蘭馬鹿日誌2003年2月および更新記録
ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔
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2月28日(金)Polystachya pubescens開花
Polystachya pubescensが滑り込みで開花した。これで今月15株である。こういう開花の大盤振る舞いは今年はもうあるまい。このポリスタキアはアフリカ産のランで、昨年の神戸ラン展で開花株を明幸園の出店から800円で購入したものである。「えらいやすいやんけ」と、この鉢が明幸園への案内役になった。明幸園ではその後も面白い蘭をいろいろと買うことが出来た。
形のユーモラスなバルブが中に浮き上がりつつも赤い透明な根っこを伸ばしている姿がよろしい。花はひっくり返って咲く。
明日は兵庫ラン展に行く予定なのだが、天気が悪そうである。最近かみさんの規制が厳しくなり、「白か緑の花」「黄色はいや」「ジャングルまだらはいや」といろいろ注文がつく。なんやねん、その「ジャングルまだら」てのは(^^;)?、なんかわかるけど。欲しいと思っているパフィオのベナスタムが典型だろうか。
この時期ノビル系デンドロの活躍が目立つ。最多当初はこんなにさえない花だったかなあ、と思うのだが、だんだん花が大きくなってきて色も鮮やかになってくる。2ヶ月はよい状態で咲いている。スプリングカラー‘ホホエミ’も当初は「なんちゅうさえん花や、だれかにやってしまおう」と思っていたのが、あちこちで1600円くらいで売られているのを見るようになるころには花も本領を発揮してきて色も鮮やかになり手放せなくなった。300円で入手して以来2年かけて咲いてもらった花である。「岩国」と勝手に名前を付けているデンドロは里子に出すことが決まって久しいが、大層きれいに咲いている。世話をして環境になれると咲き方が堂に入ってくるのか、2年目はどれも堂々としている。蘭園芸は場所もとらないし安く世話も楽なので堪えられない。
通勤途上にデンドロを玄関の外に出してある家があった。夏にはバルブが増えていたようだが、このたびすべて茶色になって枯れてしまっていた。「5℃以上の場所に置く、低温なら水は控える」という情報を知らなければあの丈夫なデンドロとて枯れてしまうのだった。そのデンドロをみてからいろいろ想像するに、超簡単なランから、超高難度のラン園芸まで実にさまざまな階層があることに思い至る。以下にその階層について書き連ねてみた。
4級:シランなど庭に植えっぱなしで育つもの。耐寒性あり。日本の蘭など。
3級:5℃まで耐寒性のあるラン:ノビル系デンドロビウム、シンビジウム
2級:10℃程度の保温が必要なラン:カトレア、オンシジウム、パフィオペディラムなど多くのラン。このあたりから簡単な工夫が必要になる。
1級:バンダ、デンファレ、胡蝶蘭など、13℃以上の保温が必要なもの(環境がマンションなら2級)。クールオーキッドのディサ、マスデバリア、リカステ、ミルトニアなど。これらはある種自作で設備を工夫する必要が出てくる。
有段者の領域はわからないので以下想像
初段:大株を作るようになる。病害虫の知識に通暁する。
2段:ラン友会で上位に食い込む。花を見せる技術をもつ。ランを増やして商売が出来る技術を持つ。ラン展に出展する。
3段:都市ラン展に出展して賞をもらう。
4段:交配なども手がけ、RHSに品種「コジマノホマレ」なんてのを登録する。
5段:作出した品種でBM(HCC)クラスの受賞まで進む。
6段:作出した品種でSM(AM)クラスの受賞。属名「コジマアラ」なんてのを登録。
7段:日本大賞受賞クラス、GM、FCC受賞クラス
「蘭道」であろうか(「江尻流蘭道」と呼ぶべきか。後継者はだれだろう?)。またあほなことを書いている。上を見ればきりがない。またこれだけがランの道ではなく、学究のランの道もあり(「唐澤・石田流蘭道」とよぶ。原種を発見し、論文を書き、学名に名を残す、本を出すとはなんと素晴らしい)こちらにむしろ心惹かれる。それぞれに素晴らしい蘭に多く出会えることだろう。求道の道を邁進できるひとを素晴らしいと思う。己にはおのれの道があり、それはランの道ではない。その分限をわきまえて、名無し株も慈しむ安価な園芸を楽しむことにしよう。
2月27日(木)Den. White Rabbit ’Sakurahime’開花
たぶん今月最後の開花ではないだろうか。今月はこれまで最多の14株咲いた。
新ホームページに早速薔薇の画像を転送しようとしたがうまくゆかない。あまり使い勝手がよくないスペースのようで、よく調べると100kB以上のファイルは送れないのだそうだ。これには落胆した。
蕾を大きく伸ばしてきたLc. Aloha Case ‘#32’× C. intermedia var. delicateの次のバルブにも蕾が2つあることがわかった。合計蕾4つでなかなか派手な開花になりそうだ。
1月に買ったマスデバリア「明幸園」に蕾が立ち上がってきた。マスデバリアの蕾はデリケートなのかマスデバリア「豊橋」に出てきた蕾を一度落しているので注意して扱っている。
Ctsm. Jumbo Edenから芽が出てきた。また葉芽だろうなあ。Ctsm. Jumbo Polarから葉芽がでてきて肩すかしを食ったばかりなので期待していない。これで2浪である。秋にどういじめれば花芽を出すのであろうか。
2月26日(水)
