蘭の分布
今手にしている蘭はどこから来たのだろうか?、という疑問は誰しも持つところではないだろうか。蘭の自生する外国の森に思いをはせるのは蘭の楽しみの一つである。産地がわかると栽培環境をイメージしやすくなる。南極を除いて地球的に分布する蘭の地理についてまとめてみた。
世界三大蘭産地
蘭は赤道近辺に多くが集中して分布しており、3つの地域に多く見出されている。
北からキューバ、メキシコから中央アメリカ一帯、南アメリカ北部、西部、ブラジル、パラグアイ。
アングロア、ビフレナリア、ブラッシア、バルボフィラム、カタセタム、カトレア類(カトレア、エピデンドラム、レリア、ソフロニチス)、レプトテス、リカステ、マスデバリア、ミルトニア、オドントグロッサム、オンシジウム、スタンホペア、ジゴペタラム
ニューギニア、オーストラリア東部、台湾、中国雲南省、ヒマラヤ山麓、インド西海岸、スリランカを含む領域
エリデス、バルボフィラム、シンビジウム、デンドロビウム、パフィオペディラム、ファレノプシス、リンコスティリス、バンダ
南アフリカとマダガスカル島付近
エランギス、アングレカム、アンセリア、ディサ、バルボフィラム、ユーロフィア、グラマンギス、ポリスタキア
さて、海外で蘭を見てみたい、あわよくば買って帰りたい、と思うのは無理からぬことである。しかし、原種蘭のすべてがワシントン条約の保護対象植物であるため、国境を越える蘭の移動は制限され、種々の手続きを踏まなければ日本に蘭を持って帰ることは出来ないのである。こっそりやると見つかった場合どえらい罰金を取られ、あるいは投獄されるというような場合があるそうだ。私はおっかないので海外から蘭を持ち込むことは考えないようにしている。べつにそこまでせんでも国内にものすごい種類の蘭があるじゃないかと思う。蘭をやるようになって海外へのあこがれというものがずいぶん低下してしまったように思う。「アメリカ?あんな蘭のないところに行ってどうする」「ブラジルかあ、自生株が見られるとすれば結構なことだ」などと思う。
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