蘭馬鹿日誌2002年11月および更新記録

ランのよしなしごとをつづる。下に行くほど昔 

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2002年

11月30日(土)

あたかもランの花に酔うような日々が続いている。誰しも和んではいられない昨今であるが、油断すると花を見て酔っている。

Blc. Mount Sylvanが開花。大輪のカトレアなので迫力がある。最初は黄緑色をしている。のどが黄色い。リップの先端に鮮やかな紫色が見える。

Onc. Twincleがほぼ満開になった。想像以上の素晴らしい仕上がりだ。かみさんもたいそう気に入っている。Blc2つとバンダなどの横綱級3つに大関級のTwincleなど、数えてみると13株が開花している。おそらく本日が今年最高の開花状態といえる。

昨年は1株しか咲かなかったノビル系デンドロビウムは来年の2月あたりからほぼ1種を除いたほとんどが開花するようだ。シンビジウムも2種を除く4種から花芽が出ている。しなびて茶色になったカトレアのシースに花芽を見出したり、長らく花芽がでなかったカトレアのバルブに花芽が出たりで、数えてみると花芽のある株は32になっていた。

低温の日が続いたので油断してサーモスタットから排気ファンをはずしていた。最高最低温度計をみてたまげたのだけれど、37度と10度を示していた。ランの見た目は大丈夫だが、結構こたえる温度だろうと思う。こういうことは計測をしていないとランが弱ったときになにが原因かわからなくなる。気密のよいワーディアンケースだと、これらの温度管理装置をしっかりしつらえないと事故が起こるだろうねえ。

リビングにある棚は室内には開いており、人間の生活で暖めているためこのような高温障害はおこらないだろう。

ランをもらってくれる人がいたので、胡蝶蘭の池袋6(花芽2本つき)と、花つきのデンファレ「サティ3」を差し上げた。

ランが減ると新たなランがほしくなるもので、先週から目をつけていたOnc. cheirophorumをすこし安く見かけたのでよくよくえらんで購入した。満開のTwincleの影響が強い買い物だった。つぼみがたくさんついた花茎3本立ちである。鮮やかな黄色のオンシジウムである。オンシジウムは育てやすく、丈夫で、花つきがよいという印象がある。

つくづくランはいいと思う。

11月27日(水)

11月9日に購入した胡蝶蘭につぼみが増えているので驚いた。売られているときは開花株で、花が6つずつぐらいついていており、つぼみはないという認識だった。夏に200円で買った胡蝶蘭があとからつぼみが増えて長く咲いたということはあった。冬場この手の開花株の花が増えるというのはほとんどなかろうと思っていたのだ。小豆色のつやつやのつぼみが目立ってきている。よく見ると4つ以上ありそうだ。日当たりがよく、太陽電池式ファンのおかげで風もあり、夜間もライトのため暖かいから生育しているのだろうか。胡蝶ランは花が元気だからといって株が元気というわけでもないように思われるため無邪気に喜べない。この花が咲くかどうか興味深いところだけれども、難度が高い。なにしろ木造の枠にビニールを両面テープでとめただけの代物で、加温は200Wの電球1つで80鉢の蘭を暖めている。リビングなので蘭と生活しているような状態だ。こういう栽培はあまり例がないのではないだろうか。

湿度の測定を今はなつかしい湿式湿度計で行った。もちろん廃棄されるものをいただいてきたのである。表示が旧字体なのでかなりの年代ものだ。こういう素朴なものは40年以上使えるのだが、最近のデジタル式の奴は何年もつのだろうねえ。

湿らせた布を巻いた温度計と、気温を測る温度計がセットになっており、温度差と、湿球の温度を計り、巻き取り式の表を見て湿度を割り出すというものだ。湿球の温度が17度だと、表をたぐって17度のところを出し、温度差3度ならその部分を見ると70という値が載っている。湿度70%とのことだ。まあわるくない。手軽で簡単、電池も要らないが、風があると計れない。

11月25日(月)