昨日、知人から東京ドームのラン展中継のビデオを借りて見ていた。今年で11回というこのラン展の歴史の中でGM(ゴールドメダル:90点以上)受賞はまだ2回、(一瞬聞き間違いかと思った)というような言及があった。以前、日本大賞がSM(シルバーメダル:90点未満80点以上)なのが納得が行かない、という話を書いたが、GMに相当するFCC(ファーストクラスサーティフィケーション)などあわせて世界で年に10株でるかでないか、ということを読んでいるのでGMやFCCをもらうというのは大変なことなのだと理解できた。日本では過去に何株出たのであろうか。
この番組の中で、1つの花が1年間咲いている(これも一瞬聞き間違いかとおもった)というデンドロがあるそうだ。ひょっとしたらそういう変な蘭があるのではないかと思っていたがやはりあったか。こういう変な蘭は是非とも手に入れたいとおもった。
番組の中で江尻光一氏は「2ヶ月もつカトレアを作りたい」とおっしゃっていた。うちのインターメディアもどきは本日43日目で、2ヶ月咲くとすれば(ありえんことだが)3月15日である。まだしゃんとしているとはいえ、ある日突然ドーサルセパルがぺたっと倒れてしまうようなしおれ方をする。最後まで凛としているのがこの花のいいところだ。よく保って50日というところではないだろうか。
そろそろ本ホームページは容量の限界に達しようとしているため新たに200MBの新領域を確保した(まだやるか?(^^;)。画像図鑑系の部分を切り離してそちらに一本化し、「花図鑑」を企画しようとしている。早速薔薇の画像を転送しようとしたがうまくゆかない。あまり使い勝手がよくないスペースのようで、よく調べると100kB以上のファイルは送れないのだそうだ。これには腹が立った。
HPの更新ネタもなく、心やすく棚を眺めていると、どれも小鉢ではあるが、それぞれに美しく咲いていて見飽きない。現在見頃なのはパフィオ・ディレナティイで、大きな耳のようなペタルが薄く桃色がかって、これが透けていい雰囲気である。また、さいえない花と思っていたLc.Elcerritoがオレンジがかった素晴らしい黄色に発色している。また、デンドロはたくさんあるのでうんざりしていたのだが、咲いてみるとどれもかわいらしく、それぞれに味わいがあって再評価させられた。
咲いている株20株ほどすべてが支柱をしていない。すっと立ち上がっているシンビジウムもあるが、雪崩のように湾曲している点がみごとなシンビジウムもある。パフィオもジゴペタラムも、カトレアなどもしっかり花を付けて、支柱の必要は感じない。むしろ自然な感じに咲いているので好ましく思える。支柱は、売っているものには運搬の便から考えて必要かと思えるが、私は出来るだけ使わないようにしている。
居間の胡蝶蘭で少々調子を崩しているものが見られた。この一ヶ月好調だった胡蝶蘭の蕾がいくつか黄変していた。ふとみると常時回していた送風ファンが止まっていた。やはり風は蕾の健康にも必要なものなのだろう。ファンはだれかがはずしてそのままにしたらしい。たこ足になっているので、対策を立てる必要がある。
2月25日(火)
昨日、石田源次郎監修「ラン 初めて育てる 別冊NHK趣味の園芸」1000円を買った。日曜日から目を付けていたのである。職場のおばさんも買ったという。内容はよくぞここまで網羅したという充実の内容だった。写真もいい。詳しく知りたかった内容に十分な記述がある。たとえば「バニラ」や「春ラン茶」など。また、風の効能について初めて納得が行く説明を得たのがこの著者の記述だった。
「石田源次郎」をネット検索すると、あの唐澤大先生と連盟であの名門広島市植物公園(郷土意識からというのはあるが、蘭の本の著者は経歴に広島市植物公園で勤めておられることが多い)から学会発表をしておられた。「エビネの進化」とかいう内容だった。やはり学者の方であった。つまり唐澤大先生のお弟子さんで、しかもその後継者であらせられるようだ。趣味の園芸12ヶ月「デンドロビウム」の最新版は石田氏が書いておられる。ははーっm(_ _)mひれふし〜。
それゆえこの本は「蘭」「洋ランポケット事典」の系譜に乗るもので、なるほど蘭の生えている美しい姿をおさめた写真が多い。ただ、前半は奥様受けするイントロが少々唐澤派様式とは雰囲気を異にしている。
この本は絶対に売れると思う。世界ラン展の開催期間にあわせてどっと書店の目に付くところに出してくるところがにくい。値段も内容に較べてかなり安いと思う。この本が起爆剤となってラン栽培が大ブレークする可能性がある。ランはこんなにもおもしろいのに世間がよく放っておくものだと不思議に思っていたが、こういう優れた著作が出ないと世間も気がつかないものかもしれない。機は熟したとみてNHKが攻勢をかけてきたのだろうか。NHKスペシャル「ランの世紀」とか「ランの世界」とか10回シリーズで日曜夜9時からやって欲しいものである。
2月24日(月)
本日赤いカトレアが見ている間にしおれた。実にあっぱれな姿で35日間というカトレアにしては長い開花期間だった。しおれたはずなのに花の形がよい。通常は、ドーサルセパルがぺたっとなったところで介錯しているのだが、今回は整った姿のまま花全体がうなだれていた。白いカトレアは41日に達しており、カトレア単一花の開花記録更新間違い無しである。「カトレアはいい!」と思わせる季節である。
胡蝶蘭の原種Phal.シレリアーナの香りをはっきりと感じた。さわやか系の香りである。この名前の香水まであるそうだ。
Lc.サクラキャンディの2つ目のつぼみが開いた。フジ園芸では、Lc.サクラキャンディを1600円で色までよく似たものを売っていた。ミニカトレアの開花株としては妙に安い。
超高層レリアの正体はよくわからず、名前もL.Icarumだかなんだかはっきりしない。
