間に知恵を巡らすがうまい手がないまま夜になった。

帰るとなめくじを鉢によく見かける。そう言えばこのあいだカトレア「おまけ」の根を食われたのであった。こういうのは初めての屈辱である。「なめくじに根を食われるとは!!」と実になさけない思いをした。今日のなめくじは石斛の蕾をねらっていたようである。ナメキールを展開しよう。

シルホペタラムの蕾にアブラムシがたかっていた。エピデンドラムでも盛大にわいていた。手で取っていても到底根絶できない。とうとうスミチオン乳剤の使用に踏み切った。バケツに1000杯溶液を作った。乳剤と言うだけあって真っ白のケンダク液である。あす多くの株に吹き付ける分をペットボトルに取り、のこりにエピデンドラムの花をつけてやった。我ながら堕落したなあ、と思う。初心を忘れつつあるような気がする。

蘭をやりはじめてパソコン自作の趣味が廃れた。パソコンは道具としかみえず、使い方は深化したが、最近の知識はさっぱりで、ブロードバンドがこないのでいまだにモデムでアップロードしている。実のところネットをうろうろするのにも飽きている。その折り、職場で使っていたパソコンが不調になった。立ち上がらなくなったのである。BIOSの表示すら出ない。HDDの起動音を聞いたり、マザーボードの正常を示すLEDの点灯を見るにCPUがやられたと診断した。Celeron300Aを引き抜き、たまたま手に入れていたペンティアムIIを刺したところちゃんと動作した。ふふふ、まだカンはにぶっていないねえ。でももはやパソコンには魅力を感じないねえ。このCeleron 300A5000円近くした。当時は安いと思って飛びついたのであったが、蘭なら10鉢は買える、などと思う。パソコンは間に合っているが、安い蘭ならなお手が出てしまうだろう。

関係のない話であるが、友人に作ってもらって25年聞き続けているカセットテープをパソコンに取り込んだ。名作としか言いようがないテープで聞いた回数は100どころではない。CDにして聞いたり、ふつうのパソコンならどれでも聞ける。個人的にパソコンが役に立っているのはそのテープの取り込み保存とこのHPくらいである。

5月1日(木)晴天総出し

10分早起きして蘭を出す。それでも起床からバスに乗るまでわずかに20分である。その間7トレイほどを出し、なかなかの量の朝食を平らげて出かける早業であった。

しかし夜がいけなかった。取り込み作業中にバルボフィラム・ロビーの葉っぱをおってしまった。

428日に風で落ちて新バルブを折ってしまったLc. Sakura Candyのその折れたバルブの葉の間から蕾が出ているのを見つけてしまった。この間咲いたばかりなのに、咲いていた間にぐんぐん伸びたバルブからもう花を出そうとしていたのであった。事故から4日経ちつぼみも腐っていそうなものだったが、元気そうである。ひょっとすると咲くかも知れない。新バルブはもう一本が成長中だ。レリオカトレアは年2回以上開花するものが多い。年3回が2鉢、年2回がこれで3鉢である。Blcなどは年1回以上というのを聞かない。Pot3回咲くものがあるとは聞いたことがある。持っている株で年2回以上咲くものはLc.に集中しており、他はバンダぐらいである。たまたま胡蝶蘭に2回咲いたものがある。

デンファレ宮島が12月から咲いてとうとう5月にまで花が残った。姉弟株が9月から咲いているため、この花が見られない月は6,7,8月だけになった。10月から5月まで8ヶ月間も室内に居ることになるが、株が弱る様子はない。花が長くもち、直射日光も平気で、日陰にも弱らない(寒さにだけ弱い)のでまったく強力な植物である。

 

 

 

Top 日誌 蘭のリスト 蘭扉頁 画像掲示板 球根園芸館 画像登録 

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送