阿部洋蘭園・豊橋蘭友会特集

by Kojima  2009-11-1 

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11月1日(日)阿部蘭園、豊橋蘭友会

阿部蘭園を見物し、豊橋蘭友会に行くことになっていた。朝5時45分出発よていで、I氏が家に来て呼び鈴を押した時、私はぐーすか寝こけていた。何の音だろう、と寝ぼけつつ時間を見て飛び起きた。その間約3分少々で服を着て荷物を引っつかんで外に出た。

 

西宮名塩SAでご来光を拝む。なんとも神秘的なオレンジ色の太陽が雲間から現れた。最近の高速道路事情は劇的に変化しているそうで、草津から三重の亀山に抜ける新しい道と、名古屋の湾岸を通る道も出来ているそうで、それを確認した。なにやら未来の高速道路という雰囲気の道だった。トンネルがやたらと広い。どひゃあ、長生きはするもんだ。

三重県の御在所SAで休憩を取る。朝の8時からチャーハン定食で、ラーメンとチャーハンを食べる。外食というのをめったにしないのでおいしく感じる。長島スパーランドだかの横を通って湾岸を走る。立派な橋がいくつもあって、すげーな、日本は金持ちだなあ、という印象を持つ。

9時に現地近くの豊川インターを出て151号線を北上し、新城市の警察署をすぎて最初の信号を左に曲がると阿部洋蘭園の温室がある。ここはいわゆる一見さんお断りではないが、蘭友会の会員のお引き立てがないと入りにくい。蘭園の手前でいつもお世話になっているゴンベッサ師匠が合流してくださり、蘭園を案内してくださる。見覚えのある阿部氏が居られた。温室は何棟もあって、どえらい量の蘭で埋め尽くされていた。撮影許可をいただき、私はいさんで面白そうな蘭の写真を撮って歩いた。天候は悪くなると聞いていたのだが、天気はよく、光線もよく、気温も

ぐんぐん上がってきて汗をかきながら蘭を見て回った。幅20m、長さ50mという温室の1つは、通路をのぞけばずーっと蘭が並んでいる。特定の種類を数多く育てている一角があるかと思えば、まったく統一性を欠いたいろんな種類の蘭が並んでいるところや、見たこともない変わった蘭が1つ2つとトレイに並べられているようなところもあった。赤札は非売品とのことだ。ゴンベッサ師匠いわく、「ここでものこり1つ2つという蘭は赤札だったりする」のだそうだ。そういう蘭でほしいものがあると「阿部さん、分けん?」と聞くのだそうだ。

珍なる蘭がいっぱいの趣味家ゾーン

ゴンベッサ師匠の指差す先に趣味家が温室に蘭を持ち込んでいる一角があった。見れば本当に見たこともないような奇妙な蘭、魅力的な変な蘭、それでいてしっかりたくましく育っているものが、生き生きと並んでいる場所があった。人のものとはいえ珍しい蘭をたっぷり見られるのはありがたい。万をくだらない珍しい蘭が多いという。見たこともない珍妙な花がいくつも咲いていた。

Bulb~triflorum20091101AbeN.jpg

 

Dimerandra~emarginata20091101Abe.jpg

 

Bulb~auratum20091101.jpg

 

バルブより花がでかい

 

Bulb~helenae20091101.jpg

 

Stereochilus~dalatensis20091101.jpg

 

Stelis~vulcanica20091101.jpg

 

Pleurothallis~hemiXXda20091101Abe.jpg(ラベルの判読に失敗)思いっきり宇宙人っぽい

 

ラブリーなバルブ

 

 

OdmMidnightMiracle~MiyukiBMJOGA20091101.jpg

 

Enc~cochleata~album~Nora20091101.jpg

 

 

 

 

C~labiata20091101.jpg

 

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SlcWendy~sRedStone~Carmela20091101.jpg かつていただいた配布苗じゃないか。

 

 

Den~kanburiense20091101b.jpg

 

Sischwein~pusilla20091101.jpg

 

Max~album20091101.jpg

 

さて、買い物のほうはあまり進んでいなかった。Den.クラシノーデなるものに煩悩していた。しかし1000円以上はなんとなく出す元気が出ないというしみったれた気分だった。せっかくの阿部洋蘭園にきてまでけちけち気分でいるのはもったいないが、染み付いたけちはどうにもぬぐいがたい。ふとEpc. Kyoguchi ‘Fumi’というこじんまりした鉢が目に留まった。

 

Epc. Kyoguchi ‘Fumi’ エピカトレア・キョウグチ ‘フミ’