今年の日本大賞は延原(のぶはら)洋らん園(岡山)とのこと。これまでの受賞は関東勢がほとんどで、富山と台湾を別にすれば西日本では五島園芸の受賞だけだったのが、岡山で受賞とは結構なことである。はて、延原洋らん園?。家にそのラベルのものが一つあったような。
調べてみるとばっちりありました。Masd. Angel Frost ‘Highland’ AM/AOSを昨年神戸ラン展にて1000円で購入していた。村上園芸(ここはすごいでっせ)の左隣の店だったような。何でこんなに安いのだろう、と不思議に思っていたのだった。ひょっとして大賞の株の兄弟が売られていたかも知れない。大賞は「神戸2000」という個体名がついている。神戸に来たことがあるのかも知れない。
ラベルにしっかりこのラン園の名前が入っているとなにやら株の価値も上がったような。これで大賞受賞ラン園から購入した株は、須和田農園(アングロカステ)、大場ラン園(リカステ)、ハナジマオーキッド(胡蝶蘭、デンドロ、Blc2つ)、延原洋らん園(マスデバリア)、と7つになった、などと妙な自慢をしていたりして。これまでの実績から確かに有名店の株はいずれ見事に咲いて後の満足が大きいように思う。
2月23日(日)Den.Saygyoku ‘Queen’ X Sailor Boy ‘Pinky’開花
またまた有馬高校へ出かけていた。安売りはなし。ほとんど売れてしまっていた。売り物の陰にいたランが見えるようになり、なんと探していたレストレピアの開花株があった。かみさんが売ってくれと食い下がってくれたが売り物ではないということで丁重に断られた。初めて本物を見た。
Den.Saygyoku ‘Queen’X Sailor Boy ‘Pinky’が開花した。この花は丁度1年前この有馬高校のラン展で購入したものである。買ったときよりも花の派手さが低下している。つまり作落ちである。ランの道は高く遠く果てしない。今日で連続5日間の開花という変な記録を作っている。だが、あす開く予定の株はない。
2月22日(土)有馬高校ラン展:超高層ランを購入
有馬高校のラン展に朝駆けで行って来た。9時開始のところに9時10分に行ったが早くも人でごった返していた。昨年はこうではなかった。年々人に知られるようになってきているものらしい。内容はほとんどが売り物で占められている。展示品対売り物が3対7くらいの比率だ。お値段は昨年より少々高く感じるが、品物が立派なので安い買い物かも知れない。ただ、札無しがかなり多い。明らかにPaph. delenatiiと思えるものにも札がない。
デジカメを職場に忘れたため古いデジカメを使っていたが、このカメラは色がおかしいうえ、メモリに画像を書き込む時間がやたらと長い。さらに曇天だったこともあり撮影はまったくふるわなかった。
1300円あたりが中心になったためほとんど食指が動かない。多花性のパフィオがあって、つぎつぎ立派な花が咲きそうなものが2000円だったが、名無しでありリーフスパンが大きいため手が出ない。すごく大きな花のパフィオ1300円も魅力的だったが名無しでパス。マキシラリアの原種800円は珍しかったが花と姿が今ひとつ。1000円で株が大きく、花も大きく、華やかなデンドロがあり、これは実にお買い得だが家にはもうたっぷりあるためパス。胡蝶蘭800円というものは一般的に行ってお買い得だが、家に在庫がたっぷりあるのでもちろんパス。名無しの大輪のカトレア1200円はお買い得だが、名無しと言うところにひっかかってパス。ミニカトレアはどれも1300円以上なのでパス。昨年と売っているものがずいぶん違うという印象を受けた。
その中にあって、展示品とおもわれた巨大ランに値札がついていた。ちょっと驚きの1100円。高さ105cm(花茎90cm、バルブ15cm、葉20cm幅35mm、花径64mm:写真の隣はデンドロビウム・ハマナレイク)花茎2本、山吹色の花11個という堂々たるものである。名札がない。同じ種類とおぼしき一回り小さい鉢は名札(L.lcarum?、その後の調査でL.Icarusイカロスと判明)があったりなかったりで1300円だった。大きすぎるから安くなっているという珍しい商いである。あまりに堂々としているためか、はたまた暗い人通りのすくないところに置かれているためかだれも関心を示さない。当初から居た一団はたくさんの株を抱えて引き上げてしまい、結構空いてきた。会場をふた周りほどして購入を冷静に検討していた。こういう大型ランは大きいが故にふつう高価なものなのである。売っている機会も限られている。名札無しでもかなりおもしろい買い物である。花茎がなければ高さ43cmで棚(53cm)に入る。円錐形のバルブといいすっと伸びた葉といい、よい姿をしている。これに決めた。
買って帰る道すがら、いつものように後悔の念がわいてくる。(小さく、かわいい鉢という路線だったじゃないか。それなのにこんなにも大きい鉢を買ってしまって。先日咲いたLc.Elcerritoそっくりの花じゃないか。しかも名無しだぞ!)おっさんの渾身の買い物が1100円というのも滑稽だが、買い物の後も結構悩ましいのである。ただの草ではあるのだが、己よりも長生きかも知れず、ある意味で自然からの預かりもののように思われ畏敬の念を抱いているためにその後の育成に責任を感じるのである。
家に帰って眺めてみると花もおもしろい姿をしていて、並んで咲く姿もすばらしい。開花歴も花茎跡が6つも見つかった。こういう妙なランがほしかったのだ。ただ、しっかりコナカイガラムシがいた。もうもらっちゃってるからいいけど(^^;)。私よりハイレベルと思える温室持ちでもコナカイガラムシは撃退できないのね。最近害虫のすごさがよくわかってきました。