出張に出かけて以来の職場に戻ってみると長期開花記録更新中のデンファレは相変わらない姿で咲いていたし、カトレア「おまけ」はかつてないほど美しく姿よく咲いていた。デンファレも花が増えている。職場は花にはずいぶん環境がよい。いつもは2週間咲かないカトレアも今回は長い期間咲いているのではないだろうか。

デンファレ宮島が開花して80日にもなる一方、まだまったくつぼみのままで開花していない宮島が1株ある。これはいったいどういうことであろうか。思うに、家と職場の生育温度の影響がもろに出たらしい。暑い職場のほうが早く成熟して花芽を出し、開花したということは、生育期の温度が高いほうがよいということを意味している。日照に限って言えば、建物の陰にならないだけ家のほうが環境がよい。しかし温度は昼夜3度や5度は違うようだ。デンファレには高温が適しており、職場の暑い気候で育てたほうが長い開花期間を考えるとお得である。ただし、つぼみがよく出来たころに暑すぎるとよくないので気をつけるにしても、来年は出来るだけ暖かいところで育てるようにしたい。また、冬の間よくあたためて新芽のスタートを早くするというのは効果的ではないかと思う。この検討をもとに来年多くの種を9月に開花させることが出来ればこれは重要な知見ではないだろうか。

昨夜は散々待たされたOnc.Twincleが開花した。花芽をみつけてから4ヶ月もかかった。ランにはよくあることだけれど、花芽を見つけてからお楽しみの期間が少々長すぎるものがある。それにしてもつぼみが多い。1房37個まで数えていやになったが、そういう房が9つある。これがかなり長いこと咲いてしかもかなりよい香りがするという実に結構な品種でかみさんのお気に入りである。最近はかみさんの好みでランが購入されることがおおい。

11月23日(土)

昨日購入したVuyl. Edna ‘Stamperland’ FCC/RHS, FCC/AOSS, FCC/AOSS, FCC/AOSFCC(ファーストクラスサーティフィケーション89.5点以上。GMに相当。FCC=GM>AM>BM=HCC:年に10株ほどが授賞する。これほどの高得点株を持つのは初めて)を二度も授賞している超優良個体であることがわかった。3冊の本に載っていて鮮やかな赤い花が咲く。そんなすごい株を安く手に入れられるというのはありがたいことである。バイオ技術さまさまである。新芽があるのでおそらく順調に育つことだろう。耐暑性もあるという。来年の秋が楽しみである。これに気を良くして行楽にかこつけて明幸園にゆくのであった。

リパリスが2種類。ハベナリアを1種入手した。気分的には物欲が低下している。属が2つ増えた。この三日で5鉢も増えた。

レリオカトニアが開花した。

11月22日(金)

出張で豊橋に来ていた。少々気の張る仕事で、ビジネスホテルから少々元気なく出かけた。三河は暖かい気候であるようだ。そのためか街にランが多い。あちこちでデンドロビウムやシンビジウムを見る。昨日通りかかった花屋の店先の見切り品100円のかごの中に活きのいい胡蝶ランが3株出ていた。胡蝶ランはいい加減たくさん持っているのだが、「ここまで来ていい土産が」「100円だ、100円だ、すごいぞ100円だ」「あの小さい株なんか色艶がすばらしくいいねえ」などなど、頭をかけめぐるのであった。仕事の山場を越えて食事に出かけるときも手にとってじっくりと見た。帰りに残っていたらこの株をつれて帰ろう、などと思っていたのである。だが、帰りによって見るとその株は売れてしまっていた。やはりラン好きが多い街のようだ。