2009年11月1日 阿部洋蘭園 500円

指名手配中の株だったと思い当たる。蘭展のフラグランス部門で入賞していなかっただろうか。これは期待できそうだとつかんだ。

HDD調査によると、かつてEpicKyoguchixCwalkerianavaralba200070919TKojima.jpgという株を持っていた。さらに、EpcKyoguchi~MSano20080322ETakemura.jpgやEpiKyoguchi~HappyField20080225JHarada.jpgなどのデータはあるものの、固体名‘Fumi’のデータは持っていない。)

EpcKyoguchi~HappyField20050402Yamaharu.jpg

 

EpcKyoguchi~MSano20080322ETakemura.jpg

 

原種に気後れしつつ、この株を売っていただくと、なんとなく予想していたような500円という値段であった。ありがたく購入する。しかし、原種蘭のメッカ阿部洋蘭園までやってきて交配種を買ってしまうことになにやら申し訳ない気分を感じないではない。「おみゃーらなにしにきたんじゃあ」と言われても仕方がない。うーん、どうしたんでしょうねえ。スランプですかねえ。

 

ゴンベッサ師匠の先導で、豊橋蘭友会会場を目指す。途中柿の産地があり、柿2kgを200円で購入した。道は左右広い柿畑を見ながら走る。結構な距離があったなあと思う。喫茶店によって3人でヤキソバ定食(ほとんど選択肢がなかった:やきそば、めだまやき、ごはん、おしんこ、サラダ、赤だし)という妙なものを、うまいうまいと昼食に食べた。

 

会場は4年前と同じ公民館だった。しばらくすると駐車場が車で埋まり、どんどん蘭があつまってくる。受付をすると、ビジターは1000円(値上がりした。なにしろ会員と差がないのでは何のための会員か、というもっともな意見が出たためらしい)で、配布苗を頂戴した。

 

Dyd. Dragon Charmy ‘Kyoto’

2009年11月1日 豊橋蘭友会 配布苗(参加料1000円)

 属名がわからない。蘭辞典にも載っていない。配布苗は、3種類だったかから選ぶ。私は、ナゴランとなにかの交配種を選んだ。珍しい交配だと思う。

 

このたびは蘭友会コンテストにエントリーする株が多い。なんでも25センチより上か下かで大株が小株かにわけて、数字とひらがなの番号をもらうという。これを参加者が大株、小株それぞれ2株ずつ、合計4株選んで投票する。ゴンベッサ師匠はバルボ・エリザベス・アンの大株を展示しておられた。やたら層が厚く、入賞するのはなかなか大変なコンテストである。これだけで多量の写真を撮影した。種名はまたあとで豊橋蘭友会のHPを参照してファイル名をつけよう。

ゴンベッサ師匠のエリザベスアン

 

阿部さんちのロスチャイルディアナム

 

プレウロタリス

 

Bulb~raxaltatum20091101.jpg

 

Bulb~tricanaliferum~Misato20091101.jpg

 

カンランらしい

 

セロジネ・ロクセニーだったか。

 

第一位 BcRomanHoliday~Harada20091101aHarada.jpg

 

Pecteilis~sagarikii20091101.jpg

 

C~aclandiae20091101.jpg はじめてみたカトレア・アクランディエ

 

L~anceps~var~alba~MorelosBMJOGA20091101.jpg

 

 

Bulb~macraei20091101b.jpg

 

 

 

 

 

ほどなくせりが始まる。大変大きなポーシャ・カニザロなる有名株がどーんと並ぶ。高さは1mはあるだろうか。多量の花をつけた房をいくつも立ち上げている。そういうものが買い手がつかず1200円までおちてくる。本日は買い手となる出席者が少ないのである。バルボ・ロスチャイルディアナムが800円でも売れない。売れないものを無理にたたきうることは買い手も望んでいない。この不景気の折に、油代をかけて丹精した株である。また売れるときに売ればいいのだと双方納得しつつ、売らずに進む株が多かった。同業者同士の売り買いもいくつか見られた。値段を言って、株を買うのであるが、聞いていると比較的高い値段のようである。先方の損益がわかる同業者だからこそ、適正な値段で必要な株を融通しあっているものらしい。

おおむね持っていたり、さすがにいまさらカトレアに煩悩するでもないし、大きな株は敬遠していたりで、このたびは買い物はほとんど進まない。せりも後半になったころ、C.ボーリンギアナ・セルレアが出た。今はカトレアではないかもしれないが、まあ私の頭の中では原種カトレアである。しかもセルレアだ。こういうのは欲しい。さっき、パーシバリアナが1000円だった。これは高そうだが、1000円以下なら欲しいなあ、と身構えていた。コールされた寄付きの値段は500円だった。「はあ?」と一瞬ずっこけたものの、なんとか買ったと立ち上がってその高さ50cmにもなる立派な株をつかんできた。なんでこういうよさげな株が500円なのかしばらく首をかしげていた。