本日キンギアナムが開花。アブラムシの発生に逆上していろいろいじめてしまい、蕾の大半を不調にしてしまった。かわいそうなことをした。次々咲くので慢心したのである。反省して初心に戻りたい。
その気分に追い打ちをかけるように越冬ランケースを1週間ぶりにあけてみると、Phal池袋5だったかの蕾が全滅だった。電球が切れて温度が低いままだったためらしい。株がしっかりしていて、なおかつ花茎がしっかりしていれば春からまた花茎が出るからそう落胆することはないのだが、もうすぐ開花だっただけに残念である。2月は「げっ!」となる出来事が多い。あと1ヶ月は気が抜けない。今月ははや12株の開花となり新記録である。開花株数は購入した株を入れずに24株になった。
2月21日(金)Den「岩国」開花
昨夜デンドロビウムの「岩国」が開花した。昨年の正月に岩国にある園芸店でつぼみつきを500円で購入した後、株分けしておいたものだ。2株のうち1株はもらわれてゆき、このもう1株ももらわれてゆく予定なのだが、先方の都合などで留め置いた末こちらで開花してしまった。蕾が大層美しい赤紫色だった。咲いてみるとよく見るタイプのデンドロである。
先日開花したDen.ハマナレイクは薄ピンクの花びらに淡い黄色のリップというパステルカラー系というおもしろい色合いのデンドロで気に入っている。
デンドロはそれぞれによく咲いているが、店頭などにあるものと較べてまだまだ品種の実力を出し切っていない。つまりまだまだ栽培技術が店頭品にくらべて劣っているのである。最近になってさすがプロのワザというのもが見えるようになってきた。趣味栽培家にも恐るべき株を育てる人が多く、「級」はもらえても「段」をちょうだいできる株はまだまだそだちそうもない。
「段」をとるには技術もさることながら設備面でも相当力を入れなければならないということがわかってきた。だが、「そんなんええから、あんた仕事しんさい」と言われそうなので、しばらくは「年中お花を楽しむ」路線で行こうと思うのである。
それにしても開花株が22株になって、花だらけになっている。
通風について、以前からなぜ必要なのかよく理解できていなかった。最近の記述などを読み、自分なりに理解しているところを以下のように記す。
葉は水分を蒸散させることで、植物体の内部の水の流れを作り出している。根、茎、葉という流れにより養分を吸い上げることが出来る。また、根が水を吸って活動することで、加湿にならず、根の健康も保たれる。ともすれば葉の近くに滞留気味である蒸散した水分は、風により持ち去られ、さらなる蒸散を促す。ゆえに風は植物の水分及び養分の吸収、根の健康のためになくてはならないものといえる。
2月20日(木)パフィオ・デレナティイ?開花
待望のパフィオ・デレナティイ(?)が開花した。昨年に続き2回目の開花である。昨年の開花はまぐれではなかったんだなあ、と思う。また、パフィオは滅多に咲かない、という思いこみも払拭できた。
咲いたパフィオを机の上に置く。ノートパソコンの液晶画面の上10cmくらいの高さににょーんと伸び上がってつい目が合ってしまうという位置である。思わず笑いがこみ上げてくる。今年も愛らしいが目つきの悪いランだ。
一昨日デンファレ「花工場」が終了した。最初の開花から終了まで7花113日間の開花であった。エピデンドラム「キャンディベル」につづく歴代2位である。100日ランはこれで4株になった。
マキシラリア・ポリフィロステレは、午前中だけ香るランであることがわかった。午後2時からはさっぱり香りがしなくなる。なにやら姿がかわいい。
Lc.サクラキャンディは、いろいろな変異があるらしい。赤紫に、いっそう色の濃いフリルびらびらのリップがついている。
Lc.エルセリトは山吹色の美しい色つやで咲いている。この一週間で開花株が6株も増えてしまった。3月からはペースダウンしそうである。
2月19日(水)有馬高校ラン展
昨夜、駅に降り立つとあまり明るくもないバス停の隅に置かれた自動販売機の張り紙に目が吸い寄せられた。「らん」という文字に反応したのである。日頃「家庭内ラン(LAN)」「森蘭丸(織田家武将、本能寺の変で討たれる)」「奈良健康ランド」にまで反応してしまうのであったが、このときもその反射が出た。待ちに待った「県立有馬高校ラン展2月22日23日」というお知らせであった。
高校の温室のあまり大きくもないラン展だがなかなか侮れないのである。2000年にかみさんが購入した驚異の年4回咲きカトレアと年3回咲きカトレア、開花歴もあり、現在も開花しつつあるSlc、2002年に購入した今年ばっちり咲きそうなデンドロ、すでに蕾が出てきたピンクの胡蝶蘭、夏越して咲く気満々のオドントニアなど、購入歴と咲歴も申し分ないのである。お値段も1000円前後と手頃だ。昨年は2日間の期間中2日とも出かけている。このところずーっとランを買っていないのでこういう催しに飢えていたのである。
その、謄写版印刷高校のプリント紙B5とおぼしき張り紙では地図はなく、場所などはよくわからない。ホームページもなかなか見つからない。三田市内では新聞の地方欄に出るらしいが、一見さんにはちょっとわかりにくい。ラン好きならこれを見ればかぎつけてやってくるだろうというのろしみたいなものか。
そうこうするうちに昨日はデンドロのハマナレイクが開花し、本日はいよいよパフィオのディレナティイが開花しつつある。
2月17日(月)開花攻勢
先週の金曜日にオンシジウム「アサヒ」100円が開花した。購入後1年ちょっとかかっている。小さいかわいい株からよく見るようなオンシジウムの花が出ている。