途中名古屋で降りた。まだ時間がある。懸案の「ランの館」にゆくことにした。「わからん!」と毎度思う名古屋特有のよそ者に不親切な表示に毒づきながら目的地にたどり着いた。大層立派な施設である。下水の潜熱を利用しているのだそうだ。館内はしっとりした湿り気があってぬくい。入館料700円なり。華やかなカトレアの種類をたくさん見たいと思っていたのだが、あまりなかった。どの程度見せてもらって満足するか難しい値段設定ではないだろうか。700円といえば結構な金額だ。花はなくともいろいろ珍しいランを見せてもらったのでとりあえず満足はしたが、それでも高いと思える金額だ。つい「バブル期のつけ」「見通しの甘い自治体」などという言葉が頭をよぎるではないか。まあそういう剣呑なことは頭から追い払ってよくランを見てまわった。ふと外が綺麗にしつらえた庭になっていて暮れてしまったためイルミネーションが美しい。しかし、そんなものよりも心をひきつけるものが庭の隅にあった。多量の見切り品のランが並ぶコーナーがあったのだ!。早速見てまわる。胡蝶蘭の見切り品は300円だが、外に出してあるのでかわいそうである。シンビジウムやオンシジウム、デンファレが多数というところだ。珍しいよく知らない属300円があったのでこれを握り締める。あとでラン属データベースで調べると「ブイルステケアラ (Vuylstekeara)略号 Vuyl. 人口属コクリオダ×ミルトニア×オドントグロッサムの3属交配人口属。1912年登録。 代表種  Vuyl. Edna」そのまさにVuyl. Edna ‘Stamperland’だった。よしよし。

ディサのユニフロラそっくりの鉢500円もあったが名無しなのでよくわからない。あこがれのユニフロラだが最高気温28度となればまず枯らしてしまうだろうから遠慮する。

この買い物に満足してさっさと引き上げて帰ってきたのだった。

帰ってみるとわずか1日半いなかっただけなのだが、Blc. Dal’s Horizonの別バルブの花が開花し、バンダはますます見事になり、Lc.Elceritoには花芽がみえ、C.intermedia?には3つのバルブにつぼみが見え、レリオカトニアペギーサンのつぼみがほころび、Blc.MountSylvanのつぼみがシースからどーんと出ていた。ジゴペタラムの花芽も伸びてきている。まだまだこれからが楽しいところらしい。

メールが職場から届いていて、デンファレ宮島が単一花連続開花新記録77日を達成していたことを知った。やれめでたや。

11月21日(木)

本日は出張で豊橋に行く。準備が猛烈に大変だった出張である。その地獄も水曜日に終わり、夜中ますますみごとなバンダをまた部屋の中央につるして周りで踊っていた。最後に咲いた花をみていると、ペタルがセパルの前に出ず、斜めにした翼のようになっている。これまでは矯正して花が平らな五角形になるようにしてきたのだが、今回は触らずに様子を見る。Blcのがくへんが(管理が下手で(^^;)さっさとしなびてきた一方で、バンダはますます見事である。青い翡翠という感じだ。目の覚めるような輝く青い巨大なサファイヤの原石を見ているようだ。英国のラン好きはバンダをもっとも美しいランと言っているらしいが、わかるような気がする。たまたま疲れすぎてそう感じたのかもしれないが、とにかく凄絶な美しさだったと車中思い返していた。写真であの色をみたことはない。写真は光の反射をみているのだけれど、実物では透過した光もみている。パソコンのCRTなどは光っているのでやや紙の上の写真よりも近いようにみえるが、まだ及ばない。バンダはラン展にはあまり出てこないのでその花を観賞する機会が少なく、また、花がなければ首なし骸骨標本がぶら下がっているみたいなのでリビングにさげておくには少々えぐい。当然購入の機会はすくない。しかしバンダはいい。今度は大輪の黄色を探そう、などとたくらんでいる。(私の持っているバンダと同品種は大和農園洋ラン部の温室にあった)

仕事が終わり、宿まで歩く。安い宿を取ってしまったので駅から結構あるのだ。宿を取ったとき、「そこは郊外で道中に大きなホームセンターか花屋があって、ちょっと近畿ではあまり(見切りでは)手に入らないようなランが置いているのでは」というようなことを想像していた。阪神淡路大震災の2ヶ月前11月22日の日誌に「地震二回:夜中に二回起こされる。夜中に寝ぼけながらでも地震というのはなにやら恐いなあと思ってしまった。もう数えただけで8回だが(猪名川の群発地震のことを言っている)、近いうちに巨大地震が関西を襲って近所の家が地震のがけ崩れで倒壊する想像をしてしまった(これははずれた)。今のうちに地震対策をしておこう。震度5くらいを想定しよう。大阪や神戸でもマグニチュード6をこえる地震が起きている記録がある(そのとき理科年表をみていた)。」てなことを書いて仕事場(震度5は大当たり)の高いところにあるものを下ろしていたのである(おかげで被害なし!)。偶然さ、ぐ・う・ぜ・ん。