 

C. bowringiana var. coelurea カトレア・ボーリンギアナ セルレア

2009年11月1日 豊橋蘭友会 500円

ベリーズやグアテマラに産する低中温性岩生種で、標高210-900m、流れそばの湿った岩の崖に生える。カニの腕のようなバルブに暗緑色、革質の2まれに3枚の葉をつける。秋に25 cmの花茎に15個程度の花径 7.5 cm花をつける。冬場水を短期間切ることや、花後肥料をあたえるとよい。 Bowring [1800年代の英国アマチュアラン愛好家] にちなむ。Cattleya bowringiana Veitch 1885

バルブが50cmにもなっており、花茎のあとが他に2本。かなり育てやすい部類らしい。

カトレアはなにやら値段が安い傾向にあるようである。12cm径の立派な花をつけた色とりどりのカトレアや、オンシジウム、フウランの交配種ルースネアリがそれぞれ500円でならんだとき、私はルースネアリをつかんだ。

 

Neost. Lou Sneary ‘Sato’ ネオスティリス・ルースネアリー‘サト’

2009年11月1日 豊橋蘭友会 500円

 前に枯らしていたが、今回は小株2個つき、大変見事な花の房が見事なのでたまらず掴んでしまった。

かなり気に入ったカトレアがあってそれを買うかどうか躊躇していたところ、4株1500円とまとめられてしまい、他の人が落札してしまった。4株は大輪のBlcがはいっていた。あんな立派な株が375円だと!?うわぁ、もっと気合があったらとくやまれる。

この日の買い物は、2株1000円だった。配布苗をいれて3株。えらくつつましい。支払いはどういう仕組みなのか、コールされた際、パソコンに落札者の番号と値段、品名、販売者が入力され、うまく落札者ごとに振り分けられた伝票が作成され、領収書が作成されるしくみになっている。支払いをして会場をあとにしてゴンベッサ師匠の温室を見学に行った。

師匠の温室はまたいちだんとぶら下がっている蘭で空間的に埋め尽くされていた。最も奥の椅子に腰掛けて師匠の解説を聞いた。ゴンベッサ流金網筒付け植え、という方式を3年くらい前に編み出されたのだそうだ。ホームセンターだったかで塗装された金網を買ってくる。これを金きりハサミで切り、断面がU字の筒状にする。これにミズゴケなどをつめて株をしこみ、筒を上からぶら下げるというものだ。見たこともないような蓑虫状の物体に蘭がとりついたような格好で温室の上部空間に多量に浮かんでいる。多くはバルボフィラムであった。セロジネなども専門に研究なさっておいでである。温室の椅子に腰掛けていると時間のたつのを忘れるだろうなあ、と思う。床に転がっていた蘭を拾い上げると、くださるというのでいただいてきた。フォリドタ・インブリカータだったか。またセロジネSPの大株から我々二人それぞれにバルブをむしってくださった。それ以前、午前中に、プロウレタリスをお土産にいただいていた。私は、昨日急遽用意した銀杏とさつまいもを差し上げた。その後師匠の家で蘭談義に花を咲かせ、18時に帰路に着いた。

 

Pholidota imbricata フォリドタ・インブリカータ

2009年11月1日 ゴンベッサ師匠温室にころがっていた株を「あげる」と仰るのでもらってきた。

うちにあるものとはバルブの形がことなっているようだ。

うちのPholidota imbricata。ピーマンバルブがたまらない。

 

セロジネsp

2009年11月1日 ゴンベッサ師匠ぶっちぎりバルブ

 大株からぶっちぎってくださったもの。

 

Pleurthallis cardiotilis プロウレタリス・カルディオティリス

2009年11月1日 ゴンベッサ師匠高芽株

 

豊橋から豊川ICまで、雨や渋滞のなかをカーナビや地図を頼りに進む。途中ガソリンをいれ、ザ・めしやで晩御飯を食べる。そう腹も減っていないなあ、とおもって控えめに取る。サラダ、味噌カツ、ご飯の大盛り662円であった。中京といえば味噌カツの思い出がある。わらじ味噌カツを食べたことがあった。ものすごい量だった。当初大変おいしく感じたが、量が多すぎ、多量の味噌ソースにしつこさを感じた記憶がある。適量なら大変おいしいのだろう。ちょっと感動的にうまいとよろこんで食べた。

豊川インターから40kmは70分かかる渋滞だった。その後はスムーズに帰って11時過ぎに家に帰り着いた。へろへろだったが、忘れないうちに記録を記述して現在0:43。

 

Iさん、ゴンベッサ師匠、本日は大変楽しかったです。ありがとうございました。

 

 

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