月曜日には、マキシラリア・ポリフィロステレ、Lc.サクラキャンディ、Lc.エルセリトが一気に開花し、ますますにぎやかになってしまった。マキシラリア・ポリフィロステレは昨年姿はおもしろいけれどとくに取り柄のない花だったが、今年は途中で寒いめにでもあったのか蕾がたくさんだめになってしまった。のこったつぼみ4つのうち2つが咲いてみると、おおこれはと驚くような芳香を放っていることがわかった。どうしたものか作り方で芳香が出たりでなかったりするものらしい。フウラン、リカステに似た甘い香りである。姿も素晴らしく(春ランにどことなく似ている)、これは効く。増えすぎているので花後株分けをした方が良さそうである。
やっと期待のPhal. schrelianaから芳香が出始めた。すっきり系の芳香であろうか。ランの香りは表現がしにくい。香りを扱う人は、鼻で覚えているいろいろな香りの名前を当てはめて表現するらしい。そういう弁別が出来ていないため、一緒くたにいいにおいで片づけてしまっている。最近「甘い香り」「すっきりすがすがしい香り」という2派にわかれ、別に「濡れた犬の臭い」という論外のものもあるという認識になっている。
Lc.サクラキャンディは想像していた「薄桃黄色」とは違い、濃い派手な赤紫色の花が出てきた。Lc.エルセリトはレリア・フラバに似た黄色の小花が7つ咲く。パフィオのディレナティイはなかなか開いてくれない。
2月10日(月)蘭中毒者の部屋突撃リポート
リポーター 「今私は蘭中毒者の部屋にきています。いやーすごい有様ですね。コワイものを見たい人はリンクをクリックしてみてください。私なんかまっぴらですけどね」
蘭中毒者「なんですかあんた。何しにきたんですか。ひとんちまであがりこんで」
リポーター「あなたですか。蘭中毒者は。こんなことをしてご近所に恥ずかしくないんですか?、奥さんに申し訳ないと思わないんですか?。」
蘭中毒者「べつに世間様に迷惑をかけているわけじゃないでしょう。わたしがタバコのポイ捨てやら空き缶の投げ捨て、ゴミの日でない日にゴミを出したり、はたまたわざわざ女性専用車両にのりこんでいるオヤジや、酔っぱらった振りして隣の女性にもたれかかったりしてるわけではないんですよ」
リポーター「(笑)そりゃまあそうですけど。なにも窓一面を蘭で覆い尽くさなくてもいいじゃありませんか。ここまでしますかふつう」
蘭中毒者「素晴らしいじゃないですか。植物との共生ですよ。植物あっての我々じゃないですか。こうやって室内に植物があれば風邪をひかずにすむじゃないですか」
リポーター「なんですって?風邪をひかない!?。ははーん、あなた馬鹿は風邪をひかないっわけですか?自分でいっちゃっていいんですか?」
蘭中毒者「ななななな、なにをいってるんだあんたは!。失敬なっ。室内に植物があれば湿度が適当に保たれてインフルエンザの予防になるっていうじゃないですか。」
リポーター「テレビの見過ぎじゃないですか?。ほら、なんとか大辞典とかいう。「ランのおそるべきパワーを徹底解剖。なんとマイナスイオン出まくり、T細胞を活性化し、集中力を高め、活性酸素を退治し、血液をきれいにする驚異のパワー!」てか?」
蘭中毒者「なにをわけのわからんことをいうとるんですか!?。蘭があるからあたたかくして湿度も保てば風邪の予防になるじゃないですか」
リポーター「あたたかく?。光熱費が馬鹿にならんでしょうね?」
蘭中毒者「ぎく!」
リポーター「世話も大変でしょうに?。こんなことしてて仕事はちゃんとしているんですか?」
蘭中毒者「たじたじ」
リポーター「おくさーん」
奥さん「ほーい」
リポーター「奥さん、どうですこれ?」
奥さん「じゃまです!(きっぱり)」
蘭中毒者「あー、おまえらぐるだったのか」
奥さん「きいてちょうだい。真っ昼間でも外から電球がついているのが遠くからでも見えるんですよ。恥ずかしいでしょ。外から見て葉っぱだらけなんですよ。おまけに鉢はこけずるずるだし、ナメクジが這っていることがあるし、蟻がうろうろしているし」
蘭中毒者「花がきれいだって言ったじゃないか」
奥さん「でも食虫植物みたいなのやら毒々しいまだら模様やらくさいのやらいろいろ変なのもあっていやなの!。それにうちの子が友達からなんて言われてるか知ってる?おうちがジャングルみたいていわれてんのよ。」
リポーター「ほんとジャングルですぜ。」
奥さん「休みの日も朝から蘭ばっかりやって。でかければ園芸店のついでに家族の用事があるようなものだしね。あなた職場も蘭だらけにしてるんじゃないでしょうね」
リポーター「実はそうなんですよ」
奥さん「まあ!!、どうしましょう」
蘭中毒者「うるさいっ!。うるさい!、うるさい!。」
家庭平和のために蘭はほどほどにしましょう…。(フィクションよっ!信じて!!)
2月10日(月)春蘭を求めて
昨日春蘭を求めて子供らと山に入った。目標を裏山山系の最高峰と定め気楽なハイキングのつもりだったが、最初の路無し急斜面登坂で汗だくになり、子供の暴走で迷い、犬の声やら銃声みたいなものが聞えて深い谷に転げ落ちるように逃げ帰ってきた。谷では「罠を仕掛けてあるからはいったらあかんよ」という内容の表示まであり、山というのは恐ろしいところだと思い知った。その晩のニュースがまた「行方不明の…」だったため震え上がったのである。
前にも一人で山の尾根路を散策中銃声がして退路を断たれ、住んでいるところと反対側の麓に避難したところで日が暮れ、家まで20kmを歩く羽目になったことがある。狩猟シーズンや松茸シーズンなど、山をよく知らないかぎりハイキングコースから外れるべきではないのだろう。
急斜面を昇っていたころ春蘭らしいものを1株見かけた。つぼみを見たかったのだが、なかった。家の春蘭は蕾が出ている。すでに見つけてある、楽な道沿いの春蘭を見ておくべきであった。
2月9日(日)L. lobataはどこいってん?