宿は大きなホームセンターのすぐ近くにあって、チェックインしたときはすでにマスデバリアの鉢を手にしていた(^^;。でもランの想像をする一方で「東海地方に48時間以内に巨大地震が起こる可能性があるため交通機関はすべて停止」という非常事態宣言が出て、ランを手にどこまでも歩いて帰るという想像もあらかじめしていたのだった。こっちのほうは勘弁して欲しい。うーん、震源はどこかなあ。

豊橋はごくごく普通のまちなのだろう。駅前はさえない。かなり歩いて寂しい暗い暗い道だと思っていたら煌々と明かりがともる一帯にさしかかった。郊外型の大型店舗が並んでいる。最近はこういうパターンが多い。住んでいる人間に便利な店が駅前でなく郊外にあるのだ。もはや駅等はたいした機能がないので周辺は空洞化しているのだろう。ホームセンターはあった(カーマKahmaホームセンター豊橋汐田橋店)。なかなか大きな店だ。やれやれしょうがないねえ、とおもいつつ店の入り口に向かう。球根も捜すつもりだが、本命はランだ。球根にはみるべきものはなかったのでほっとする。荷物が重いのだ。そしてランはあった。デンファレの一株植えが招いている。1鉢植えとはこの店なかなかやりおる。ほお、なかなかのデンファレだが、こんな大きなものを持って帰るわけには行かない。面白い柄のいい花だ。1株400円。おしいなあ。おお、マスデバリアがある。よく乾いているが活きがよいものがあった(400円、980円から見切りで)。名無しだが、これはいい感じだ。葉が大きい。花の咲いた後が5つもある。新芽まで出ている。2.5号鉢と場所をあまり取らないのもよい(有限会社さくらオーキッド、八ヶ岳高原で育てたのだそうだ。あとで探し当ててメールで品種名を聞いてみよう)。これを握り締めてみているとインターメディアのようなカトレア500円や、Bcの名札ありカトレア800円、胡蝶蘭多数、オンシジウム多数、シンビジウムの札ありHCC/AOSが500円、どれも活きがよい。これにはくらくらきたが、何をしにきたのか思い出して踏みとどまった。

この店のランは乾いていて、屋内の温かいところにあった。水を切らしすぎてしおれているマスデバリアもあったが、多くのランにはこの扱いがよい。あっぱれ見切り品のよいホームセンターである。種類が豊富なだけでなく、マスデバリアみたいなめったに見かけない蘭を置いているところもまたよろしい。これまで見てきた6系列のホームセンター中では最高と言うべきだろう。

11月17日(日)

大和農園洋ラン部へ行ってきた。だが、手ぶらで帰ってきた。素晴らしく花の形がよい、白いリカステ1500円、欲しいと思っていたビーララ1500円の誘いを振り切って帰ってきた。花がたくさんある時期なので満足しているからかもしれない。風邪を引いて具合が悪いようだ。

先週ビニールをまいて再起動した去年のランの棚は、側面のビニールをまだ張っていなかったので、「燃えないごみ用」ゴミ袋を張っておいた。これに仕掛けた最高最低温度計が本日32度をさしていた。これはまずいと考え、排気ファンをしつらえた。ファンはパソコン電源用12Vのものを9Vのアダプタで回している静かなものだ。これに煙突代わりの牛乳パックをガムテープで取り付け、先端にビニールをつける。風が送られるとビニールは風圧であがるが、風が来なくなると外部の空気が入らないように自重で閉じてしまう仕組みである。電源をサーモスタットにつなぎ、29度で動作するようにした。内部の熱い空気を追い出し、棚の下から涼しい空気を吸い込む仕組みである。