比較的新しい蘭の洋書「Botanica’s ORCHIDS」をながめとりましたらL. tenebrosaがとんでもないところに異動してましてん。
「佐藤さん4月から大阪支店に異動だって」
「えーっっっ!!!?、うそっ!、がーん、えー、どうすんのよ営業部は」
「そうよねえ、よりによって大阪とはねえ」、なんでやねんっ!(^^;)。
花径15cmというでかいテネブロサ君のあたらしい属はあろうことかソフロニチスやったんです。
ソフロいうてあのちんまい、せっこい、あのソフロでっか?。
「本属はかわいくて色がきれいだけどせこくて、ちんまい属という汚名をちょうだいしてきた!。しかし、今回の華々しいリニューアルオープンのためにレリア属から派手で大きなテネブロサ君に助っ人にきてもらった!。さあ君、ご挨拶を」
「えーわたくしがただいま紹介にあずかりました派手ででかい…」ちょいまちいなっ!(^^;)。
そういえば、レリア・パープラタやレリア・ロバータなどがレリアの項に見あたりまへん。
どこにいったものやらねえ。
植物学者も一体何を考えてまんねん。
「ロバータすまん!」
「いいんすよ…社長」
「あのパープーのやつが会社の金を持ち逃げしなければこんなことには…」
「やつは節操がないっすからねえ、あきレリア、あきれるわ」
さっぶーっ!もうええわっ(^^;)
2月8日(土)蛍光灯導入
蛍光灯は、真空中に電子をとばし、電場で加速しておいて、水銀の蒸気(水銀原子)にぶつけ、(たたき出された内殻電子の飛び出していった後に外殻電子が落ち込んで、だったかな)出てくる紫外線を蛍光物質にあてると(これまたなんやかんやがあって)可視光が出てくる、という量子力学的なまことにもってまわった光の出方をするのである。一方、電球というのは、細い電線に電気を流すと、内部で流れる電子が原子を揺すぶり、温度がガーっと上がって光るという光の出方をする。電球の方は温度を上げて光を出すのでエネルギーの多くが熱線として逃げているため、蛍光灯ボールに「12Wで100Wの輝き、どうだどうだ」とえらそうなことを言われるのである。でも100W電球は50円で、相当する輝きの蛍光灯ボールは980円もする。長い目でみれば蛍光灯の方がおとくなのだろうが、980円はちと痛い。
蘭の棚には電球を入れて密閉し、内部でパソコンのファンを回している。温度が高くなるとセンサーが検知して電球が切れ、排気ファン(これも廃棄物のファン)がまわるしくみになっている。電球は手作り木造3段の棚の中段にあり、寒がりのデンファレやファレノプシスが上段においてある。最近ファレノプシスの花芽がどーんとのびてつぼみもわらわらでてきているのだが、この花芽が電球の光を目指して下に伸びてゆくという問題が起きていた。一方、最近電球栽培のおかげで最低温度8度でもカトレア類の生育がよいため、さらに電球を導入しようと考えた。
電気屋2軒、ホームセンター2軒をまわったが値段が折り合わない。Pica製10Wが2500円程度で、コードを自分で取り付けるタイプ20Wは1890円だった。電球のソケットは190円なので、これにコードを付けたものを撮影用につくってもっていたので、これを棚にねじで取り付け、昔買って使っていた蛍光灯ボールを取り付けた。棚には十分なほど明るい。ついでに中段で使っていた100W電球を60Wに換えて節電である。
唐突だが、画像整理をしていたらあの日本大賞‘91C. loddigesii‘Yoranda Nakazone’ SM/JGPがでてきた(おお、日本大賞様じゃ、とおそるおそる掲載(^^;)。わからないのは写真から読みとった受賞歴の情報「SM/JGP」である。SM(Silver Medal)はAMと同格で80点〜89点とある。JGPは世界蘭展日本大賞のことだけれど、賞を与えた審査会を指す。なぜ日本大賞を受賞してGMじゃなくてSMなのか。FCC=GM(90点以上)>AM=SM(79点以上90点未満)>HCC=BM(75点〜79点)。日本大賞とはなにか通常の蘭の採点とは異なる方法により選ばれているのだろうか。GM(FCC)クラスは世界でも年に10株でるかでないかというものらしい。世界最大の蘭展といわれる世界蘭展日本大賞でもGM(FCC)が出ないこともあるのかもしれない。
うちにもFCCの株があるが、メリクロンのおかげでどこでも見られるようになり、315円で手に入れることができた。花屋で花を見たが「そんなにいい花か?」というものであった。賞のことはよくわかりませんねえ。
2月7日(金)机上の蘭
机の上に蘭を置いている。これぞ蘭好きの理想ではないだろうか。この蘭、インターメディアもどきは、私が最初に咲かせた蘭で、そのときも机の上だった。当時は花2つが6週間も咲いていた。机の上で生活しているのである。どうも蟻が数匹住んでいるのか、最近伸びてきたバルブのシースの先でよく蜜をなめているのを見かける。カトレアなど多くの蘭は蜜を出す。リップの先に透明な蜜の玉をぶら下げていることすらある。シンビジウムなどの花芽にはべっとりと蜜が付いていてなめると確かに甘い。腹をこわすのではないかと心配しながらなめたが、いまのところなんともない。こういうものをなめると実は体によい、という研究結果が出ないともかぎらない。たとえば強い抗菌物質が含まれているとかなんとか。そういえば、カビなどは出ず、いつまでも透明だ。これらの蜜は無意味に出ているとも思えないから、たぶん蟻などを呼んで、株を害する昆虫を撃退する用心棒のためのギャラとして使われているのではないだろうか。目の前のシースの上の蟻はかいがいしく動き回っている。小さな鉢が机の上の森のように見える。花は花瓶の花のようにはかないものではなく、いつまでも凛とした美しい姿でいてくれる。
2月5日(水)犬顔の蘭