また、湿度不足だったようで、鉢がどれもからからだった。水を張ったトレイをいくつも中に入れた。水蒸気が発散するように割れた素焼鉢を入れた。

側面ビニールを張ったことで夜間温度は高くなったようだ。

11月15日(金)

 今年はシンビジウムの花芽の動きが早く、もうつぼみが見えてきた。シンビジウム ラインストーン 'キュート'及びシンビジウム オールスター ’ラビアンローズ’ である。

11月14日(木)

本日Blc. Dal’s Horizon, Den. Pramort, Den. ‘サティDen.SecondLoveが相次いで開花し、開花株数が12に達した。過去最高の開花数になった。実に10%のランが咲いている勘定になる。職場も4鉢のデンファレが咲き、花だらけでこう目立つとまずい、などと心配するほどである(同僚の別の部屋にまで分散させていた)。この時期景気がいいのもデンファレが5鉢も咲いているおかげ。まだつぼみつきの株が5つあり、ますます盛大になりそうだ。

デンファレ宮島は最初に咲いた花の連続開花日数が70日になり、来週の金曜日まで咲けば新記録達成である。

著者は、「よく咲くなあ」と横目で見つつ、少々癒されながらもせっせと仕事をしておるわけです。

11月10日(日)

夜中にせっせと自作ワーディアンケース(木造)にビニールを張っていた。我が家のケースはリビングの最も日当たりのよい掃きだし窓一間分全部塞いでいるという「道楽亭主」ぶりであった。しかしランが多すぎてビニールを掛けて密閉できない。89鉢ものランはさすがに入らなかった。昨年利用していた和室の掃きだし窓一間分をまた利用するほかはないようだ。翌朝さっそく昨年利用して夏場外でランの棚にしていたこれも自作の棚を掃除して仏間に引きずり込んだ。物置から昨年利用していたビニールシートを持ってきて掛ける。また、サーモスタットと電球100W、パソコンのファンを直流アダプタとつないだ送風機(静かである)も据付け、ほぼ昨年の状態を復旧した。収容能力はこれで十分である。なにやら今年も安心して冬を乗り切れそうな気がしてきた。

11月9日(土)

Phal.「ロイヤル赤」

2002年11月9日(土)ロイヤルホームセンターにて開花株980円

 もう胡蝶ランは間に合っている、と思いつつも「2本立ち胡蝶蘭980円」の広告を見て前日からそわそわしていた。ついにそこまで安くなったか(大丈夫か日本経済)。行ってみるとたくさん並ぶ鉢の中でこの鉢だけまだ持っていない濃い赤に近い胡蝶蘭だった。迷っている私に回転寿司をおごってもらって機嫌のよかったかみさんが「買ってやろうか?」というのでつい手が出た。ポイントがたまっていたので実際に払ったのは28円である。さて、おちついてよく眺めてみると1株は葉が2枚だったり、もう一株は4枚目の葉がしおれつつある。根をやられているようだ。写真を撮ったあとですぐ植え替えである。真冬に植え替えをするのは無謀であるが、この手のばくちが好きなのでやってしまう。プラスチックの大鉢に葉が埋まりこんでいるほど入れている水ゴケを取り除くとプラポット入りの株2つがころんと出てきた。プラポットを取り除き、根を調べる。見立てどおり結構、いやほとんどやられている。寄せ植えのままでは早晩枯れてしまう状態だった。しかも売り場が体感8度というのに水をやっていたのか随分湿っている。仕入れた植物の性質の情報ぐらい売り場に伝達することにどれほどのコストがかかるだろうか。売れずに植物を枯らして利益を落としていると見る(実際そういう弱ったランが結構ある)。簡単な育て方説明書をつけて売るべきである(店員にも読ませるべし。わしがつくってやろうか?ボランティアでやってやるぞ。メールをくれ)消費者までも教育すれば蘭好きの需要を掘り起こし大きな利益を生むと思うが如何。屋外に胡蝶蘭を出して直射日光にあてている人を見たことがある。(一晩考えたのだが、そういう邪魔くさいものが付いていたのでは消費者が恐れをなして買わなくなるという儲けの上での配慮があるのかもしれない。希望者に育て方の冊子を渡すとか。そういえばHowto冊子を無料で並べていたがランの育て方があっただろうか)