昨日咲いたディアカトレア・コルマナラは、その花が舌をだらりと垂らした犬の顔のように見えておもしろい。何とも言えない味がある。草姿はデンファレそっくりである。鉢を明幸園でつかんだとき、デンファレじゃないのかと驚いた。きっとデンファレに似た環境のニッチを南米で占めていたためではないだろうか。
真冬に肥料をやるのはやはりリスキーのようで、この時期芽や根が動く場合があってもプロはやらないのだそうだ。しかし蘭が「欲しい、欲しい、くれ…」と言っているようでついやってしまうのである。
毎日最低温度10度くらいである。なぜかどれもまだ活きがよい。3月中頃にまでなれば今年も冬を乗り切ったような気がするだろう。まだまだ気が抜けない。
持っているデンドロにセイギョククイーンXセイラーボーイ‘ピンキー’という交配種がある。「西極」?、西京極の略か、と馬鹿な想像をしていた。これは実は作出者(ユキダルマ‘キング’を作出したデンドロにこの人ありというあの人と言ったら誰でしょう)が、歌手のジュディ・オング(25年くらい前に流行ったなあ)とともにテレビに出たのを記念して、当該歌手の台湾名「清玉」にちなんで名付けたそうだ。セイラーボーイ‘ピンキー’も同じ作出者による。すごいねえ。花に名前を残してみたいものだ。
2月4日(火)真冬に肥料
鉢を見ると真冬にもかかわらず根や芽や葉がよく動き出している。デンドロは芽出しが顕著で新根もにょろにょろでている。カトレアも多くが新芽、新根、シース付きバルブ、つぼみなど活発な活動が見られる。胡蝶蘭は花芽もよく伸びるが根もよくうごいている。バンダやナゴランまで葉が増えてきている。これから冬本番かと思われるのに一体どうしたことであろうか。冬が寒い年は早く春になるなどと言われている。よくわからないが、庭でもおびただしいクロッカスの蕾が出てきている(クロッカスは昨年猛烈に増えた)。今年は植物が何かを感じて早めにスタートを切ったと判断し、これを好機と考え窒素系の肥料の使用に踏み切るのであった。これだけスタートが早いと、うまく行けばデンドロはとんでもないお化けバルブが作れるし、ほか様々な蘭も受光量がふえて花付きもよくなるだろう。ひょっとして電球栽培にだまされたのかも知れない。
電球の増設を検討したくなる。植物の育成には特殊な蛍光灯がいいという記述をみた。南極で野菜を作るのに使っているそうである。ロイヤルホームセンターで安くはないが売っているのを見た。週末に見に行ってみよう。夜間蛍光灯でランを照らすと緑が輝いてなんとなくさわやかないい感じになるのではないだろうか、という風景をあたまに描いた。いまの加温用裸電球200Wと100Wを蛍光灯に置き換えると、光量アップ、電気代節約が果たせそうである(温度が下がるおそれがあるが)。
最近マンションや集合住宅などで日光がどうしても不足するという悩みをよく聞く。この点については実のところかなり深刻な問題ではないかと心配していた。単身赴任の団地で育てていたころと今とでは生育具合がかなり違ってきているように感じる。マンションなど、窓は大きいがやたらとひさしが大きい部屋を見たことがある。ランにはまって怒濤のように買いそろえた株が十分な日光を受け取れず、それゆえ花があまり咲かなかったらけっこうがっくりくるのではないかと人ごとながら心配になった。また、いつまた転勤の辞令をもらうやらわからない。住んだところが町中のビルの谷間だったらなどと変な心配をする。是非とも蛍光灯栽培の実験に取り組みたくなるのであった。
夕方電気屋に光源を探しに歩いた。たかが蛍光灯ではないか、何かあるだろうぐらいに思っていたが、照明器具はおやすくないのであった。裸電球のソケットが190円。これに球形の蛍光灯(結構高い)を付けて使うというのが妥当な線ではないだろうか。
電気代についてざっと計算してみる。電球で300W、電気毛布とあんかで120W、微風ファンに30W使っているとして合計450Wである。これを1日14時間稼働させると6.3kWhになり、30日間だと189kWhになる。どこかのHPで280kWh6300円という数字を拾ったので、比例計算すると4250円にもなる。そういえばそのくらい増えたとかみさんに伝票をつきつけられた。ななな、なんという巨額の支出。これはまずいと節電対策に乗り出すのだった。
しかし、1日141円である。発泡酒一缶、タバコ1箱、宝くじ1枚ていどの支出である(とひらきなおる)。(あとで家族にすしを振る舞う羽目になった(^^;)
ともあれ、ディスカウント店で断熱シート680円を買ってきた。熱を逃がさなければ60Wのあんか1つで十分暖かいはずなのだ。
バーケリアの花が根の加湿で早々と終わってしまい、先月あわてて植え替えた。その後葉が黄色くなり、こりゃやばいと思っていたが、参考書「洋ランの育て方のコツ」(主婦の友社編、主婦の友社、1991)によれば、落葉は心配ないとのこと。この本には滅多にお目にかかれない、ちょっとやそっとでは売っていない蘭の育て方までが記述されている。たとえばカタセタムなど。そのなかでまだ持っていないのはツニアだけとなった。思えばよく集めたものだ。ツニアを売っているのを見たことがない。この時期はゴボウのような姿になってしまうという。そういえばツニアをみたという記憶がない。
通勤中デンドロの本を読んでいると「ハワイアンキング‘ジャイアント’」というすごい品種があることを知った。交配種である。フォーミディブル系とのことだ。年に2回、カトレアのような大きな白い花がバルブの先から四方上方下方に鞠のように咲く写真を見た。これはいいとばかりに検索をかけると、YahooUSAで明石ラン会の記事だけが引っかかった。そうか、このランは近くにお住まいなのか。ひょっとして明幸園のラン展で分け株が売られていたのかも知れない。それにしても英語のHPまであるとはさすが明石ラン会恐るべし。
おっと、ディアカトレア・コルマナラが開き始めた。今月はや4株目の開花である。どんな香りがするのであろうか。