ランがかわいそうだ…。多分どこぞの業者がこのところの低温でしくじった鉢を安く仕入れたのではないだろうか。実は不景気で倒産し、温室の油が買えなくなったため泣く泣く売り払ったのでは、という想像すらしてしまった。

安いものはなにかしら理由がある。安ければ利益が薄い。自然粗末に扱ってしまう。買った人もつまらない思いをするようなことになればますます経済の流れというのは悪くなるだろう。高嶺の花の胡蝶蘭だったころが懐かしいような。それにしても、この蘭はこれからも咲かせたい。それぞれ3号素焼鉢に植えつけた。

11月7日(木)

バンダが今年二度目の開花である。デンファレやらレリオカトレア、ドリチスなどどれもピンク色ばかりだったので青色の花が咲くと気分がかわってよろしい。Blc. Dal’s Horizonのつぼみも出てきた。カトレア「おまけ」のつぼみも順調だし、デンファレは60日連続して咲いている宮島や、巨大な花の「花工場」、ストライプの「ロイヤル」、つぼみがいっぱいのPramort、サティ、花芽3本の宮島、Second Loveなど花に不自由しない。

かなり寒くなっているのだけれど、多くのランが休止といいつつ花づくりの作業をせっせとしているようにみえる。

掲示板をおっかなびっくりつけた。けちけち蘭栽培のよい交流の場になればとおもう。カウンターもつけてみた。

11月4日(月)

 富山昌克著、「よくわかる栽培12か月デンファレ」、NHK出版、2002、950円を買って読んでいた。

デンファレは素晴らしい。育てやすく、律儀に花が咲き、種類が豊富で、花期が長い。しかし一般には高難度のランと考えられている。だが、実はちょろいものなのだ。13種類中咲かなかったのは2種だけである(買ったときかなり痛んでいたやつ)。なぜこのデンファレを育てようという本が出ないのか不思議に思っていたのだが、このたびやっと出た。この本が出るまでは、もらった人はどうしていいかわからず、冬に「デンドロならさむくても枯れない」と勘違いされてたくさん枯れていたのではないだろうか。もらったものよりも咲かせたほうが楽しいのがデンファレというものである。この本のおかげでラン展などでの苗の値段(相場500〜700円)が上がることは間違いないな。やれやれ。

バンダのつぼみが「咲くぞ」という姿勢で色づいてきた。ふふふふふ。バンダですぜ。たぶん水が合うのだろう。我が家は石灰分が少ない上流の綺麗な水である。石灰分はバンダの根に沈着してバンダが枯れてしまうというようなことを聞いたことがある。堆積岩の地域には石灰岩がある場合があり、石灰分が川の水に溶け出している。このあたりは凝灰岩とかいう火山灰、火山れきのかたまったものだ。

本日「オージョイフル」というホームセンターでRobiqestia compressa(メモってきた)なる蘭650円をみた。明幸園のマークが見えるのでそこから仕入れているのだろう。まったく知らない属である。最近入手した参考書にはRobiquetiaというのはのっていたがこの種名はみつからなかった。スリランカ近辺の単茎性、着生ランで、熱帯雨林の木陰にぶら下がっているらしい。今度明幸園に行ったら探してみよう。

11月1日(金)

昨年花が大きいと思って買ったデンファレ「花工場」は4月から職場で世話をしていた。順調に育ち、10月28日に開花し、11月1日には78mmに達した。これほど大きなデンファレの花はあまりみない。色柄は「宮島」そっくりだが、3割り増しぐらい大きく見える。

桃色ストライプの「ロイヤル」が11月1日に開花し、Lc. Special Lady10月25日から開花している。

 

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