2月2日(日)一気に3株開花
1月末頃になって怒濤の開花ラッシュに足踏みが見られた。寒波の影響だったのだろう。新記録の月間11株開花を記録したが、多くのつぼみ株の開花は来月に持ち越しになった。昨日温かったためかDen.’竹本2‘、Phal.黄緑、レプトテスが同時に開花した。このあと見えているだけでディアカトレア、Onc.「アサヒ」、Den.キンギアナム、パフィオ・ディレナティイ、Lc.サクラキャンディ、Lc.エルセリト、ポリスタキア、マキシラリア、胡蝶蘭池袋、Den.ハマナレイク、Den.ホワイトラビット、Den.セイギョククイーン×セイラーボーイ、Den.岩国、エピデンドラムなどがつづく。今月は過去最高の17株以上とたくさん咲きそうだ。開花株の数が30に達するおそれがある。喜ばしいことではあるが置き場所に困る面もある。
昨年咲かなかったカタセタムの根元から芽が出てきた。花芽だと思われるがまだわからない。今年は2作したところである。
大阪松坂屋で開かれている蘭展に行って来た。今年で3回目になる。株の購入実績がないのでうーん(^^;)とまよいつつやっぱり行ってしまった。
昼前に到着した。画像集め、という妙な楽しみを開発したため、気合いを入れて撮影し、ラベルの画像もあわせて470枚を得た。展示は照明や背景に空色パネルを使ってあるなどの配慮があって、ありがたくも133枚の画像が選別後残った。画像のファイル名に品種名を書き込んでファイルするのである。「なんとかパストラル」と一部だけ覚えていても、検索すればかかるので、「おお、これこれ」と品種を調べるのに役立つデータベースをねらっているのである。さんざん本をめくるのは疲れるからだ。この作業を通じて感じたのは、それまで漠然と見てきた蘭が、「なんだ、多くが本に載っているおなじみさんではないか、あちこちで同じ個体名を見るなあ」といろいろ見分けがつくようになってきたのである。
展示のカトレアの活きはよかった。カトレアが目立つ蘭展だった。一方パフィオは今回は今ひとつのように感じられた。おお、と思った今回のスゴイ株はSl.Minipet 'Masako' HCC/JOSであった。陶然たる美しい色を放射している株だった。最近ソフロ入りと思われるカトレアが咲き、その赤色の美しさに参っているので、それまで「せこくてよわっちいカトレア」という認識しかなかったソフロを大いに見直している。ソフロえらい!。
ラベルが判読しにくいのが困った。出展者がリストを運営者に登録して、スペルチェックをかけたり、蘭の名前に詳しい人に一通りチェックを受けて、一括してプリントアウトしたものを掲げるようにして欲しいなどと勝手なことを考えた。あれを手で書くというのも大変な作業だろうに。
出店しているお店の数は多く、内容も豊富で充実していた。しかし高くて手が出ない。ほとんど何から何まで1000円以上なのだ。ごくごく希に800円、最低が600円である。上を見ると35万円なんてのを見たような。ちょっといいな、とおもったカトレアなどはあっさり5000円を超えてくる。この3年間一貫してここでは高くて手が出ないのだった。それでもお客さんはひしめくように多く、飛ぶように売れているようにも見えるので、商売としてはあれでよいのだろう。結構なことだ。しかししみったれたけちけちオヤジへの配慮も欲しいと思うのだ。せめて600円くらいのアイテムはほしい。昨年はあった800円の細もてのパフィオがなかった。あれが今回のめあてだったのだ。または、なんじゃこりゃ、という変な属の、先の楽しみのありそうな、つまりまだ小さくて安く提供してくれそうな株が店のどこかにあるはずだ、出せっ!、という気分だった。
私が300円で手に入れたB. nodosaを私の目の前で4000円で買って帰った同じ年頃のおっさんがいた。店員に「これ、部屋の温度で越冬できますよね?」、と聞いている。こいつ買う気満々やなあ、でもノドサの質問してるところみるとまだ中毒初期やな。「あっちで花無し800円で売ってたで」と声をかける間もなく、その高い株をつかんで嬉しそうに行ってしまった。あっちゃあ、金持ちやなあ。
このあいだバックバルブを400円で買ったL. lobata var albaの小苗は1000円だった。400円で買っていなければこれが候補だっただろう。この蘭展の価格水準からするとかなり安いので、ひょっとしてこの種はものすごくありふれているのだろうか。
うちで3年がかりでシースが出てきたPot. Hawn Yuan Gold2000円は、人気があるのか開花見本を4株見かけている。うちと同じ大きさのクラスで5000円だった。咲いたら高いでぇ。
探していたパフィオ・ベナスタム(コードネーム:陰嚢(^^;)は2000円だった。これは思っていたより安かった。ここで2000円ということは、どこかで1000円で出ているということをおのれの相場観から確信を持って言える( ̄^ ̄)えっへん。よしよしキンタマ袋の季節が来たぞ。
京都蘭展は400円から魅力的なものがあった。難波高島屋蘭展でも商いはあった。このところずっと株をつかんで帰っていたのでなにやらさみしい。
「わしを手ぶらで帰したらうるさいけんね」などと思いつつ、けちけち気分が高じて松坂屋から梅田まで歩いてしまった。余勢を駆って大和農園洋ラン部に行ってみたが、主力が蘭展に出店しているためたいしたものはない。またまたご尊顔を拝した社長様が店におられた。
今月のパフィオ(毎月1株を買うと決めていた)をゲットしようと思ったが、ここにも当てにしていた800円色黒パフィオはなかった。
さらに宝塚園芸サービスにもよってみたがここでも出物はなかった。空振り三振の一日だった。
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